EUの恐るべき歴史修正とロシア挑発 - 立石洋子の話をテレビで聴きたい
4月に放送されたプライムニュースの中で、東野篤子が、EU議会が2019年に採択した第二次世界大戦の新しい歴史認識について触れていた。今回のウクライナ戦争ときわめて密接に関係するイデオロギー的問題であり、まさに核心をなす重大な思想的契機である。「ヨーロッパの未来のためのヨーロッパの記憶の重要性」と題された決議だ。日本では広く知られておらず、紹介も議論もほとんどされていない。したがってネットの中に知見となる十分な資料もない。手探りで調べ始めたところだが、正直、恐ろしい思想的事実の前に衝撃を受けている。
簡単に言えば、EUは第二次世界大戦の歴史認識を変え、「ファシズムvs反ファシズムの戦い」として総括していた歴史を、「二つの全体主義の戦い」として新しく定義し直した。従来は、ファシズムの暴虐と侵略に対して、自由主義と社会主義が反ファシズムの連合を組んで戦い、ファシズムを打倒して正義を実現した戦争だった。それが変わり、ファシズムと共産主義の二つの全体主義が覇権争いして衝突し、自由で民主主義的なヨーロッパの国々と人々が難儀を蒙った不幸な戦争、という物語に転換した。正義が勝った戦争ではなくなった。恐るべき歴史修正の前に呆然とする。
フランスのレジスタンスはどうなるのだろう、スペインの人民戦線は、イタリアのパルチザンは、チトーとユーゴのパルチザンの意義はどうなるのか、全てスポイルか、何でEUはこのような反動的な歴史決議を上げたのだろうと、憔悴して目眩を覚える。欧州の左翼は反対しなかったのか。EU議会にも議席を持つはずの欧州の左翼にとって、決議は存在意義の否定そのものではないか。単に欧州左翼の自己否定だけに止まらない。欧州の戦後史の書き換えであり、反ファシズムの勝利を礎に現代EUへの歩を進めたという、欧州全体の自画像・自己認識の否定と改竄である。
はたと気づくのは、東アジア(日本)で25年前から進行して遂に全体を覆った猛毒の歴史修正が、タイムラグを置いて欧州でも発生し、全体化・常識化してしまったという痛恨の現実である。25年前、靖国は闇の中の異端だった。25年後、南京大虐殺は幻で、従軍慰安婦はビジネスだったという歴史認識になった。第二次世界大戦はコミンテルンの陰謀による戦争で、日本と米国は操られて戦わされたのだという話になり、中国大陸の共産主義者を駆逐・撲滅するために戦った日本は正義であるという結論になった。極右の歴史解釈が正統の認識として半ば定置した倒錯の状況にある。
EU議会と聞いて浮かぶイメージは、フォンデアライエンとか、マリンとか、モゲリーニとか、品のある宮中才女の群像が華麗に活躍するリベラル色の世界であり、毒々しい極右の表象とは似ても似つかぬものだ。小林よしのりとか石原慎太郎のイメージとは整合しない。だが、そのリベラルの宮殿たるEU議会で、このような反共極右の歴史認識が決議されていた。欧州政治の世界で極右と言う場合の概念定義は、第二次世界大戦を反ファシズムの正義の戦いとして認める立場かどうかに関わる。ナチス・ファシズムを絶対悪とし、戦後世界の国連体制と秩序を肯定するかどうかがリトマス試験紙だ。
決議された新しい歴史認識では、悪であるヒトラー・ファシズムは相対化されている。唯一の絶対悪ではなくなり、二つの全体主義悪の片割れという存在になった。位置づけが変わり、悪の程度が稀釈された。変わって、ソ連共産主義が極悪人として措定され、スターリンとヒトラーが悪の両横綱として構図化されるのである。この決議では、特にロシアの現実政治が標的とされ、狙い撃ちされた内容になっていて、小森宏美(早大教)の文章から拾うと、EUは現在のロシアが過去の共産主義体制をなお称揚しているとし、誤った歴史認識がロシアの民主主義的発展を阻んでいると糾弾している。
小森宏美によると、それはEU側の一方的で根拠のない難癖であると指摘していて、「ロシア社会が過去の克服に取り組んでいないどころか、ほかの多くの国よりもはるかに真摯に問題に取り組み続けていることは明白である」と弁護している。この小森宏美の主張は、立石洋子(同志社)の『スターリン時代の記憶』(2020年)を書評した記事中で見つけた。EU議会の2019年の決議に対する反論である。その立石洋子は実際にどう言っているのか、ネットの中にテキストがあった。『現代ロシアの歴史教育と第二次世界大戦の記憶』(2015年)。ロシアが第二次世界大戦の歴史をどのように教育しているかの研究報告である。
非常に意味深い内容で、東野篤子ら西側御用学者の所論を覆すものだ。この実証研究を読めば、現代ロシアがどれほど真面目にスターリンの負の歴史と向き合い、脂汗をかきつつ、正しく認識し教育しようと努めてきたかが分かる。小森宏美の言うとおりだ。この論文中で特に注目されたのは、EUの歴史認識の改造が前史を持っていた事実であり、プロセスが明らかにされている点である。発見だった。EUは、現実政治でのロシア攻撃と合わせて、時間をかけ、着々と第二次世界大戦の歴史歪曲を進めていた。東アジア(日本)と同じく、欧州の歴史認識の改変もずいぶん前から着手されていたのだ。
アメリカのイラク戦争とネオコンの台頭跳梁、東欧・中東でのカラー革命の連続と併行して、EUは歴史修正を進めていた。日本が中国に仕掛けてきた「歴史戦」と類似の策動をロシアに仕向け、挑発と攻略を進めていたのだ。EUがこのような奸計を弄しているとは知らなかった。EUは日本と違って極右に流れずリベラルのままで羨ましいなあ、さすがに知性が健全だなあと、そう呑気に楽観して眺めていた。実際は、アーレントからフクヤマの方向に旋回し、反共反ロの毒性生物へと不穏に変身していた。2019年の面妖な歴史決議は、一夜にして起きた政治ではなかったのだ。
反ファシズムの歴史的意義の否定。この欧州の変身 - 私の目からは転向変節 - を、ジョージ・ケナンはどう見るだろう。EUがこの方向に変わったのは、アーレント&フクヤマ的な大きな思想の流れもあり、世界の常識と座標軸が変わった影響もあるが、それ以上に、EUにポーランドやバルト3国など東欧諸小国を取り込んだ副作用が大きい。彼らにとって大国ロシアは天敵であり、協調困難な地政学的条件とルサンチマンの関係史があるのである。東欧諸小国がEUに包摂されることよって、EUは彼らの論理と生理を自らの一部にしてしまった。ロシアへの嫌悪と敵対をEUに身体化してしまった。
EU内での東欧諸小国の発言力は、米国ネオコン勢力をバックにして浸透し、EUを徐々に反共反ロへ変えて行ったのだろう。ポーランドやバルト3国にとって、「反ファシズム」の歴史的意義など不要で邪魔なのだ。彼らは、欧州政治を脱「反ファシズム」化、すなわち脱20世紀化したい動機を持つのであり、戦後欧州に定礎されていた標準の歴史認識を変えたいのだ。ファシズムよりもソ連・ロシアへの憎悪と怨恨の方が強いのだ。フィンランドも同様である。「反ファシズム」を正統にされると、戦時中ナチスドイツに与したフィンランドは異端になってしまう。立場がなく、長らく日陰者の身だった。
それにしても、時間は人の意識を変え、政治を変えるものだと思う。ほんの少し前、欧州で極右といえばルペンの父親の過激なネオナチだった。今や、社会民主党という名の党に所属する華麗な宮廷才女たちが、リベラルのドレスを纏いながら、中身はどす黒い反動の歴史認識に染まっている。米国崇拝のリベラル・デモクラシー教(ネオリベラリズム)の信徒となっている。社会主義者が命がけでナチスに抵抗して弾圧されたことや、パルチザンの庶民が赤軍に呼応してドイツ軍と激闘したことなど、無視し忘却し改竄してよい古臭い物語になってしまったらしい。欧州よ、おまえもかと、落胆せざるを得ない。
ブログ活動ご支援のお願い
簡単に言えば、EUは第二次世界大戦の歴史認識を変え、「ファシズムvs反ファシズムの戦い」として総括していた歴史を、「二つの全体主義の戦い」として新しく定義し直した。従来は、ファシズムの暴虐と侵略に対して、自由主義と社会主義が反ファシズムの連合を組んで戦い、ファシズムを打倒して正義を実現した戦争だった。それが変わり、ファシズムと共産主義の二つの全体主義が覇権争いして衝突し、自由で民主主義的なヨーロッパの国々と人々が難儀を蒙った不幸な戦争、という物語に転換した。正義が勝った戦争ではなくなった。恐るべき歴史修正の前に呆然とする。
フランスのレジスタンスはどうなるのだろう、スペインの人民戦線は、イタリアのパルチザンは、チトーとユーゴのパルチザンの意義はどうなるのか、全てスポイルか、何でEUはこのような反動的な歴史決議を上げたのだろうと、憔悴して目眩を覚える。欧州の左翼は反対しなかったのか。EU議会にも議席を持つはずの欧州の左翼にとって、決議は存在意義の否定そのものではないか。単に欧州左翼の自己否定だけに止まらない。欧州の戦後史の書き換えであり、反ファシズムの勝利を礎に現代EUへの歩を進めたという、欧州全体の自画像・自己認識の否定と改竄である。
はたと気づくのは、東アジア(日本)で25年前から進行して遂に全体を覆った猛毒の歴史修正が、タイムラグを置いて欧州でも発生し、全体化・常識化してしまったという痛恨の現実である。25年前、靖国は闇の中の異端だった。25年後、南京大虐殺は幻で、従軍慰安婦はビジネスだったという歴史認識になった。第二次世界大戦はコミンテルンの陰謀による戦争で、日本と米国は操られて戦わされたのだという話になり、中国大陸の共産主義者を駆逐・撲滅するために戦った日本は正義であるという結論になった。極右の歴史解釈が正統の認識として半ば定置した倒錯の状況にある。
EU議会と聞いて浮かぶイメージは、フォンデアライエンとか、マリンとか、モゲリーニとか、品のある宮中才女の群像が華麗に活躍するリベラル色の世界であり、毒々しい極右の表象とは似ても似つかぬものだ。小林よしのりとか石原慎太郎のイメージとは整合しない。だが、そのリベラルの宮殿たるEU議会で、このような反共極右の歴史認識が決議されていた。欧州政治の世界で極右と言う場合の概念定義は、第二次世界大戦を反ファシズムの正義の戦いとして認める立場かどうかに関わる。ナチス・ファシズムを絶対悪とし、戦後世界の国連体制と秩序を肯定するかどうかがリトマス試験紙だ。
決議された新しい歴史認識では、悪であるヒトラー・ファシズムは相対化されている。唯一の絶対悪ではなくなり、二つの全体主義悪の片割れという存在になった。位置づけが変わり、悪の程度が稀釈された。変わって、ソ連共産主義が極悪人として措定され、スターリンとヒトラーが悪の両横綱として構図化されるのである。この決議では、特にロシアの現実政治が標的とされ、狙い撃ちされた内容になっていて、小森宏美(早大教)の文章から拾うと、EUは現在のロシアが過去の共産主義体制をなお称揚しているとし、誤った歴史認識がロシアの民主主義的発展を阻んでいると糾弾している。
小森宏美によると、それはEU側の一方的で根拠のない難癖であると指摘していて、「ロシア社会が過去の克服に取り組んでいないどころか、ほかの多くの国よりもはるかに真摯に問題に取り組み続けていることは明白である」と弁護している。この小森宏美の主張は、立石洋子(同志社)の『スターリン時代の記憶』(2020年)を書評した記事中で見つけた。EU議会の2019年の決議に対する反論である。その立石洋子は実際にどう言っているのか、ネットの中にテキストがあった。『現代ロシアの歴史教育と第二次世界大戦の記憶』(2015年)。ロシアが第二次世界大戦の歴史をどのように教育しているかの研究報告である。
非常に意味深い内容で、東野篤子ら西側御用学者の所論を覆すものだ。この実証研究を読めば、現代ロシアがどれほど真面目にスターリンの負の歴史と向き合い、脂汗をかきつつ、正しく認識し教育しようと努めてきたかが分かる。小森宏美の言うとおりだ。この論文中で特に注目されたのは、EUの歴史認識の改造が前史を持っていた事実であり、プロセスが明らかにされている点である。発見だった。EUは、現実政治でのロシア攻撃と合わせて、時間をかけ、着々と第二次世界大戦の歴史歪曲を進めていた。東アジア(日本)と同じく、欧州の歴史認識の改変もずいぶん前から着手されていたのだ。
EUの東方拡大後、ヨーロッパでは東中欧諸国の公的歴史認識をヨーロッパ全体が共有することが新たな課題となり、欧州議会は(2005年)5月22日に採択した「ヨーロッパの未来―第二次世界大戦60周年」のなかで、ソ連が東欧諸国にもたらした専制を含む「あらゆる全体主義体制」と闘争することを宣言した。
さらに翌年には同議会が「全体主義的共産主義体制の犯罪への国際的非難の必要性」を採択した。またブッシュ大統領とアメリカ議会も、ソ連の支配をナチスの占領と同一視するバルト三国の公的歴史観に賛同する意向を表明した。(略)こうした国際社会の動向に対して多くのロシアの政治家が不快感を表した。(P.36)
しかしこれ以降も第二次大戦やスターリン体制の評価をめぐる国際社会、特に欧州議会の動向はロシアを刺激しつづけた。2008年9月に欧州議会は独ソ不可侵条約が締結された8月23日を「スターリニズムとナチズムの犠牲者を追悼する欧州の日」とする決定を採択し、続いて10月には、1930年代初頭にウクライナで起こった飢餓を人災により引き起こされたものとして追悼する決定を採択した。
さらに翌年には、ヨーロッパにおけるナチズムや共産主義体制、権威主義体制の犠牲者を追悼する「ヨーロッパの良心と全体主義」に関する決定が採択された。こうした国際情勢のなかで2009年5月には、ロシア大統領府に「ロシアの利益を害する歴史の歪曲に対抗する大統領委員会(大統領委員会)」が設置された。(P.38)
さらに翌年には同議会が「全体主義的共産主義体制の犯罪への国際的非難の必要性」を採択した。またブッシュ大統領とアメリカ議会も、ソ連の支配をナチスの占領と同一視するバルト三国の公的歴史観に賛同する意向を表明した。(略)こうした国際社会の動向に対して多くのロシアの政治家が不快感を表した。(P.36)
しかしこれ以降も第二次大戦やスターリン体制の評価をめぐる国際社会、特に欧州議会の動向はロシアを刺激しつづけた。2008年9月に欧州議会は独ソ不可侵条約が締結された8月23日を「スターリニズムとナチズムの犠牲者を追悼する欧州の日」とする決定を採択し、続いて10月には、1930年代初頭にウクライナで起こった飢餓を人災により引き起こされたものとして追悼する決定を採択した。
さらに翌年には、ヨーロッパにおけるナチズムや共産主義体制、権威主義体制の犠牲者を追悼する「ヨーロッパの良心と全体主義」に関する決定が採択された。こうした国際情勢のなかで2009年5月には、ロシア大統領府に「ロシアの利益を害する歴史の歪曲に対抗する大統領委員会(大統領委員会)」が設置された。(P.38)
アメリカのイラク戦争とネオコンの台頭跳梁、東欧・中東でのカラー革命の連続と併行して、EUは歴史修正を進めていた。日本が中国に仕掛けてきた「歴史戦」と類似の策動をロシアに仕向け、挑発と攻略を進めていたのだ。EUがこのような奸計を弄しているとは知らなかった。EUは日本と違って極右に流れずリベラルのままで羨ましいなあ、さすがに知性が健全だなあと、そう呑気に楽観して眺めていた。実際は、アーレントからフクヤマの方向に旋回し、反共反ロの毒性生物へと不穏に変身していた。2019年の面妖な歴史決議は、一夜にして起きた政治ではなかったのだ。
反ファシズムの歴史的意義の否定。この欧州の変身 - 私の目からは転向変節 - を、ジョージ・ケナンはどう見るだろう。EUがこの方向に変わったのは、アーレント&フクヤマ的な大きな思想の流れもあり、世界の常識と座標軸が変わった影響もあるが、それ以上に、EUにポーランドやバルト3国など東欧諸小国を取り込んだ副作用が大きい。彼らにとって大国ロシアは天敵であり、協調困難な地政学的条件とルサンチマンの関係史があるのである。東欧諸小国がEUに包摂されることよって、EUは彼らの論理と生理を自らの一部にしてしまった。ロシアへの嫌悪と敵対をEUに身体化してしまった。
EU内での東欧諸小国の発言力は、米国ネオコン勢力をバックにして浸透し、EUを徐々に反共反ロへ変えて行ったのだろう。ポーランドやバルト3国にとって、「反ファシズム」の歴史的意義など不要で邪魔なのだ。彼らは、欧州政治を脱「反ファシズム」化、すなわち脱20世紀化したい動機を持つのであり、戦後欧州に定礎されていた標準の歴史認識を変えたいのだ。ファシズムよりもソ連・ロシアへの憎悪と怨恨の方が強いのだ。フィンランドも同様である。「反ファシズム」を正統にされると、戦時中ナチスドイツに与したフィンランドは異端になってしまう。立場がなく、長らく日陰者の身だった。
それにしても、時間は人の意識を変え、政治を変えるものだと思う。ほんの少し前、欧州で極右といえばルペンの父親の過激なネオナチだった。今や、社会民主党という名の党に所属する華麗な宮廷才女たちが、リベラルのドレスを纏いながら、中身はどす黒い反動の歴史認識に染まっている。米国崇拝のリベラル・デモクラシー教(ネオリベラリズム)の信徒となっている。社会主義者が命がけでナチスに抵抗して弾圧されたことや、パルチザンの庶民が赤軍に呼応してドイツ軍と激闘したことなど、無視し忘却し改竄してよい古臭い物語になってしまったらしい。欧州よ、おまえもかと、落胆せざるを得ない。
この度、読者の皆様にご支援のお願いを申し上げる次第となりました。どうぞよろしくお願いいたします。
住信SBI銀行
支店番号 108(メロン支店)
口座番号 6387212
口座名 田中宏和
早速、何件か皆様からご支援をいただきました。深く御礼申し上げます。ありがとうございました。
住信SBI銀行
支店番号 108(メロン支店)
口座番号 6387212
口座名 田中宏和
早速、何件か皆様からご支援をいただきました。深く御礼申し上げます。ありがとうございました。
by yoniumuhibi
| 2022-05-12 23:30
|
Comments(6)
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成田
at 2022-05-12 20:08
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ブログ主様の慧眼にはいつも驚かされます。
今回のロシアのウクライナへの特別攻撃に対する東欧諸国の対応にはがっかりさせられてます。東欧へ米英の浸透状況に唖然としてます。自分達の祖国をナチズムから解放した赤軍兵士への敬意が微塵も感じられないのです。
さらにフィンランドの振る舞いには呆れて物も言えないです。ウクライナのNATO加盟策動という行動がロシアへの脅威となり、今回の軍事行動への呼び水となったにもかかわらずロシアと長大な国境線を有するフィンランドがNATO加盟するというのは更なる戦争を呼び込む行為です。米英はフィンランドのロシア国境に核ミサイル基地を並べてロシアを威嚇するつもりでしょう。まさにキューバ危機と同じ状況になり、核戦争に近づく極めて危険な行為です。フィンランドを止める国は現れないのかと嘆いております。
今回のロシアのウクライナへの特別攻撃に対する東欧諸国の対応にはがっかりさせられてます。東欧へ米英の浸透状況に唖然としてます。自分達の祖国をナチズムから解放した赤軍兵士への敬意が微塵も感じられないのです。
さらにフィンランドの振る舞いには呆れて物も言えないです。ウクライナのNATO加盟策動という行動がロシアへの脅威となり、今回の軍事行動への呼び水となったにもかかわらずロシアと長大な国境線を有するフィンランドがNATO加盟するというのは更なる戦争を呼び込む行為です。米英はフィンランドのロシア国境に核ミサイル基地を並べてロシアを威嚇するつもりでしょう。まさにキューバ危機と同じ状況になり、核戦争に近づく極めて危険な行為です。フィンランドを止める国は現れないのかと嘆いております。
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ルンバよりは賢い積り
at 2022-05-12 22:09
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EUよ!お前もか!! ですね。
EUの事務局が「環境カルト」化している / ドイツの緑の党も「環境カルト」。
これくらいは感じていたのですが・・・。
検索していて、フランスの国内状況を報道している 日本語のサイトを見つけました。「Ovni オヴニー フランスをもっと楽しむ le media franco-japonais」
ここの「極右イデオロギーの蔓延と、フランス民主主義の危機。2022-04-26」というレポートは〝古典的なフランス民主主義〟の立場を保った端正な記事です。実際に全文を読んでいただきたいです。極々一部だけコピペします。(ルペン氏のことを「極右」として警戒しているのは、これまでの経過から仕方ないとは思いますが・・・)
>> 「グローバル治安」法案によってフランスの民主主義は重大な危機を迎え、この警官デモの前にも民主主義の防波堤の決壊は始まっている。マクロン大統領は昨年12月に週刊誌「レクスプレス」のインタビューで、ナチス・ドイツに協力したヴィシー政権の長ペタン元帥や、反ユダヤ主義の作家シャルル・モラス(王党派右翼団体アクション・フランセーズで活動)を評価する発言をし、啓蒙時代と大革命以来の平等理念を疑問視する発言をした。今年の2月には、ダルマナン内務大臣と国民連合党首マリーヌ・ルペンの討論が公共テレビ局で行われ、その討論ではマクロン政権の内務大臣の方がルペンより過激な発言をした。マクロン政権と主要メディアが「ルペン化」し、あるいはさらに極右化をエスカレートさせる流れに、保守と与党のみならず「左翼」を自称する政党や人々も追随していった。5月の警官デモへの保守・左翼政党議員の参加によって、民主主義の防波堤の決壊はさらに進んだと言えるだろう。
――― 引用終わり
https://ovninavi.com/%e6%a5%b5%e5%8f%b3%e3%82%a4%e3%83%87%e3%82%aa%e3%83%ad%e3%82%ae%e3%83%bc%e3%81%ae%e8%94%93%e5%bb%b6%e3%81%a8%e3%80%81%e3%83%95%e3%83%a9%e3%83%b3%e3%82%b9%e6%b0%91%e4%b8%bb%e4%b8%bb%e7%be%a9%e3%81%ae/
EUの事務局が「環境カルト」化している / ドイツの緑の党も「環境カルト」。
これくらいは感じていたのですが・・・。
検索していて、フランスの国内状況を報道している 日本語のサイトを見つけました。「Ovni オヴニー フランスをもっと楽しむ le media franco-japonais」
ここの「極右イデオロギーの蔓延と、フランス民主主義の危機。2022-04-26」というレポートは〝古典的なフランス民主主義〟の立場を保った端正な記事です。実際に全文を読んでいただきたいです。極々一部だけコピペします。(ルペン氏のことを「極右」として警戒しているのは、これまでの経過から仕方ないとは思いますが・・・)
>> 「グローバル治安」法案によってフランスの民主主義は重大な危機を迎え、この警官デモの前にも民主主義の防波堤の決壊は始まっている。マクロン大統領は昨年12月に週刊誌「レクスプレス」のインタビューで、ナチス・ドイツに協力したヴィシー政権の長ペタン元帥や、反ユダヤ主義の作家シャルル・モラス(王党派右翼団体アクション・フランセーズで活動)を評価する発言をし、啓蒙時代と大革命以来の平等理念を疑問視する発言をした。今年の2月には、ダルマナン内務大臣と国民連合党首マリーヌ・ルペンの討論が公共テレビ局で行われ、その討論ではマクロン政権の内務大臣の方がルペンより過激な発言をした。マクロン政権と主要メディアが「ルペン化」し、あるいはさらに極右化をエスカレートさせる流れに、保守と与党のみならず「左翼」を自称する政党や人々も追随していった。5月の警官デモへの保守・左翼政党議員の参加によって、民主主義の防波堤の決壊はさらに進んだと言えるだろう。
――― 引用終わり
https://ovninavi.com/%e6%a5%b5%e5%8f%b3%e3%82%a4%e3%83%87%e3%82%aa%e3%83%ad%e3%82%ae%e3%83%bc%e3%81%ae%e8%94%93%e5%bb%b6%e3%81%a8%e3%80%81%e3%83%95%e3%83%a9%e3%83%b3%e3%82%b9%e6%b0%91%e4%b8%bb%e4%b8%bb%e7%be%a9%e3%81%ae/
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H.A
at 2022-05-13 21:16
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80年代初め、第二次大戦は、ファシズム軍国主義に対する民主主義、植民地主義に対する民族主義、資本主義に対する社会主義の勝利であったという現代史学の観点を学んだ者として、ヒトラーとスターリンを全く同列におくことには同意できません。しかし、領土不拡大をうたった大西洋憲章と異なり、戦中戦後に北はフィンランドから南はルーマニアに至るまでソ連が領土を拡大したことや、スターリンの評価がその後変わったことも史実です。米国が世界中で、思うが儘に政権転覆をはかり侵攻したことは史実で、私たちも反対しました。しかし隣国から恒久的に領土を奪い取って併合することはなかったことです。ロシアによるウクライナ侵略を許さないことを、たとえば米国の侵略行為を許さないことにつなげないといけないと考えます。ロシアのウクライナ分割・併合を許すことは、米国の今後の戦争行為を許すことにつながると考えます。
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ショアー
at 2022-05-13 21:21
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かつて、石黒ひでが、ランズマンの「ショアー」について意見を述べるとき、ハンナ・アーレントをはじめとする欧米人がヒトラーとスターリンを特別視する事に批判的に言及していました。当時、ピンとこなかったのですが、いまはよく理解できるようになりました。ファシズム体制や社会主義体制でなくても、虐殺や戦争は起こるという趣旨の彼女の意見は、当時は正論ではあるがつまらぬ意見に思えましたが、今となっては予言的で重いものに感じられます。また、東欧諸国のソビエトに対する被害感情が、ユダヤ人虐殺に関する加害性を中和する役割を果たしてしまっていることを当時は気づけませんでした。ヨーロッパ社会に健全に批判的になれる知識人が少なくなってしまったと切に感じています。どうか引き続きご活躍ください。
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極少数派
at 2022-05-14 11:04
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EUによる歴史修正は許しがたい見解ですが、第二次世界大戦を自由、民主主義対ファシズム、全体主義とする見解はやはり一面的かつ脚色が施されたモノではないでしょうか。ソ連を除く連合国と枢軸国の対立はその根本では帝国主義国同士の覇権争いであった第一次世界大戦の繰り返しに過ぎません。もちろん米英の兵士らが理想のために戦ったことを否定するつもりはありません(逆に日本兵がある種の理想を抱いていたことも否定できません)。そうでなければ戦後のアルジェリア戦争、インドシナ戦争、アフリカにおける反植民地独立運動に対する弾圧など説明ができないはずです。ファシズムに対するレジスタンス、ラテンアメリカ、アフリカ、アジアにおける反帝植民地運動を率いた人々の多くが共産主義者であった事実からもファシズムと帝国主義の密接な関係、両者の反共産主義における類似性がよく現れています。
欧米による自由、民主主義のための戦いが現在に到るまで無数の死と破壊を生んでいる理由もその美辞麗句の下に生々しい帝国主義、ファシズムが潜み続けてきたからではないでしょうか。ロシアウクライナ情勢は西側諸国の偽善の仮面を剥ぎ取ってしまったに過ぎないのです。
欧米による自由、民主主義のための戦いが現在に到るまで無数の死と破壊を生んでいる理由もその美辞麗句の下に生々しい帝国主義、ファシズムが潜み続けてきたからではないでしょうか。ロシアウクライナ情勢は西側諸国の偽善の仮面を剥ぎ取ってしまったに過ぎないのです。
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コスモス
at 2022-05-14 18:26
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ロシア在住日本人が、いま日本に入国。
ウクライナ戦争が始まる前の昨年から、ロシアからの入国者は3日間の隔離対象国になっている。その人はいわゆるフリーランスで上級国民とは無縁のように見えるが、このウクライナ戦争のもとロシアから入国する人も少なく、またコロナ隔離対象国もいまや大変少なくなっているためか、隔離場所が都内一等地のプリンスで、1人なのにツインの広い部屋が割り当てられ、食事は浅草今半、まい泉の弁当、ホテルで作ったと思われる弁当やサンドウィッチ。
貴ブログで何度か「上級国民」との表現に接してきたが、これまではあまり上級国民などということは考えてこなかった。しかし大阪で中抜きの末、隔離の食事が菓子パン1個だけの朝食とのえらい差に、いろいろと考えさせられる。国の会議で高い弁当を注文して皆で食べたり、そういうことに慣れると感覚もマヒすると思う。「上級国民ごっこ」だけが目的の人間が、増えるのだと思う。
細田衆院議長が「議長手当は月たった100万なんだよ」と放言した。(そういうことを放言するのはみっともない。金が欲しけりゃ、そういう道を選べばよかっただけ)
オンキヨーが経営破綻したが、大阪はカジノやってる場合なのだろうか?
ただ私は、上級国民ごっこが羨ましいとは思わない。今半やまい泉やプリンスホテルの弁当を、食べたいともそんなに思わない。
インドが小麦の輸出禁止を発表、インドネシアもパーム油の輸出禁止を発表した。パーム油はスナック菓子やインスタント食品の加工で使うので、大打撃だろう。岸田は全く危機感もないようだ、上級国民ごっこしているだけの岸田だから、さもありなん。萩生田のほうがまだ人間味がある。
ウクライナ戦争が始まる前の昨年から、ロシアからの入国者は3日間の隔離対象国になっている。その人はいわゆるフリーランスで上級国民とは無縁のように見えるが、このウクライナ戦争のもとロシアから入国する人も少なく、またコロナ隔離対象国もいまや大変少なくなっているためか、隔離場所が都内一等地のプリンスで、1人なのにツインの広い部屋が割り当てられ、食事は浅草今半、まい泉の弁当、ホテルで作ったと思われる弁当やサンドウィッチ。
貴ブログで何度か「上級国民」との表現に接してきたが、これまではあまり上級国民などということは考えてこなかった。しかし大阪で中抜きの末、隔離の食事が菓子パン1個だけの朝食とのえらい差に、いろいろと考えさせられる。国の会議で高い弁当を注文して皆で食べたり、そういうことに慣れると感覚もマヒすると思う。「上級国民ごっこ」だけが目的の人間が、増えるのだと思う。
細田衆院議長が「議長手当は月たった100万なんだよ」と放言した。(そういうことを放言するのはみっともない。金が欲しけりゃ、そういう道を選べばよかっただけ)
オンキヨーが経営破綻したが、大阪はカジノやってる場合なのだろうか?
ただ私は、上級国民ごっこが羨ましいとは思わない。今半やまい泉やプリンスホテルの弁当を、食べたいともそんなに思わない。
インドが小麦の輸出禁止を発表、インドネシアもパーム油の輸出禁止を発表した。パーム油はスナック菓子やインスタント食品の加工で使うので、大打撃だろう。岸田は全く危機感もないようだ、上級国民ごっこしているだけの岸田だから、さもありなん。萩生田のほうがまだ人間味がある。
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