藤井風のように - 職業としてのブログ

この青年を気に入ったのは、音楽の内容ではなく、彗星の如く現れてスターダムにのし上がった登場の仕方である。YouTube から出てきた。才能一本。実力一本。コネなし。親の七光りなし。業界の配膳なし。業界への忖度なし。素晴らしいことだ。インターネットの真価が発揮されており、音楽の本来的な姿が生きている。音楽はこうあるべきだし、インターネットはこう使われないといけない。これこそが理想的なあり方だ。藤井風は初出場で紅白に出て一気に主役の座を奪った。視聴者の心を鷲づかみにして国民的歌手になった。希望を感じる成功劇だ。

最近、朝日新聞をほとんど読まなくなった。購読しているけれど読んでない。読むほどの中身がない。購読をやめない理由は、一応、ブログを書いている立場上、新聞の紙面チェックが必要な場合があると考えるからだが、今はそれも必要とは感じなくなってきた。朝日の朝刊の料金は月額3500円である。高すぎると思う。朝日への信頼が決定的に墜ちたのは、津田大介を論壇時評に就かせたときである。驚いた。あまりに読者をバカにした趣向で話にならない。一般の中高年読者の方が津田大介よりも知識と知性が上である。あり得ない人選だ。

中身がないなどと勝手なことを書いて関係者には恐縮だが、その根拠として一つ提示できる出来事が昨年あった。自慢話にならないように注意して言わないといけないことだが、9月3日金曜日の菅義偉辞任の一件である。その前日、私はツイッターで「明日、辞任表明します」と予想を書いた。その週はずっとこの問題が焦点で、マスコミも国民全員が張り付いていて、小泉進次郎の連日の官邸訪問などがあり、菅義偉が解散に打って出るかどうかに注目が集まっていた。私は自分の政局分析に自信があった。これしかないと判断して9月2日に書き、結果的に的中となった。

奇跡が起こらなかったため、遂に諦めてその場で辞意表明した。往生際が悪かっただけだ。私は、普段目を通さなくなった朝日新聞の2面4面を開いて、朝日が3日の朝刊にどう書いてあるかを確認した。何も書いてなかった。その週の間、朝日の政治部には菅義偉が辞任するという予想が全く立っておらず、その予測の選択肢がなかったのだ。テレビの連中と同じで、だらだらと退屈で無味乾燥な政局報道をやっていた。30年前の朝日の政治部なら、「首相、本日辞任へ」を見出しにしただろう。少なくとも「首相、本日辞意か」と見出しを打ったはずだ。

菅義偉の裏に橋下徹が軍師で策動していることを見抜いたから、そこから計算して、3日朝辞任確実の結論をはじき出した。還暦を超えた身で、無名の浪人ふぜいが、正月から自慢話を言うのは恥ずかしく滑稽で醜態なのだけれど、客観的にこれがシンプルな事実である。15年も政治ブログをやっている「専門家」で「政治研究者」なのだから、これくらいのことはできないといけない。あの後、ツイッターのフォロワーが一時的に2千人ほど急増した。私は自信を持ったけれど、それ以上に、政局分析が全くできないマスコミの政治記者たちを無能だと軽蔑する。高給取って遊んでいる烏合の衆だ。

この意見の投擲は、誰からも意義を認められてないけれど、歴史に残ることだと確信している。憲法9条とは、平和主義であり、72年の日中共同声明と95年の村山談話の精神である。憲法25条とは、平等主義と社会主義であり、再分配の経世済民である。中間層と地方の復活蘇生である。憲法9条と憲法25条、ラディカルな民主主義、戦後民主主義の思想は、今では誰も目を向けない廃墟となり、無価値化されて侮辱される雑草の如き像になっている。ジェンダー、マイノリティ、LGBT、の多様性主義の荘厳な新神殿の外に打ち棄てられている。
他人が捨てたものを拾う。戦後民主主義への感謝の気分が私にはあり、恩返ししなくてはという思いが強い。その思いを胸に<職業としてのブログ>にあらたに挑戦する。謹賀新年、今年もよろしくお願いします。







by yoniumuhibi
| 2022-01-05 23:30
|
Comments(2)

ブログ主さんがSNSで書かれていたワクチンの件。
本庶先生は2020年夏の段階で、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)にはワクチンは合わないと言っておられました。その通りになっています。
山中伸弥はワクチンはゲームチェンジャーだと嬉々としてました。
製薬業者から袖の下もらってる人間とそうではない人間、生物学への深い学識がある人間とそうではない人間。同じノーベル賞もらっていても、出来が全く違うことがよくわかるでしょう。西浦や忽那何某は語る価値もありません。
菅なんて高等学校の生物どころか学校で理科もろくに勉強したことなさそうな頭で、岡部信彦に吹き込まれたんでしょうけど、ワクチンだと号令を掛けた。厚労省は薬害訴訟を恐れて、ワクチンの認可には及び腰だったんですがね。
2世議員の河野太郎や惨めに落ちぶれた石原長男がいかにうるさいだけの無能だったか、連中の顔を見なくなった今、よく理解されるといいのですが。
本庶先生のお考えをもとにすすめていれば、亡くならずに済んだ命があったのではないか。残念でなりません。
ブログ主さんは菅の辞任についても書いておられますが、菅がやめた途端に5波が収束したこと、このウイルスは菅のような傍若無人で科学を舐めてかかる人間には容赦しないんだなと感心しています。
本庶先生は2020年夏の段階で、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)にはワクチンは合わないと言っておられました。その通りになっています。
山中伸弥はワクチンはゲームチェンジャーだと嬉々としてました。
製薬業者から袖の下もらってる人間とそうではない人間、生物学への深い学識がある人間とそうではない人間。同じノーベル賞もらっていても、出来が全く違うことがよくわかるでしょう。西浦や忽那何某は語る価値もありません。
菅なんて高等学校の生物どころか学校で理科もろくに勉強したことなさそうな頭で、岡部信彦に吹き込まれたんでしょうけど、ワクチンだと号令を掛けた。厚労省は薬害訴訟を恐れて、ワクチンの認可には及び腰だったんですがね。
2世議員の河野太郎や惨めに落ちぶれた石原長男がいかにうるさいだけの無能だったか、連中の顔を見なくなった今、よく理解されるといいのですが。
本庶先生のお考えをもとにすすめていれば、亡くならずに済んだ命があったのではないか。残念でなりません。
ブログ主さんは菅の辞任についても書いておられますが、菅がやめた途端に5波が収束したこと、このウイルスは菅のような傍若無人で科学を舐めてかかる人間には容赦しないんだなと感心しています。
6

Kingyo NYさんは藤井 風さんと一緒にいます。
友人のブログ『世に倦む日日』をFBで紹介したら、藤井風君とFBの友だちに。久しぶりに若きヒーローのエネジーにつつまれて、とても光栄な気分。というか、エントロピーだらけの老人生が一瞬バラ色に。
若いひとの創る音楽とは、いつもそのつぎの時代を先取りしていて、いつも漠然と『風のように』おもむろに次を感じています。ところが、ポスト・コロナがはじまるというのに、当然来るべき新しい音楽がまったく見えてこない、イライラ。彼の登場で身体中の筋肉が若返り緩む思いです。風君の踊りは、ゆっくり解放速度の方向に『風のように』ゆらめいていて、身体の動きの余韻を増幅させている。ゆらめきの大きさから、かれはもっと踊りたいということ。そして動きが風のなかに消えたとき、風君の次のことばが響きはじめる。
若いくせに『彼岸』のようなところばかり見つめている。踊りの開放速度とともに、だれもが自分とそっくりじゃないか、と感じる。不思議な『風のように』揺れているひと。
https://www.facebook.com/kingyo.ny/posts/4741270219320396
友人のブログ『世に倦む日日』をFBで紹介したら、藤井風君とFBの友だちに。久しぶりに若きヒーローのエネジーにつつまれて、とても光栄な気分。というか、エントロピーだらけの老人生が一瞬バラ色に。
若いひとの創る音楽とは、いつもそのつぎの時代を先取りしていて、いつも漠然と『風のように』おもむろに次を感じています。ところが、ポスト・コロナがはじまるというのに、当然来るべき新しい音楽がまったく見えてこない、イライラ。彼の登場で身体中の筋肉が若返り緩む思いです。風君の踊りは、ゆっくり解放速度の方向に『風のように』ゆらめいていて、身体の動きの余韻を増幅させている。ゆらめきの大きさから、かれはもっと踊りたいということ。そして動きが風のなかに消えたとき、風君の次のことばが響きはじめる。
若いくせに『彼岸』のようなところばかり見つめている。踊りの開放速度とともに、だれもが自分とそっくりじゃないか、と感じる。不思議な『風のように』揺れているひと。
https://www.facebook.com/kingyo.ny/posts/4741270219320396
メールと過去ログ
ご意見・ご感想
最新のコメント
今こそ「テニスコートの誓.. |
by 印藤和寛 at 09:18 |
総裁選で石破さんを倒すた.. |
by 人情味。 at 09:29 |
もし山上容疑者が安倍元首.. |
by 人情味。 at 21:23 |
杉田水脈なる人物は論評に.. |
by 住田 at 10:51 |
盆の時期は一億総反省で過.. |
by 成田 at 08:07 |
あれは15年程前.. |
by ムラッチー at 11:27 |
悪夢のような安倍政治から.. |
by 成田 at 13:03 |
ハーバード大学で比較宗教.. |
by まりも at 23:59 |
重ねて失礼いたします。 .. |
by アン at 17:48 |
安倍晋三のいない世界は大.. |
by アン at 13:16 |
以前の記事
2022年 08月2022年 07月
2022年 06月
2022年 05月
2022年 04月
2022年 03月
2022年 02月
2022年 01月
2021年 12月
2021年 11月
2021年 10月
2021年 09月
2021年 08月
2021年 07月
2021年 06月
2021年 05月
2021年 04月
2021年 03月
2021年 02月
2021年 01月
2020年 12月
2020年 11月
2020年 10月
2020年 09月
2020年 08月
2020年 07月
2020年 06月
2020年 05月
2020年 04月
2020年 03月
2020年 02月
2020年 01月
2019年 12月
2019年 11月
2019年 10月
2019年 09月
2019年 08月
2019年 07月
2019年 06月
2019年 05月
2019年 04月
2019年 03月
2019年 02月
2019年 01月
2018年 12月
2018年 11月
2018年 10月
2018年 09月
2018年 08月
2018年 07月
2018年 06月
2018年 05月
2018年 04月
2018年 03月
2018年 02月
2018年 01月
2017年 12月
2017年 11月
2017年 10月
2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月