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ワクチン格差 - 接種済みの上級が遊び歩き、未接種の下級が接客従業中に感染

ワクチン格差 - 接種済みの上級が遊び歩き、未接種の下級が接客従業中に感染_c0315619_17055375.png誰が東京の街を出歩いているのか。テレビ報道を見てると、過去最悪の感染禍の中、混雑する渋谷スクランブル交差点を徘徊している若者の姿が映されている。後ろ姿や下半身だけが撮影され、無機質的な都市の大衆を印象づける映像に処理されていて、誰が歩いているかは分からない。だが、推理と想像力によって一つの仮説を立てることはできる。感染爆発が起きている東京の繁華街を、彼らはどうして平然と闊歩できるのだろうか。恐怖を感じず、歓楽街に滞留して飲み食いできるのだろうか。実は、あのスクランブル交差点を歩いているのは、半分以上がワクチン接種済みの者たちなのではないか。どれほどデルタ株が充満し増殖した危険空間でも、身の安全を確保している自信があるから、彼らは消費と娯楽の行動に出られるのである。それが私の仮説で、論拠は以下である。官邸が発表しているワクチン接種状況を確認すると、7月末時点で2回接種完了者が3881万人人いる。これは全人口の30%。うち、65歳以上の高齢者が2727万人である。 



ワクチン格差 - 接種済みの上級が遊び歩き、未接種の下級が接客従業中に感染_c0315619_15010669.pngということは、差し引いて1154万人の64歳以下が2回接種済みだ。かなり多い数だ。ネットの情報を簡単に拾うと、15歳から64歳の人口が7435万人とある。ワクチン接種は12歳以上からだが、とりあえず便宜的にこの15-64歳の人口数を使うと、すでにその15%近くが2回接種済という計算になる。いまデルタ株の猛威によって感染と重症化が懸念されている現役世代も、その15%は接種済みなのだ。この中には、先行して接種が進められた医療従事者が含まれるが、数としてはそれ以外のボリュームがはるかに多い。この64歳以下接種済みの1154万人のうち医療従事者を除く部分は、ほとんどモデルナ社のワクチンを接種した者たちだろうと推計できる。モデルナの接種累計を出している資料が見当たらなくて不具合だが、河野太郎のを拾うと、6月末までの供給量が1370万回(685万人)という数字がある。東京や大阪で行われてマスコミが宣伝した大規模接種、大企業や大学で進められた職域接種にはモデルナ製が使われている。朝日の7月26日の記事では、慶大生の74%が1回目の接種済みとある。


ワクチン格差 - 接種済みの上級が遊び歩き、未接種の下級が接客従業中に感染_c0315619_15114001.png東大や早大も同じだろう。簡単に言えば、中年も若者も、エリート層はすでにワクチン接種を終えているのである。未接種なのは、職域接種のカバーを受けられない中小企業の従業員や非正規の労働者なのだ。このことは、先週問題になったところの、伊勢丹本店の感染者の99%が外部社員だった事実が端的に証明している。感染者が急増して4日に臨時休業したルミネエスト新宿でも、感染者68人のうち自社社員は1人だけだった。こうした百貨店の現場で働いているのはほとんどが外部社員で、彼らは職域接種の保護を受けていない。そもそも、過去最悪の感染と言われ、今度こそ本物の感染爆発と言われている第5波なのに、なぜ飲食店だけに休業要請が課され、百貨店や映画館や美術館が自由放免なのか疑問だが、営業している都市商業業態で従業員の感染が急増している。要するに、ワクチンを打った既接種者が買い物や飲食など娯楽に出歩き、そのサービスに従事して会社の売上を上げる未接種の労働者が感染しているのだ。マスコミは、いかにもずぼらで無責任な若者が繁華街でウィルスを撒き散らしているように報じているけれど、真実はどうやらそうではない。


ワクチン格差 - 接種済みの上級が遊び歩き、未接種の下級が接客従業中に感染_c0315619_15150179.pngワクチンを接種しても完全に感染を予防する効果があるわけではなく、その点は未だ科学的な知見が不十分で、明確にされているのは発症と重症化を防ぐ効果だけだ。デルタ株の出現と伝播によって状況が変わり、アメリカCDCは7月27日に方針を転換、既接種者にもマスクの着用を推奨する声明を出した。デルタ株では既接種者も感染するリスクがあるし、新型コロナ特有の無症状でスーパースプレッダーとなるケースも無視できない。第3波の頃からか、日本では従来のような感染経路の厳密な追跡と確認をやらなくなり、感染者が誰からどのように感染したのか調査されなくなった。感染経路不明で済まされるようになり、酒を出す飲食店が専ら主犯だという認識になった。実際には、換気の悪い、客が密集したデパ地下で感染が広がっているのに、そこが未だに規制対象にならず、注意も呼びかけられない。事実上、ワクチン接種者はどんどん買い物に行きなさいというメッセージが行政から発されている。だから、ワクチンを接種した高齢者が銀座の人出を押し上げているのだ。街を出歩いているのは、接種済みの消費者と彼らにサービスを提供する未接種の労働者である。


ワクチン格差 - 接種済みの上級が遊び歩き、未接種の下級が接客従業中に感染_c0315619_15282116.png昨年4月のように、一律でロックダウン的な措置が取られれば、全員が在宅ということになり、街を出歩く者はいなくなる。ウィルスの放散と浮遊と付着はなくなり、ヒトの体内を媒介して連鎖し増殖することはなくなる。だが、それがないため、ワクチン接種者も未接種者も自覚症状のない者は、消費や就業のために繁華街やオフィス街に出て活動する。満員電車に乗る。満員電車や混雑する駅構内が感染経路だと注意されたことは一度もない。昨年2月、国内で最初の患者が、武漢からの中国人観光客を乗せた観光バスの運転手で出たときは、空気感染の可能性が疑われて大いに警戒されたものだが、昨年の株より感染力の強いデルタ株が蔓延しているのに、当局は飲食店以外に目を光らせようとしない。昨年4月は、小池百合子がスーパーマーケットの入店制限を検討したり、買い物は3日に一度で家族の代表が一人だけで、などとお触れを出していたが、感染爆発で医療崩壊が確実とされる第5波の現在はそれがない。本当に今月末に、1日3万人の自宅療養者とか1日3万人の新規感染者が東京で出るのだろうか。フェイクやアラートではなく、科学的で客観的な根拠のある予測なのだろうかと訝る気分になる。


ワクチン格差 - 接種済みの上級が遊び歩き、未接種の下級が接客従業中に感染_c0315619_16055319.png要するに、こういうことなのだろう。小池百合子も菅義偉もワクチン接種済みだから不安がないのだ。電車通勤で霞ヶ関を往復している官僚も、ワクチン接種者だから懸念はないのだ。上級に属するマスコミ関係者も接種が終わって安心安全なのだ。森永卓郎によると、日本の富裕層の人口は316万人で、17世帯に1世帯の割合なのだそうだ。この316万人の12歳以上は、間違いなくモデルナ含めたワクチン接種が済んでいるに違いない。河野太郎が説明するモデルナのワクチン供給量について、当初の4千万回分が急に1370万回に落ちたと言い、実はどうやらそれは春の段階から判明していたのに、隠蔽して虚構を垂れてきたのではないかという疑惑が持ち上がった。私は、モデルナのペースダウンは元からの計画で、河野太郎と菅義偉は、英国的なレッセフェールの集団免疫に舵を切っていたのではないかと推測する。インド株の上陸や影響力を甘く見積もり、上級を先に接種すれば後の下級は集団免疫で抗体を付けさせれればいいだろうと、そういう狡猾なネオリベ計画だったのではないか。現に、第5波で政府には全く危機感と緊張感がなく、あるのは内閣支持率への心配だけだ。自宅療養を余儀なくされ、重症化して犠牲になるのが、下級だけだから別にいいやと内心思っているのだろう。


ワクチン格差 - 接種済みの上級が遊び歩き、未接種の下級が接客従業中に感染_c0315619_16162109.png竹中平蔵の指南どおりにやっているのだから、最善の政策方針であると信じているのだろう。肝心なのは、接種済みでも感染してしまった運の悪い上級を救うべく、下級に病床を占拠されないように対策することである。そのための「中等症者=自宅療養」の緊急方針転換だった。それさえ行政措置しておけば、上級への医療提供は万全なのであり、下級がパルスオキシメーターを握りしめて自宅で大量死すればいいだけのことだ。Live and Let die. 死ぬのは下級だ。この国のワクチン政策は、徹底的な新自由主義のポリシーが貫徹している。下級はどんどん後回しにされ、犠牲を押しつけられて泣き寝入りさせられる。満員電車には同じ現役世代の日本人が乗っていて、上級か下級かは見分けがつかない。接種済みも未接種も一緒に密閉空間の電車に揺られ、隣の人間を自分と同じだと思ってしまう。非正規労働者は、隣の人間が接種済みの上級現役世代だとは気づかない。そういう発想に立てないし、マスコミは満員電車を危険空間だとは言わない。そういう中に無症状のスーパースプレッダーがいて、感染力の強いデルタ株の粒子を吐き散らしている。すなわち、ワクチンは第5波の有効な対策にならず、対策は人流抑制をやるしかない。中国のような俊敏な大規模検査と隔離しかない。


(1)天皇が出てきて外出自粛のメッセージを発すること(=日本型ロックダウン)、(2)大規模仮設病院を作って中等症患者を集中治療すること、有効な対策はこの二つである。政府が呼びかけても繁華街の人出は減らない。なぜなら、彼らは接種済みの「安心安全」の身だからである。


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by yoniumuhibi | 2021-08-09 23:30 | Comments(6)
Commented by コスモス at 2021-08-09 19:28 x
伊勢丹についての告発をSNSで見つけました。
地下食料品売り場に限っただけでも、7月25日から66名の陽性者。加えて百貨店指示により、取引先、個人共に陽性者が自分の同僚で出たとしても自分の意思で検査を受ける事を禁じていて、検査を受ける場合には百貨店へ事前に"いつ、何名検査をするか"の計画を提出し承認をとる必要があるそうです。

人権も何もありません。
信じられません。

五輪で取材に来たドイツ人記者が、日本にはコロナの無料検査所がないのか?と驚いていたそうです。ブログ主さんが書かれたイギリスですが、イギリスは今は無料で、誰でもいつでもいくらでも検査を受けることができます。キット郵送式、検査所に受けに行くなど、方法はいくつかあります。

ワクチンの副反応もあやしいと思います。イスラエルとファイザーの間で、副反応については10年間は表に出さないという合意があると聞きました。
台湾はワクチンに頼らなくても収束させたわけですから、日本は台湾や中国に学ぶべきです。
Commented by 道民 at 2021-08-10 17:37 x
西浦博が、病床が全然足りないんだからトリアージするしかないと言っている。貴ブログでもなんどか西浦については触れられていた。
予想屋としては的確なので、役所の技官かシンクタンクの社員であれば重宝すると思うが、西浦自身が医師免許持ってるのに最後の最後まで人を救おうともせずに、トリアージしろという人間を認めることは私にはできない。
西浦は、ロックダウンしろ、トリアージしろとしか言わないのであれば、全く無責任である。
東京五輪が一応最後まで遂行できたのは、検査を大量にしたからでしょう。なぜ同じことを国民にしないのか?30兆あるんだから、広島のように検査キットばらまけばいいでしょう。
学習塾クラスターも一度に数十人の規模になっている。9月と10月は都市部の学校は自宅学習にして、今年の春の大阪のように、給食の前後2時間くらいだけ登校にしたほうがいい。
ロックダウンの法制化には絶対に反対。
Commented by 日田 at 2021-08-10 21:12 x
都内の病院の方から、今月に入って突然入院患者のPCR検査の健康保険適用ができなくなったと聞いた。
今後は患者の「社会的検査」のために行うPCR検査は、治療ではないから健康保険を適用せず、自費でやれということのようだ。入院したら、PCR検査が自費で実費で請求されるということになる。一か月や二か月入院したら、いくら請求されるのか?
麻生が私的に雇っている運転手が陽性になり、その濃厚接触者として即座にPCR検査を受けることができて、その費用も公費なのだろう。五輪関係者には、毎日検査のおもてなしをしていたではないか。
どうして入院患者が病院でクラスターを出さないために行う検査代を、実費で全額私費で負担しなくてはいけないのか?ふざけるんじゃないよと言いたい。

どうしてそこまで検査をしないのか?
全く理解できない。
Commented by 消えたPCR検査 at 2021-08-11 00:01 x
あいかわらず、PCR検査数が少ない。
オリンピック選手は、毎日検査していたはず。
その検査体制は、どこに消えてしまったのかな?
Commented by 鈴木 at 2021-08-11 09:42 x
2類5類の話は大木隆生が大々的に言っているようですね。
数日前、西村が全国に緊急事態宣言をと進言したのに、菅は首を縦に振らなかった。分科会の面々とは会わずに、岡部や大木のようなのの浅知恵ばかり頼る。岡部はそれでも感染症の専門家ではありますが、大木は医師なだけで感染症の専門家ではありません、
ブログ主さんの仰るように、菅は無策のままでしょう。横浜市の保育園、8月、すでに57かしょも休園しているようだ。
Commented by 谷川 at 2021-08-12 13:59 x
月刊「文藝春秋」に「拝察」の内幕記事。天皇は皇后とともに、医療、保育、介護の現場で働く者の苦労や悲しみに耳を傾けてきた、そんな中、菅から根拠のない自信を聞かされる。1時間弱の内奏後、天皇は「なかなか分かってもらえない」と声を漏らしたという。一方菅は「なぜか陛下がとても感染対策のご心配をなされている」

貴ブログでも天皇のことに触れられています。天皇に一時間もこういうことをさせてはいけないと、思います。二階幹事長が党本部に呼びつけて、やらなくては。山口那津男も官邸に押し掛けないと。
拝察を、個人的見解だと菅や丸川に骨抜きにされた陛下。ワクチンも皆さんと同じを貫かれて、1回目接種だけの状態で五輪開会式に出られました。秋篠宮の次女がさっさと受けたのとは対照的です。

コロナ病棟にいる医療陣は献身的に働いておられますが、一部の開業医は他人事です。去年春、発熱で訪れた患者を、駐車場の車内に戻させたうえで、電話で通話し、熱でうちにできることはないから保健所へ行ってと言い、それを武勇伝のようにSNSで披露していた開業医がいました。診療拒否は医師法違反のはずですが。
一部の医者はアスペというのか、そういうので、大学病院で使えないのが開業しますしね。


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