人気ブログランキング | 話題のタグを見る

混乱と惨事が必至の東京五輪強行開催 - G7の場で中止延期の決定を

混乱と惨事が必至の東京五輪強行開催 - G7の場で中止延期の決定を_c0315619_15414956.png開幕式まであと51日。風向きは開催強行の方向に流れている。東京と全国の新規感染者数が減り、テレビが五輪開催を既成事実化する空気の醸成に動き、先週とは少し違う雰囲気になってきた。朝日のあと、中止を求める新聞社説が続かない。先週までは、コーツ(5/21)やバッハ(5/22)の強硬発言があり、国民を怒り心頭にさせたが、そこから時間が経ち、世論を刺激する声が途絶えて、波風が静かになった状況になっている。五輪中止を求める側からすれば、中止を可能にする残り時間がどんどん奪われているようで、焦燥を覚える日々が続いている。週明けの31日、読売新聞が都民を対象にした世論調査を発表し、「開催支持」が49%、「中止」が48%で、両意見が拮抗しているという意外な結果を出した。これまでの世論調査とは傾向の異なる数字が示され、それが今週の空気感に影響を与えている。これまでは「8割の世論が中止延期」というのが議論の前提だった。当然、私の視角からは、読売の世論調査は官邸側の巻き返し作戦に映るし、政治の真実としてはそう了解するのが正しいだろう。



混乱と惨事が必至の東京五輪強行開催 - G7の場で中止延期の決定を_c0315619_15421757.png読売が3週間前に発表した全国世論調査を見ると、東京五輪について「開催する」が39%で、「中止する」が59%となっている。記事によれば、東京都では「中止する」が61%という厳しい結果だった。わずか3週間前の世論調査で61%が「中止」だったのに、それが48%に下がって拮抗するというのは、普通の感覚では不自然な現象だ。GW後の3週間を振り返って、五輪開催について東京都民が積極的な姿勢に変化する要素は何もなかった。逆に、海外マスコミからの反対論の怒濤の奔流があり、コーツとバッハの刺激剤があり、世論が否定的になる材料ばかりが投下されていた。都民の中止論への確信が強められ、中止を求める声が多くなるのが自然だった。そう考えると、この読売の世論調査は怪しく、タイミング的にも政治的意図を疑わざるを得ない。官邸が発したカウンターだろう。「8割が反対」という状況を覆すため、そして都議選の情勢を有利にするため、官邸が読売新聞を使って反撃の工作に出たと推理するのが妥当だ。おそらく、外務省は、海外マスコミと論者にこの読売の数字を拡散しているのではないか。


混乱と惨事が必至の東京五輪強行開催 - G7の場で中止延期の決定を_c0315619_15501850.pngイアン・ブレマーが30日に発言し、日本に同情を寄せた上で「私は未だに中止の可能性が高いと考えてはいます」と言っている。良識的な見方に立てば、こうした意見になるのが当然だろう。東京五輪開催の是非は国際的な問題であり、国際社会が責任をもって対処しなくてはいけない焦眉の課題だ。理想論を言えば、G7サミットの席でバイデンが問題提起し、東京五輪を首脳討論のアジェンダに据え、中止延期で合意を得るというのが一番いい。この問題を取り纏められるオーソリティは米国大統領だけで、バイデンがその方向でG7首脳を一致させれば、IOCも異を唱えることはできないだろう。バッハをコーンウォールに呼び、膝詰めで協議し、延期の結論にするというのがベストのシナリオだ。タイミング的にもオポチュニティ的にも、G7でその形を作れれば最も具合がいい。今は悪玉になって権威失墜したバッハだが、本来、ノーブレス・オブリッジを持っているのが貴族で、貴族たるに相応しい道徳と責任感を持っているのが欧州貴族である。そのアイデンティティと自負からすれば、バッハの中にも何らかの葛藤はあるはずだ。


混乱と惨事が必至の東京五輪強行開催 - G7の場で中止延期の決定を_c0315619_15565299.pngこのまま東京五輪に突っ込んだら、開催地である東京都民の祝福と歓迎は得られない。IOCの役員と関係者たちは、憎まれ恨まれて敵地に乗り込む身になる。そうなると、大会運営のモラールは下がるだろう。感染対策を万全にすると言っているが、医師会や感染症専門家の反発を受けている菅義偉の日本政府が、テクニカルな面でそれを完璧にできると期待するのは早計である。日本政府のモラールとパフォーマンスがどれだけ落ちていて、途上国以下のずぼらなレベルかは、COCOAの一件でも分かるし、自衛隊の接種予約システムのお粗末を見ても分かるし、かけ声ばかりでザルの水際対策の実態を見てもよく分かる。緊張感がなく無能で無責任だ。IOCの連中は、コロナ禍の環境でも日本でなら事故なく開催できると想定しているのだが、それは誤った過大評価というもので、過去の日本政府のイメージを引き摺った事実誤認でしかない。今の日本にはそういうエクセレンスは存在せず、嘗てのような、万事を遺漏なくきめ細かく運営し遂行する能力が欠落している。今の日本には、東京五輪をどうしても成功させないといけないという国民の緊張感や鋭気がない。


混乱と惨事が必至の東京五輪強行開催 - G7の場で中止延期の決定を_c0315619_15523914.pngそういう場合は、往々にして事故が発生しやすくなるものだ。言われている感染対策のバブル・マネジメントが奏功するかどうかは別にして、心配なのは酷暑と熱中症の環境であり、酷暑下のバブル・クリーンルームという拘束に押し込められた選手たちのコンディション管理の重圧である。相当なストレスがかかり、リラックスできず心身を疲労させるだろう。本来の実力を発揮できないか、事故(ケガ)を起こす可能性が高くなる恐れがある。また、関係者が夜に六本木に出歩いて、写真を撮られて大きく報道という失態もありそうな予感がする。日本は世界の中でも指折りの人気観光地で、この機会に和牛や寿司を存分に愉しもうと狙っている者たちが大勢いる。感染対策の義務とルーティンで窮屈な思いをすればするだけ、気分晴らしに外を出歩こうという衝動も大きくなるに違いない。日本は夜間の治安上の不安がなく、物価が安い観光客には楽園の国だ。朝日は開催中止を社論として掲げたから、当然、五輪本番になったときは運営の失敗や失点の方に報道の関心が向かう。全面的な五輪翼賛の報道にはならない。選手村でクラスターが発生したとき、また、IOCによるその隠蔽を掴んだときは、競技・大会の即時中止を求めて論陣を張るだろう。


東京は暑すぎてマラソンは無理だと即断し、安全を担保できないとして、会長の強権を発動して会場を札幌に移したのはバッハだった。それくらいの理性があり、予見力と慎重さがあり、決断力と指導力があるのなら、酷暑で感染禍の東京で五輪を開催することがどれほどのリスクか、選手と関係者に負担を強いて大会を大惨事に導きかねないものか、容易に見当がつくように思われるし、回避策を講じられるように思われる。バイデンの差配でG7の場で中止延期を決めてもらいたい。


混乱と惨事が必至の東京五輪強行開催 - G7の場で中止延期の決定を_c0315619_15425611.png
混乱と惨事が必至の東京五輪強行開催 - G7の場で中止延期の決定を_c0315619_15422935.png
混乱と惨事が必至の東京五輪強行開催 - G7の場で中止延期の決定を_c0315619_15423668.png
混乱と惨事が必至の東京五輪強行開催 - G7の場で中止延期の決定を_c0315619_15431149.png
混乱と惨事が必至の東京五輪強行開催 - G7の場で中止延期の決定を_c0315619_15433295.png
混乱と惨事が必至の東京五輪強行開催 - G7の場で中止延期の決定を_c0315619_15434315.png
混乱と惨事が必至の東京五輪強行開催 - G7の場で中止延期の決定を_c0315619_15435289.png
混乱と惨事が必至の東京五輪強行開催 - G7の場で中止延期の決定を_c0315619_15440124.png

by yoniumuhibi | 2021-06-02 23:30 | Comments(0)


メールと過去ログ

Twitter

最新のコメント

今こそ「テニスコートの誓..
by 印藤和寛 at 09:18
総裁選で石破さんを倒すた..
by 人情味。 at 09:29
もし山上容疑者が安倍元首..
by 人情味。 at 21:23
杉田水脈なる人物は論評に..
by 住田 at 10:51
あれは15年程前..
by ムラッチー at 11:27
悪夢のような安倍政治から..
by 成田 at 13:03
ハーバード大学で比較宗教..
by まりも at 23:59
重ねて失礼いたします。 ..
by アン at 17:48
安倍晋三のいない世界は大..
by アン at 13:16
今まで、宗教2世の問題に..
by さかき at 10:31

以前の記事

2022年 08月
2022年 07月
2022年 06月
2022年 05月
2022年 04月
2022年 03月
2022年 02月
2022年 01月
2021年 12月
2021年 11月
2021年 10月
2021年 09月
2021年 08月
2021年 07月
2021年 06月
2021年 05月
2021年 04月
2021年 03月
2021年 02月
2021年 01月
2020年 12月
2020年 11月
2020年 10月
2020年 09月
2020年 08月
2020年 07月
2020年 06月
2020年 05月
2020年 04月
2020年 03月
2020年 02月
2020年 01月
2019年 12月
2019年 11月
2019年 10月
2019年 09月
2019年 08月
2019年 07月
2019年 06月
2019年 05月
2019年 04月
2019年 03月
2019年 02月
2019年 01月
2018年 12月
2018年 11月
2018年 10月
2018年 09月
2018年 08月
2018年 07月
2018年 06月
2018年 05月
2018年 04月
2018年 03月
2018年 02月
2018年 01月
2017年 12月
2017年 11月
2017年 10月
2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月

記事ランキング