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コロナ時代の経済と生活 – 農業立国の展望とテレワークの新都市・新住宅の提案

コロナ時代の経済と生活 – 農業立国の展望とテレワークの新都市・新住宅の提案_c0315619_14334969.png前回、インバウンド依存の経済モデルは中断・止揚すべきだという主張を述べた。今年世界を覆ったコロナ禍が今後どのように展開するか不明だが、予感としては、今の厳しい状態が長く続いてもおかしくないと悲観する。コロナの株が周期的に変異して、開発されたワクチンの効力を失わせ、あるいは、別種の新ウィルスが発生して猛威を奮い、世界が今年と同じような感染症禍に襲われて悲鳴を上げるということが、これからもずっと続くかもしれない。考えてみれば、例えば、10年前と比べて熱中症の死亡者が倍増している灼熱地獄の現象も同じで、これからさらに苛烈に最高気温が上がり、経済活動と弱者の生活に打撃を与え、人の生き方・価値観に影響を及ぼして行くことだろう。線状降水帯と大型台風による洪水・強風の被害も同じである。酷暑禍と台風禍をどうすることもできないように、パンデミック禍もどうすることもできない自然災害として定着するかもしれない。



コロナ時代の経済と生活 – 農業立国の展望とテレワークの新都市・新住宅の提案_c0315619_14340176.png異常気象と同じようにパンデミックが日常化し、数年に一度は今年と同じショックとダメージを受ける世界になったら、インバウンド事業は成り立たない。別の経済モデルを考える必要があり、他の事業を伸ばして経済を支え、人の生活を癒やす必要があるだろう。具体的に何かと言うと、田中優子が唱えているように農業がある。ベーシックな政策提言だが、今度こそ真剣に経済学的に検討し、最優先の国策として採用して取り組むべき課題だ。とりあえず数字だけ紹介すると、2019年のインバウンド消費は4.8兆円の市場実績となっている。東京五輪を予定していた2020年は野心的に8兆円を目標としていたが、これがコロナ禍で泡と消えてゼロ同然になった。経済は厳しい世界だ。ここで対照して日本の農林水産物・加工品の輸出を見ると、2019年の実績ベースは9121億円になっている。1兆円をめざしていたが、安倍晋三が韓国との外交関係を壊したため、韓国が日本の食品輸入を止めて未達となった。


コロナ時代の経済と生活 – 農業立国の展望とテレワークの新都市・新住宅の提案_c0315619_14341282.png政府は2025年に2兆円にする計画を立て、30年には5兆円に増やす目標を設定している。この計画をもっと前倒しすればよく、2030年に10兆円を目指せばよい。他の国を見ると、2018年の農産物・食料品の輸出額で、オランダは11兆5900億円、ドイツは8兆6300億円を達成している。フランスの2018年の数字は確認できないが、2012年のベースで7兆4400億円ほどとなっている。欧州先進国は、チーズやワインやチョコレートなど加工品の輸出に務め、この巨大な国富を実現している。日本も、今それを模倣中で、せっせと日本酒のPRイベントなどをやり、経産省が電通に儲けさせている。日本の食料加工品輸出に希望があるのは、何と言っても、隣に14億人の巨大な胃袋の市場があるからであり、彼らの日本ブランドへの信仰 - 清潔で高品質で美味という信頼と確信 - があることだ。中国だけでなく、韓国・台湾と東南アジアという成長する巨大市場を持っている。これは絶対的な強みであり、コロナでも異常気象でも揺るがない。


コロナ時代の経済と生活 – 農業立国の展望とテレワークの新都市・新住宅の提案_c0315619_14394454.png日本の農水産物・食品加工物の生産にとって障害となっている条件は、従業する日本人が少なく人手不足であることである。農産物・水産物の生産者が少なく、高齢化が進んでいて、農業・水産業の将来を担う人材が欠乏している点だ。であれば、インバウンドの5兆円産業で働いている日本人を振り向ければいい。これが、数字的(経済学的)な、田中優子の政策提言の中身となるプレゼンテーションである。十分に説得力のある主張だろう。日本の農水産物・食品加工物の産業にどれほど大きな可能性と潜在力があっても、実務と経営を担う人材がいなければ実を結ばせられない。今、日本の大学では観光学部などが開設され、観光社会学などの浮薄な講座が乱造されているらしい。廃止してよい。パンデミックが常態化した世界では無意味だろう。その代わり、国立大学の農学部に予算を投入し、学問研究を充実させ活性化させるべきだ。農学部に気候変動学科とマーケティング科を新設し、英語・中国語で講義すべきである。20兆円産業の人材を育てる。


コロナ時代の経済と生活 – 農業立国の展望とテレワークの新都市・新住宅の提案_c0315619_14371835.pngもう一つ、アイディアを述べたい。経済の内需を膨らますとは、畢竟、革新的な需要と供給を創出し、日本人が新しい満足と快適さを獲得して、幸福のレベルとクラスを一段階上げることだろう。今までは夢であったライフスタイルを手に入れることだろう。コロナ禍が蔓延する中で、企業のテレワークの推進に拍車がかかっている。リモートで在宅で働くスタイルが推奨され実践されている。都心のオフィスを縮小する動きが出ている。そこから一歩進んで、政府が中心となって地方にテレワークタウンを建設することだ。つくば学園都市のように。東京一極集中を排除するべく、20万人規模のテレワークタウンを分散して新設することを提案したい。提案の鍵は住居・住戸である。テレワークの報道を眺めて気づくのは、日本人の住居の狭さであり、住生活の貧困である。フランス共産党のマルシェが「ウサギ小屋」と揶揄した頃からの宿題だ。3LDK70平米のスペースでは、親は満足にテレワークできないし、子は十分なリモート教育を受けられない。部屋数が足りない。物理的に狭すぎる。


コロナ時代の経済と生活 – 農業立国の展望とテレワークの新都市・新住宅の提案_c0315619_14510271.pngまず、子どものオンライン授業だが、タブレットやノートPCでは画面が小さすぎる。こんな貧弱なデバイスでは教育効果が出ない。字が見えない。本格的な授業の提供には、最低でも24インチ(1920×1080)のモニターが必要で、画面を複数に分割して見せる応用技術が必要がある。その場合、液晶画面と本人の両眼との距離は70cmは空けなくてはいけない。子どもの視力を守るために医学的にその配慮が必要で、したがって、奥行が90cm以上ある大きな学習机が個々に必須ということになる。現在の日本の家庭の子ども用学習机の標準は、おそらく奥行40cmとか50cmのコンパクトなサイズだろう。これを大企業の執行役員のデスク並みの大型家具に変えないといけない。すべての子どもにその教育学習環境のサポートが必要である。そうした大型の学習机を設置するためには、必然的に子ども部屋の間取りも大きくないといけないという結論になる。従来のマンションの個室の4畳半程度では足りない。倍ほどの広さが要る。教育学者が提言するべきで、政府が考えるべき問題である。


コロナ時代の経済と生活 – 農業立国の展望とテレワークの新都市・新住宅の提案_c0315619_15030184.png親のリモートワークも基本的に同様で、PCの画面でオフィス現場を代替して同じ作業効率の成果を達成しようとすれば、仕事道具として、30インチほどのモニター(あるいは24インチのDT画面と14インチのノートの併用)が要るだろう。会議での説明や報告や1対1の得意先との面談があり、カメラの映像も出しながら、資料をファイルやブラウザで何枚か開いて参照し、同時に情報の記入も必要だから、モニターは大きくないといけない。そうでないと労働のパフォーマンスを発揮できない。民間企業の事務や販売が主の社員であっても、十分な広さの仕事部屋が必要なのであり、それが完備された住戸が必要となる。ざっと、一戸一世帯で150平米から200平米の居住面積が必要で、現在のマンションの2倍の広さが必要ということになる。それをテレワーク時代(コロナ時代)の標準として政府が規格策定すればいい。この概念を提案をしたい。こうした新マンションをURが建設し、つくばのような20万都市を各地に散在させるのである。一戸建てではなく集合住宅にするのは、洪水や地震など災害時のことを考えての構想である。


コロナ時代の経済と生活 – 農業立国の展望とテレワークの新都市・新住宅の提案_c0315619_15241327.pngこれまで日本のサラリーマンは、1日に2時間も3時間も混雑する電車に揺られ、1日に2時間も3時間も新橋などの居酒屋で夜のオフミーティングに精を出してきた。土日出勤もやり、自宅はねぐらであり、寝るだけのマイホームだから狭くてよかった。オフィスや都市の雑踏や繁華街が生きて活動する空間だった。パンデミックはこの生き方を変えるよう人を促していて、人生において自宅の滞在時間を長くするよう求めている。人はマイホームで生きて楽しまなくてはいけない。これからは家で仕事をやり、家で子育てして、家で趣味をやる時代だ。家で書画や音楽をやり、写真や陶芸や園芸をやるのだ。休日に近所で子どもと遊び、地域のボランティアをやり、定年後は土地を借りて野菜作りをやるのだ。昨年の都道府県別移住ランキングの報道では、1位が長野、2位が広島、3位が静岡、4位が北海道という順番になっている。9位に高知が入っていて、移住希望地として人気が高い事実が分かった。長野は山がある。静岡は海がある。やはり、自然が豊かな場所で暮らし、自然の中で子どもを育てるのがよいのだ。信州と伊豆にテレワークタウンを建設したらどうか。


UR(都市機構)が一戸150平米から200平米の新築マンションを建て、2500万円くらいで売り出せばよい。マンションは年数が経ったら高齢者福祉施設として活用することを考えればよく、新タウンは社会保障や防災や教育のモデルケースとして行政が実験すればいい。テレビを見ていたら、石破茂が出演して、国策で地方分散せよと抱負を言い、地方分散による再配分の再建と内需主導型経済を熱弁していた。どこまで本気か分からないが、その趣旨には賛成だ。コロナの時代の有効で必須の展望だと考える。(1)農業の活性化・主力産業化と(2)テレワークの新集合住宅および新都市建設を提案したい。21世紀の日本人の誰もが、関口宏と同じほどの日本の自然(昆虫・草花)についての豊かな知識と関心を持ち、自然と親しんで生きられるように。


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by yoniumuhibi | 2020-08-26 23:30 | Comments(1)
Commented at 2020-08-29 23:11 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。


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