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政府は再度の緊急事態宣言を出せ - 第2波を起こした三つの感染ルート

政府は再度の緊急事態宣言を出せ - 第2波を起こした三つの感染ルート_c0315619_16261976.png今日16日のモーニングショーで、玉川徹が東京新聞の報道を紹介していた。練馬区の保健所では、コロナ感染を疑う市民からの電話が鳴り止まない状態になっていて、PCR検査の順番が取れず、待機を要請されている事態だという。すでに3月4月と同じ状況になっていた。小池百合子は、1日4000件のPCR検査数を鼻高々で自慢しているが、それでは全然足りず、東京では市中感染が広まっている。玉川徹が指摘したように、1週間単位で見たとき感染者数は倍、倍と増えていて、今週末から来週にかけて東京都の感染者数は400に膨らむ可能性がある。大曲貴夫の予測では、感染経路不明者の数は4週間後(8/11)に現在の16倍の1200人となり、さらに4週間後(9/8)には256倍の19200人になるという数字が示されている。4月中旬にニューヨークで1日の感染者数が最大だったときが1万1500人だが、それを凌駕する水準だ。何も対策を打たず、感染拡大を阻止しなければ、この予測どおりの結末になるだろう。



政府は再度の緊急事態宣言を出せ - 第2波を起こした三つの感染ルート_c0315619_16401730.png第1波が起きたとき、感染者数は4月中旬まで急上昇のカーブで増加したが、同時にその過程は行政とマスコミが必死になって「人と人の接触を減らす」呼びかけをした刻一刻だった。小池百合子の「ロックダウン」発言が3月23日であり、それに触発され牽引されて政府が緊急事態宣言を出したのが4月7日である。西浦博が「42万人死亡説」の脅しを発したのが4月15日であり、山口那津男が官邸に給付金10万円の談判に乗り込んだ日と同じだった。その間、テレビの報道番組は毎日毎回、繰り返し執拗に渋谷駅前交差点の現在の様子を映し、人出が減った現況を伝え、人と人との接触を8割減らす目標の必達を国民に訴えていた。外出自粛の厳守を呼びかけていた。その甲斐あって、5月に入って陽性者の数は急速に減って行く。5月中旬以降、「日本の成功」が喧伝され、5月25日に緊急事態宣言が解除される。スタバやユニクロやQBハウスが店を開け始め、市民生活は長い「戦時」から解放されて一息つく安堵の局面となった。


政府は再度の緊急事態宣言を出せ - 第2波を起こした三つの感染ルート_c0315619_16361260.png最早、第2波の襲来は否定できない。今回の事態が厄介なのは、行政も専門家もマスコミも等閑に徹していて、危機を危機として認識することなく、市中の混雑を防止しようとせず、都市の人流をそのままにしていることである。経済の再開再興を旗印に、感染拡大を放置し、放置するどころかトランプ的に拍車をかける政策まで遂行していることだ。3月4月の頃の空気感と全く違う。「感染防止と経済活動の両立」と言いつつ、実際には経済活動を重視した開放の流れで進んだのが、6月7月の日本の楽観に満ちた日々だった。空気は弛緩し、企業はテレワークをやめて社員を都心のオフィスに戻し、会社の飲み会が解禁され、テレビも出演者をスタジオに戻している。ウィルスからすれば、自由に活発に繁殖できる環境条件になっている。発表される感染者数は2週間前の感染実態だから、常識で考えて、大曲貴夫の予測が今後の推移の想定として正しいところに違いない。少なくとも今後3週間は、感染者は増え続けるだろう。東京都の感染者数は月末までに1000人を突破するだろう。


政府は再度の緊急事態宣言を出せ - 第2波を起こした三つの感染ルート_c0315619_16383861.png政府は再度の緊急事態宣言を出すべきである。少なくとも東京と埼玉・千葉・神奈川については4月頃の厳しい自粛環境に戻すべきで、日本型ロックダウン、すなわち自発的非強制的な都市封鎖の措置に踏み切る必要がある。そうしないと、感染者数が指数関数的に増え、全国に感染が拡大して取り返しのつかない事態になる。米国やブラジルのような窮状になる。高齢者に感染が広がり、各地の病院と福祉施設で深刻な院内感染が起き、医療体制が崩壊して死者が急増する。今すぐに強力なハンマーを振り下ろすことが重要で、第2波の勢いを止めることが急務だ。米国のように感染が深く蔓延して日常化すると、どれほどPCR検査を増やして陽性者の隔離を徹底させても、ウィルスの力に社会全体が征服されて人の力では制御できなくなってしまう。日本は人口の中の高齢者の割合が高く、加えて、過剰なリストラ(聖域なき構造改革)のせいで医療体制が脆弱だから、米国以上に悲惨な結末になりかねない。GoToキャンペーンなど論外で、緊急事態宣言の再発出こそすぐに決定して行動に移さなくてはならない。


政府は再度の緊急事態宣言を出せ - 第2波を起こした三つの感染ルート_c0315619_16441331.png昨日15日の東京都のモニタリング会議で、杏林大の山口芳裕は、東京都は3000床のベッドを確保するべく各病院に働きかけているが、現状、1500床がやっとで、そこから増やすのに四苦八苦しているという話があった。大曲貴夫の見通しどおりに感染者数が拡大すると、来週か再来週には病床が埋まり、医療体制が逼迫し、救急搬送先がなくなるだろう。おそらく、その問題は東京都よりも先に埼玉県で深刻化しそうで、病院に入れず、ホテルにも入れず、自宅待機を余儀なくされる患者が溢れ、モーニングショーで話題になるに違いない。3月4月と同様、保健所に電話しても、しばらく自宅で様子を見てくれと冷酷に突き放され、検査を受けさせてもらえなくなるだろう。PCR検査のキャパは以前より増えているが、医療体制の不備は解消されておらず、入院施設や医師・看護師のマンパワーの手当が全くできてない。重症者がこのまま増加すれば、すぐに医療崩壊に陥るのは確実だ。「4日間待つのだぞ」の子連れ狼的フレーズは使えなくなったとして、保健所はどういう言辞で門前払いするのだろう。


政府は再度の緊急事態宣言を出せ - 第2波を起こした三つの感染ルート_c0315619_16474943.png第2波の押さえ込みはなぜ失敗したのか。感染の第2波はどこから来たのか。三つのルートがあると私は推測する。第一は、「夜の街」からのスピルオーバーである。感染症研の島田智恵によるスピルオーバーの説明は説得的で、もっとマスコミで光を当てて議論してよい。「夜の街」には感染症が蓄積し滞留しやすい性質があり、最後までウィルス消滅を阻む素地がある。歴史的一般的にその傾向がある。そこを根治しないと周辺に漏れ出るリスクがあり、疫学にとって「夜の街」問題は永遠のテーマだろう。岡田晴恵は、新宿など「夜の街」のローラー検査を提唱し続けたが 採用されなかったと苦言を述べている。第3波に備えての教訓と課題ということになるだろう。第二は、国際線の空港ルートである。これは、大塚耕平が7月9日の報道1930で漏らしていた事実だが、特にある国からの航空便で顕著な数の感染者が出ているという。大塚耕平は国名を言わず、政府は情報公開をするべきだとだけ言った。松原耕二は国名を訊かなかった。普通に考えて想像するのは、米国だろう。議論は続かず伏せられた。


政府は再度の緊急事態宣言を出せ - 第2波を起こした三つの感染ルート_c0315619_16503938.png思い返せば、春の日本での第1波も、武漢から入った最初のウィルスと、次に欧米から入った感染力の強いウィルスと、二通りがあると専門家が分析していた。そして児玉龍彦は、愛知県に最初にウィルスを持ち込んでクラスターを次々発生させたケースがハワイ旅行帰りの夫婦だった点に着目、イタリア経由で米国から侵入したウィルスが日本の感染の主役になったのだと看破していた。武漢ルートは右翼が叩きまくったが、米国ルートについては誰も言及しなかった。第三のルートは、第二とも関連するが、米軍基地へ検疫なしで入った米兵の体内のウィルスである。沖縄では、今、大問題になっている。沖縄だけでなく、米兵はフリーパスでどこでも着陸でき、自由に接岸上陸できる。横田でも厚木でも岩国でも、横須賀でも佐世保でも。そこから繁華街に繰り出すことができる。歴史を振り返れば、幕末に大流行して28万人の死者を出したコレラも、安政条約が締結された1858年、長崎に停泊していた米海軍軍艦ミシシッピの水兵が発症し、そこから全国に感染が拡大したものだった。ミシシッピはペリー艦隊旗艦のサスケハナに帯同し、浦賀沖に現れた四隻の黒船の一隻である。


第二と第三のルートの監視と遮断も課題である。政府と米国に情報公開させないといけない。第二・第三のルートを放置すれば、国内でどれだけPCR検査して隔離を徹底しても、何の意味もない。

 
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by yoniumuhibi | 2020-07-16 23:30 | Comments(5)
Commented by 七平 at 2020-07-17 01:51 x
独裁者が考える事は似たり寄ったり、窮地に立たされると真実を国民から遠ざけ隠すため生データを独占し始め、データを捻じ曲げ政府の都合に準拠した解釈をしてマスコミに流します。例の大本営発表です。トランプは米国でのコロナ対策の大失敗を中国やDr.Fauci に擦り付けようとしましたが、失敗。 昨日、ついにCovid-19の患者の治療に当たっている全国の病院からの生データの流れをCDCからから政権直轄のDHHSに切り替えました。https://www.youtube.com/watch?v=PLvfYSQDklI  データの独占では、米国政府が日本政府の真似をした格好になります。この分野では日本政府の方が一歩進んでいるようです。違う所は、国民とマスコミの真実を追求する洞察力と姿勢にあると思います。
Commented by コスモス at 2020-07-17 16:31 x
西浦が東洋経済のインタビューに答えて今後の社会のありかたについて語っていますが、この人は人文社会についての基本的教養が欠如していて、読むに堪えない内容となっています。専門家会議をお払い箱になったのもよくわかります。ブログ主さんが危惧されていた通りですよ。
今後の街づくりの例で出てきたのが、自分の知っているドイツと北海道だけで、床屋政談のレベルの話です。で、人の移動が感染を広げるから、今後は移動の自由も考えなければいけない。海外との行き来も、仕事はいいけど、海外旅行はひとり年間3回までと制限するのも必要だという。
この人は、高校生レベルの地理の知識もない。海外旅行はひとり3回までなどとなぜ国によって制限されなくてはいけないのか。東浩紀がたまらず声をあげたのも、ここです。いまや、仕事、海外旅行以外にも、多種多様な海外との人の行き来があるわけです。海外旅行だって、見聞を広めるための旅行もあれば、バックパッカーもあれば、リゾートもあるし、カジノ豪遊もある。
西浦は話にならない、という感じがします。東浩紀の反論に対して「憲法学者を交えて議論してもらいたい」と言っていましたが、西浦は人と議論できるレベルの人間ではありません。
メルケル首相の演説では、ロックダウンするにしても移動の自由がどれだけ大事なものか格調高く述べられていました。
日本にも昔は、特に精神医学で教養人がいたのですが、医学の分野でなかなか人がいませんね。大曲先生のように、現場で奮闘されている医者の姿は、昔も今も変わらないと思います。ブログ主さんが書かれていたように、いま手を打たなければ、大曲先生の仰った数字のようになりますよ。
Commented by Dr.merbee at 2020-07-18 00:47 x
ブログ主さんが指摘するように東京自体がエピセンター化したといえるほど市中感染は広まり、現時点でも都内の病床がすでに不足すると確実視され、医療崩壊への足音すら聞こえてきそうな状況だ。
また、海外から「成功」と喧伝された第1波からの収束は、国民にとって溺れかかった状況になんとか足が届き急死に一生を得たような感覚になっているようにも見受けらほぼコロナ禍の前の世界に戻ったごとくであり、それ以上に安堵と一部歓喜とも言える感情は、特に若年層の行動に表れたと思う。コロナウイルスにとっての大好物の獲物とも知らずに。第1波前では決して見えなかった状況が経過し、第2波の原因となっている。当然、この有頂天とも言える状況を元に戻すには、前回よりも更に大きなハンマーを振り下ろすべきではと考えることに異論はないようにも思う。だが、今後数年は続くかもしれないコロナ禍の中ででそれが繰り返し流行を抑える唯一の方法になって良いのだろうか? 繰り返せば飴と鞭の状態のようにそこから精神的に抜け出せるのだろうか? ハンマーを使ったロックダウンまがいをする前に他のもっと根本的な戦略が必要ではないのかと思う。私にもその一つの方法として児玉教授の言う大規模PCRと隔離の戦略しか思いつかない。今すぐか、ハンマーを振り下ろした後にその戦略を使うかでもいい。今後必ず必要だと思う。出来ずに何回もハンマーだけを振り下ろせば社会の消耗は激しくなる。特に医療体制の消耗はその中でも重大かつ不可逆的だ。
ブログ主さんの3つのウイルス侵入経路を指摘されたことは良い視点で今後も注意は必要だが、侵入経路はどうであれ、どこからウイルスが侵入しようとも決して負けない体制を構築すること。児玉教授の怒りがそこに集約されている。
Commented by 電通? at 2020-07-18 22:56 x
いま最優先で予算を投入すべきは、医療だ。
緊急事態か否かを判断する基準として医療崩壊を挙げているくせに、
なぜ医療現場に予算を集中投下しないのか? 理由が分からない。
医療体制に安心できないかぎり、
経済など回復しない。
もしかすると、GoToキャンペーンは、電通案件なのかな?
Commented by 七平 at 2020-07-19 11:27 x
今夕のNYT が報じていますが、トランプ政権の日本物真似第二弾、選挙に都合の悪いデータを国民から隠すため、PCR検査やContact Tracing に充てる費用を大幅に削減するとの事。米国の医者や科学者から猛烈な反対があると思います。 政府、御用学者、マスコミが日本のPCR検査能力が増えた増えたと騒ぐ割にはお粗末な数字、日本のPCR検査数のランキングは報道の自由ランキングより もっと悪く世界で157位。感染研と厚労省がデータの独占を続けたいが故に、民間業者や独立研究機関にPCR検査をしてもらいたくないというのが本音だと思います。児玉先生の言う、アジア人の交差免疫のお陰でイタリア、スペイン、米国の様な惨事にはなっていませんが、コロナウイルスも刻々とゲノム配列を変えて東京―埼玉型が主流になっているとの事、その是非は判りませんが、感染力が他より強いので主流になりつつあると解釈はできると思います。PCR検査とゲノム解析を拡大して感染とゲノム状況を把握しておく必要性は明白だと思います。


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