人気ブログランキング |

小池百合子が圧倒的優勢の理由 – コロナ対策の言葉と指導力がない野党候補

小池百合子が圧倒的優勢の理由 – コロナ対策の言葉と指導力がない野党候補_c0315619_15564109.png投票まで一週間を切った都知事選の情勢調査が新聞各社から発表され、小池百合子の圧倒的な優勢が伝えられている。朝日の報道を見ると、小池百合子の支持は無党派層の7割にも浸透し、他候補を寄せつけず独走状態にある。二番手の宇都宮健児は無党派層の支持が1割ほどで、立憲民主支持層への浸透も不十分どころか、何と共産支持層もまとめ切れていないとある。三番手の山本太郎も、無党派層の支持が1割に止まるという苦戦ぶりを示している。読売の調査でも、無党派層の5割が小池百合子を支持、宇都宮健児と山本太郎の無党派層の支持は1割に止まっている。さらに、立憲民主の支持層でも4割が小池百合子を支持し、2割の宇都宮健児、1割の山本太郎を完全に引き離している状況にある。最早、勝負ありで、こうなると、宇都宮健児と山本太郎が一本化できなかったからどうとか、どちらが降りれば勝てたとかいう責任論の喧嘩にはならないだろう。



小池百合子が圧倒的優勢の理由 – コロナ対策の言葉と指導力がない野党候補_c0315619_15565730.png小池百合子の独走の理由は何なのか。それは有権者の選挙への関心の在処による。読売の調査では、争点として重視する問題を尋ねたところ、「新型コロナウィルス対策」と回答した者が82%と最多だった。新型コロナの対策が都民の最大の関心事(=争点)であり、その意識が小池百合子に圧倒的な支持を集中させる要因になっている。それは、小池百合子を支持しない私でも十分納得できることで、マスコミ2社の調査結果は頷ける数字であり、意外には感じない。ネットを見ていると、特に宇都宮健児の陣営から、小池百合子のコロナ対策を批判する議論が多く上がっていて、例えば、IOCが五輪延期を発表するまでは五輪開催に執着して一点集中で、コロナ対策では何も動かなかったではないかと糾弾されている。確かにそのとおりだし、他にも、PCR検査の拡充に最後まで手を打たなかったという重大な過誤もあるが、そうしたマイナスを差し引いても、都民が小池百合子のコロナ行政を評価する民意は理解できる。


小池百合子が圧倒的優勢の理由 – コロナ対策の言葉と指導力がない野党候補_c0315619_15571135.png五輪延期が決まってからの小池百合子の動きは素早く、かつ的確で、日本のコロナ対策のリーダーシップをよく執っていた事実は否めない。3月23日に最初に「ロックダウン」の言葉を発したのは小池百合子で、緩んでいた空気が一瞬で緊張に戻り、4月7日の政府の緊急事態宣言を導いている。この時期、安倍晋三はコロナ対策に全く無知無能で、出鱈目で、ウケ狙いで2月末から始めた学校休業を中止、自粛を取りやめる錯誤と暴挙に出ていた。3月下旬以降の日本のコロナ対策の経緯は、小池百合子が適切なメッセージを発してマスコミが注目し、それを見た安倍晋三が嫉妬して焦ってドジを踏むという繰り返しだったと総括できる。4月1日にアベノマスクの配給が出、4月12日に星野源とのコラボ動画が出、という失笑と脱力の連続だった。一方の小池百合子はというと、「3密」を最初に言い出したのも小池百合子だし、「ステイホーム」だのの新標語を巧みに並べて耳に残したのも小池百合子である。プレゼンテーションが上手だった。


小池百合子が圧倒的優勢の理由 – コロナ対策の言葉と指導力がない野党候補_c0315619_15573613.png小池百合子の会見で最も印象に残るのは、センスのいいマスクをファッションとして演出したことで、小池百合子が恰もモデルの如く訴求して以降、女性を中心に大衆が真似をして個性的な手作りマスクを着用するスタイルが普及・定着した。小池百合子の会見は、話の巧い小学校の校長先生の朝礼講談のようで、メッセージが英語のワンポイント・フレーズで残る仕上がりになっていた。中身は特になく、疫学的な対策の効果も疑問なのだが、テレビで見て聞いていて不快感が残らない。小池百合子らしい軽薄な標語に添えて、マスクのデザインのイメージだけが残る。総じて、印象として悪くない。なぜ悪くないかというと、比較対照として登場する安倍晋三の絵面と喋りがあまりにも醜悪で、愚劣きわまりなく、聞き苦しく最低だったからである。安倍晋三は、本人の主観としては、小池百合子とコロナ対策のリーダーシップを争っているつもりで、必死に競争しているつもりだった。小さな布製マスクから大きな顔の肉がはみ出て汚く、話は舌足らずで耳障りで無内容だった。


小池百合子が圧倒的優勢の理由 – コロナ対策の言葉と指導力がない野党候補_c0315619_15575119.png安倍晋三のコロナ会見はひたすら空疎で、出しゃばりたい動機だけが目立ち、鬱陶しさだけが残り、食事がまずくなる代物だった。それが幾度も続いて辟易させられた。最近の安倍政権の支持率の低さは、黒川弘務の検察庁法の問題や河井克行・案里の買収事件もあるけれど、やはり、2月からのコロナ対策の失態の影響が大きいように思われる。コロナ問題に終始した3か月は、政治家個人の能力差を明らかにした政治過程だった。今、人々の最大の関心はコロナ問題であり、コロナ禍で判断を間違わない、コロナ対策に知識と能力があると思われる政治家を求めている。コロナの出現によって時代が大きく変わり、人がコロナについて毎日語り、コロナと生きる社会空間になり、コロナについて認識と言葉を持っているリーダーを人々は求めるようになった。政治だけでなく、経済でも、テレビの娯楽文化の世界でも。そこから考えたとき、小池百合子が他の候補に大差をつけている現状は了解できる。深夜に何度も都庁から内閣府を訪れた行動も、(パフォーマンスではあるが)プラスの評価になっている。


小池百合子が圧倒的優勢の理由 – コロナ対策の言葉と指導力がない野党候補_c0315619_16390728.png宇都宮健児が、山本太郎が、本当に都知事になる気があったら、なぜもっと初期の段階から、コロナ問題について政策提言を行い、小池百合子や安倍晋三を批判して言論をリードする挙に出なかったのだろう。宇都宮健児のコロナ対策はどのような内容なのか、一般にはあまり明瞭なイメージがない。むしろ、宇都宮健児の主張は、都知事候補が語るべき政策はコロナだけではなく、都政の課題と責任はコロナには限らないと強調しているように聞こえ、コロナ以外の問題にもっと目を向けるよう有権者に促しているように聞こえる。それは正論の政見だろうが、今の都民はコロナ問題が第一なのである。小池百合子と6月に対決する挑戦者として、早い時期から、3月4月の時点から名乗りを上げ、小池百合子のコロナ対策にオブジェクションをぶつけ、自分ならこうすると持論を説明し、具体案を対置するべきだった。世論に訴えて活発に言論すべきだった。都知事選の仕込みの努力をするべきで、PCR検査論争に加わるべきだった。


小池百合子が圧倒的優勢の理由 – コロナ対策の言葉と指導力がない野党候補_c0315619_16392105.pngそれは山本太郎も同じである。選挙に出るのなら、何よりコロナについて言葉を持たねばならず、コロナ対策を委ねてよいと有権者が思う政策のコンセプトとカタログを持ってないといけない。宇都宮健児も山本太郎もその理論武装が欠けていた。それを持つためにはブレーンが要る。小池百合子の場合は、大曲貴夫や西浦博を会見の席に侍らせ、自身の政策決定や標語提唱に専門家のエンドースを付けて説得力を増していた。宇都宮健児のコロナのブレーンは誰なのだろうか。山本太郎はもともとブレーンが少なく、経済政策以外の部分でスタッフのパワーに不安と限界があった。例えば、山本太郎が、早い段階で児玉龍彦や金子勝と共にPCR検査拡充論の先頭に立ち、マスコミに割り込む活躍を演じていれば、あるいは、その延長で、選挙カーの壇上に岡田晴恵や玉川徹が揃い立って聴衆の喝采を受ける絵を作れれば、選挙戦の様相は違ったものになっていただろう。野党候補にはコロナのブレーンがなく、コロナ政策の明確な対抗軸がないのだ。そのため、今回の都知事選は無風になってしまった。


小池百合子にとって、2月からの感染症禍は本当に幸運だっただろう。自分がステージの中央で主人公となってスポットライトを浴びる出番だと確信しただろう。2月末時点では、自民党都連に睨まれて選挙に立候補できるかどうかも分からない身の上だった。さらに学歴詐称の問題まで控えた窮地にいた。コロナで逆転。3月からの感染症対策でのテレビ出演は、毎度毎度、最高の効果をもたらす選挙運動となり、それが積み重なって人気を高め、4月が終わった頃には誰が相手で出てきても再選は不動の情勢と化していた。未知の感染症対策など、誰が指導者でやっても満点の成果を上げることは難しく、国民はそのことを分かっている。その中で、一回一回の決断とパブリック・コミュニケーションで合格点を出せる政治家の仕事だったと、都民はそう採点しているのだろう。



小池百合子が圧倒的優勢の理由 – コロナ対策の言葉と指導力がない野党候補_c0315619_16394313.png
小池百合子が圧倒的優勢の理由 – コロナ対策の言葉と指導力がない野党候補_c0315619_16405042.png
小池百合子が圧倒的優勢の理由 – コロナ対策の言葉と指導力がない野党候補_c0315619_16411051.png
小池百合子が圧倒的優勢の理由 – コロナ対策の言葉と指導力がない野党候補_c0315619_16413261.png
小池百合子が圧倒的優勢の理由 – コロナ対策の言葉と指導力がない野党候補_c0315619_16412209.png
小池百合子が圧倒的優勢の理由 – コロナ対策の言葉と指導力がない野党候補_c0315619_16414317.png
小池百合子が圧倒的優勢の理由 – コロナ対策の言葉と指導力がない野党候補_c0315619_16415155.png
小池百合子が圧倒的優勢の理由 – コロナ対策の言葉と指導力がない野党候補_c0315619_16420497.png

by yoniumuhibi | 2020-06-29 23:30 | Comments(4)
Commented by 日常を愛する普通の人 at 2020-07-01 17:01 x
私の故郷、香港にて国家安全維持法が制定されました。
右派の人たちは、「革新は今回の法律を批判しない」と言いますが、日本の政治家で尊敬される方々は一貫して親中派としての立場を取っていたことは無視できません。
そして田中宏和先生が若い時平和と自由を味わえたように、周庭氏も平和と自由を享受したいと純真に思っていることは田中先生も含め理解しています。
しかし、彼女たちの民主派運動は、アメリカ合衆国が裏で糸を引いているのではという懸念が、日本の知識人に今回の維持法について中立的である理由と思います。

もちろん習主席の手法は強引な方法が目立ちますし、より良心的な指導者が党中央委員会から選出される期待感は親中の立場からこそ強く育まれるというプレッシャーを主席も背負う立場です。

しかし、我々は民主派の子たちに、この言葉を聞きたいのです。「憲法9条を世界に」

マハティール前首相が中国に対して批判的な発言をしても、中国との友好を真剣に考える人々ほど彼が強く愛される理由です。
日本国憲法が平和を育んでいる、この思いは地球のどこに住んでいても不変でしょう。

追伸:新型コロナウイルスは大変ですが、どうかご自愛ください。
都知事選、私は今回棄権の予定ですが、妻は小池百合子知事に入れるようです。
Commented by 米帝大嫌い at 2020-07-02 22:29 x
香港に長く住んで、永住権も参政権もお持ちの在住邦人が、現地メディアの引用で「抗議デモ」の実態をまとめてくれています。
https://togetter.com/li/1521092
https://togetter.com/li/1450044
https://togetter.com/li/1416014
私は、殺人や火付け強盗を平気で繰り返し、外国勢力の後ろ盾を隠すどころかひけらかして威張りかえる連中は、個人の自由や基本的人権を全否定する犯罪集団であることに、一切疑いを持ちません。

米「TIME」誌より。トランプ政権、香港の手先どもへの資金援助(の一部)を凍結、という記事。つまり、あいつらは米帝の手先、という明白な証拠。これを無視、あるいは否定するような輩は、地下鉄サリン事件はオウム真理教の犯罪じゃない、と言い張っているようなものです。
https://time.com/5860163/trump-hong-kong-funding-freeze/
これを非難する、サウスチャイナモーニングポスト寄稿者Alex Lo氏。
https://www.scmp.com/comment/opinion/article/3091438/us-has-been-exposed-funding-last-years-hong-kong-protests
Commented by 反論壇net at 2020-07-02 23:50 x
新規感染者が百人を超えましたね。どことなく、都の職員たちの無言の意思表示に思えます。また小池でもよいのか、と。
検査数を増やしたり、陽性者の多そうな所を調べたり、といった具合で、ある程度は数字を作れます。
Commented by 音無小鳥 at 2020-07-03 00:20 x
小池百合子候補は盤石と思われますが、小池百合子の元秘書で、東京都議会北区補選で出馬している天風いぶき候補のポスターに、同一投開票日の選挙に出馬している小池百合子の顔写真が掲載されている点について、維新の音喜多議員、N国立花党首が公職選挙法違反を指摘している点に注目したいところです。

以下はN国立花党首が北区選管に問い合わせの電話をしている様子ですが、天風いぶき候補のポスターに関しては北区選管のみならず都選管も問題視している模様。
https://www.youtube.com/watch?v=BHVz7r33R3Y

仮に天風いぶき氏に対して公職選挙法違反の刑事告発が受理され、当該ポスターの製作に小池百合子の関与が発覚すれば小池百合子の公職選挙法違反に問われて当選無効の可能性が出てきます。


カウンターとメール

最新のコメント

コロナ禍に、一気に戦争準..
by アン at 09:56
戦争回避に向けて反戦ムー..
by 成田 at 07:28
処理水海洋放出について福..
by まりも at 12:42
子供だったので、おしんは..
by コスモス at 08:08
昨年から今年にかけて護衛..
by 不来庵 at 23:31
ときあたかも、現代のミャ..
by nyckingyo2 at 21:33
大半の日本国民の現在の関..
by パックスヤパーナ at 15:09
レコードチャイナに掲載さ..
by ひばり at 20:10
歴史を紐解くと、どんな超..
by パックスヤパーナ at 19:33
まさにそのとおりで、私が..
by 成田 at 18:15

Twitter

以前の記事

2021年 04月
2021年 03月
2021年 02月
2021年 01月
2020年 12月
2020年 11月
2020年 10月
2020年 09月
2020年 08月
2020年 07月
2020年 06月
2020年 05月
2020年 04月
2020年 03月
2020年 02月
2020年 01月
2019年 12月
2019年 11月
2019年 10月
2019年 09月
2019年 08月
2019年 07月
2019年 06月
2019年 05月
2019年 04月
2019年 03月
2019年 02月
2019年 01月
2018年 12月
2018年 11月
2018年 10月
2018年 09月
2018年 08月
2018年 07月
2018年 06月
2018年 05月
2018年 04月
2018年 03月
2018年 02月
2018年 01月
2017年 12月
2017年 11月
2017年 10月
2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月

記事ランキング