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「日本モデル」の噴飯と操作 – 人口当たり死者数と致死率が示す日本の失敗

久しぶりにコロナ関係のグラフを作成して最新の数字を確認した。ご笑覧いただきたい。

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「日本モデル」の噴飯と操作 – 人口当たり死者数と致死率が示す日本の失敗_c0315619_13522236.png25日、コロナ禍での緊急事態宣言が解除され、安倍晋三が会見で「日本モデル」の「成功」を自画自賛する幕があった。今週のテレビ報道はずっとこの話題で埋めていて、安倍晋三の醜い顔をアップで出し、「わずか1か月半で収束できた」と政府の「対策成功」を強調する宣伝を撒いている。いつものように不快きわまる絵と音が大画面テレビに映し出され、週初から鬱陶しく辟易させられる気分が続いた。黒川問題で内閣支持率が下がっため、それを挽回するべく、安倍晋三が必死に「日本モデルの成功」を喚き立てる挙に出、テレビ各局が忖度して番組で追従を垂れ流している。新聞2社は緊急世論調査を出したが、それを無視するようにテレビはコロナの問題を前面に押し出し、「新しい生活様式」を刷り込み、黒川問題を背後に退かせて隠している。国民の関心が黒川問題に向かないよう腐心し、安倍晋三のために傷口を癒やす時間稼ぎをしている。無能な野党が、黒川弘務の証人喚問も要求せず、それに惰性で付き合っている。


「日本モデル」の噴飯と操作 – 人口当たり死者数と致死率が示す日本の失敗_c0315619_14371419.pngさて、安倍晋三と専門家会議が日本の対策の「成功」を言挙げするとき、必ず材料として持ち出すのが、コロナの死者数の少なさである。欧米先進諸国と比較したときの死者の絶対数の少なさであり、番組でグラフのフリップを見せ、政府の自画自賛に正当化の根拠を与え、安倍晋三を後押ししている。しからばと、アジア大洋州諸国の人口100万人当たりの死者数をグラフにして並べてみた。データはワールドメーターである。マスコミやネットでこの図を見る機会がない。忖度に徹するマスコミは、常に視野と対象を限定し、欧米諸国とのみ比較して近隣のアジア諸国と比較しない。果たして、人口100万人当たりの死者数は、日本は韓国よりも多く、シンガポール、マレーシア、豪州、NZの2倍近くになる。中国よりも多く、タイや台湾や香港の10倍から20倍に上るという多さである。東アジアの中で日本は特にコロナの死者数が多い国であり、ウィルスから国民の命を守る対策に失敗している国である。数字はその事実を証明している。

次に致死率を見てみよう。

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日本の致死率の高さが目を惹く。意外な数値であり、政府の説明と主張を大きく覆す図である。


「日本モデル」の噴飯と操作 – 人口当たり死者数と致死率が示す日本の失敗_c0315619_13525556.png最近あまり語られないが、致死率とは、死者数を感染者数で単純に割った数字である。2月から3月にはよくテレビで喋々され、日本は致死率が低く、日本の医療体制の優秀さの証明だなどと言われていた。だが、一目瞭然、他のアジア太平洋諸国と比べて飛び抜けて高い。中国とほぼ同じだ。突然の感染爆発で右往左往して武漢を封鎖した中国。それを横目で見ながら対策する時間的余裕が十分あった日本。その二国が、第一波の収束を迎えた現時点で、何と致死率でほぼ同じ結果になっているのだ。日本の致死率は韓国の2倍。シンガポール、豪州、NZの3.6倍である。この数字には驚かされるし、「日本モデル」だの、「日本の対策の成功」だのが、いかに滑稽で笑止千万な言い草であり、真実を隠して粉飾決算した欺瞞の総括かということが分かるだろう。WHOが「日本の対策の成功」を公式表明するのは、安倍晋三からたっぷり支援金を頂戴しているからであり、いわば賄賂のバーターであって、額面どおり受け取るわけにはいかない。


「日本モデル」の噴飯と操作 – 人口当たり死者数と致死率が示す日本の失敗_c0315619_13532056.png欧米諸国と比較すれば、アジア大洋州地域のどの国も対策に大成功している。スコープを限定して近隣諸国を捨象すれば、アジアのどの国もコロナ対策に成功した優等生国になる。それは単なるマジックであり、悪質な表象操作である。山中伸弥が示唆しているように、感染が欧米で多くアジアで少ないのは理由があり、何か「ファクターX」が関与している可能性が高い。科学的正体は未だ不明だが、少なくとも第一波ではアジア諸国は幸運だったということだろう。ウィルスが人体に及ぼす病疫の作用と毒性は、人種と民族(血統・DNA形質)で異なり、世界史が大きく変わる要因になってきた。北米原住民は、白人が持ち込んだ病原菌と故意の感染症攻撃によって数を減らした。南米のアステカ帝国やインカ帝国の滅亡も、スペイン人がもたらした感染症禍で人口が減少したことが一因だと言われている。ハワイの歴史も同様。その歴史を振り返り、特に米国が最も大きな被害を出している事実を見ると、素朴に、何か因果応報の感がしないでもない。

最後にPCR検査総数のアップデートを比較してみよう。

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「日本モデル」の噴飯と操作 – 人口当たり死者数と致死率が示す日本の失敗_c0315619_14513247.pngご覧のとおりで、日本は豪州の5分の1で、韓国の3分の1、マレーシアの半分である。シンガポールの人口は580万人で日本の5%だが、PCR検査数の実績では日本よりも多い。単位人口当たりの検査数では圧倒的な差で多い。豪州に至っては、人口100万人当たりの検査数は5万578人で、日本の2183人の23倍である。この日本の貧相な後進性の現実が、すなわち検査体制の劣後が、日本の人口当たりのコロナ死者数の多さを媒介している。大事なのはその点だ。日本はアジアの中で遅れていて、コロナ対策の成績で負けている。WHOは、媚び諂いを日本政府に言うのではなく、正しい科学的事実を日本国民に教えるべきだった。安倍晋三とマスコミに騙されてはいけない。アジアの中で日本は対策に失敗した国であり、その反省も自覚もできておらず、自己満足的な自画自賛をしている国だ。周囲から見たとき、北朝鮮と同じ滑稽で自信過剰な態度の、内向きに唯我独尊をやって喜んでいる国なのである。国民として世界に対して羞恥を覚える国なのだ。


25日のテドロスのリップサービスは、3月に拠出した1億5500万ドルや4月に世界銀行に拠出表明した1億ドルの対価であり、次の援助分も早くお願いしたいという催促の合図に他ならず、安倍晋三から根回しした(日本国内向けの)政治である。買収工作の奏功に過ぎない。東京五輪の誘致と同じ手口だ。


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by yoniumuhibi | 2020-05-27 23:30 | Comments(4)
Commented by H.K at 2020-05-28 16:18 x
 一地方の感染症非専門公立病院で呼吸器の医師をしています。本ブログでは重要な社会問題に対し、的確なデータに基づくコメントを頂き感謝しております。今回ご指摘の国別人口当たりのCOVID-19(コロナ)死者数は、医師の間でも問題になっており*1、アジアで日本はフィリピンに次いで2番目に悪い数字になっています。また高い致死率も指摘されていますが、これは日本のコロナ検査数が少なく信用できないともいわれてます*1。ただコロナ検査が増えれば致死率が下がる、という楽観論もあります。ここで問題になるのが“確定診断のついていないコロナによる死亡数”です*2。これは東京都では、人口動態及びインフルエンザ関連死亡迅速把握システムから推計できますが*3、実はこの隠れコロナによる死亡者は多く、3月のデータからコロナ死亡者は公式発表15人から、最悪の場合10倍の150人になるようです。これらから類推して、アジアにおける日本の医療レベルは決して高くないと痛感しています。
 コロナ検査(現在はPCR検査以外に抗原、抗体検査もありますが)は現場ではいまだに十分なされているとは言えません。感染症非専門病院や開業医院では、疑っているのに検査施行されない患者さんが多数います。軽症者はコロナ検査不要という初期の国の施策、保健所の検査管理体制が煩雑、標準感染予防策さえすれば院内感染者は出ないだろうという楽観論、の影響のためと思われます。特に経営者側は院内感染発覚の悪影響を考えコロナ検査には消極的になる傾向があり、早期発見、早期隔離・治療すべき患者さんの立場はさむいものです。コロナ感染の第2波が予想される中、検査体制の更なる整備、対応医療機関の充実が図れないとスペイン風邪の様に日本では第2波で多数の犠牲者が出ると危惧しています。
*1: https://www.jmedj.co.jp/journal/paper/detail.php?id=14724
*2: https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/web/19/050800015/051100003/
*3: https://webronza.asahi.com/science/articles/2020051300007.html
Commented by りん at 2020-05-29 15:35 x
北橋市長は「北九州は第2波の真っただ中」と言い、官房長官は否定する。
ブログ主さんは「マスク担当」と官房長官を揶揄しておられましたが、単に今井官邸官僚重用のために外されただけではなく、官房長官自身にコロナに関心がないとしか思えません。
官房長官はいま官邸官僚と政争の真っただ中で、公明党とのパイプを生かして、あれこれ画策しています。
官房長官には理念がない、だからろくでもない人間しかついてこないのだというのが、最近の感想です。理念がない人間には、コロナ対応なんて面倒なだけですからね。黒川のことをある法曹関係者が「仕事上の一定の能力はあるが、理念がない」と言っていました。
北橋市長が第2波にどう対応するかはこれからですが、仁坂和歌山知事、北橋市長を見ていて、昔の首長はこんな様子だったと思いだしました。メディア対応にやたらと長けて、発信力を勘違いしている首長が目立ちますから。
そして、香港。いま世界史上、ひとつの分岐点に立っていると思うのですが、日本はどうするんでしょう?
香港には香港の暮らしと歴史があります。従来の社会状態を維持することが、必要だと思います。香港の中学生とおぼしき若者まで、後ろ手で組まされて連行されている写真をSNSで見ました。人権上、あってはならないことです。
Commented by Dr.merbee at 2020-05-30 08:00 x
未だにCOVID-19に確立された治療はまだ無いのであり、致死率に影響する主因は、早期発見早期治療、高齢者の感染比率、重症者の医療供給量と質の3つであります。この3つの主因がどう影響したかで大きく致死率が変わることはいうまでもありません。日本の場合、早期治療の遅れや高齢者の感染などを考慮しても感染爆発が起きていない時点での致死率=5.2%は決して自慢の出来る数値とは言えません。それより低い致死率の国はブログ主さんが示している通りです。また、感染爆発起が起きてしまうと重症者への医療の質は一気に低下し、欧米のように致死率が一気に駆け上がることは周知の事実だと思います。
日本は、今まで施策といえば自粛ありきでした。他は、PCRセンター創設や接触確認アプリなどあげられ政府はそれを昨今アピールしています。しかし、その中身を見ればすぐに貧弱とわかるもので、コロナ禍の今後の不安も募るばかりだと思います。
 今後、コロナ禍の収束を第一に考えるのであれば、PCR検査でただ診断するという位置づけだけでは不十分だということは、海外事例を見れば誰でもわかることであると思います。今後は、不顕性感染者及び発症早期の顕性感染者を多く発見し早期に隔離することことが緊急課題と思われます。それにより全体の感染数を減らすことができるのです。
一方で安倍政権がそれを重要視し積極的な施策転換ができるか? 今後注視していく必要はあるでしょう。
もし変えないのであれば、「やっている感」だけをだした自然集団免疫獲得策で感染収束を放棄しているといわざるを得ません。結局ブラジルと同じ運命を後にたどることでしょう。また、世界一と呼ばれる日本の高齢化社会を考えればそれよりも甚大な被害をもたらす可能性は容易に想像できることと思います。
致死率=人命のことを考えるとそれを無視する理由はどこにあるか?
ズバリ人命よりも優先は国力の強化だと考えます。それが安倍政権の本音です。その国力の中身は何なのか? それを考えると色々なものが見えてくると思います。
Commented by 玄明 at 2020-05-31 23:37 x
コロナ死者数、感染者数ともどれだけ信頼できるか?(別コメントでのドクターの懸念内容に重複することを、素人が述べるのをご容赦願いながら。) データ源「ワールドメーター」を見たところ、例示された国のデータは何れも各国政府の公表値。感染者数はPCR検査陽性者数と思われ、PCR検査数が圧倒的に少ない本邦では、恐らく多数になる隠れ感染者が含まれず、実際の感染者数を表せているのか疑問。コロナ感染者数を正確に把握できない以上、コロナ死者数も不正確(PCR検査をしていない場合に、高齢による肺炎など理屈を付けられたら、コロナ死者であってもカウントされない)。
この歪んだデータでは、事情に疎い海外などには日本での挙動が謎に見え、事情の分かるドクターの皆さんには精度があればと歯がゆさを残すと思われる。このデータで、緊急事態宣言が解除されたのも疑問(議事録なし)。オリンピック延期決定前のように、PCR検査数を減らして感染者数を減らしていることはないのか。山中伸弥教授も、朝の番組の玉川氏も、抑えられたとお話しされているので、抑えられたのかもしれないが。もし抑止できたとして、日本モデルなることではなく、たまたまアジア各国には被害の少ないウィルスだったというだけでは?
(別項検察については、貴見解を追加いただき、感謝申し上げます。)


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