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PCR検査へのバックラッシュ - PCR検査しない体制と国策はなお続く

PCR検査へのバックラッシュ - PCR検査しない体制と国策はなお続く_c0315619_14333564.png14日、緊急事態宣言の39県での解除の発表があり、専門家会議による説明があった。岡田晴恵や玉川徹から批判されているように、具体的な判断基準が不明瞭で、今回もまた科学的な根拠が何も示されていない。宣言解除の説明材料に持ってきた「10万人当たり0.5人」という数字も、疫学的意味や数理的内実を伴ったものではなく、政治的なさじ加減で置かれたものであることが、15日のモーニングショーの中で新聞報道を引用して解説されていた。驚くことに、再宣言する際の目安は数字として示さないと、尾身茂が14日夜の会見で堂々と言いのけている。あれほど専門家会議の非専門性と非科学性が批判されながら、尾身茂は今回も堂々と開き直り、エビデンスは何も示さないという出鱈目で傲慢な態度を押し通してきた。今後も「総合的判断」でフリーハンドで決めると言う。4月からの国民からの轟々たる非難に対して何も反省しておらず、態度を変えていない。



PCR検査へのバックラッシュ - PCR検査しない体制と国策はなお続く_c0315619_14204496.pngモーニングショーでも問題点として提起されているが、今回もまた、PCR検査の体制構築が対策として示されていない。検査拡充を口にしながら、専門家会議・諮問委員会・対策本部の発表の中には具体的な中身が盛り込まれていない。結局のところ、今回、尾身茂によって示された対策内容は原始的な「ハンマー・アンド・ダンス」で、感染が再燃・再拡大すれば宣言を再発出して自粛のハンマーで叩き、新規感染者を減らして行くというものである。第一波への対応と同じことを何度も繰り返すという趣旨であり、自粛すなわち都市住民の外出制限・行動制限が基本となっている。PCR検査を増やすことで感染を抑え込もうという発想はなく、韓国方式を採り入れようという契機がない。PCR検査センター(発熱外来)を全国隅々に配置するとか、保健所と衛生研をコロナ対応の実務機構から解放するとか、そうした国民が期待する方針転換の政策課目がまるでない。この点は玉川徹らによって看破され批判されているとおりで、全く同感だ。


PCR検査へのバックラッシュ - PCR検査しない体制と国策はなお続く_c0315619_14232414.png今回、なぜPCR検査体制の整備が盛り込まれなかったのか。なぜ、専門家会議は反省の態度を示さなかったのか。そこには二つの理由と真相がある。第一は、彼ら(安倍晋三=厚労省=専門家会議)が、3月から現在までの経過と結果を感染対策の成功例として総括しているからだ。自らの対策を成功として定義しており、失敗ではないと結論しているから、方針を変える必要がないのである。その認識の根拠は死者数の少なさであり、「ジャパン・ミラクル」などと喧伝されているものである。4月以降、安倍晋三はずっと諸外国と比較しての日本の死者数の少なさを強調していて、それを自らの正当化の根拠にしている。5月に入り、発表される新規感染者数の減少傾向が明確になると共に、5chなどネットでの右翼によるPCR検査不要論が再び活発になっており、安倍晋三と専門家会議を擁護する声が喧しい。4月にはPCR検査不要論や抑制派はすっかり影を潜め、論破されて影が薄くなっていたが、またぞろ復活して3月時と同じプロパガンダを繰り返している。


PCR検査へのバックラッシュ - PCR検査しない体制と国策はなお続く_c0315619_14355581.pngいわば、PCR検査へのバックラッシュが起きている。しかも、興味深いことに、専門家会議を美化し支持するネット右翼の声に、しばき隊活動家たちが左から唱和するという倒錯現象が生じていて、専門家会議を左右で翼賛する大政翼賛会の状況がネットで組み上がっている。そうした左右からの反動の攻勢があり、またしてもPCR検査推進論は世論上の相対化を余儀なくされ、政策的に座礁する危機に見舞われている。数を見れば、確かに欧米先進諸国と比べて日本は死者数は少ない。死者数だけでなく感染者数も少ない。だから、その点に焦点を当てて対策の「成功」を言い上げる主張はあるだろう。しかしながら、死者数が圧倒的に少ない感染状況の一方で、各地の医療体制が実質的に崩壊し、「疑い例」の患者が救急搬送でたらい回しにされ、岡江久美子や28歳の力士が命を落として行った。名だたるブランド病院が次々と院内感染を起こして閉鎖に追い込まれ、介護崩壊の深刻な危機にも直面した。その余波は大きく、命に関わる国民生活のダメージの度は決して小さくない。


PCR検査へのバックラッシュ - PCR検査しない体制と国策はなお続く_c0315619_13502386.png欧米先進諸国よりも圧倒的に感染者数や死者数は少ないのに、医療崩壊の深刻度は同じレベルで、ほとんど危機一髪だったと言える。日本では、医療機関や厚生施設がPCR検査で身を守ることができなかった。医師や看護師や介護士が感染の脅威から自らを防衛することができず、ウィルスの侵攻に対して無力だった。危機一髪で難を逃れ得たのは、ほとんど偶然の幸運に等しく、私見では小池百合子の働きが大きい。このままでは「首都封鎖」だと小池百合子が警告の一喝に出たのが3月23日で、例の3連休が明けた直後である。前にも紹介したが、2月末から続けていた禁足を解き、安倍晋三が岸田文雄と飯田橋グランドパレスの「千代田」で会食の宴に興じたのは、3連休の2日前の3月18日夜だった。安倍晋三が率先して国民の気分を緩ませる挙に出て、3連休の油断と感染爆発に繋がる進行となる。そこを一気に引き締め直す冷や水を浴びせたのが、五輪延期決定と並行して行われた都知事会見であり、「首都封鎖」の脅し文句だったことは間違いない。小池百合子のハンマーが奏功した。


PCR検査へのバックラッシュ - PCR検査しない体制と国策はなお続く_c0315619_14375052.png専門家会議が開き直り、PCR検査の不作為方針を貫徹する第二の理由は、彼らが安倍晋三の方を向いて仕事しているからである。シンプルな論点だが、ここが急所だ。専門家会議は安倍晋三と一体であり、すなわち日本ではPCR検査はしないという国策方針は、安倍晋三の意思であり総理大臣の指示なのである。方向転換は安倍晋三の誤謬と否定を意味してしまう。安倍晋三が、PCR検査はしないという断固たる決意を持っていて、下僚である尾身茂や厚生官僚にその遵守を指示している。それが真実だ。総理のオレが責任とるから構わないから最初の方針と体制で行けと命令を下している。韓国の後追いをするのが屈辱でイヤなのだろう。PCR検査しなくても、死者数が少なければいいのだ、結果オーライだという考え方があり、そこで「日本独自の対策の成功」を正当化できるという計算がある。総理のオレが責任とるからと言われると、官僚は指示に従うのであり、それがどれほど国民を傷つける国家犯罪であっても、卑劣な人権侵害であっても、平気で敢行するのである。それが今の日本だ。


PCR検査へのバックラッシュ - PCR検査しない体制と国策はなお続く_c0315619_15070215.png尾身茂ら専門家会議と厚生官僚は、総理大臣の安倍晋三に対して責任を果たしているのである。彼らが責任を果たす先は安倍晋三なのであり、国民ではないのだ。仕える主は安倍晋三だ。国民に対しては責任を果たすフリをするのであり、ゴマカシの詭弁で言い凌ぎ、田村憲久のようにスリカエを重ねてやり過ごし、問題が起きてないように見せかけることが国民に向けての仕事なのである。安倍晋三のパフォーマンスと同じで、「やってる感」を演出して巧く騙すのが仕事なのだ。その責任の履行の構図は、県の保健局長と各地の保健所長と保健所の職員の業務においても相似形である。「オレが責任とるから構わないからやれ」の指揮系統の口上が言われ、免罪符が示され、相談窓口の電話に出た職員が非情に検査を拒否し、泣いて検査を懇願する発症者を拒絶し、4日ルールでたらい回しにするのだ。そこが業務上過失致死の犯行現場だ。保健所職員は、自らがBC級戦犯だということを自覚し承知している。


PCR検査へのバックラッシュ - PCR検査しない体制と国策はなお続く_c0315619_15022714.pngだが、倫理と葛藤を欠くため、組織人(サラリーマン)として反逆せず、忠実に組織決定に従って冷酷非道な虐待業務を遂行する。保健所長や県の保健部長に対して公務の責任を果たしている。彼らの内面では、指示を遂行しただけ、上が責任をとってくれる、自分は何も悪くないと、そう自己正当化ができる。こうした逆方向の責任遂行、すなわち無責任の体系とそれが惹起する膨大な弱者の犠牲と恨み嘆きは、戦前日本と同じであり、日本の宿痾と言うべき本質的な病理の問題である。検察庁法改正の問題も同じで、官僚が誰の方を向いて職責を果たしているかという矛盾が根本にある。責任は安倍晋三に対して負われている。安倍晋三への奉仕がネイティブな職務になっている。そのシステムが構造化し固定化して回っている。これが独裁制であり、この国の政治体制である。官僚たちは - マスコミ人もそうだが - 外面は民主制の顔をして国民の方を向き、実際の動機は独裁制の下で安倍晋三に奉仕しているのである。


そうした政治システムの国を民主主義の国と呼び、独裁政体の中国とは異なると言い、安易な二項対立を描いて満足する内田樹のような議論が、どれほど幼稚な認識と思考であることだろうか。衆愚制(オクロクラティア)と化した民主制(デモクラティア)は実質的に独裁制を機能させる。今の日本の政治システムは北朝鮮と大差ないのだ。アリストテレスの民主制=衆愚制の政治学から学んでもらいたい。



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by yoniumuhibi | 2020-05-15 23:30 | Comments(4)
Commented by 七平 at 2020-05-15 22:14 x
マスコミが流す統計(感染者数、死者数)を もろに信じると日本はCovid-19に対しての成果を世界に自慢する事ができます。 しかし、統計の基礎をなす データがどこまで本当なのか、保健所、感染研、厚労省が2020年1月よりひたすら隠し続けている Raw Data を開示しなければ、状況判断は憶測に満ちたものになってしまいます。私の言う、Raw データとは、月ごとの肺炎死者数とその前年死者数との対比です。なぜならば、多くのCovid-19の犠牲者は肺炎死として統計上隠され続けている可能性があまりにも大きいからです。死後、PCR検査をしていませんから、CT-スキャンで肺炎死で済まされます。 現安倍政権は、嘘を最後まで隠し続ける、 また隠し続ける事ができるとの判断に立っていると思います。 人質事件、森友事件、ゴーン氏の逃亡、伊藤詩織さんのケース(逮捕状もみ消し)と前例は山ほどあります。
米国の人口は日本の約三倍、毎日、2万人がCovid-19の犠牲者となり、累積死者は8万6千を超えていますが、私の知人友人の中には感染者、死者は、未だに一人足りといません。要するに、人口が3億強あれば、毎日、2万人の犠牲者がでても、大きなニュースではありますが、身近に感じないのが実情です。 日本のCovid-19死者数、約700人は異常に少なく、多くは肺炎死(通常、毎月1万人)の中に隠されていると考えます。私が一番危惧するのは、嘘も方便と言う日本文化の悪い一面が定着してしまう事です。真実を問わないような、文化の劣化は醜い国の形成につながると思います。
Commented by 宇津木洋 at 2020-05-16 16:04 x
度々、コメントさせていただきます。
記事最後の「今の日本の政治システムは北朝鮮と大差ないのだ。」の言葉に同感です。

PCR検査を拡充してウイルスを攻めて収束させる方が、今の不作為引きこもり政策よりも経済的に安価なことは明白なように思いますが、一度決めたこの国の最高権力者は変えようとしません。
隠れた死者が何人出ようとも何も感じない善良な心を持ち合わせない首班を持つ不幸です。愚策を甘受する専門家の人々は情けない。

独裁の力の源泉は2014年に内閣人事局が作られ官邸が各省庁の幹部の人事権を握ったことが大きいと思います。森友や加計や桜を見る会のような恥ずべき決して犯してはならないことを行わせてきました。その過程で自殺者まで出ました。

そして今、検察までを手中に収めようとしています。検察の頭を押さえれば犯罪を暴くことが出来なくなります。
これを独裁国家と言わずして何と呼びましょう。
こうした構図を理解して危機感を持つ人々は国会前に押しかけたりツイッターなどで政権批判をしていますが、数の力で勝る政府の暴走を止めることは極めて困難です。

まさに日本の現状はOECD諸国の底辺に位置する民主主義国の皮を被った独裁国家です。残念ですが北朝鮮や中国を悪く言う資格はありません。
Commented by ジャクソン at 2020-05-16 21:55 x
事実とし新型コロナが収束に向かっているのは間違いないし、非新型コロナの死者を加味した全体としての超過死亡もなかったです。
都内の病床も逼迫状態は緩和されてます。
政権交代を望む私でもこの辺りの事実は認めるしかないと思う。そもそもこのウィルスは東洋人にはあまり効かないのは東アジア各国の死者数を見たらわかります。なので安倍の政策が良かったわけではなく、たまたまそうだったというだけですね。

今回の新型コロナの失策で政権のミスを指摘するとしたら、
・PCR検査の不足
・アベノマスク
・初動で中国入国拒否しなかった
・緊急事態宣言が遅かった
・アビガン問題(承認が遅いのではなく、効かない薬なのに海外に配ったり大規模治験をしたこと)
あたりでしょうか。
ただ、結果が全てなので死者が溢れなかった時点でこれを起爆剤に政局にはならないと思います。
今後は冬にやってくるであろう第二波への対応でしょうが、時間が稼げたので政策の修正があるでしょう。
Commented by アラ還 at 2020-05-18 15:45 x
「PCR検査をしないという安倍晋三の国策方針」
それが何を狙ってるのか、何を意図してるのか、
そこが国民には不明のままです。
表向きPCR検査拡充の姿勢を匂わせても実態は無作為のまま。
なぜなのか。
スエーデン方式をいいとこ取りして悪魔の選択を志向している、としか見えてきません。
国内は集団免疫を獲得させる、
病院治療は重度感染者のみ、
中症者軽症者は野戦施設で経過観察、
助からない者は運が悪い者、
集団免疫獲得の為の国内トリアージ政策に見えてきます。
この対策での犠牲者が1億2千万国民の何%になるのか、恐怖です。
しかも新型ウイルスに集団免疫獲得で対抗できる、という医学報告は未だありません。
更には、安倍晋三にそこまで抜本対策を思考する能力も伺えません。

コロナ禍に、誰が、何を、どうしたいのか、そこが今もってさっぱり見えて来ない故、邪推してしまいます。


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