人気ブログランキング | 話題のタグを見る

京都市長選の反共広告としばき隊の迷走 - 前原誠司と福山哲郎の反共兄弟仁義

京都市長選の反共広告としばき隊の迷走 - 前原誠司と福山哲郎の反共兄弟仁義_c0315619_14115865.png京都市長選での反共広告の件。まず最初に驚いたのは、しばき隊の幹部が、京都新聞に掲載された反共広告を擁護する発言を上げたことだ。野間易通は1月26日のツイートで、「『共産党市長はNO』自体は、まあいいんじゃないですか。『アベ政治にNO』とか『自公政治を終わらす』とかと同じで」と寛容な態度を示している。木下ちがやも同じく26日に、「京都新聞の反共広告は『ヘイト』ではありません。こんな、敵対するものに『ヘイト』なるレッテル貼りをすることは、リベラリズムを軽視する、共産党の危うさと、世間に捉えられても仕方がありませんね」と言い、表現の自由の範囲の政治主張だとして許容、目くじらを立てて騒ぐ問題ではないと、逆に怒る左翼側を諫める言辞を吐いた。この二人の等閑な容認姿勢に対しては、左翼の仲間内から、特に木下ちがやに向かって反発が上がり、「ほんとにサイテー。この人には運動に関わってもらいたくないね」などという糾弾が浴びせられる展開となった。



京都市長選の反共広告としばき隊の迷走 - 前原誠司と福山哲郎の反共兄弟仁義_c0315619_13251679.pngしばき隊幹部の二人が、京都新聞に上がった角川陣営による反共広告に対して意外な寛容論 - 日和見主義 - で応じたのは、「ヘイト」の語義をめぐる解釈の問題があり、すなわち「ヘイト」は人種や民族に対する差別の意味が含まれるため、今回の広告を「ヘイト」として認識し批判するのは間違いだという主張を通そうとした延長だと察せられる。言葉の定義の問題に先に拘ったため、そこから対応が屈折して本質から乖離し、この暴挙を不問に付してしまう動機と態度が導かれている。だが、政治学の必読の古典であるオーウェルの『1984年』を読めば、周知のとおり「2分間憎悪」の場面が描かれていて、この「2分間憎悪」の原語は "two minutes hate" である。オーウェルの "hate" の語法には民族や人種に関わる契機はなく、単に政治的イデオロギー的な敵への「憎悪」の意味で使われていて、したがって邦訳も「2分間憎悪」である。オーウェル的な意味では、今回の反共広告はプレーンに “hate" の範疇のものだと言えるだろう。


京都市長選の反共広告としばき隊の迷走 - 前原誠司と福山哲郎の反共兄弟仁義_c0315619_13322634.png言葉の定義や解釈に深入りして「ヘイト」論の蘊蓄を垂れることは、特に関心もないし興味もない。興味を覚えるのは、この二人が今回の事件に接して、戦前や戦後に起きたカウンター・コミュニズムの暗黒の政治史を即座に想起できなかった事実で、事件の持つ深刻な意味に意識が及ばなかったというセンスの欠如だ。やはり、これは無知による失態だろうと見当をつけざるを得ない。共産党を異端処理し、アカのレッテルを貼って悪魔表象化し、村八分にしてきた政治と大衆行動が、どれほど大きな禍根を残してきたか、そのことを切実に理解できない者は政治の素人である。右翼テロを触発し惹起するアカ攻撃は、今も民主主義と市民社会にとって脅威の要素である。社会主義・共産主義・共産党に対する無知と偏見は嘗てより根強くあり、支配者側による巧妙なイデオロギー教育によって訓練され、大衆社会の精神的岩盤としてメンテナンスされている。そして、今回の広告のような刺激剤が与えられ、反共思想が正論化されて現実政治に投入される。


京都市長選の反共広告としばき隊の迷走 - 前原誠司と福山哲郎の反共兄弟仁義_c0315619_14064067.png今回の広告を危険視しなければならない理由をさらに言えば、嘗てなら、こうした反共攻撃は選挙戦終盤の怪しげな謀略ビラとして、各戸配布で未明に投げ込まれて物議を醸していた政治的汚物の断片であったということだ。乱暴でイリーガルな選挙工作の手法であり、実行する保守陣営の側にも後ろめたさの自覚があった。今回の広告は、白昼堂々と京都新聞の紙面を使って敢行されており、謀略ビラが新聞広告に化けて正当化されている。その点で禁を破った異例さがあり、看過できない衝撃がある。ここには広告を打った側の思惑があり、こうした主張に公的な市民権を持たせようという狙いがある。本来なら社会常識から忌避され排斥されるべき偏見を、京都新聞という信頼性のある媒体を包装紙とすることで漂白処理し、市民社会の公論として一般的に成立させようという意図が見える。そのことで、邪悪な反共思想の病原菌に対する抗体を市民の精神から消し、免疫不全にさせ、反共主義を当然視し肯定する反共国民に変えようと図っている。馴らしと平常化の目的がある。


京都市長選の反共広告としばき隊の迷走 - 前原誠司と福山哲郎の反共兄弟仁義_c0315619_14113237.png最近の左翼(しばき隊左翼)は、無知の所為で、また脱構築主義へのシフトのため、感性が劣化して鈍くなり、こうした右翼側の大胆で周到な戦略戦術をよく看破し捕捉できなくなった。警戒心の基となる知性が去勢され、対抗し反撃する言葉と態勢を立てられなくなった。今回の反共広告は、半島で、あるいは南の海で戦争が始まった後の政治環境を不気味に予告するもので、共産党が戦争反対を貫いた場合は村八分にされ、粛々と非合法化される未来を暗示している。共産党の小池晃は、27日の会見で「卑劣な反共攻撃だ」と非難したが、この反共広告について「各党がどう絡んだのか詳細に承知していない」と述べ、立憲や国民に対しての追及から逃げ腰になっている。これほど悪辣な反共攻撃をされても、「野党共闘」のお家大事で我慢して黙過する構えを示唆している。噴飯と言わざるを得ない。謀略の真犯人が誰なのかは、子どもでも一瞬で直観し察知できるだろう。前原誠司と福山哲郎である。当たり前だが、こんな謀略広告を門川大作や自民・公明の一存でローンチすることなどできない。


京都市長選の反共広告としばき隊の迷走 - 前原誠司と福山哲郎の反共兄弟仁義_c0315619_14093474.png福山哲郎は立憲民主党の幹事長であり、前原誠司の長年の子分である。反共アカデミーである松下政経塾の後輩だ。言うまでもなく、幹事長は党の選挙の最高責任者である。福山哲郎が今回の反共広告に絡んでないはずがなく、事前に了承あるいは黙許していないはずがない。「野党共闘」命のしばき隊からは、またぞろ「陰謀論だあ」のヒステリーが返ってきそうだが、おそらく、真相と底流は以下のような筋書きだろう。ゴリゴリの反共である京都の連合が、熱海の共産党大会で行われた安住淳の来賓スピーチにお冠で、バランス回復するべく、何とか早期に報復する機会を狙っていて、門川選対と謀って今回の策を練ったのではないか。立憲民主党が、連合が許容する限界を超えて過度に共産党と接近するポーズをとり、左翼受けするパフォーマンスを演じたため、それを癪に感じた連合と前原誠司が、福山哲郎に言い含めて、立憲民主党のスタンスを「正常」に戻すカウンター・パフォーマンスに出たのではないか。これは憶測だが、当たらずとも遠からずと確信する。いずれにせよ、幹事長の福山哲郎が何も知らなかったなどあり得ない。


物議を醸しても大事にならぬよう、予め京都市長選の情勢を調べ、門川大作優勢の状況をしっかり押さえた上で、これならよしとゴーサイン(黙認の判断)を出したのだろう。
塾の先輩である親分の指示に従ったのだ。反共エンスージアストの兄貴とその弟の兄弟仁義。


京都市長選の反共広告としばき隊の迷走 - 前原誠司と福山哲郎の反共兄弟仁義_c0315619_14123895.png
京都市長選の反共広告としばき隊の迷走 - 前原誠司と福山哲郎の反共兄弟仁義_c0315619_14125280.png
京都市長選の反共広告としばき隊の迷走 - 前原誠司と福山哲郎の反共兄弟仁義_c0315619_14130545.png
京都市長選の反共広告としばき隊の迷走 - 前原誠司と福山哲郎の反共兄弟仁義_c0315619_14131340.png
京都市長選の反共広告としばき隊の迷走 - 前原誠司と福山哲郎の反共兄弟仁義_c0315619_14132230.png
京都市長選の反共広告としばき隊の迷走 - 前原誠司と福山哲郎の反共兄弟仁義_c0315619_14230913.png

by yoniumuhibi | 2020-01-29 23:30 | Comments(5)
Commented by 長坂 at 2020-01-29 21:00 x
その通りだと思います。ヘイトかヘイトでないか以前に、あの広告は戦前の治安維持法の恐怖を想起させるもの。あの大弾圧でどれだけの共産主義者・シンパが犠牲になったか。宗教者も教育者も芸術家も主婦も学生も男女問わず14歳の犠牲者も。植民地朝鮮では死刑も適用されている。そして殆どが冤罪であり、全く名誉回復されていない。まだ存命の犠牲者もいるのに、よくまああんな広告出せたものだ。
去年の予算委員会で杉尾さんがシンゾから「共産党」とヤジられた時、立民が抗議したのは「共産呼ばわりされるのは侮辱」だったからなんですね。
「この広告に関して抗議は党へしろ、 共闘野党支持者同士は叩き合うな批判するな」のTW。これも酷い、野党共闘のお粗末な事。
Commented by art and movie at 2020-01-29 21:17 x
成程と目を見開かされました。
確かに (「いま、そのフレーズが他のフレーズと比べて妥当であるのか」の比較論を横軸とすれば、)
「その種のフレーズが過去もたらした結果・それまでの経緯」は歴史的な縦軸であり、
縦軸で見ることで、「反共広告を出すことの危険さ」がはじめて論理的に把握されます。
「危険でない、他のフレーズと大差無い」とする認識は、横軸でしか見ていない、いわば「思う」だけの一面的なものであって、
歴史的縦軸を含めることが「学び」であり、正確な認識方法だと実感します。
Commented by あらん at 2020-02-01 20:46 x
そうですね、大病院でも、熱があるとか咳があるだけでは新型コロナウイルスの検査はしてくれないそうです。私が聞いた話では、武漢帰りで症状がある人は申し出るようにという張り紙が、大病院にしてあったそうです。
発覚した中のひとりである中国人のバスガイドさんも、症状が出てから毎日のように病院行ったけど、追い払われて、3回目か4回目でようやく検査してもらえて、陽性発覚したそうですし。
Commented by コスモス at 2020-02-01 20:51 x
内閣府の職員が、和光の受け入れ施設で飛び降りたそうですから、ここまで何が原因か明確な自殺もないでしょう。
Commented by 宇津木洋 at 2020-02-20 13:54 x
この記事を拝読して知りました。未だに共産党に対して、赤狩り(レッドパージ)を行っていることに許しがたい気持ちになりました。自民党や補完勢力ならいざ知らず、立憲までとなると驚きます。
安倍政権になり民主的な考え方やモラルが崩壊しており危機的に感じております。言論・表現の自由と基本的人権の解釈やバランスに異変が起きています。
また、最近の立憲枝野代表の物言いいから、消費税は値上げしないなど、共産党やれいわとは組まないと暗に聞こえます。自民党と相対する勢力であってほしいのですが、代わり映えしないスタンスなのかと残念です。


メールと過去ログ

Twitter

最新のコメント

今こそ「テニスコートの誓..
by 印藤和寛 at 09:18
総裁選で石破さんを倒すた..
by 人情味。 at 09:29
もし山上容疑者が安倍元首..
by 人情味。 at 21:23
杉田水脈なる人物は論評に..
by 住田 at 10:51
あれは15年程前..
by ムラッチー at 11:27
悪夢のような安倍政治から..
by 成田 at 13:03
ハーバード大学で比較宗教..
by まりも at 23:59
重ねて失礼いたします。 ..
by アン at 17:48
安倍晋三のいない世界は大..
by アン at 13:16
今まで、宗教2世の問題に..
by さかき at 10:31

以前の記事

2022年 08月
2022年 07月
2022年 06月
2022年 05月
2022年 04月
2022年 03月
2022年 02月
2022年 01月
2021年 12月
2021年 11月
2021年 10月
2021年 09月
2021年 08月
2021年 07月
2021年 06月
2021年 05月
2021年 04月
2021年 03月
2021年 02月
2021年 01月
2020年 12月
2020年 11月
2020年 10月
2020年 09月
2020年 08月
2020年 07月
2020年 06月
2020年 05月
2020年 04月
2020年 03月
2020年 02月
2020年 01月
2019年 12月
2019年 11月
2019年 10月
2019年 09月
2019年 08月
2019年 07月
2019年 06月
2019年 05月
2019年 04月
2019年 03月
2019年 02月
2019年 01月
2018年 12月
2018年 11月
2018年 10月
2018年 09月
2018年 08月
2018年 07月
2018年 06月
2018年 05月
2018年 04月
2018年 03月
2018年 02月
2018年 01月
2017年 12月
2017年 11月
2017年 10月
2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月

記事ランキング