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MMTについて - 年40兆円の薔薇マーク政策出動を躊躇せずやれ

MMTについて - 年40兆円の薔薇マーク政策出動を躊躇せずやれ_c0315619_14145461.png年金問題が浮上し、老後不安2000万円の問題が国民の関心の中心になった。投票日までずっとこの問題がマスコミで議論されるだろう。政治(選挙)への影響がどうなるかは不明だが、経済への影響は間違いなく深刻で、消費を冷え込ませてデフレを加速させる一撃となる。経済を強い緊縮傾向に導く。もともと、この金融庁の報告書というのは参院選のタイミングに合わせたもので、消費増税を合理化するべく世論工作のために作成された政権側の選挙対策の道具だった。それが麻生太郎の狙いだった。ところが麻生太郎の勘違いで思惑が外れ、年金不安を煽る進行となり、マクロ経済スライドの仕組みが暴露されて槍玉に上がるという状況に至っている。政府が「100年安心プラン」と銘打って太鼓判を押していた社会保障制度が、実は、支給開始年齢をどんどん遅らせ、支給額を減らすことで制度を持続させる詐欺的設計であったことが、誰の目にも明らかになり、2000万円(さらには3600万円とか)の貯金を自前で準備するか、死ぬまで働き続ける人生を覚悟するかという事態に国民の全てが追い込まれた。



MMTについて - 年40兆円の薔薇マーク政策出動を躊躇せずやれ_c0315619_14065695.png誰にとっても他人事ではなく、この厳しく恐ろしい現実に適応して生き抜く対処法を見つけないといけない。庶民にできることは、出費を切り詰めて生活防衛するだけで、少しでも余裕があれば貯金に回すことだけだ。金融庁が言うような投資ができる人間は限られている。資金に余力のある者だけが投資(博打)に乗り出せるのであり、NHKのニュースで見せているような絵は庶民一般の事情とは別世界のものだろう。節約と貯蓄に拍車がかかる。高額品や贅沢品は買い控えられる。自ずと企業や商店は低価格品の品揃えに力を入れるようになり、デフレ消費の市場環境に合わせて競争せざるを得なくなる。10年前や5年前に襲った激しいデフレ・スパイラルの波が、再び日本経済を覆い、国民生活をフリーズさせて暗闇の底に沈め込むのではないか。10月には消費税率が10%に上がる。同じ生活をしていたら支出が増える。現状、選挙で消費税が争点になる気配がなく、選挙結果がどう転んでも10月の増税を阻止できそうな政治情勢にない。野党も抵抗せず暗黙了解してしまっている。

MMTについて - 年40兆円の薔薇マーク政策出動を躊躇せずやれ_c0315619_14151253.png4月からの「働き方改革」の実施により、残業規制で残業代がカットされ、現役世代は実収入の減少に直面しているはずだ。そうして悩んでいたところに年金問題の浮上で老後不安を焚きつけられ、2000万円の自己責任の強迫が重なって、消費心理の冷え込みは想像を絶するものがある。サラ金業者の請求に追われる毎日が始まったに等しい。恐くてお金を使う気になれないだろう。税率を8%に引き上げた5年前も景気が悪化して悪影響が残った。だから、元内閣官房参与でアベノミクスのブレーンの本田悦朗も10%の引き上げに反対している。景気が悪化に向かえば、企業はすぐにリストラして賃金を下げる。賃金のベースダウンの好機と見て動く。躊躇がなく忍耐がない。マスコミもそれを擁護する。ここにもし、米国の株価暴落と米国経済のリセッションが始まれば、一体どれほど酷烈な展開になるだろう。退職金も減らされる。そうでなくても、参院選後、10月増税の前に財政検証の発表があり、年金受給開始年齢を68歳にすることが既成事実のように報じられていて、自公は選挙戦の討論を通じてこれを地均しするのだろう。

政府は今回の年金問題の事故を奇貨として、雨降って地固まるの効果を狙っている。


MMTについて - 年40兆円の薔薇マーク政策出動を躊躇せずやれ_c0315619_14274177.pngさて、MMTについて私はその理論を信用していない。「自国通貨で借金をできる国は財政破綻することがない」という教義を肯定できない。呪術のようであり、科学的な理解が難しい。今後、ケルトンが来日してマスコミに登場し、MMTの言説が大衆レベルで注目され話題になるに違いないが、正直に言えば、MMTの理屈はどうでもいい問題だ。ウソでも本当でもどっちでもよく、セオリーとロジックには興味がない。MMTに着目し評価し期待するのは、政策としての機能と有効性である。MMTを政策正当性の根拠にして、それで多くが納得するのなら、別にそれで構わないという立場である。大事なことは理論ではなく、財政出動で太郎新党が掲げる大型の薔薇マーク政策を実行することだ。社会保障と教育と地方交付金(地方公共事業)への政府支出を強力に増やすことだ。とりあえず政府予算の方式で内需拡大を実現させることだ。借金増やし過ぎたら破綻するぞという危惧もあるけれど、こうした政策をとらなくても、このまま内需が萎み続けて負担だけが過重になれば日本の財政は崩壊する。国民生活の方が先に破綻する。年金と同じで、制度や機構だけが維持・温存されても仕方ない。

MMTについて - 年40兆円の薔薇マーク政策出動を躊躇せずやれ_c0315619_14102120.png11年前の2008年、私は『ドリームジャンボな大型給付金の試論』という表題の記事を上げた。当時、森永卓郎が1世帯50万円・総額15兆円の給付金を主張していたので、否、もっと大型にして総額200兆円・1世帯650万円を大胆に薔薇撒きせよと提案した。それを「日本版ニューディール」の「新所得倍増計画」と名付けた。財源は国債発行である。今も私の考え方は11年前と同じで、基本的に何も変わっていない。当時、この提案は誰からも注目されなかったが、全く価値と意味を失っていないとあらためて自信を持つ気分になる。今回、この過去記事を回顧し紹介する中で特に強調したいポイントがある。それは、10年間で日本経済は200兆円溜め込んだよという発見と報告だ。私はこのとき、政府は200兆円を借金して投資せよと訴えた。国民の購買力を回復させよと唱えた。しかるに、2008年の内部留保は約280兆円である。そこから9年後の2017年の内部留保は446兆円と増えていて、今年9月に発表される2018年の累積は480兆円を超えることが確実なのだ。2008年に200兆円の借金(国債)をしていても、日本国民は10年後の2018年に200兆円を返済できていた。

日本労働者の底力、恐るべし。

MMTについて - 年40兆円の薔薇マーク政策出動を躊躇せずやれ_c0315619_14103419.png内部留保の経済的事実は、日本国民が汗水垂らして働いて10年間で200兆円を稼いで貯めたことを証明している。これに加えてケイマン諸島と配当金の分があるから、全部で300兆円ぐらいはストックした計算になるだろうか。2008年に200兆円の給付金を国債で拠出していても、財政上、何も問題はなかったのである。借金は完済できていた。すなわち、恐れることなく毎年40兆円の薔薇マーク政策を借金で実行すればよいのである。5年間で200兆円、10年間で400兆円、これだけの規模をニューディール政策で投資して、年金・医療・介護の社会保障を「中福祉」に水準維持し、大学を無償化し、介護職と保育士の収入を増やし、中小企業の人件費を分厚く補塡し、ロスジェネ長期失業者を公務員雇用すれば、10年間でGDPは1000兆円を超えるサイズになるだろう。所得と税収は2倍になり、日本経済と国民生活に豊かさが戻り、国債の借金は簡単に返済できるはずだ。試算では、6%成長を10年間続けると日本のGDPは1000兆円に届く。英国の20年間の年平均成長率が5.6%、韓国の20年間の年平均成長率が11.1%なので、日本が年6%の経済成長を10年続けることは無理な目標設定とは言えない。

何と言っても、日本は25年間ゼロ成長の経済なのだから。乾燥しきった大地の草花が久しぶりに雨の恵みを受け、根から水分と養分を吸収して茎や葉に送るように、生気を取り戻して勢いよく成長するに違いない。生体の本来の健全な躍動をするだろう。私のMMTと薔薇マークに対する認識は、理論が正しいから支持するという姿勢ではない。MMTという奇異な理屈を導入しなくても、薔薇マークする資金の引き当て分が物理的に存在するのである。政策をファイナンスする原資の会計が実在するということだ。その原資は、経済学の概念では特別剰余価値(マルクス)であり、日本の労働者が生産して蓄積したものに他ならない。ならば、国民が国民経済を回復再生させるため、この資金を政府予算の借金の担保に活用して何が悪いのか。強奪するわけではない。窃盗でもない。借金は必ず返すし、返せる。返済能力は証明済みだ(元ゴールドマン・サックスのアナリストのデービッド・アトキンソンが保証人欄に署名してくれている)。一時的な担保利用を資本家にお願いするだけだ。事務は財務省と日銀がやればいい。


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by yoniumuhibi | 2019-06-24 23:30 | Comments(1)
Commented by NY金魚 at 2019-06-25 09:38 x
11年前の世に倦む日日=日本版ニューディール構想、実に興味深く読みました。この頃オバマの『グリーン・ニューディール』(のちに変質したようだけど)という、現代のオカシオ・コルテスの奔りのような言葉が流れていたことを思い出しました。当時から世に倦む氏の経済論評は一貫して『ニューディール』を肯定し、ベースにしたものと記憶しています。
ケルトン教授のMMTは『グリーン・ニューディール』の財源確保の理論として必要であり、その(ある意味での)反倫理性のような響きに反発する人々に不評なのはよく理解できます。思えば16年の大統領選初期にはバーニー・サンダースもチョムスキーに誤解され「単なるニューディラーに大統領職を任せられない」などと批判されていましたね。
経済学のセオリーとは、その政策が実体経済の場に引き出されて試練を受けて実体化していくものだと思いますので、現在のサンダースがMMTから距離を置いているのも納得します。
太郎新党が掲げる消費税ゼロの理論的バックアップ(or サンダース派のGND)になればいいという感覚は、世に倦む氏ととまったくの同意見です。


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