最低賃金のアトキンソンの指摘と各国GDPの20年間の推移比較





■各国のGDPの伸びを比較するグラフを自製した。日本経済の異常な病態がよく了解・納得できる図だ。1994年を100とした25年間の伸び、1999年を100とした20年間の伸び、二つのグラフを作成して各国のGDPの推移を検証した。1994年から2019年の間に、米国は2.9倍になり、英国は2.7倍となり、フランスは2倍の経済となった。日本は1.1倍である。ちなみに、韓国は5倍となり、豪州は4.1倍になっている。
■1999年から2019年の間に、米国は2倍に、英国は2.1倍に、フランスは1.7倍に、ドイツも1.6倍になっている。日本は1.1倍と冬眠。引きこもり。今回、グラフ作成の作業をしながら再発見した重要な事実を申し上げると、この20年間の各国の平均成長率が、米国5.1%、英国5.6%、フランス3.6%、ドイツ3.4%だったということだ。高い。20年間の平均成長率である。日本は0.4%。日本が長くゼロ成長で、失われた30年を続けていることは誰もが既知の事項だが、他国の経済成長率が思っていた以上に高いのに驚く。



ジョン・レノンは「想像せよ」と言った。想像力を持つべきなのだ。内部留保と配当金とケイマン諸島に積み上がっている年70兆円を、そのせめて半分の年40兆円を労働者と国庫に回し、すなわち所得と税収に正しく還流すれば、消費(内需)が自律的に回復し、日本経済は健康を取り戻し、年率5%から7%の拡大循環の運動を始めるとができる。社会保障の財源不足も解消され、子どもの貧困も解消され、現役世代は夢を持って会社に出勤し、若者は結婚して二人の子どもを育てる家庭を持つことができる。最後に、各国GDP値の推移を比較するスプレッドシートの入力とグラフ化の作業をしながら、私は「泣いたエリツィン」を思い出した。泣いたエリツィンを思い出して胸が詰まった。91年だったか、訪米してヒューストンのスーパーマーケットを視察したとき、店に溢れる食料品の数々を見て、目眩のするような豊かさを目の当たりにして、ロシアはどうしてこれほど酷い仕打ちを受けなければいけなかったのかと、涙が止まらなかったエリツィンを思い出した。ロシアだけが、どうして地獄の運命を遭わされなければならないのかと、人目も憚らず号泣したエリツィンを思い出した。
いい男だった。



by yoniumuhibi
| 2019-06-21 23:30
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Comments(2)

「世界経済はリーマンショック前に似ている」と安倍がスピーチ。英紙FTなど、海外経済紙から失笑を買った2015年5月の伊勢志摩サミットを思い出して。独、メルケルは「世界経済は、そこそこ発展している」と面と向かって指摘。当時、野党党首あたりからは、消費税に絡めての発言だなどという批判が上がっただけ。お祭りムードのサミットということもあって貴下ご指摘のような本質的な議論には行きつかなかったという記憶が。あのみっともない失笑サミットから、丸4年が経過。今こそ、国内からも「世界経済は、発展している」という声を。夢を提示しなければ、またまた選挙で厳しい結果に。非常にわかりやすく、説得力のあるお手製のグラフに深謝。
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アトキンソン氏は、余り信用しない方が宜しいかと・・・。この雑誌投稿の常連ですし。→
https://twitter.com/HANADA_asuka/status/724516265717432320
先月は、トランプ来日歓迎の言葉入りの広告を載せていましたし、この雑誌の執筆者全員、安倍政権を支えた責任を追及されるべく、準備をして置くべきだと思います。
https://twitter.com/HANADA_asuka/status/724516265717432320
先月は、トランプ来日歓迎の言葉入りの広告を載せていましたし、この雑誌の執筆者全員、安倍政権を支えた責任を追及されるべく、準備をして置くべきだと思います。
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