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令和の皇室像 - 上皇家・天皇家・皇嗣家が三者共同して象徴天皇制を担う

令和の皇室像 - 上皇家・天皇家・皇嗣家が三者共同して象徴天皇制を担う_c0315619_14143542.png皇室の今後はどうなるか。令和時代の皇室像を想定し素描することはそれほど難しくない。簡単に言えば、これまで明仁天皇と美智子皇后の二人で担ってきた象徴天皇の任務を、上皇家・天皇家・皇嗣家の三組の夫妻と家族で分担するということであり、三位一体で一つの皇室を形成・運営し、象徴天皇の責任を果たしていくということに尽きる。平成天皇による生前退位(革命)の決断には、そうした退位後の皇室の構想と計画が織り込まれていた。若い二人ではカリスマが不十分で、平成時代のようによく象徴天皇制の責務を果たすことができない懸念があったから、若い二人が高齢になる前に、早めに退位して、秋篠宮夫妻も含めて大家族でバックアップする態勢にしたのである。平成天皇夫妻の親心であり、自らが築いてきた象徴天皇制を全うしようとする責任感と使命感の表れだと言える。だから、今後も、プライベートな旅行とかという名目で、被災地を慰問する等の営みを続けると思われる。毎日行ってきた公的行為の公務を、数と量を減らしつつ、やはり分担して受け持つことだろう。



令和の皇室像 - 上皇家・天皇家・皇嗣家が三者共同して象徴天皇制を担う_c0315619_14062376.png上皇に就任するという意味はそういうことだった。私は、古代・中世に逆戻りする上皇制度の復活には反対だったが、平成天皇の意図を察すると、軽率な判断ではなくやむを得ずその選択に出たことが分かるような気がする。象徴天皇の仕事に欠損があってはならないし、国民の期待に応えていかなくてはいけないし、質量共に十分な職務の遂行と精勤が必要なのである。上皇・上皇后になるということは、象徴天皇制に上皇・上皇后の新ポストを設け、仕事を行っていくということであり、天皇・皇后をサポートするということだ。その仕事の期間が10年になるか、15年になるかは不明だが、健康である間は働き続けるということだろう。平成天皇が2月24日の在位30年記念式典で述べた言葉、「憲法で定められた象徴としての天皇像を模索する道は果てしなく遠く」の意味は、こうした内容も含まれているように思われる。実際のところ、新皇后の体調不安を慮ったとき、また、これまでの実績と訓練の乏しさを考えたとき、令和天皇夫妻のパフォーマンスには大きな期待はできないし、国民からの過度な期待は新皇后の心身に無理な負担を強いる重圧になってしまう。

令和の皇室像 - 上皇家・天皇家・皇嗣家が三者共同して象徴天皇制を担う_c0315619_14210576.pngこの数年間、新皇后の病状は回復しているようには見えず、脇役でよい園遊会への参加ですら途中で退席することが屡々だった。今年の歌会始にも顔を出していなかった。即位以降の本番でどうなるのか、みんな固唾をのんで見守っているというのが本当のところだろう。新皇后はどれほど頑張っても前皇后のパフォーマンスを発揮することはできない。「平成流」として築かれた象徴天皇のコンセプトは、妻である皇后の存在と役割が決定的で、すなわち夫婦二人の能力と努力と共同によってその理念が実現されるものである。そのことは、平成天皇自身が身に染みて理解している真理であり、後継に託す上で頭の痛い問題だろう。おそらく、平成天皇(新上皇)は、紀子妃にそれを託しているのであり、皇嗣秋篠宮が天皇に即位するときに、美智子妃と同等のカリスマを涵養し準備しておくことを希望しているのだろう。平成天皇(新上皇)は、自分が成績優秀でもなく、若い頃は不完全な男だったことをよく悟っていて、皇后のおかげで教育され啓蒙され、ここまで到達できたことを分かっているのだ。二人の息子の兄と弟を見較べれば、君子になるべき者として兄の方が優れている。

令和の皇室像 - 上皇家・天皇家・皇嗣家が三者共同して象徴天皇制を担う_c0315619_14064217.pngだが、象徴天皇の成否を決定づけるのは本人ではなく妻であり、妻が美智子妃的カリスマに近くなければ象徴天皇は機能しない。だから、自分たちが健康な間は新天皇夫妻をサポートし、それまでは新皇后に頑張ってもらい、上皇・上皇后のどちらかが欠けた場合は、天皇・皇后にも退位して楽になってもらおうと、そういうロードマップを描いているのではないか。秋篠宮が正直に言うように、たしかに75歳になって即位というのは遅すぎる。皇嗣夫妻に酷で厳しすぎる。秋篠宮は現在53歳。普通に考えて、秋篠宮が60代前半の頃に上皇・上皇后のどちらかが欠け、令和天皇夫妻が上皇・上皇后に順送りで持ち上がり、皇嗣夫妻が即位するというタイムラインが納得できる時間軸の感覚である。となると、令和時代は約10年で終わることになる。それまでに、秋篠宮夫妻が研鑽と実績を重ね、国民の尊敬を受けられるカリスマを身につけているか、そこが問われることになるだろう。新皇后がどれほど不安定でも、上皇と上皇后が健在な間は象徴天皇制に支障はない。上皇夫妻が国民の信頼を十分集め、憲法1条に規定された「この地位は(略)国民の総意に基づく」の原則を保障する。

令和の皇室像 - 上皇家・天皇家・皇嗣家が三者共同して象徴天皇制を担う_c0315619_14103023.pngが、問題は皇嗣家で、新上皇が期待するほどの高いレベルに到達できるかどうかだ。現在、皇嗣家でも「斉家」の問題が起きている。修身斉家治国平天下。斉家がコンプリートでなければネクストステージへ進めない。皇嗣家の「斉家」の不具合は長引く気配にあり、国民を不安にさせている。そしてまた、皇室の権威失墜を狙う安倍晋三が、マスコミを使って皇嗣家に対する誹謗中傷と嫌がらせを繰り返している。安倍晋三は四選も五選も意欲十分で、令和時代はずっと独裁を続けるつもりだし、秋篠宮が即位するとき(十数年後)も自分で新元号を決める思惑でいる。皇室が内閣(安倍独裁)に対して歯向かわないよう、皇室の力を殺ぐよう、マスコミを使って大衆の皇嗣家批判を扇動している。現在の日本で、安倍独裁に対して相対的に独立した権力を持っているのは皇室だけで、だからこそ生前退位も安倍晋三の妨害を封じて果たすことができた。今後、皇室は言論の自由を拡大する方向に自然に向かい、国民はそれを受け入れる。そうなると、前回の秋篠宮の宮内庁批判のような発言が当然多く出るようになる。それを阻止すべく、安倍晋三は皇嗣家攻撃を強め、皇嗣家を貶めて立場を失わせ、口封じを図っている。

令和の皇室像 - 上皇家・天皇家・皇嗣家が三者共同して象徴天皇制を担う_c0315619_14072575.png戦前の天皇制絶対支配に対する反省から現憲法での天皇の規定があることを考えると、本来は、皇室も天皇も渡辺治が言うように制限された存在でなくてはならないのだろう。だが、格差社会が広がって国民全体が貧しく弱くなり、何かに心の救いを求めるようになり、さらに安倍独裁権力の横暴を誰もどうすることもできず、ただ我慢して立ち竦むしかない中、新上皇夫妻の「寄り添い」を歓呼する国民的気分は増幅し高揚するばかりとなっている。国民は癒しと慰めを求めていて、二人を救済者のように感じている。慈愛と慰撫を弱き貧しき国民に提供し、精神的求心力の源となり、国民統合の機能を果たす象徴天皇制。象徴天皇制はそのような構造になった。平成が始まった30年前、象徴天皇制がこのような姿になるとは誰も思っていなかった。統治機構の一つが法律にも選挙にも拠らず自力で正統性を根拠づけ、圧倒的な支持と説得力を得ることができ、国家の中でその影響力を限りなく大きくでき、社会を秩序づけられる憲法1条の規定 - 国民と天皇の弁証法的な民主主義 - は、ウェーバーの「カリスマ的支配」を現代に媒介するものであり、独裁者の安倍晋三からすれば、まさに魔法の杖たる統帥権独立のごとき脅威だろう。

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by yoniumuhibi | 2019-04-29 23:30 | Comments(0)


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