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安倍4選と「安」の新元号 - 安倍晋三が新天皇のゴッドファーザーに

安倍4選と「安」の新元号 - 安倍晋三が新天皇のゴッドファーザーに_c0315619_16295655.png14日の国会で安倍4選の件が質疑で取り上げられ、夜に報ステのニュースになっていた。発端は12日の二階俊博の発言で、「十分あり得る」「余人をもって代え難い」と会見で述べたところから始まり、政局報道の話題になって波紋を広げている。様々な反応をネットで見るが、これは典型的な観測気球の政治であり、安倍晋三による威力偵察と地均しの工作であることを看破しないといけない。二階俊博の発言は思いつきではなく準備されたもので、安倍晋三の指示の下でタイミングを計って放擲している。怪しむなら、14日の片山虎之助の参院予算委での質問も、事前に安倍晋三と片山虎之助が調整した上で行われたもので、テレビのニュースで放送させることを意図した芝居だと考えてよいだろう。さらに、これを二階俊博の(幹事長ポストの永続を狙った)タヌキの腹芸のように演出した後藤謙次のコメントも、安倍官邸とグルの世論工作の一環と疑うべきだろう。要するにメッセージはクリアで、「党則に従う」という安倍晋三の言葉の意味は、「4選へ向けて党則を変える」という示唆である。安倍4選を打ち上げて既成事実化していく政治意思が宣告されている。これが真相で、他の解釈はすべて間違っているか目眩ましだ。



安倍4選と「安」の新元号 - 安倍晋三が新天皇のゴッドファーザーに_c0315619_16301505.png昨年、総裁選直後の9月25日に上げたブログ記事で、私はこう書いている。「結論と見通しを先に言うと、安倍晋三は間違いなく党のルールを変えて四選に出るし、現在の独裁権力の地位を永続化させるべく動くだろう」。この記事では、7月の参院選に勝った直後に4選の声を党内から上げさせるだろうと推測している。少し前倒しされてしまったが、予想したとおりの進行になった。特に驚きはない。報ステで紹介されたとおり、安倍晋三は3年前も3選を二階俊博の口を通じて打ち上げさせている。映像では二階俊博は半袖のシャツを著ていたから、おそらく2016年7月の参院選が終わった後だろう。自民党総裁選は3年に一度行われ、このときも前年の9月に再選を果たしたばかりで、まだ2年以上任期を残した時期だった。2015年9月に野田聖子を強引に降ろした総裁選から、まだ一年経っていない早い段階で、党内(二階俊博)からアドバルーンを上げさせ、さらに翌年に副総裁の高村正彦を使って党則を変えさせ、2018年の総裁選の一年前に3選を確実なものにした。布石を打っていた。今回も同じ軌道と工程でやっている。今夏の選挙に勝てば、来年、自民党の党則を変えて任期を延ばすに違いない。

安倍4選と「安」の新元号 - 安倍晋三が新天皇のゴッドファーザーに_c0315619_16302805.pngその記事では、安倍晋三が4選に出る理由と根拠の一端として、次のように述べていた。「考えてみればいいが、あの麻生太郎がやすやすと只の人になることができるだろうか。安倍政権が終焉し、副総裁・財務相の地位でなくなった途端、これまで難癖をつけ散々愚弄していたマスコミ記者から、カメラを向けられて囲まれ、只の一国会議員として応じなければならないのである。あの麻生太郎の横暴と虐待に記者が忍耐を強いられるのは、麻生太郎と安倍晋三が権力を持っていて、所属する社の上を動かし、人事を自在に動かすことができるからだ」。安倍昭恵と谷査恵子は森友問題で刑事告発を受けている。佐川宣寿と迫田英典も告発されたし、加計孝太郎も詐欺容疑で告発された。たしか、どれも告発は受理されながら不起訴処分になっていたと思うが、不起訴は一事不再理の対象とならないため、検察審査会に申立することができる。安倍晋三の独裁政権が倒れたとき、果たしてこれらの面々が無事安泰で済むだろうか。口利きと政治資金報告書虚偽記載で追及を受けている片山さつきも同じだ。後藤謙次は中曽根康弘の例を出して安倍晋三の任期延長を解説していたが、今の安倍晋三の独裁権力は過去の政権とは全く比較にならない。

安倍4選と「安」の新元号 - 安倍晋三が新天皇のゴッドファーザーに_c0315619_16304124.png当の後藤謙次自身が、安倍政権が倒れたら報ステのキャスターは失業だろう。後藤謙次を報ステの席に座らせたのは官邸であり、日々のコメントを仕込んで後藤謙次の口をリモコン操作で動かしているのは菅義偉である。番組の中身を制作しているのは官邸と内閣府で、NHKのニュース番組と全く同じ構成と編集が為されている。「私が政府高官に聞いたところでは」「私が政権幹部に取材したところでは」と、後藤謙次は毎度のように正直に言う。岩田明子と安倍晋三の関係が、後藤謙次と菅義偉の関係だと考えればいい。ところが、なぜか左翼はやすやすと騙されていて、後藤謙次のコメントをリベラルの神様の託宣のようにありがたがって頷いている。後藤謙次のコメントを公平中立だと信じ込み、嬉しそうにツイッターで復唱している。その光景に唖然とする。後藤謙次の存在は安倍政権の支配の槓桿の一つで、世論操作のカギを握る装置に他ならない。それはNHK(岩田明子)の報道と同じだ。左翼の知性の劣化は止まるところを知らず、そのことが安倍晋三の独裁を盤石させ永続化を許す要因となっている。中曽根康弘の頃とは何もかもが違っている。マスコミが違うし、野党が違うし、米国への体制的な隷従服属度が違うし、政府官僚の権力構造が決定的に変わった。

安倍4選と「安」の新元号 - 安倍晋三が新天皇のゴッドファーザーに_c0315619_16310047.png一方、新元号に「安」の字が入るのではないかという懸念だが、私が3月7日に書いたブログ記事が「ニコニコニュース」で話題になり、今週、右翼の間で若干の物議を醸す動きがあった。コメント欄に書き込まれた右翼の罵詈雑言が凄まじく、右のしばき隊そのものの凶暴性に圧倒される。ここへ来て、少しずつこの問題がネットで喋々されるようになった。大雑把に見て、全体の受け止めは三つに分かれていて、(1)「安」の字の新元号に拒絶反応を示している反安倍の層が3割、(2)逆に「安」の字の新元号を積極的に歓迎し待望する親安倍の右翼層が2割、(3)それ以外のノンポリ層が5割という具合の分布状況になっている。問題は5割を占める(3)のノンポリ層の反応で、新元号に「安」の字に入っても、それを安倍晋三による意図的な政治的作為と見做さず、意味を深く考えない部分がノンポリ層の7割以上を占めていると思われる点だ。この5割の層は、新元号がニュートラルに決まるものと達観していて、そこに仮に「安」の字が入っていても単なる偶然だろうという判断で済ませる反応になっている。安倍晋三が自分の姓名を元号に刻みもうと謀っているなど露ほども疑わず、安倍晋三が元号を私物化し、時間を支配する欲望を国民に押しつけようとしている図など想像もしていない。

安倍4選と「安」の新元号 - 安倍晋三が新天皇のゴッドファーザーに_c0315619_16311351.pngノンポリ層は、「安久」だの「安永」だの「安明」だの、熟語の意味だけに注目して評価するのであり、「安」の字そのものには悪い意味はないので否定的には受け止めず、そこに安倍晋三の「安」が入っていると指摘されると、言われてみればそうだね、アハハ、という淡泊な反応になるのである。この事実は、安倍晋三の支持率が4割以上という現在の世論状況とも符合するように思われる。安倍晋三の独裁統治に対しては、極右岩盤の積極的支持があるだけでなく、ノンポリ的大衆の消極的支配も根強くあり、「他にいないから支持」「米国から認められているから支持」「中国・北朝鮮・韓国と喧嘩しているから支持」という層が少なくない。マスコミが想定している「中立」の政治像がこの類型であり、大衆がこの標準像に自分の意識を合わせている。価値観(イデオロギーの座標軸)をチューニングしている。日本では、ノンポリの表象がすでに内実としては右翼化した実体になっていて、30年前のノンポリではないのだ。NHKの「安」の字の刷り込みの策動に、現在のところ、国民の間で異論や反発が広がる気配がない。誰かが国会で正面から質問すれば、あるいは、誰かがマスコミ報道で提起すれば、この策動を抑止するインパクトになるのに、そうした動きがハプンせず、あと2週間で発表を迎える。4選のみならず5選、終身独裁をやる男だから、黙っていれば元号も確実に私物化するだろう。

徳仁皇太子は、哀れ、「安」の字のついた天皇名を押しつけられ、安倍晋三をゴッドファーザーとして戴く天皇になる。私を含む反安倍の者たちは、独裁者の恣意と自己顕示欲によって内心の自由を抑圧され、精神的苦痛でしかない元号の使用を日常生活で強制されることになる。



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by yoniumuhibi | 2019-03-15 23:30 | Comments(0)


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