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24日には天皇陛下に日韓問題でお言葉を発していただきたい

24日には天皇陛下に日韓問題でお言葉を発していただきたい_c0315619_15133091.jpg文喜相が訪米からの帰国を前に朝鮮日報聯合ニュースのインタビューに応じ、18日に日本のマスコミでも大きく報道されました。「謝罪する側が謝罪しないのに、なぜ私に謝れというのか」と猛然と反駁し、安倍晋三と日本政府による謝罪と撤回の要求に対して「盗っ人たけだけしい」と強烈な非難を返しています。予想したとおり、文喜相が日本との関係の前面に立って強硬論を連発する展開になりました。文喜相が主役になっています。最初の一発が2月8日、次の一発が2月18日。おそらく、竹島の日とか三一節のあたりでも文喜相の出番があるものと予想します。前回も書きましたが、文喜相の過激な発言は、右翼化した日本世論の受け止めでは暴言に違いありませんが、韓国の国民一般からすれば心の奥に抑えていた本音の爆発と表出です。韓国内で文喜相を批判する声はほとんどなく、むしろ果敢な代弁行動と見て溜飲を下げているのが率直な気分なのでしょう。タブーの解禁と鬱積の解放であり、三一運動100年のクライマックスに向けて高揚する政治進行の一幕、あるいはそのドラマの効果を引き立てる脇役の演出という見方なのではないでしょうか。



24日には天皇陛下に日韓問題でお言葉を発していただきたい_c0315619_15134543.jpg日本の世論の側も、客観的に、今回の件はショック療法に似た影響があった点は否めません。真面目に考えて、拗れに拗れ、積もりに積もり、複雑骨折と腫瘍破裂が重なり続けて手の施しようのない日韓の歴史問題を、誰がどうやって解決し清算するというのでしょう。何があれば和解の決着が媒介されるのでしょう。奇跡的なウルトラCのハプン以外にないではありませんか。時間をかけてもだめだし、下っ端が合意を小細工するのもだめだし、カリスマ的な乾坤一擲の問題解決しかないのです。科学的に考えれば、日韓を未来志向へ導く解はそれしかありません。文喜相の発言が何度も繰り返し日本のテレビで放送されることで、その極論に対して慣れの感覚が生じてきます。免疫効果が生じてきます。アレルギー的に拒絶し続ける部分も残るけれど、その一方、文喜相発言に反発や嫌忌を感じない韓国世論の現実についても思考を及ぼすところとなり、両国の「異常」と「正常」のカルチャーギャップについて冷静に理解する態度も身についてきます。内在的に情報処理していく者が増えていきます。何せ、韓国人は日本が大好きで、全人口の15%の750万人が昨年1年間に訪日している現実があるのですから。

24日には天皇陛下に日韓問題でお言葉を発していただきたい_c0315619_15135473.jpgところで、即位して2年目の1990年、天皇陛下は訪日した韓国大統領の盧泰愚を招いた晩餐会で、「我が国によってもたらされたこの不幸な時期に、貴国の人々が味わわれた苦しみを思い、私は痛惜の念を禁じえません」と述べています。日韓関係できわめて重要な出来事ですが、最近のマスコミはこの事実を報道しません。渡辺允元侍従長はこの発言について、「天皇陛下は、日本が韓国の人々に苦しみを与えたということをはっきりさせたかった」のだと主意を説明しました。この証言も重要です。このときの首相は海部俊樹。25年前から30年前の日本は、今よりもずっとリベラルな思想環境にあり、韓国に対して反省と謝罪の意思を表明するのが当然だという空気が支配していました。海部俊樹は、天皇が自ら謝罪するのは具合が悪いから自分が謝罪すると申し出ています。それに対して、天皇陛下は上の言葉を式辞に選びました。深読みするなら、天皇陛下はもっと踏み込んだ表現を意欲していたのでしょう。内閣と調整して、法(のり)を超えないようにという配慮を先行させ、「痛惜の念」という曖昧な言葉に落ち着いたものだと想像します。

24日には天皇陛下に日韓問題でお言葉を発していただきたい_c0315619_15140558.jpgこのとき、天皇陛下は即位して2年目の56歳で、今のような空前絶後の巨大カリスマは備わっていませんでした。だから、法(のり)を超えないよう躊躇があったのでしょう。現在の85歳の天皇陛下は、まさしく論語の言う「己の欲するところに従って、しかも法を超えず」の境地そのものであり、生前退位のウルトラCを一瞬で成し遂げて、それを力業で21世紀の日本で合法化させました。誰も憲法違反だと言いません。国民はほぼ全員が納得し賛同し支持しています(渡辺治など一部の例外を除いて)。この国を専制支配している独裁者の安倍晋三も、この挙を妨害し阻止することはできませんでした。ウェーバーの「カリスマ的支配」の概念を想起させられます。要するに、今なら何でもできるのです。文喜相は今回、「10年前に天皇から韓国に行きたい、仲立ちして欲しいと言われた」などと言っています。この件の真偽はよく分からず、法螺かもしれませんが、韓国の政界関係者が、日韓の歴史問題の最終解決に当たって、天皇陛下のカリスマを頼っていて、それしか方法がないと内心で確信しているのは明らかでしょう。この動きに関連するものとして、昨年3月、韓国首相の李洛淵がブラジル訪問中の皇太子に現地で会って対談したという事実があります。

24日には天皇陛下に日韓問題でお言葉を発していただきたい_c0315619_15141780.jpg日本では全く報道されていませんが、中央日報が記事にしていて、それによると、「韓国政府のこのような努力と韓半島の変化を日本が理解し支持してくれるよう願う」と李洛淵が要請し、皇太子が「平和的解決を願っている」「歴史を学ぶ人として、過去を反省した上で良い関係が築かれることを願う」と答えています。「このような努力」とか「韓半島の平和」という語の意味は、昨年3月のことですから、当然ながら、南北の融和と統一という意味になります。文在寅政権の太陽政策のことです。皇太子の言葉は重く響きます。皇太子らしい素直で謙虚で誠実な言葉であり、感動させられる言葉です。「過去を反省した上で」と、よく言ってくれたと思います。1990年の天皇陛下の盧泰愚への言葉が下敷きになっているのでしょうが、そこから一歩踏み込んで「反省」という語を入れています。「歴史を学ぶ者として」という一言もいいですね。皇太子の顔が目に浮かびます。この1年前の出来事には、韓国国民は大いに勇気づけられたことでしょう。おそらく、李洛淵はかなり強引に、いわば図々しく、アポ無しの飛び込みで皇太子の日程に割り込んだのでしょうが、政治家は結果が全てで執念深くが身上(ウェーバー)ですから、ファインプレーだと評価してよいと思います。

24日には天皇陛下に日韓問題でお言葉を発していただきたい_c0315619_15142883.jpgこんな具合に、韓国の政界では、日韓の歴史問題の解決に皇室の出番を期待する空気が強いのです。そしてそれは、政治科学的に厳密に考察すれば、合理的で当を得た認識と結論だと言えます。この方策をエンドースする議論は、普通の日本の左翼リベラルの学者や論者ではできません。しばき隊なども、志位和夫が述べたマニュアルに従って、天皇は政治的権能を有しないのだから天皇にそれを求めるのは憲法違反だという一般論を拡散しています。一般論はそれで結構でしょうが、それなら、生前退位は憲法違反ではないのでしょうか。皇室の制度変更を自ら提起し決行することは、憲法違反のクーデターではないのでしょうか。あの北朝鮮への戦争論がヒステリックに逆巻いているときの、高麗神社への電撃訪問は政治的行為ではないのでしょうか。明らかに、政治的行為の意味を隠した政治的行為です。国民に対して平和寛容を諭す説得です。このことは、私が前に述べた「多弁化する皇室」の問題とも関わってきます。今後、皇室の人々は、自らの言論の自由を求めるようになり、それが次第に解禁されるようになるでしょう。例えば、先の秋篠宮の大嘗宮造営と政府予算の問題に関する苦言についても、あれは政府を批判するものですから明らかに政治的発言です。

けれども、それを政治的発言だからだめだと制限してよいのでしょうか。皇室は政府批判は御法度だと、憲法の規定を盾に彼らの口を塞いでしまっていいのでしょうか。われわれの民主主義にとって有益なのでしょうか。24日には在位30年の記念式典があります。私は、天皇陛下には、平和国家建設を誓った原点を思い出し、29年前の即位直後を思い出して、日韓の問題についてお言葉を発していただきたいと思います。国民はそれを待っています。あのとき、村上春樹が一生懸命に日中の平和と両国市民の理解友好のために言葉を紡ぎ、その文学的な彫りの深さと格調の高さでわれわれを唸らせたように。日韓両国民の心を深く打つ、永久に歴史に残るお言葉の発信をお願いしたい。誰かがやらないといけないのです。この国の責任ある地位と立場の者が。



24日には天皇陛下に日韓問題でお言葉を発していただきたい_c0315619_15144028.jpg

by yoniumuhibi | 2019-02-20 23:30 | Comments(4)
Commented by 七平 at 2019-02-21 02:17 x
三つ子の魂、とは良く言ったもので、現天皇の言動には、家庭教師、Elizabeth Gray Vining が教授したクエカーの基本理念が現れています。例えば、天皇が二度明言された、”愛国心は強要するものでは無い” 等は典型的な発言です。 Philadelphia郊外にある、クエカーが運営する中、高校に娘二人を送った事もあって、入学式や卒業式にも参加したのですが、国旗の掲揚も国歌を歌う事も全くありませんでした。卒業式にはバッハの音楽が流れていました。 時の権力者が国民を煽る道具にしがちな愛国心等は無視し、普遍性のある崇高な個人、各個の人間性、自尊心、自立性に重きを置く宗教だからです。 奴隷制を逃れる黒人を南部から逃亡する助けを組織的にしましたし。 又、第二次大戦中には日系アメリカ人が監禁された強制収容所に、多くの教師を派遣し子供たちに素晴らしい教育を与えた事は良く知られています。

米国にいる親日派が、日本の将来で最も危惧する所は、日本の東アジアでの孤立化です。実際、数日前の安倍晋三の(原稿なし)国会発言では、、、米国は日本にとって唯一の同盟国であり、、と自ら、米国に対する従属性と隣国に対する孤立化を認めています。 天皇の一言が、日本を代表して遺憾の意を、崇高な立場から伝えることができるのであれば、心ある日本人は感謝し、支持すべきと考えます。

この先、慰安婦問題以外にも、隣国から続々と旧日本軍が犯した悪事、悪行が表面化してきます。Youtube内で英語検索すると、それらを伝える動画は既に多く上がっています。 現政権や心歪んだ偽愛国者、ネトウヨどもが、阻止できる時勢ではありません。
Commented by mori at 2019-02-22 13:56 x
当方内奏というものに明るくないもので、今回の内奏が安倍政権において初だったのかどうかと調べたところ、「アリの一言」なるブログに記事があり、「2013年=5回、14年=5回、15年=6回、(引用者注:記事当時の2016年)8月上旬までですでに6回」、とかなり頻々に内奏を行なっていたことがわかりました(宮内庁の発表を調べれば現在に至るまでの正確な表が作れることでしょう)。当該記事には民主党政権期の内奏につき「2010 年=2回、11年=2回、12年=3回」とあり、確かに民主党政権でも内奏していたとはいえ、頻度としては安倍政権になってから倍増していることがわかります。こうした内奏の状況は安倍政権の極右的性格を改めて浮き彫りにするとともに、昭和天皇時代に慣習として行われていた内奏が現天皇においても連綿と引き継がれていることもまた明らかになります。現天皇が憲法を正しく遵守しようというのであれば、父親が旧体制の名残を墨守するために手元に残した内奏制度も正しく捨て去るべきだったと思います。年号案を提示された時にそれを拒絶できるか、これも憲法の遵守の問題に関わるので難しいでしょうが、それならばそもそも首相との会談自体を内容によっては拒否すべきだと思います。
韓国の問題については、私は現天皇が謝罪することは当然だと考えますし、文氏には「よく言ってくれた」と思います。戦後の日本人は全く自身の戦争犯罪につき無自覚で、戦争を総括しようとは寸毫も思っていませんでした。クリシェで言えば「反戦ではなく厭戦」でしかなく、都合の悪いことから目を背け、自身の受けた傷を思い起こして「戦争は悪」と念じてきただけでした。傷を受けるから悪なのではなく、傷を与えてしまうから悪なのです。その謝罪と総括は日韓基本条約には盛り込んでいないし、村山談話が風化している現状ではあの談話も国民による本気の謝罪であったと言い切れなくなっています。歴史上の行いにつき、どうして今があるのか、何を自らはしたのか、なぜ日本人はことあるごとに思い返さないのか。天皇が謝罪すれば、それを否応なく思い出させます。天皇の発言をおおっぴらに否定することは誰にもできません。現天皇が逃げ口上ではない言葉でしっかり語ることができないとしたら、「曖昧な日本人」「無責任な日本人」が新時代にも引き継がれてしまいます。
Commented by 玄明 at 2019-02-22 22:59 x
今の陛下は、本心では、とってもお話ししたいのでは? 
それを「象徴」という下に抑え、控えておられるのでは、と想像しています。
「当時、新羅(百済?)の王族から皇后を迎えたことから、半島にはゆかりを感じています」といったお言葉も、以前されていたかと。
Commented by 七平 at 2019-02-23 00:05 x
モリさん、本サイトを、私が応援する理由の一つは、主さんの記事が良質であるだけではなく、投稿されるコメントの質も高いからです。漫画の読み過ぎ世代が日本語を劣化させ、Sound Bite の口語体が主流となり、まともな文語体で日本語を書く人が少なくなっているなか、モリさんのコメントを読むと、安心します。ウエブでネトウヨが書き込むコメントは日本語を書けない人々の落書きと考えています。

さて、私も 内奏 と言う言葉を聞いたのは初めてで、Google検索してみました。日本語の語訳は "首相が天皇を訪れ、国内外の情勢を報告すること” とあります。 英国の首相が女王に同様の事をする映画の場面が思い出されたので、英語検索すると、下記のごとく説明されています。 

 Although she is a constitutional monarch who remains politically neutral, The Queen retains the ability to give a regular audience to a Prime Minister during his or her term of office. The Queen gives a weekly audience to the Prime Minister at which she has a right and a duty to express her views on Government matters.

上記の説明から察するに、内奏 とは英国の皇室が政権に与える 時事報告のシステムを日本が真似た慣習だと思います。従って Audience が 奏 として、日本語化されているわけです。

興味深いのは、”女王が聞く耳を与える” と、明確に位置関係が示されていることです。 晋三の様な 低知能、低俗人間が天皇に伝達するとか、説明するとかは、内奏の概念では、本末転倒だと言うことです。

加えて、女王は(政治に関しては中立であるが)政治に関しての彼女の意見を表明する権利と義務があるとなっています。 内奏の概念からも、天皇の基本的人権の観点からも、天皇が彼の意見を表明する事は権利であり、義務である事は明らかです。 現政権や宮内庁が、それらを妨害する余地は全くないと考えます。


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