人気ブログランキング | 話題のタグを見る

和田春樹らの日韓問題声明 - 嘲笑する右翼、黙殺するマスコミと左翼

和田春樹らの日韓問題声明 - 嘲笑する右翼、黙殺するマスコミと左翼_c0315619_14251171.jpg一昨日(6日)、和田春樹らが日韓問題で声明を発表しました。聯合ニュースの記事にはこう書いています。「和田春樹・東京大名誉教授ら6人が6日午後、東京の衆院第2議員会館で『日本市民知識人の声明』を発表し、日本による植民地支配への謝罪を盛り込んだ1995年の村山富市首相談話などに基づいて韓国と北朝鮮に関連した歴史問題を解決していくべきだと日本政府に促した。声明には歴史家103人や学者・研究者58人、作家、弁護士、社会活動家など日本の知識人計226人が署名した。和田氏らは、現在の韓日の非正常的な対立と緊張関係を懸念し、声明を発表することになったと説明。村山談話と2010年の菅直人首相談話に基づき植民地支配を反省・謝罪することこそ、韓日、朝日関係を持続的に発展させる鍵だと強調した」。ようやく、やっと、こういう動きが出たかという感想です。村山談話をキーワードにした反論が出ました。これまで何度も何度も、去年からずっと繰り返し、村山談話で反論せよ、村山談話が対抗言論の要諦だと叫んできましたが、ようやくこの展開になりました。集会の背景写真には、「村山談話・菅総理大臣談話を考える」と書かれています。



和田春樹らの日韓問題声明 - 嘲笑する右翼、黙殺するマスコミと左翼_c0315619_14252297.jpg集会を開いて声明を出したのはいいのですが、報道しているのは韓国のマスコミばかりで、日本のマスコミの記事が全く見当たりません。韓国側の報道は、中央日報ハンギョレ、聯合ニュース、KBSの記事が確認でき、朝鮮日報も聯合の記事を転載しています。詳しく内容を伝えていて、高い関心と注目を持って記者が取材していることが窺えます。反響もあります。日本のマスコミ陣も、会場には出席していたのでしょうが、配付資料と録音だけを持ち帰り、報道はボツの扱いにしたのでしょう。これが今の日本の現実です。7日の朝日紙面にも何も載っていません。東京新聞も書いていないようです。なぜ取り上げて記事にしないのか、理由が聴きたいところです。さらに言えば、この集会と声明を準備した事務局が、国内のマスコミにどのような広報対応をしたのか、事前に記者たちに根回しを行ったのかも気になる点です。例えば、金平茂紀か膳場貴子が東大閥の人脈の顔出し・顔揃えで、TBSのカメラを連れて出張ってもいいはずなのですが、それがありません。こうした声明発表というのは、単なるアカデミーの営為の一つではなく、政治ですから、アクションのリーチと効果が計算され努力されるのが当然です。

和田春樹らの日韓問題声明 - 嘲笑する右翼、黙殺するマスコミと左翼_c0315619_14261775.jpgネットを検索しても、この「日本市民知識人の声明」の全文は見つかりません。関係するサイトも設えられていません。和田春樹たち6人は「声明」をどうやって一般市民に届けるつもりだったのでしょう。事務局に若い人間はいなかったのでしょうか。ある右翼のサイトを確認すると、この「声明」に参加した学者の顔ぶれが並んでいます。錚々たるビッグネームが揃っていますが、高齢の重鎮の権威様ばかりで、アウェアネスとプリファレンスの獲得のために広報宣伝に活発に動く者は入ってないようです。写真の出来もよくなくて、年寄りがお通夜に集まっている暗い印象が漂っており、ネット右翼が叩いて嘲るのに好都合の絵柄に仕上がっています。アカデミーの勉強会ではなく、政治ですから、効果がマイナスではなくプラスになる情報発信が企図され配慮されるべきだったでしょう。今回の声明発表は、ネット空間では、韓国マスコミの報道を右翼が寄ってたかって袋叩きにし、悪罵し愚弄し嘲笑する異端表象になりました。せっかく村山談話という正論を説得力にして反撃したのに、よく世論に影響を及ぼす政治になっていません。日本の記者だけを集めてフォローアップのブリーフィングを行う必要があります。

和田春樹らの日韓問題声明 - 嘲笑する右翼、黙殺するマスコミと左翼_c0315619_14253324.jpgこの和田春樹たちの集会があった翌日(7日)は、声明が報道されてネットで耳目を集める日であり、岩波「世界」3月号が刷られて店頭に並ぶ日でした。私はてっきり、和田春樹が周到に戦略を布石して、タイミングを合わせて6日を会見の日程に選び、「世界」最新号に日韓問題の特集が打たれているという粋な企画なのかと想像しました。それなら策士というもので、さすが見事な作戦だと膝を打ちます。ところが、「世界」最新号は防衛(自衛隊の軍拡)をテーマにした編集で、日韓と日ロの外交問題は全く焦点が当たっていません。拍子抜けの気分です。防衛大綱の問題も重要ですが、12月下旬から世間の関心が集中したのは日韓関係でしたから、この問題についての焦眉の意識が編集部になかったことは意外です。週刊金曜日の今週号の目次がサイトに公開されていますが、和田春樹らの集会と声明については一言もありません。どうしたことでしょう。6日の会見場に記者を出していないのでしょうか。和田春樹と編集部の間に不仲があって、週刊金曜日に声をかけていなかったのでしょうか。普通に考えて、朝日が記事にしなくても東京新聞は書くだろうし、よしんば東京新聞でボツにされても週刊金曜日が左翼世界に伝えるはずです。

和田春樹らの日韓問題声明 - 嘲笑する右翼、黙殺するマスコミと左翼_c0315619_14265245.jpg週刊金曜日のバックナンバーを点検すると、実はこの1か月間、日韓問題が一度も取り上げられていない事実に気づきます。驚くべきことで、信じられない事態です。天皇制とか、バナナとか、辺野古とか、移民とか、統計問題とか、北方領土とかが特集に組まれていますが、日韓問題については完全に無視されています。どういうことでしょう。テレビでは、毎日毎日、BSの政治番組で日韓問題(韓国叩き)が特集されています。今週、BS日テレの深層ニュースは月火水と3日連続で日韓問題にフォーカスし、武藤正敏、小野寺五典、洪熒、松川るいなどを繰り出して嫌韓プロパガンダの洪水を溢れさせました。BSフジのプライムニュースも木金と韓国叩きの特集です。この編成方針は官邸の指示を受けてのものでしょうが、ただ、不正統計問題を隠す狙いのものというよりも、韓国叩きを前面に出した方が視聴率が取れるという経営の論理もあるように思われます。ネットを見てもそうした空気を感じます。左翼のネット言論は、世間の関心を不正統計の方に持って行こうと国会中継に努め、アベノミクス偽装を非難する発信を拡散し、安倍批判の世論を盛り上げようと躍起ですが、世の中の多数の関心が日韓問題と半島情勢にあることは否めません。

和田春樹らの日韓問題声明 - 嘲笑する右翼、黙殺するマスコミと左翼_c0315619_14270660.jpg1月下旬、谷口真由美がサンデーモーニングに出演したとき、この問題のコメントで、在日へのヘイトが発生するから日本のマスコミは韓国叩きを煽るなという発言がありました。日韓問題についての左翼の関心と懸念はこの一点で、派生的に起こる可能性のある在日の人権保護という観点と文脈で一貫しています。その傾向が顕著です。それ以外の問題系には興味がなく、視野を広げず、立論しようとせず、国家と国家の外交とか歴史認識の問題には全く触れません。ようやく、やっとのことで、和田春樹が登場して村山談話の正論を発したわけですが、左翼しばき隊は無視と黙殺を決め込んでいて - おそらく故意にでしょうが - ツイッターで話題にして周知しようとしません。声明の事実を拡散せず、左翼リベラル世界のニュースにしません。赤旗新聞のサイトの7日の一覧を見ても、不思議なことにこの件は報道されてないのです。韓国のマスコミだけが積極的に注目して意義を認め、日本では右翼が揶揄と罵倒の対象として注目し、日本の左翼は(悪意としか考えようのない)ネグレクトに徹するという光景。左翼は、沖縄の辺野古問題と在日ヘイトを主要な関心事にして政治言論をシフトし、統計不正に集中砲火を浴びせていれば安倍政権を選挙で倒せると思っているようです。

この日韓問題の政治と韓国叩きのプロパガンダが、どれほど安倍晋三の支持基盤を固める成果を上げ、安倍体制のイデオロギー支配の岩盤強化に役立っているか、国民全体を強烈に右翼化させているか、そのことに注意を向ける者がおらず、日韓問題で言論の戦線を張って右翼(日本会議勢力)が絨毯爆撃する狂暴なショービズムと対抗しようとする者がいません。



和田春樹らの日韓問題声明 - 嘲笑する右翼、黙殺するマスコミと左翼_c0315619_14272060.jpg

by yoniumuhibi | 2019-02-08 23:30 | Comments(0)


カウンターとメール

最新のコメント

小説として、面白いですよ..
by 長坂 at 11:03
宇沢:日本は完全に植民地..
by ひばり at 11:40
アメリカだって韓国だって..
by 長坂 at 09:34
経済同友会の一部が、卒業..
by 柴山 at 02:05
逢坂か西村に勝ってもらわ..
by カッパ at 16:20
枝野幸男は「国民が怒り出..
by 平和 at 08:29
大阪では大阪母子医療セン..
by サン at 10:42
大阪の維新は、そもそも都..
by H.A. at 22:18
女性候補といえば、茨城6..
by ほしの at 14:05
LGBTの方々に全く偏見..
by いい時代を再生してよドラえもん at 21:50

Twitter

以前の記事

2021年 11月
2021年 10月
2021年 09月
2021年 08月
2021年 07月
2021年 06月
2021年 05月
2021年 04月
2021年 03月
2021年 02月
2021年 01月
2020年 12月
2020年 11月
2020年 10月
2020年 09月
2020年 08月
2020年 07月
2020年 06月
2020年 05月
2020年 04月
2020年 03月
2020年 02月
2020年 01月
2019年 12月
2019年 11月
2019年 10月
2019年 09月
2019年 08月
2019年 07月
2019年 06月
2019年 05月
2019年 04月
2019年 03月
2019年 02月
2019年 01月
2018年 12月
2018年 11月
2018年 10月
2018年 09月
2018年 08月
2018年 07月
2018年 06月
2018年 05月
2018年 04月
2018年 03月
2018年 02月
2018年 01月
2017年 12月
2017年 11月
2017年 10月
2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月

記事ランキング