化け物のように強大化している安倍晋三の権力 - 過小評価するな
岸田文雄の総裁選不出馬について、幾つかのマスコミが裏話を披露する政界記事を配信している。(1)週刊朝日、(2)東洋経済オンライン、(3)読売新聞。虚実があり、脚色と憶測があるだろうが、浮かび上がるのは岸田文雄の優柔不断と覚悟の無さであり、戦略の欠如と見通しの甘さである。三つの記事には書かれてないが、どうやら岸田文雄は派閥を完全に掌握していなかった事実が透けて見える。派内は二つに割れていて、若手議員を中心とする主戦論の組と、降りて恭順しようというベテラン議員の組があり、岸田文雄は派内を一つの意思で纏めていなかった事情が推察される。傍目から見れば、7月5日夜の「赤坂自民亭」の酒宴への出席は、どう考えても安倍三選支持の意向の示唆であり、だからこそ、安倍側近の西村康稔がその証拠写真をツイッターで発信して宣伝したのだし、論功行賞を狙った片山さつきが大騒ぎしたのだろう。6月18日に安倍晋三と赤坂の料亭で会談した時点で、岸田文雄の腹の中は半ば決まっていたと言える。それにだめ押しするのが7月5日夜の機会で、恭順臣従の意思表明だった。
常識的にはそのように解釈される。恭順の選択を岸田文雄に説いていたのは、あの酒盛りの証拠写真が物語るように、閣内にいる小野寺五典や上川陽子らベテラン組に他ならない。この連中は、所属は岸田派(宏池会)だけれど、実質的に安倍晋三の直臣であり、事実上の安倍派の構成分子で、安倍晋三や菅義偉の手先となって岸田派の内部を密偵したり撹乱し、岸田派を分断して無力化する工作員の役割を果たしているのだろう。彼らベテラン組からすれば、7月5日夜の宴会で決着がつき、やれやれ一段落というところだったのだろう。ところが、週刊朝日の記事によると、7月23日の夜、岸田派若手の宴席に現れた岸田文雄は、彼らの前で滔々と天下国家の持論を垂れ、出席した者たちは、これで岸田文雄も出陣に腹を括ったと歓び、「ついに決起だ」と盛り上がったとある。そして、その直後、一転して安倍晋三と電話で連絡を取り、不出馬の意向を伝える動きに出た。週刊朝日の描写は、若手議員の証言をベースにしていて、この岸田文雄の行動が謎めいていて奇怪である。矛盾している。だが、この経緯の説明は、次のように読み直せば筋が通る。
岸田文雄が安倍晋三に電話したのではなく、安倍晋三が岸田文雄に電話を入れたのだ。おまえ、何をやっているんだと。降りたんじゃないのかと。この23日夜の岸田派の宴会の中にスパイがいて、安倍晋三か菅義偉に即密告と注進の電話を入れたのだろう。降りる内意を伝えられていた安倍晋三は激怒し、岸田文雄を電話で呼び出し、明日(24日)中に記者会見を開けと厳命したのに違いない。そうしないと三選後の処遇はないし、野田聖子のように掴んでいる(岸田文雄の醜聞となる)機密情報をマスコミに流すぞと。一喝され、脅された岸田文雄は縮み上がって恐懼し、その電話口で、必ず明日(24日)中に記者会見しますと平身低頭したのだろう。つまり岸田文雄は、派内のベテラン議員たちには恭順・三選支持の方針を伝えながら、若手議員たちにはいい顔をして、反旗・三選阻止の意欲を示していたのである。矛盾した二つの顔を演じていて、それが破綻して惨めに恥をかく始末となったのだ。おそらく、週刊朝日が報じているところの23日の岸田派の宴会というのは、恭順を固めている親分に再考を促し、出馬へと翻心するよう、親分を囲んで説得する集会だったのだろう。
前回の記事で論じたとおり、安倍晋三の思惑は、ポスト安倍の全員を出馬断念に追い込み、無投票で三選を決めることである。総裁選となれば、対立候補は必ず政策の違いを鮮明にさせ、安倍政権の6年間を批判する論陣を張る姿勢に出る。ハト派を標榜する宏池会から候補が立てば、アベノミクスの失敗が批判されるだろうし、安全保障政策でも異論が提起され、テレビの生討論で応酬し合う展開となる。石破茂と一騎打ちになった場合は、9条改憲が争点となり、3月に党憲法改正推進本部で行われた激しい論戦を再びやらなくてはいけない。3月の党の平場では、安倍改憲案で押し切ろうとする執行部側(細田博之)が圧倒的に数が多かったので、石破茂の「正論」が通ることはなかったが、生放送のテレビで一対一の論争となれば、石破茂が安倍晋三を論破することは目に見えている。知識の量が違う。だから、安倍晋三はそうした場面を作りたくないのだ。仮に投票結果がトリプルスコアで圧勝となったとしても、9条改憲の論争で石破茂に論破され、決定的な失態を演じてしまえば、秋国会で改憲論議を起こすことが難しい状況になる。2項を削除せよという石破茂の「正論」は、安倍改憲にとって鬼門なのだ。だから、石破茂の出馬も阻止したいというのが本音なのである。
さて、ここから、反安倍の左翼リベラル諸氏によく考えてもらいたいのだが、岸田文雄も野田聖子も、3年前は、まさか今年(2018年)の総裁選で出馬断念に追い込まれるとは思っていないのである。そんな図は予想しておらず、次こそは安倍晋三と自由に政策論争し合えると想定していただろう。現状、マスコミは、今度の総裁選は安倍晋三と石破茂の一騎打ちになると、さも既定事実のように報じているが、私は、安倍晋三は全力で石破茂の出馬阻止に動いてくると睨んでいる。あらゆる手段を講じて、身辺の弱みを握って脅し上げ、リークやデマを流して屈服に追い込んで行くと予想する。手を抜かないはずで、徹底的にやるだろう。安倍晋三からすれば、総裁選で政策論争をやるということが、自身の権力を弱めることであり、次からの権力の行使を制限づける契機になるのである。2015年の総裁選を無投票で突破したことが、この3年間の安倍晋三の権力強化を媒介している。そして、その3年間に2度の国政選挙に圧勝した。稿の前半に、岸田派の内部模様を論じたが、現在の自民党議員405名というのは、どれもこれも安倍晋三のおかげで当選を果たした者ばかりだ。派閥に所属していても、選挙に勝たせてくれる本当の親分は安倍晋三に他ならない。
岸田文雄も、野田聖子も、今年不出馬になるとは思ってなかった。逆に言えば、彼らは意思に反して不出馬に追い込まれたのであり、安倍晋三が権力で周到に追い込んだのである。ポスト安倍たちは権力闘争に負けたのだ。おそらく安倍晋三(と菅義偉)は、7月中に岸田文雄の不出馬を確定させ、8月は石破茂の攻略に全力を注ぐという、そういう計画を最初から立てていたのだろう。簡単な敵から一つ一つ順番に潰して、最後に大きな敵を潰すのであり、軍略として間違っていない。岸田文雄の無能を論うのは容易だが、看過してはいけないのは、安倍晋三の権力の強大さであり、簡単に倒すことができないという事実である。この6年間、反安倍の左翼リベラルは、終始一貫して、安倍晋三を矮小化して蔑む言論を続けてきた。日刊ゲンダイの見出しのような罵倒と嘲笑を安倍晋三に浴びせて満足してきた。それはそれでよいだろう。権力者への非難は罵倒の言葉となるものだ。だが、敵を矮小化することで、それを過小評価する錯誤に陥り、対象の正しい測定と認識を失ったということはないだろうか。安倍晋三の権力が時間と共に強大化している点を、反安倍側は正視しておらず、彼我の力の差を自覚していない。
反安倍の左翼陣営も、6年間、安倍晋三と政治の権力闘争をしてきたのであり、選挙という戦いの場で敗北し続けてきたのである。「野党共闘」は3年間で2回負けた。次は勝利はできなくても善戦できるだろうと、安易に楽観していたところは、岸田文雄や野田聖子と同じである。ポスト安倍が安倍晋三の強権に圧殺されているように、反安倍の野党も安倍晋三の権力の前に惨敗を重ね、既成野党との力の差はどんどん開いているのだ。力の差がリアルタイムにどれほど開いているかは、世論調査の数字がインジケーターとして冷徹に教えている。そろそろ、目を覚ますときではないのか。私はずっと既成野党では安倍自民には選挙で勝てないと言い、受け皿にはならないと言い、永田町の外からの、カリスマ的指導者を擁するリベラル新党を対案として訴えてきた。そうした政治革命のイマジネーションを、そろそろ真面目に検討する時期ではないのか。反安倍側がいつまで経っても既成野党への支持に拘泥し、野党が結束すれば安倍晋三に勝てるという幻想から離れないのは、日々強大化している安倍晋三の権力への過小評価があり、慢心と思考停止があるからである。
常識的にはそのように解釈される。恭順の選択を岸田文雄に説いていたのは、あの酒盛りの証拠写真が物語るように、閣内にいる小野寺五典や上川陽子らベテラン組に他ならない。この連中は、所属は岸田派(宏池会)だけれど、実質的に安倍晋三の直臣であり、事実上の安倍派の構成分子で、安倍晋三や菅義偉の手先となって岸田派の内部を密偵したり撹乱し、岸田派を分断して無力化する工作員の役割を果たしているのだろう。彼らベテラン組からすれば、7月5日夜の宴会で決着がつき、やれやれ一段落というところだったのだろう。ところが、週刊朝日の記事によると、7月23日の夜、岸田派若手の宴席に現れた岸田文雄は、彼らの前で滔々と天下国家の持論を垂れ、出席した者たちは、これで岸田文雄も出陣に腹を括ったと歓び、「ついに決起だ」と盛り上がったとある。そして、その直後、一転して安倍晋三と電話で連絡を取り、不出馬の意向を伝える動きに出た。週刊朝日の描写は、若手議員の証言をベースにしていて、この岸田文雄の行動が謎めいていて奇怪である。矛盾している。だが、この経緯の説明は、次のように読み直せば筋が通る。
岸田文雄が安倍晋三に電話したのではなく、安倍晋三が岸田文雄に電話を入れたのだ。おまえ、何をやっているんだと。降りたんじゃないのかと。この23日夜の岸田派の宴会の中にスパイがいて、安倍晋三か菅義偉に即密告と注進の電話を入れたのだろう。降りる内意を伝えられていた安倍晋三は激怒し、岸田文雄を電話で呼び出し、明日(24日)中に記者会見を開けと厳命したのに違いない。そうしないと三選後の処遇はないし、野田聖子のように掴んでいる(岸田文雄の醜聞となる)機密情報をマスコミに流すぞと。一喝され、脅された岸田文雄は縮み上がって恐懼し、その電話口で、必ず明日(24日)中に記者会見しますと平身低頭したのだろう。つまり岸田文雄は、派内のベテラン議員たちには恭順・三選支持の方針を伝えながら、若手議員たちにはいい顔をして、反旗・三選阻止の意欲を示していたのである。矛盾した二つの顔を演じていて、それが破綻して惨めに恥をかく始末となったのだ。おそらく、週刊朝日が報じているところの23日の岸田派の宴会というのは、恭順を固めている親分に再考を促し、出馬へと翻心するよう、親分を囲んで説得する集会だったのだろう。
前回の記事で論じたとおり、安倍晋三の思惑は、ポスト安倍の全員を出馬断念に追い込み、無投票で三選を決めることである。総裁選となれば、対立候補は必ず政策の違いを鮮明にさせ、安倍政権の6年間を批判する論陣を張る姿勢に出る。ハト派を標榜する宏池会から候補が立てば、アベノミクスの失敗が批判されるだろうし、安全保障政策でも異論が提起され、テレビの生討論で応酬し合う展開となる。石破茂と一騎打ちになった場合は、9条改憲が争点となり、3月に党憲法改正推進本部で行われた激しい論戦を再びやらなくてはいけない。3月の党の平場では、安倍改憲案で押し切ろうとする執行部側(細田博之)が圧倒的に数が多かったので、石破茂の「正論」が通ることはなかったが、生放送のテレビで一対一の論争となれば、石破茂が安倍晋三を論破することは目に見えている。知識の量が違う。だから、安倍晋三はそうした場面を作りたくないのだ。仮に投票結果がトリプルスコアで圧勝となったとしても、9条改憲の論争で石破茂に論破され、決定的な失態を演じてしまえば、秋国会で改憲論議を起こすことが難しい状況になる。2項を削除せよという石破茂の「正論」は、安倍改憲にとって鬼門なのだ。だから、石破茂の出馬も阻止したいというのが本音なのである。
さて、ここから、反安倍の左翼リベラル諸氏によく考えてもらいたいのだが、岸田文雄も野田聖子も、3年前は、まさか今年(2018年)の総裁選で出馬断念に追い込まれるとは思っていないのである。そんな図は予想しておらず、次こそは安倍晋三と自由に政策論争し合えると想定していただろう。現状、マスコミは、今度の総裁選は安倍晋三と石破茂の一騎打ちになると、さも既定事実のように報じているが、私は、安倍晋三は全力で石破茂の出馬阻止に動いてくると睨んでいる。あらゆる手段を講じて、身辺の弱みを握って脅し上げ、リークやデマを流して屈服に追い込んで行くと予想する。手を抜かないはずで、徹底的にやるだろう。安倍晋三からすれば、総裁選で政策論争をやるということが、自身の権力を弱めることであり、次からの権力の行使を制限づける契機になるのである。2015年の総裁選を無投票で突破したことが、この3年間の安倍晋三の権力強化を媒介している。そして、その3年間に2度の国政選挙に圧勝した。稿の前半に、岸田派の内部模様を論じたが、現在の自民党議員405名というのは、どれもこれも安倍晋三のおかげで当選を果たした者ばかりだ。派閥に所属していても、選挙に勝たせてくれる本当の親分は安倍晋三に他ならない。
岸田文雄も、野田聖子も、今年不出馬になるとは思ってなかった。逆に言えば、彼らは意思に反して不出馬に追い込まれたのであり、安倍晋三が権力で周到に追い込んだのである。ポスト安倍たちは権力闘争に負けたのだ。おそらく安倍晋三(と菅義偉)は、7月中に岸田文雄の不出馬を確定させ、8月は石破茂の攻略に全力を注ぐという、そういう計画を最初から立てていたのだろう。簡単な敵から一つ一つ順番に潰して、最後に大きな敵を潰すのであり、軍略として間違っていない。岸田文雄の無能を論うのは容易だが、看過してはいけないのは、安倍晋三の権力の強大さであり、簡単に倒すことができないという事実である。この6年間、反安倍の左翼リベラルは、終始一貫して、安倍晋三を矮小化して蔑む言論を続けてきた。日刊ゲンダイの見出しのような罵倒と嘲笑を安倍晋三に浴びせて満足してきた。それはそれでよいだろう。権力者への非難は罵倒の言葉となるものだ。だが、敵を矮小化することで、それを過小評価する錯誤に陥り、対象の正しい測定と認識を失ったということはないだろうか。安倍晋三の権力が時間と共に強大化している点を、反安倍側は正視しておらず、彼我の力の差を自覚していない。
反安倍の左翼陣営も、6年間、安倍晋三と政治の権力闘争をしてきたのであり、選挙という戦いの場で敗北し続けてきたのである。「野党共闘」は3年間で2回負けた。次は勝利はできなくても善戦できるだろうと、安易に楽観していたところは、岸田文雄や野田聖子と同じである。ポスト安倍が安倍晋三の強権に圧殺されているように、反安倍の野党も安倍晋三の権力の前に惨敗を重ね、既成野党との力の差はどんどん開いているのだ。力の差がリアルタイムにどれほど開いているかは、世論調査の数字がインジケーターとして冷徹に教えている。そろそろ、目を覚ますときではないのか。私はずっと既成野党では安倍自民には選挙で勝てないと言い、受け皿にはならないと言い、永田町の外からの、カリスマ的指導者を擁するリベラル新党を対案として訴えてきた。そうした政治革命のイマジネーションを、そろそろ真面目に検討する時期ではないのか。反安倍側がいつまで経っても既成野党への支持に拘泥し、野党が結束すれば安倍晋三に勝てるという幻想から離れないのは、日々強大化している安倍晋三の権力への過小評価があり、慢心と思考停止があるからである。
しばき隊の水増しデモなどで対抗できると考えるのは、政治に無知な児戯の発想と言わざるを得ない。安倍晋三の権力は化け物のように巨大になっている。派閥は形式だけで実体はない。野党も同じだ。立憲民主とか国民民主とかの野党は、せいぜい5年前まで野党として通用し機能していた政党であり、今はとても安倍晋三の権力に対抗できる力はない。仕様が合わない。時代が違う。権力の構造が根底から変わっている。われわれは、政治革命を設計構想しないといけない。今すぐに。
by yoniumuhibi
| 2018-07-27 23:30
|
Comments(4)
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by
読者
at 2018-07-28 21:18
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「どうして理系高学歴がオウムに入信したのか」事件当時はこういう疑問が世を騒がせていましたが、その後下火になっていきました。答えは、使える人材、高学歴をオウムが積極的にスカウトし、仕事をさせたからです。
廣瀬健一氏は、刑確定後、自分がどうして入信したのか手記を残し(字がきれいでないと、被害者の方が目にした時に申し訳ないからと、獄中でペン習字も習ったらしい)、教材作成の仕事をして被害弁償に当てたり、母親に心理学の本を差し入れてもらいながら、自分が受けた洗脳をしっかり伝えようと努力していらっしゃいました。
豊田亨氏も、二度とこのような洗脳が起きてはいけないと努力しておられたし、中川氏も化学者の方と交流しながら毒物の論文を書いておられました。
高橋シズエさんも、残りの6人が死刑になった後に、この中には話をしてみたかった人もいたと仰っていましたね。
麻原以外の12人を死刑にする必要があったとは私には思えません。
廣瀬氏、中川氏、豊田氏、いずれもしっかりした教育を受けた育ちのいい方たちですが、立派な人間はいつどんな時でも立派なのだと、心から敬意を表したいですし、この方たちを育てて最後まで支えたご家族にも敬意を表したいです。
5ちゃんねるの掲示板でも、大概は「死刑囚など生かしておく必要がない」という感じですが、10人に1人くらい、「死刑そのものは賛成だけど、この12人を死刑にする必要はあったの?」という意見を書いている人がいます。
いま、安倍晋三に洗脳されていないのは、この10人に1人の、オウム残りの12人の死刑にノーと言える人たちでしょうね。
岸田だの上川陽子だの、話になりません。自民党の中では比較的リベラルらしいですが、リベラルであるためには最低限、自分の頭で自分の考えを述べられて、毅然と振舞えなくては。
廣瀬健一氏は、刑確定後、自分がどうして入信したのか手記を残し(字がきれいでないと、被害者の方が目にした時に申し訳ないからと、獄中でペン習字も習ったらしい)、教材作成の仕事をして被害弁償に当てたり、母親に心理学の本を差し入れてもらいながら、自分が受けた洗脳をしっかり伝えようと努力していらっしゃいました。
豊田亨氏も、二度とこのような洗脳が起きてはいけないと努力しておられたし、中川氏も化学者の方と交流しながら毒物の論文を書いておられました。
高橋シズエさんも、残りの6人が死刑になった後に、この中には話をしてみたかった人もいたと仰っていましたね。
麻原以外の12人を死刑にする必要があったとは私には思えません。
廣瀬氏、中川氏、豊田氏、いずれもしっかりした教育を受けた育ちのいい方たちですが、立派な人間はいつどんな時でも立派なのだと、心から敬意を表したいですし、この方たちを育てて最後まで支えたご家族にも敬意を表したいです。
5ちゃんねるの掲示板でも、大概は「死刑囚など生かしておく必要がない」という感じですが、10人に1人くらい、「死刑そのものは賛成だけど、この12人を死刑にする必要はあったの?」という意見を書いている人がいます。
いま、安倍晋三に洗脳されていないのは、この10人に1人の、オウム残りの12人の死刑にノーと言える人たちでしょうね。
岸田だの上川陽子だの、話になりません。自民党の中では比較的リベラルらしいですが、リベラルであるためには最低限、自分の頭で自分の考えを述べられて、毅然と振舞えなくては。
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at 2018-07-28 21:58
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ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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at 2018-08-05 07:53
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ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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by
玄明
at 2018-08-08 22:27
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翁長知事、逝ってしまいました。野田聖子氏は醜聞、文部官僚は特捜により拘束(一方で佐川氏の送検は見送り)。最近従順だった時事ネタ芸人が先日久し振りに政権批判をした、と思ったら降ってわいた裏口醜聞(日芸ですが)、政権批判的だった別のAМラジオパーソナリティは、腰を悪くして当分休養…。たぶん偶然でしょう。
別件「戦後歴代最低の総理大臣」調査、3位は鳩山由紀夫氏、2位:安倍晋三氏。寺脇研氏の弁「三権分立を壊すという、とんでもない政治を行なっている。国会軽視、官僚は萎縮、そして政権に対するチェック機能を潰してきた。あげく、司法にも人事で介入する始末。第4の権力とも称されるマスコミにも、圧力を加えてナアナアの関係を築いた。つまり、戦後の立憲主義を破壊した」(NEWSポストセブンより)
別件「戦後歴代最低の総理大臣」調査、3位は鳩山由紀夫氏、2位:安倍晋三氏。寺脇研氏の弁「三権分立を壊すという、とんでもない政治を行なっている。国会軽視、官僚は萎縮、そして政権に対するチェック機能を潰してきた。あげく、司法にも人事で介入する始末。第4の権力とも称されるマスコミにも、圧力を加えてナアナアの関係を築いた。つまり、戦後の立憲主義を破壊した」(NEWSポストセブンより)
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