暴力とテロリズム - しばき隊の暴力主義と自縄自縛の「ネット私刑」

c0315619_17301825.jpg昨日(11/15)、パリのテロ事件が特集されたTBSサンデーモーニングで、中東調査会の高岡豊が次のようにコメントする一幕があった。「テロリズム、すなわち暴力を使って自分たちの政治的要求を通す、あるいは自分たちの主義主張の正しさを世の中に広める、こういう行動様式が一定の効果を持つ現実があり、また、暴力によってでしか政治的要求を通すことのできない人たちがいるからこういう事件が起こる。だから、現場での対処や反撃だけでなく、こういうテロリズムの論理が通用しない社会を作っていくことが大事だ」。傍で美貌の田中優子がうんうんと頷いていた。きわめて一般論の話だけれども、説得力のある言葉として耳に残った。番組では何度も高岡豊に解説が振られる場面があったが、その度に高岡豊は繰り返しテロリズムの定義を述べて批判を強調した。おそらく、この番組は、多くのしばき隊の隊員と関係者が見ている。「はすみしばき」事件の当事者である「闇のあざらし」も見ていただろう。彼らはこの高岡豊の言葉を聞いて何を思ったのだろうか。私は、まさに、このテロリズム批判が眼前の事件について語られた最も本質的な総括のように思われてならなかった。「暴力を使って自分たちの政治的要求を通す、あるいは自分たちの主義主張の正義を広める」。しばき隊と神原元の思想と行動は、まさにテロリズムに他ならない。



c0315619_17303159.jpg週末、11/14(土)の朝、パリでのテロ事件の一報が出ていた頃だが、ちょうどそのとき、しばき隊のNo.2である42歳の男が、Twで会社を辞めることになったと告げていたのを発見した。本人が書き込んだ直後のことだったが、驚いて、私の頭の中はパリの事件どころではなくなった。匿名で活動していたこの男に対して、2ch右翼による個人情報晒しの攻撃が始まったのは11/12(木)のことだった。「はすみしばきプロジェクト」の当事者である「闇のあざらし」と石野雅之に対する「ネット私刑」が一区切りついたので、2ch右翼が新たな標的をNo.2に据え、苛烈な個人情報晒しに及び、家族の情報を晒し、会社の情報を晒し、次々と嫌がらせをして嗜虐する行動に出ていた。No.2の男は、しばき隊のメンバーの中でフォロワー数が最も多く、しばき隊の中で最も人気がある。しばき隊の制作物のデザイン担当であり、Twでの扇動が得意で、その方面で余人にない才能を持っている。最近流行の言葉で言えば、発信力があった。きっこと同じ資質だ。しばき隊のNo.3以下のTwはどれも同じ金太郎飴で、全くと言っていいほど個性がなく見分けがつかない。No.1による陰湿で突発的な粛清暴力を恐れ、No.1に上目遣いでペコペコと媚びへつらい、忠誠競争を演じ、そして敵視する外部に対しては過激に戦闘的で、まるで上九一色村の白いサマナ服を着たオウム真理教の信者集団を思わせる。この集団が、「闇のあざらし」による今回の事件行動を支持するタグで一致団結していた。

c0315619_17304251.jpg「はすみしばきプロジェクト」の騒動が起きたときから、No.2のこの男は仲間がやったことに同調したり、正当性を強調して扇動したりすることなく、距離を置いて冷ややかに見守る態度だった。しばき隊の同志たちとしては、ここがレイシストとの闘争の正念場ということで、No.2にも戦闘に参加せよという注文と催促が入っていたに違いないが、意外なことにそうした発言をTwで表明せず、消極的に、もしくは優柔不断に、そして内心では葛藤を覚えながら無視を決め込んでいた。おそらく、一般市民に対する無差別な個人情報晒しの「ネット私刑」に対して、「レイシスト殲滅作戦」という大義を立てた行動であっても、それを積極肯定することができなかったのだろう。皮肉なことに、組織の中でこの暴力(テロ)に最も自制的であった最高幹部が、右翼の毒牙によって命取りの制裁を受ける羽目になった。No.2への攻撃が始まってわずか2日目、本人が会社に退職を申し出、社長に受理され、その旨を自身のTwで報告している。つまり、逃げ切れないと、そして会社に迷惑が及ぶと即断して、素早く出処進退を決めたのだ。40名の小さな会社で、42歳の本人は15年前の創業時からの生え抜きメンバーで、まさに会社の柱になって活躍していた。ネット時代だから、その業績を確かめることができる。私は、11/12に右翼の攻撃が始まったときから、こういう最悪の結果になるのではないかと焦躁して見ていた。

c0315619_17305445.jpg会社に居残れば迷惑が及ぶのだ。右翼が嫌がらせを仕掛け、小さな会社を痛めつけ、小突き回し、リアクションを2chに書き込み、なぶるようにリンチして嗜虐を愉悦するのである。小さな企業は立場が弱い。顧客がいる。得意先がある。銀行がある。リスクをガードする態勢が弱く、大企業のようにトラブルを回避収束させることが容易でない。経営者が理不尽な対応に追われ、本来の事業以外で神経をすり減らさないといけなくなる。本人も仕事しづらくなるだろう。それにしても、この時代、この東京で、27歳のときから15年間ずっと働いてきて実績を築き上げてきた会社を、こうした不本意な形で去らなくてはいけないということは、本人にとってどれほど厳しい人生の試練だろう。手に職を持っているとはいえ、仕事でいちばん重要なのは人脈だ。一緒に共同して支え合う仲間こそ最大の宝である。会社の仕事というのはチームワークでやるもので、助け合ってアウトプットを出すものであり、技能職者が機械的に業務処理して成果を出すというものではない。そうした仲間を失うということは、本人にとって断腸の思いだろうし、会社にとってもこの上ない損害だろう。しばき隊が軽率に「はすみプロジェクト」をやっていなければ、このような最悪の事故が本人と会社を襲うことはなかった。本人以上に経営者に同情する。多忙な中、競争が激しい中、事業をリカバーして軌道を戻すことは大変なことだ。

c0315619_1731734.jpg「しばく」という言葉は、関西弁で「殴る・蹴るなどの暴力をふるう」という意味である。「しばき隊」という言葉を標準語に置き換えると、そのまま「暴力団」になる。このネーミングは、決して冗談ではなくて、名は体をあらわすで、この集団の本質をあらわしている。暴力を積極的に使って政治的要求を達成するという集団の目的性が表徴されている。つまり、高岡豊が言うところのテロリズムだ。意図的に、しばき隊は組織結成のときにこの名前を冠し、言わば開き直りの意味をこめて、政敵を暴力で打倒する姿勢を鮮明にした。正義の実現のために暴力を手法とすることを宣言した。彼らが社会悪とする政敵(レイシスト・ネトウヨ・ヘサヨ)に対して、暴力でもって殲滅するというのがしばき隊の哲学である。暴力の手法は、路上での在特会相手のバトルだけでなく、ネット上でしばき隊を批判する者たちに対する容赦ない誹謗中傷、デマ拡散、罵倒、侮辱、挑発、脅迫、因縁つけ、執拗な嫌がらせに及び、No.1の号令一下、手下の隊員たちが一斉に「敵」めがけて飛びつき、休みなくリンチに狂奔するという図が繰り返された。この3年ほど、誰かれ構わず見境なく噛みつき、袋叩きにして血祭りに上げてきた。著名な評論家であれ、権威の大学教授であれ、標的にされた者、抵抗した者は、屈服するまで執念深く徹底的に責め苛まれたため、誰もがしばき隊の暴力を恐れるようになった。タブーになった。

誰もしばき隊を批判しないようになり、しばき隊の暴力に慣れて無神経になった。最近、しばき隊のテロリズムが最も顕著に行われたのが、「はすみしばきプロジェクト」に対して異論を唱えたろくでなし子に対するものである。ろくでなし子を徒党で囲んで痛めつけ、揚げ足を取り、恐怖を与え、苦痛を負わせ、口を塞いで締め上げるのがしばき隊の狙いだったが、強い精神力のろくでなし子は暴力に負けず、逆にリンチを撃退したため、結局、しばき隊の卑劣さだけがネット言論の世界に浮かび上がる始末となった。


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by yoniumuhibi | 2015-11-16 23:45 | Comments(0)


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