村上春樹『職業としての小説家』を読む - あらためて村上春樹は神である






無意味なことを、勘違いして注文するんじゃなかったと、それを10年前に軽薄に村上春樹に勧めた件を後悔する。ノーベル賞なんか要らない。村上春樹は世界一の小説家だ。世界一のアニメーション作家が宮崎駿であるのと同じだ。『職業としての小説家』は力作で傑作だ。ヒントを教えられ、謙虚な気持ちにさせられた。蒙を啓かれた。この国の中で、村上春樹だけが市場を超えている。

by yoniumuhibi
| 2015-11-04 23:30
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Comments(2)
紀伊国屋の書店員さん、文字は変換のときに間違えないでよく校正してほしい。「最新巻」→「最新刊」。
なんだか、記事以前に、出版に携わる者として、かなり恥ずかしい。
なんだか、記事以前に、出版に携わる者として、かなり恥ずかしい。
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久々の「世に倦む春樹論」で興奮しています。新刊はまだ購入していないのですが、NY紀伊国屋で冒頭の一行を読んで、ゾクゾクと来ました。明日さっそく買ってきます。
世に倦むさまのお嫌いな内田樹もむかしの評論で、村上春樹の「世界性」について述べています。「言葉にはローカルな土地に根ざしたしがらみがあるはずなのに、春樹の文章には土も血も臭わない」という誰かのアナクロ評論に対して、「そのことがどうして文学の『世界性の指標』ではなく『地方性の欠如』として指弾されなければならないのか」と憤慨しておられました。
話は少しずれるのですか、当方村上春樹が2011年=3-11の大震災の3ヵ月後にスペインのカタルーニャで行なったインタヴューにインスパイアされ「愛は世界を動かす大きなエンジン」というタイトルだけを決めて、現在推敲中です。カタルーニャでの日本語の演説は、ヒロシマ/ナガサキを持つ日本が、さらにフクシマを持ってしまったことと、政府のひどい対処を弾劾していて、我々には実に小気味よいわけですが、日本というローカルを「無情」という言葉を挟んで実に達者に説明しています。
今年のノーベル文学賞はベラルーシのジャーナリスト・アレクシエーヴィチがとりましたが、これはチェルノブイリというローカルと、原発反対という世界性が共存している所以かと感じました。
春樹のこれからの方向性が、荒れ果てた祖国の政治に「理想主義」を吹き込み、人びとの意識(/無意識)を変えていくような気がします。そのようなローカル性(井筒のいう文化的差異)なら、思い切り期待!ですね。
世に倦むさまのお嫌いな内田樹もむかしの評論で、村上春樹の「世界性」について述べています。「言葉にはローカルな土地に根ざしたしがらみがあるはずなのに、春樹の文章には土も血も臭わない」という誰かのアナクロ評論に対して、「そのことがどうして文学の『世界性の指標』ではなく『地方性の欠如』として指弾されなければならないのか」と憤慨しておられました。
話は少しずれるのですか、当方村上春樹が2011年=3-11の大震災の3ヵ月後にスペインのカタルーニャで行なったインタヴューにインスパイアされ「愛は世界を動かす大きなエンジン」というタイトルだけを決めて、現在推敲中です。カタルーニャでの日本語の演説は、ヒロシマ/ナガサキを持つ日本が、さらにフクシマを持ってしまったことと、政府のひどい対処を弾劾していて、我々には実に小気味よいわけですが、日本というローカルを「無情」という言葉を挟んで実に達者に説明しています。
今年のノーベル文学賞はベラルーシのジャーナリスト・アレクシエーヴィチがとりましたが、これはチェルノブイリというローカルと、原発反対という世界性が共存している所以かと感じました。
春樹のこれからの方向性が、荒れ果てた祖国の政治に「理想主義」を吹き込み、人びとの意識(/無意識)を変えていくような気がします。そのようなローカル性(井筒のいう文化的差異)なら、思い切り期待!ですね。
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