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日本の右傾化を否定する朝日の反動キャンペーンと小熊英二の加担

日本の右傾化を否定する朝日の反動キャンペーンと小熊英二の加担_c0315619_17102577.jpg朝日の最近の露骨な反動の動きは、大きく二つのキャンペーンとして紙面に浮上している。一つは主権回復をキーワードにした「左折の改憲」の提唱であり、4/3の佐伯啓思と4/7の池澤夏樹のコラムで打ち出された。5/3の憲法記念日までにこの佞悪な議論がさらに続き、意外なリベラル系文化人が裏切りの挙に出て読者をあっと驚かせる可能性がある。もう一つは、日本の右傾化を否定する言説の散布である。日本は右傾化などしていない、右傾化しているという認識は誤りだという主張の連載で、3/26の小熊英二の寄稿を嚆矢にして、4/11の「耕論」での三浦瑠麗ら3人のインタビュー、4/12の山中季広のコラムと続いている。こちらのキャンペーンも見逃せない。このうち、三浦瑠麗と山中季広の記事については、2日連続の同じ挑発の暴論ということもあって、Twの左翼リベラル界隈で問題視され、朝日に対して厳しい批判が上がる反応となっていた。が、この悪質な世論工作のプロローグとなり、言わば口火を切った感のある小熊英二の所論については、左翼リベラルから特に咎める声は上がっていない。一見して、三浦瑠麗と山中季広らによる「右傾化していない」の紙面攻勢の前に、その前座として小熊英二の「ネット右翼は多くない」の見解が配され、右傾化否定論の説得力の土台にしようとした意図は歴然だ。



日本の右傾化を否定する朝日の反動キャンペーンと小熊英二の加担_c0315619_17103564.jpgもし、小熊英二が、こうした朝日側の謀略と画策を知りつつ、朝日のキャンペーンに乗る形で今回の寄稿をしていたなら、やはり重大な裏切りの事件の発生と言えるに違いない。タイミングを考え、現在の朝日の急速な右傾化(読売化)を憂えば、その疑惑を持つのは自然だ。この寄稿に当たって小熊英二がどの記者と接触し、どういう編集説明を事前に受けたのかが注目されるし、今後、延長戦が続くであろう右傾化認識の問題の論議で、小熊英二がどういう発言をするかも焦点の一つとなるに違いない。この脱構築の社会学者は、2011年からの反原発運動に積極的に関わった経緯もあり、内田樹と並んで左翼リベラル界隈で人気が高く、芸能アイドルのような存在感を放っている。反原連系をエンドースし、ネットで喧嘩ばかりやってゴロ的存在だった彼らを出版社に引き立て、業界のサロンの市民権を与えたのも小熊英二だと思われる。そうした事情と配慮もあるのか、朝日の反動化に神経を尖らせている左翼方面からも、小熊英二の珍説(=ネット右翼少数論)に対する批判は見られない。まさか左翼リベラルが、この小熊英二の奇論を肯定し納得しているとは考えられないが、その後の右傾化否定論のキャンペーンの露払いとなった過失については、それが不注意による事故であっても、左派切り崩しの政治の動きとして警戒注視するべきだろう。

日本の右傾化を否定する朝日の反動キャンペーンと小熊英二の加担_c0315619_17104658.jpg敢えて中身に言及する必要もないが、小熊英二の3/26の指摘は当を得てないし、こうした無理な観測を今の政治状況で言い挙げることには、裏に何かあるのかと不信感を抱く。もしも裏に何もないのなら、今のファシズムの現実の中で、こうした突拍子もない非常識な楽観論を言うのは、お花畑で幻想を見ているとしか言いようがない。小熊英二がその「ネット右翼少数論」の根拠に使っているのは、2007年の誰かの調査データだと言う。2007年もネット空間は右翼が支配していたけれど、それから8年経った2015年の現状は何をか言わんやの終末の極致ではないか。2007年はニコ動もTwも普及していなかった。当時のネット右翼と言えば、2chがその存在を代表し、表象を独占していた時期だ。今は、2chの書き込みだけでなく、Twの検索結果で右翼の人口密度を推定判断することができる。ネット空間で右翼が少数なら、世論はもっと健全な方向に向かうだろうし、マスコミの言論も正常化するだろうし、選挙結果も違ったものになるだろう。現実には右翼がマジョリティを占めている。そのことは、言論市場の実態を直接に反映する書店の売り場が物理的に証明している。本の売上ランキングが証拠となる。私もネットでの経験は長い。率直に言って、ネット空間での右翼の濃度と勢いは増すばかりであり、国会での議席バランスがそのままネットでの左右の人口比率と同じだ。

日本の右傾化を否定する朝日の反動キャンペーンと小熊英二の加担_c0315619_17105777.jpg以前、斉藤美奈子を批判した記事で述べたが、左翼リベラルの文化人の習性として、自分たちの主張が正しいのだという確信と訴求を強めるべく、業界化したサロンに集まり、狭くて高貴なサロン空間を絶対化し、その外の空間を卑小なものとして無視するか、主観的に否定して自らの正当性の境地を得て満足する傾向がある。サロンの中だけで通用する言語を互いに喋り合い、外のマジョリティたる右翼に対して、「あいつらはバカだ」とか「あいつらは所詮たいしたことない」と見下して悦に入るのである。日本のリベラルの文化人は、脱構築の世界観がカーネルで標準プロトコルだから、そのため脱イデオロギーが彼らの金科玉条となる。右翼や左翼のイデオロギーは時代遅れの表象として捉えられ、無意味なものだと頭から決めつけて軽蔑してしまう。内田樹とか小田嶋隆とかの言論は、常にそうした性格が濃厚で、右翼をコケにしてせせら笑う言句が頻繁に看取される。サブカル論的に処理して切り捨てる。内田樹らの言論商品を買う消費者市民たちは、そのサロンに金銭を払って客席から娯楽する擬似的なサロン参加者であり、客席からサロン中央のステージのトークを愉しむ束の間、外の忌まわしい世界を忘れ、右翼を小バカにして自己の優越感に浸り、リベラルのプライドを満足させて悦ぶのだ。脱構築の言説は市場の商品である。だから、日本の左翼リベラルの言論は政治の力にならないのである。

日本の右傾化を否定する朝日の反動キャンペーンと小熊英二の加担_c0315619_1711757.jpg小熊英二がネット右翼を過小評価する態度は、内田樹や小田嶋隆らが右翼を矮小化してせせら笑い、その消費者たちが「ネトウヨ」なる侮蔑語を操って右翼を貶め挑発し、右翼の多数支配の現実を主観的に否定するのと、心性や動機において共通したものが窺われる。前回、改憲の拠点を左側に作り、左右から護憲派を挟撃する改憲派の戦略を論じたが、こうしてみると、「日本は右傾化していない」とする認識を刷り込もうとする右翼が、左側にも拠点を設け、左右からリベラル市民を挟撃して攻略しようとする魂胆を疑ってよい。朝日新聞を使い、小熊英二に「この国の右翼は少数だ」と言わせれば、日本の右傾化を批判しているリベラルは意気を殺がれるだろう。三浦瑠麗は藤原帰一の門下で、岩波書店から2年前にを出していて、右翼は、三浦瑠麗を「ニューリベラル」と化粧して売り出しに余念がない。岩波と朝日のブランドで市民の警戒心を解いて巧妙に接近し、右翼のイデオロギーを「ニューリベラル」のネーミングで偽装して刷り込む作戦だ。ネーミングとプロモーションの狡猾さは、北岡伸一らが策謀した「積極的平和主義」の二重思考のターミノロジーを思わせる。それと、やはり留意するべき点は、朝日の「日本は右傾化していない」キャンペーンの戦術の核心が、さやわかの主張に典型的なように、イデオロギー拒絶を説得力の前面に出していることだ。つまり、脱構築主義である。

日本の右傾化を否定する朝日の反動キャンペーンと小熊英二の加担_c0315619_1711195.jpg右も左もイデオロギーはもう古い。目の前の現実や事象に対して、それをイデオロギー的な意味づけで裁断する発想は間違っている。こういうイデオロギー拒否の相対主義の言説は、(学校で教師から脱構築の教育を受けた)若い世代に特に受け入れられやすい。この論法が切り返しとして提出され、人が納得してしまうと、危険な右翼的現実をストレートに批判する言論は封殺されてしまう。右翼批判が意味がなくなり、右翼批判の言論が成立し得なくなる。実際のところ、1980年代後半の脱構築ムーブメントがアカデミーで興隆して以降、日本の論壇はこの視角と思潮で染まり、右傾化現象を正しく捕捉して指弾する営為が難しくなった。逆に言えば、こうして目の前の現実を丸ごと肯定する思考の訓練と習慣の定着によって、戦後民主主義や社会主義を第一の価値観として持っていた者たちが静かに転向し、後退し、右翼を悪として批判する声を上げなくなり、右翼化するイデオロギー状況に保身で順応して行った。この30年間のマスコミの中で、そういう順応なり適応の態度を模範として見せてくれたのは、例えば三雲孝江がその一人として浮かぶ。日本の人々は、学校で習って身につけた戦後民主主義の原理原則へのコミットを薄め、脱構築の態度に変質し、そこからさらに右翼肯定へと変貌を遂げている。自らの思想的原点の固守が弱く、現実に流されやすく、多数に混ざりたがるのは日本人の特性でもある。

日本の右傾化を否定する朝日の反動キャンペーンと小熊英二の加担_c0315619_17121518.jpg多数派の流れとなった右翼のイデオロギーは、決してイデオロギーとして客観認識されて捕捉されることなく、右翼の敵である戦後民主主義や社会主義の思想が一方的にイデオロギーとしてレッテル貼りされ、不当視され、悪性視されている。現在の日本語の用法では、右翼の政敵の思想をイデオロギーと呼んでいて、イデオロギーという言葉は、学問的な定義の一般性と中立性を失い、日常の会話の文脈として特定の思想性を指すものとなった。嘗ては、社会空間におけるイデオロギーのシェアが左右半々であったため、右翼の思想も左翼の思想もイデオロギーとして対象認識されていたけれど、現実の政治空間が右翼だけでオキュパイされると、その制圧支配を正当化するべく、右翼の思想は正常な常識とされ、正論とされ、イデオロギーの概念で対象化されなくなるのだ。除外される。そうした思想環境の中で、従来は戦後思想が生息していた地平を脱構築がリプレイスしたが、脱構築が唱えるところの「右も左もイデオロギーはもう古い」の言説は、きわめて自己欺瞞的なレトリックであり、公平な相対主義の見地に立っているように装いながら、実は否定する対象として「右のイデオロギー」は全く意識されていない。「冷戦思考の二項対立はもう古いから」と脱構築が立論するとき、古い思考として非難され排斥されてきたのは、もっぱら冷戦に敗北した(とされる)左の思想だけだった。

現実の日本の政治社会が甚だしく右傾化していることは、タイムや、ニューヨークタイムズや、ガーディアンや、その他の欧米のプレスが注目して異常を報道しているとおりで、世界の中から見られている日本が客観的な事実である。否定できない。どれほど朝日がキャンペーンを張り、右傾化を懸命に否定しても、それは日本の国内を洗脳して間違った観念を植えつけているだけで、無駄で無意味な営みでしかない。世界は朝日の報道を正しいとは認めない。日本駐在のニューヨークタイムズや中央日報やドイツ紙の記者たちが、小熊英二のこの「右翼少数論」の記事を読んだとき、果たして彼らはどういう感想を持つだろうか。不感症による誤認か、もしくは正常性バイアスによる歪んだ認識だと評価するのではないか。


日本の右傾化を否定する朝日の反動キャンペーンと小熊英二の加担_c0315619_1712308.jpg

by yoniumuhibi | 2015-04-16 23:30 | Comments(8)
Commented by mori at 2015-04-16 20:07 x
私も自分のネット歴が短くないと自認する一人ですが、私の狭いネット交友においても、ニコ動その他を見てきた経験によっても、かなり多くの人々が右傾思想を持っていることは実感されます。そうした人々は極普通の人であって所謂右翼ゴロではないわけですが、だからこそ、右翼的思考に浸っている人間が大勢である、ということでしょう。小熊英二殿はお忙しいのかニコニコなんか見もしないで(?)2chなんて便所の落書きだよと言われていた時代(とっくの昔である)を根拠に立論してるわけでしょうね。今やニコニコには小中学生がわんさと見に来て「ランキング」上位のものをこぞって消費してるんですよ。学校で話題に取り残されないように。そういう子たちの目に右翼的言説が映ったとしたら、と、考えるだけで悍ましい右翼の再生産現場のリアルをきちんと踏まえてほしいですね。もしかしたら学校で右翼の口真似をしている子もいるかもしれない。とあるアニメに、原作でお粥だったものの代わりに「サムゲタン」が出たからといって叩かれ炎上したようなことが日常ですよ。質の悪いものの隠語が「中国産」ですからね。こうしたことをまさかご存じないんでしょうかね。私は、彼ら左派系知識人がよく言う「二項対立の時代は終わった」「イデオロギーはもう古い」などという言辞をそっくりそのままお返ししたい。そんな"時代幻想"は終わったと。二項対立の時代は終わってなどいないと。逆に貴方たちの頭の中が"冷戦終結時代"のままじゃないかと。右翼イデオロギーは最も(古くて)新しい問題だと。
Commented by 愛知 at 2015-04-16 22:40 x
三雲孝江の例えは笑えました。クラスにも会社にも、町内会にも、確かに。さて、三浦瑠麗さん。こちらの紹介で初めて知りました。ご紹介の朝日新聞、論耕・右傾化を読んでびっくり、椅子から落ちそうに。「多くの戦争体験者が存命していた時」って。存命だの存命中だのは身内に対して使うことば。葬儀での挨拶。人を見下し馬鹿にするのもいい加減にしたら。その余については論評の要なし。「戦後民主主義を達成してきた成果を否定しようとする人たちは実質的には存在しない」⇒投票率、知らないの?「日本の若者の隣国への意識は相対的には良好」⇒今の新卒は都道府県の所在も知らないし。分数計算もできない。突っ込み処満載。さすが朝日売り出し中の国際政治学者。小保方晴子さん、木嶋佳苗さんそっくり。朝日記事は聞き手・吉田貴文氏のまとめであり、発言の真相は不明。やれやれ、これが『東京裁判』を偏した会社の読物かと。私はネットのことをよく知りません。後藤健二~以来、こちらのブログの一読者。私にとって右翼は仕事の相手(利益相反)。地方のため、竹下褒め殺しの人たちもFC。FAXで受託、人数手配で街宣というフランチャイジー。したがてネトウヨのこともよくわかりませんが、プロ市民という言葉は許せません。大多数であり、マジョリティーであるはずの市民にプロなんかつけてどうするの?そもそも地方から書店が減っており、実際には消えているという感じ。書棚の右傾化の前に書棚、書店がありません。―――まじめな話、20年、30年の付き合いの方に裏切られたと思うことも。それはいつも大きな出来事で。仲間の死、加害(殺人)がきっかけですが、裏切られたと嘆き悲しんだ後に思うことは、その人は元々そういう人だったのだと―――毎度、些細な個人的体験&とりとめのない話で恐縮です。繰り返しになりますが、存命は、ないですよね。本当に失礼。
Commented by 長坂 at 2015-04-17 11:22 x
小熊英二を初めて知ったのは、2002年(?)の「民主と愛国」を読んで。はっきり覚えていないが、ゼミの学生と草の根保守運動の研究をしていて、人口比からしても全然大した事ではないとかどこかに書いていた。その後拉致だ、尖閣竹島、在特ネオナチ、安倍の大暴走の2015年になってもまだ日本は右傾化してないって、単に自分の誤りを認めたくないだけなのか。呆れるのを通り越して怒り。
トンチンカンな三浦(藤原帰一門下なら納得)や古市とか"自称"としか思えない学者様だが、1980年代生まれなら物心ついた頃にはベルリンの壁もソ連も崩壊。右の日本しか知らないからしょうがないのかも。だけど許せないのが、爽やかな朝を台無しにしてくれる「日曜に想う」だ!危機感ゼロ、おちゃらけた山中季広や星浩。星は北京まで行って「日本は右傾化というより揺れ幅が大きくなっているだけ」だと。イイ年のオッサンが本当に恥ずかしい。朝日は揚げ物処理と猫のトイレの為の新聞だ。
Commented by 植草一秀 at 2015-04-17 18:26 x
私は小選挙区制を否定しない。小沢氏のやることは絶対なのだ。
翁長タブーを破ることは健全だが、民主主義のために小沢タブーを犯すことは万死に値する。
たとえ自民党が少数の得票で多数の議席を得られても、
たとえ主権者サイドの立場から小選挙区制度を批判する者が現れても、私は聞く耳を持たない。
世に倦む日日氏は、現行の制度のままではマスゴミが風を吹かせて結果を容易く左右させることが出来ると言ってるが、それは詭弁と言わざるをえない。
不正選挙の可能性を峻拒して一方的に決め付けるのは如何な者か。経済分野は私が言うべきと仰ったが、何も専門バカに堕す必要性は強制されるものでもなかろう。
Commented by とんとん at 2015-04-18 01:48 x
↓ これはどうみても騙りでしょ。
Commented by 植草一秀 at 2015-04-17 18:26
Commented by 半覚醒状態 at 2015-04-18 09:38 x
いつもありがとうございます。大道廃れて仁義ありとは良く言ったもので、戦後民主主義が崩壊し脱構築化した社会状況である今、人間の良心という観点から見れば実のない虚構が幅を利かせつつあるのであり、日本国民或いは世界の一員としての個人の自覚を喪失した人間は、非平衡状態の葛藤に持ちこたえ自身に問い続ける力など持ち合わせているはずもなく、極めて安易に感覚的刹那的そして刺激的な教条にすがることで自らを欺き納得させ、心の平衡を何とか維持しているように思われるのですが。こうした状況下では針が瞬時に左右に振れやすい装置は危険であり、奇怪な社会の平衡状態を産み出しやすいのではないでしょうか。
Commented by カプリコン at 2015-04-18 20:40 x
「脱構築」という言葉の意味を貴ブログを読み読み続けることで自分なりに理解しているつもりです。
つい最近高校を卒業した我が子の世界史の教科書を読み始めたら面白くて、毎日数ページずつ読んでいます。山川出版のものです。自分が高校のとき初めて世界史の教科書と出会いのめり込んで学習したことを思い出しています。
ギリシャの文学のところで「民主政の発展とともに、哲学はしだいにその対象を自然から人間や社会に移し、市民生活に不可欠となった弁論を教える職業教師(ソフィスト)たちがあらわれたが、その代表者プロタゴラスのように「人間は万物の尺度」といって、客観的真理の存在を否定したり、国法や道徳の主観性を説くものもいた。これに対してソクラテスは独特の問答法によって人々の無知を悟らせ、ただしい徳を自覚して主体的に生きるべきことを説いた」とあります。30ほど前の世界史の教科書にも同じような文面でソフィストとソクラテスの対比が書かれていた記憶があります。
積極的平和主義なんて詭弁です。それにクロ現や報ステの報道のあり方に政府が干渉をするなんてこの国はいったいどこに向かっているのでしょうか。
この国のリーダーの中で天皇陛下だけが正しい歴史認識をのべ、日本国憲法の理念を大切にし実践をしている事実の重みを自分なりに考えています。 
 
Commented by りるれ at 2015-04-20 21:34 x
安倍政権の支持率の高さが不思議でした。ネトウヨも一人で何役もやっているのだろうと想像していたので、ここのコラムを読むまで小熊氏の発言は違和感ありませんでした。
折しもNHKのトマ.ピケティの白熱教室を見ていたら、「上位1パーセントは少数派だと思って侮ってはいけない。人口にすれば300万人、資金力を合わせて考えれば影響力はかなり大きい」という内容があり、そういう事だと解釈していました。今の状況を見ると、侮れないのは確かです。貧しいネトウヨが利権を握っている側から汚れた資金を受け取って活動しているのが目に浮かびます。
ちなみに池澤夏樹氏に関しては、あの改憲論、何を言っているのか一瞬飲み込めず私も失望しました。2年前くらいから、文章がおかしくなってきたな、何か精神的なダメージを受けているような印象でした。


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