人気ブログランキング | 話題のタグを見る

内田樹の「山河」と司馬遼太郎の「基礎」 - 2015年の年頭に

内田樹の「山河」と司馬遼太郎の「基礎」 - 2015年の年頭に_c0315619_17172015.jpg内田樹の新年の年頭予言にこんなことが書いてあった。「統治システムが瓦解しようと、経済恐慌が来ようと、通貨が暴落しようと、天変地異やパンデミックに襲われようと、『国破れて』も、山河さえ残っていれば、私たちは国を再興することができる。私たちたちがいますべき最優先の仕事は『日本の山河』を守ることである。私が『山河』というときには指しているのは海洋や土壌や大気や森林や河川のような自然環境のことだけではない。日本の言語、学術、宗教、技芸、文学、芸能、商習慣、生活文化、さらに具体的には治安のよさや上下水道や交通や通信の安定的な運転やクラフトマンシップや接客サービスや・・・そういったものも含まれる。日本語の語彙や音韻から、『当たり前のように定時に電車が来る』ことまで含めて、私たち日本人の身体のうちに内面化した文化資源と制度資本の全体を含めて私は『山河』と呼んでいる。外形的なものが崩れ去っても、『山河』さえ残っていれば、国は生き延びることができる」。これを読んで、ずいぶんお気楽な認識と展望だなと率直に感じた。例の、左翼系学生が昨年言ったところの、「日本の民主主義が滅びたら、僕らが一からやり直せばいい」という話への感想と同じだ。内田樹によれば、日本の統治システムは滅びるだろうが、日本人の中に内面化された「文化資源」は滅びることなく、それを土台として再生を果たすことができると言っている。



続きの内容をレジまぐ版の方に詳しく公開しました。コメントはこちらにお願いします。ログイン画面はこちらです。


内田樹の「山河」と司馬遼太郎の「基礎」 - 2015年の年頭に_c0315619_17224520.jpg

by yoniumuhibi | 2015-01-05 23:30 | Comments(3)
Commented by ROM者です。 at 2015-01-05 22:37 x
やっぱりいざ核戦争・ミサイル発射の局面に達すれば、それこそ山河も何もぜんーぶ根こそぎブっ飛ぶんじゃないでしょうかね?関東地域で住居を転々する度に自宅から距離の差こそ有れ、必ず何かしらの米軍の軍事施設が結構と有りましたから、核が直撃したらその威力で火葬も要らないんだろうなあ~位にいつも日常漠然と思ってましたよ。戦後の再生に希望?自分が職務でちょっと行った東北の震災被災地だって4年経過しても未だあの有様なんですから、ましてやいざ本当にキューバ核危機的なものの先に至ってしまったら・・・。。
そう言えば、「最近雪かき報道(事故)」がこれだけ豪雪々々連日報道・天気予報されているのに、昨年末以降パタッと止んだ気がするのは、はたして私の単なる注意力不足なのでしょうか!?
後半部の話し脱線失礼致しました。
Commented by ともえ at 2015-01-06 12:01 x
内田樹は武道をたしなむと言いつつ身体の芯がどこかズレてて事象の根本の極めて繊細な何かを掴み損ねる論者であり、1%の嘘やずらしが巧妙に混じる身体論で論壇を舐めてきた野郎です。読んでると何かニヒルな違和感を感じる。生きる身体と脳ミソが真っ当に繋がってないくせに山河とな。笑わせんといてや! 古武術家(忍者)の甲野善紀の威を借りて売り出しただけの偽者です。
 内田樹の言葉こそ「脱構築」するなら、単に戦争は不可避で国は破れると事実上確定的にあらかじめ肯定、そこから先の山河論は単なるつけたしの希望的観測と幻覚剤。売国準備ね。
 池田香代子はエートス推進派で都知事選ノーサイド主義者、論外。
Commented at 2015-01-06 18:13 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。


メールと過去ログ

since 2004.9.1

ご意見・ご感想




Twitter

最新のコメント

今こそ「テニスコートの誓..
by 印藤和寛 at 09:18
総裁選で石破さんを倒すた..
by 人情味。 at 09:29
もし山上容疑者が安倍元首..
by 人情味。 at 21:23
杉田水脈なる人物は論評に..
by 住田 at 10:51
あれは15年程前..
by ムラッチー at 11:27
悪夢のような安倍政治から..
by 成田 at 13:03
ハーバード大学で比較宗教..
by まりも at 23:59
重ねて失礼いたします。 ..
by アン at 17:48
安倍晋三のいない世界は大..
by アン at 13:16
今まで、宗教2世の問題に..
by さかき at 10:31

以前の記事

2022年 08月
2022年 07月
2022年 06月
2022年 05月
2022年 04月
2022年 03月
2022年 02月
2022年 01月
2021年 12月
2021年 11月
2021年 10月
2021年 09月
2021年 08月
2021年 07月
2021年 06月
2021年 05月
2021年 04月
2021年 03月
2021年 02月
2021年 01月
2020年 12月
2020年 11月
2020年 10月
2020年 09月
2020年 08月
2020年 07月
2020年 06月
2020年 05月
2020年 04月
2020年 03月
2020年 02月
2020年 01月
2019年 12月
2019年 11月
2019年 10月
2019年 09月
2019年 08月
2019年 07月
2019年 06月
2019年 05月
2019年 04月
2019年 03月
2019年 02月
2019年 01月
2018年 12月
2018年 11月
2018年 10月
2018年 09月
2018年 08月
2018年 07月
2018年 06月
2018年 05月
2018年 04月
2018年 03月
2018年 02月
2018年 01月
2017年 12月
2017年 11月
2017年 10月
2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月

記事ランキング