人気ブログランキング | 話題のタグを見る

閔妃暗殺と明治国家 (3) - 「謀殺と侵略の日本史」の自己認識

閔妃暗殺と明治国家 (3) - 「謀殺と侵略の日本史」の自己認識_c0315619_18534287.jpgヤマト(倭・大和)とは、もともと奈良盆地の東南地域を指す呼称で、大和政権の拡張と共に征服した領域をその名で呼ぶようになり、さらに列島全体の国号となったものである。王権が出発したもともとの国の名が、支配を拡大した全域を指すようになるのは、秦や宋など中国の歴代王朝のパターンと同じだ。沖縄の人々は、本土の人間をヤマトンチューと呼ぶ。大和人。その後、7世紀に国号をヤマト(倭)から日本に変えた。閔妃暗殺の問題に考えを集中させると、どうしても、古代以来のこの国家と民族の歴史に思いを馳せざるを得ない。日本は、長い歴史の中で、何度か国家滅亡もしくは分裂の危機に瀕してきた。その最も近い経験は、69年前の1945年のことで、このとき歴史上初めて外国軍に全土を占領され、天皇制の存続も危うい事態になる。70年前の今ごろ、1944年の10月とかは、この国の誰もが、日本は滅びるのではないかと漠然と思ったことだろう。日本人も絶えてなくなる、民族が絶滅すると、そういう不安に苛まれていたはずだ。663年、白村江の戦いに敗れた直後、天智朝が近江京の要塞に逼塞して「本土決戦」を覚悟していた当時も、まさにそういう恐怖と焦燥にかられていた時期だっただろう。そろそろまた、同じカタストロフに直面する時節ではないかと、私はそう感じている。そして、今度こそ、国家(日本)と民族(日本人)が滅びるのではないかと、悲観の念を強くしている。その根拠はと言えば、司馬遼太郎が逝く前にそう予言を残していたからだ。



続きの内容をレジまぐ版の方に詳しく公開しました。コメントはこちらにお願いします。ログイン画面はこちらです。


閔妃暗殺と明治国家 (3) - 「謀殺と侵略の日本史」の自己認識_c0315619_1855887.jpg

by yoniumuhibi | 2014-10-17 23:30 | Comments(4)
Commented by ゆたか at 2014-10-17 23:49 x
>吉野と熊野。good field の吉野は、safety zone の意味であり、devil field の熊野は、dangerous zone の意味と読み解ける

こういう話は面白いですね。
地名を目先の商業主義などで迂闊に変えると、この種の歴史認識もできなくなりますね。
Commented by 新羅三郎義光 at 2014-10-18 18:15 x
倭=古代日本では決して有りません。山形明郷氏の名著
「卑弥呼の正体」「古代史犯罪」を、是非御読み下さい。
Commented by ろうのう at 2014-10-18 20:55 x
桃太郎と言えば童謡の後半

そりゃ進め そりゃ進め 一度に攻めて攻め破り つぶしてしまえ 鬼が島

おもしろい おもしろい のこらず鬼を攻めふせて 分捕物を えんやらや

ばんばんざい ばんばんざい お伴の犬や猿 雉は 勇んで車を えんやらや

うーん やはり残酷なものがありますね。
Commented at 2014-10-21 20:11 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。


メールと過去ログ

since 2004.9.1

ご意見・ご感想




Twitter

最新のコメント

今こそ「テニスコートの誓..
by 印藤和寛 at 09:18
総裁選で石破さんを倒すた..
by 人情味。 at 09:29
もし山上容疑者が安倍元首..
by 人情味。 at 21:23
杉田水脈なる人物は論評に..
by 住田 at 10:51
あれは15年程前..
by ムラッチー at 11:27
悪夢のような安倍政治から..
by 成田 at 13:03
ハーバード大学で比較宗教..
by まりも at 23:59
重ねて失礼いたします。 ..
by アン at 17:48
安倍晋三のいない世界は大..
by アン at 13:16
今まで、宗教2世の問題に..
by さかき at 10:31

以前の記事

2022年 08月
2022年 07月
2022年 06月
2022年 05月
2022年 04月
2022年 03月
2022年 02月
2022年 01月
2021年 12月
2021年 11月
2021年 10月
2021年 09月
2021年 08月
2021年 07月
2021年 06月
2021年 05月
2021年 04月
2021年 03月
2021年 02月
2021年 01月
2020年 12月
2020年 11月
2020年 10月
2020年 09月
2020年 08月
2020年 07月
2020年 06月
2020年 05月
2020年 04月
2020年 03月
2020年 02月
2020年 01月
2019年 12月
2019年 11月
2019年 10月
2019年 09月
2019年 08月
2019年 07月
2019年 06月
2019年 05月
2019年 04月
2019年 03月
2019年 02月
2019年 01月
2018年 12月
2018年 11月
2018年 10月
2018年 09月
2018年 08月
2018年 07月
2018年 06月
2018年 05月
2018年 04月
2018年 03月
2018年 02月
2018年 01月
2017年 12月
2017年 11月
2017年 10月
2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月

記事ランキング