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相澤慎一と理研の思惑 - 小保方晴子事件と「無責任の体系」の思考パターン

相澤慎一と理研の思惑 - 小保方晴子事件と「無責任の体系」の思考パターン_c0315619_16291815.jpg前回、小保方晴子事件について、そこに日本人特有の「無責任の体系」の思考パターンが検出されることを指摘した。昭和天皇の戦争責任と小保方晴子の捏造責任をアナロジーで考察する方法が、この事件の本質に迫る有効な社会科学的視座を提供するのではないか。その分析と試論に際して、前の記事で見落としていた重大な問題点があったので訂正と補足をしたい。前回、(1)昭和天皇の戦争責任と、(2)東電幹部の福島原発事故責任と、(3)小保方晴子の捏造責任の、三つを事例として並べ、日本人が大きな事件や惨禍に直面したとき、不思議なことに、最も責任の重い中心人物を最初に免責し、隔離して公衆から隠し、物語を作って善人に仕立て上げ、やがて神に祭り上げ、あろうことか賛美と崇拝の対象にする構図を指摘した。この倒錯と異常は、日本社会の生理現象であるようにすら思われる。上のアナロジーのうち、(1)と(3)については、その妥当性と有効性を肯首していただけるだろう。異論はあるまい。(2)の福島原発事故について、私は誤って勝俣恒久や武藤栄を例として掲げてしまったため、アナロジーの説得力を欠く提議となった。訂正したい。正しくは、福一所長の吉田昌郎だった。前にも書いたことがあるが、この事故の被害者による告訴が司法当局に受理され、捜査され立件され起訴されるときは、業務上過失致傷の主犯とされて最初に逮捕される(はずだった)容疑者は、福一所長の吉田昌郎である。



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相澤慎一と理研の思惑 - 小保方晴子事件と「無責任の体系」の思考パターン_c0315619_1629334.jpg

by yoniumuhibi | 2014-08-29 23:30 | Comments(16)
Commented by わたる at 2014-08-29 19:45 x
うわぁ…

先のことは可変的なので、どんな状況になるかわかりませんが、こんな馬鹿げた茶番ばかり続けさせたくないですね…本当に。

僕たちは、こんな者達の給与のために税金を納めているんじゃないんです!

それにしても、これからどうしたらいいのだろう…
みんなで、みんなと力を合わせて早くこんなこと終わらせたい。
具体的に何かいいアクションはないでしょうか。。
Commented by 774 at 2014-08-30 00:44 x
小保方擁護者の中には、小保方は未熟者なので責任はない、シニアに責任があると主張している人がいるが、小保方をまず処分しなければ他のシニアを処分できない。
小保方を処分しないで他のシニアを処分はありえないので、小保方を処分しなければ誰も処分しなくていい、うやむやにできる。
この論理が小保方は悪くない、まわりが悪い、という人たちには理解できないのだろうか。
Everybody's business is nobody's business.
Commented by あつい at 2014-08-30 02:08 x
吉田所長にも責任があるのは言うまでもないんだけど、ガンで死んでしまったので、
STAP細胞の事件と比較すると、笹井副センター長がダブるような気も。

死んで美化される点も似てる。
吉田調書は笹井遺書とダブるし。

菅直人は今もそこら中からバッシングされてるし、
そうすると原発事故で小保方と重なるのは、やはり東電幹部と自民党では。

そうやって突き詰めて行くと、第一次政権時に共産党の吉井議員の質問に安全神話全開の答弁をして、今も原発推進を言ってる安倍晋三こそが、
やはりSTAP細胞はありまぁすの小保方とダブる。

アンダーコントロール発言ってSTAPあります、と言ってるのと同じでしょ。
 
Commented by admin at 2014-08-30 12:45 x
小保方晴子が自ら溶かした笹井芳樹との関係などをネタに理研側に有言または不言の圧力を掛け、理研上層部からも煙ったがられた2人の内、理研内にいた笹井芳樹は耐えられなくなって自ら絶ち、理研の外にいた小保方晴子は今後の工程が見えてほくそ笑んでいることは容易に想像できます。

しかし、ことここに至っては、ある種免罪になった後も、小保方晴子が新天地で安泰な余生を過ごすのは簡単ではないでしょう。

理研での茶番実験、茶番会見、茶番な弁護、茶番な報道と茶番な政治。
小保方晴子もお茶出しの準備をやっているとか。
国民の税金も茶番?
相手を欺くことなんてお茶の子さいさい。
怒らない国家の国民も茶番?

すべてはお茶目な、茶目っ気たっぷりな国民性によるものでしょうね。
Commented by れん at 2014-08-30 20:18 x
無責任と言えば、今の政権ほど無責任なものはないのでありましょう。
女性の管理職を30%台に乗せるとは世間知らずも良いところで、自治体や企業にもともと30%もの女性職員が居ないということも知らない。
地方自治体や一般企業はバカバカしいと思っているに違いない。
男女問わず、均等に働ける社会を築こうともしないで、数字や人気取りだけに躍起になった結果が小保方であることは明らかで、一般企業にまでそれを無理やり強制してしまっては、日本は潰れてしまうだろうと懸念します。
製造業などに於いては、女性は少数で、30%を管理職に据えようとしても女性全員を管理職にしても足りないことだってあるはず。
そんな安直な考えで動いている日本社会である以上、類似の問題は後を絶たないのだろうと思います。
理研はある意味、今政権の犠牲者かも知れない。

Commented by さら at 2014-08-31 00:37 x
文藝春秋九月号、ジャーナリストの森健氏による「小保方晴子三つの顔;愛された野心家、30年の半生を徹底追跡」の中で、岡野光夫氏のコメントが紹介されている。岡野氏は、学部卒の小保方氏が大学院学生としてはじめて実験研究をスタートした研究室の主任教授、その時の研究成果をまとめた小保方氏が筆頭著者の小保方氏にとっては最初の英文論文2つ(J. Biomed. Mater. Res. 86A,1088-1096, 2008, Nature Protocol 6, 1053-1059, 2011)の責任著者。

以下に引用する。
「博士論文もネイチャー論文も厳しいスケジュールの中で進めたため、あってはならないミスを犯してしまったように思います。今後、肝心なのは、本当にSTAP細胞ができるかということ。私は彼女の成功を期待しています。」

「プレゼンの資料は非のうち所のないものでした。そのせいかもしれませんが、大和君は実験ノートまで立ち戻って見ていなかったように思います。ただ、仮にノートの管理はやや不十分であったとしても、彼女はいつも頭の中にデータがしっかり入っていました。それで良いというものではありませんが、それほど優秀だったのです。」

Commented by さら at 2014-08-31 00:38 x
つづき

事実とすれば、特に後段は驚くべきコメントである。大学4年生を卒業したての大学院初学年の学生の実験を指導する立場にあった主任教授と准教授がその学生の実験ノートを見ていなかった(当然、実験ノートはこのように作成するという指導も行っていなかったことになる)と書いているのである。

岡野氏は日本再生医療学会の現職の理事長で、政府の再生医療推進法成立を受けて組織された再生医療等基準検討委員会の座長を務めた。日本国の再生医療の事実上のトップ。本件に関するその発言や見識は政府、官僚、日本国民にとってとてつもなく重い。
Commented by ちづる at 2014-08-31 13:31 x
安倍さんって、日本を潰そうとしてる?
小保方さんみたいに、病人や可哀想な人達を救うという善意がありながら、結局、やってしまうことは「壊滅」。

周囲に居る人達も善意による無作為で、結局、理研沈没、日本沈没。
なんと悩ましい…。
Commented at 2014-09-02 06:25 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by ノンノ at 2014-09-02 08:43 x
理研は被害者かもしれない。しかし、美味しそうなものに飛びついたものの絵に描いた餅だった部分に関しては仕方がない。

そそれよりも岡野、大和の両氏の責任のほうが重大に思う。今回の黒幕と言っても良さそうなものなのに、インサイダー疑惑もありながらもマスコミもどこも斬り込むことがない。
政権と繋がっていると思うほかないように思う。

なぜ特定法人に理研と産総研が選ばれたのか謎である。
そして、経済産業省のプロジェクトのトップ二人に岡野、大和の両氏が就任していることも謎である。文科省、理研と小保方氏、経済産業省、岡野、大和氏、そしてバカンティと小島氏、大きなくくりであるに違いない。

捏造疑惑の小保方氏を何故か表に出さずに擁護する組織、本人も様々な疑惑に無責任にもノーコメント。関係ない職員にとばっちり。このままではいけない。
Commented by ぽん at 2014-09-02 23:58 x
日本再生医療学会がSTAP細胞問題に対する初めての公式見解を9月1日付けで公表し、岡野光夫理事長(東京女子医科大学)、澤 芳樹副理事長(大阪大学)、西田幸二生命倫理委員会委員長(大阪大学)他全理事、生命倫理委員会委員名で遺憾の意を表明した。

「論文内容における不適切な行為の他に、当初行われた記者会見や記者発表資料の内容についても、先行するさまざまな研究成果との矛盾があるなど、その科学的信頼性や科学コミュニケーションの姿勢に問題があることを認識しています。」との声明により、「日本分子生物学会」、「日本学術会議」に続いてSTAP問題に関わる科学界の主要な3つの団体がようやく足踏みをそろえたと言える。

STAP細胞問題の公正で適正な解決に向けて科学界の環境は整った。
Commented by AK at 2014-09-03 13:26 x
さらさん、私もその記事を読みました。

端的に言えば、岡野氏、大和氏の責任逃れだと思います。

学部学生として常田研にいた頃は、ラボに来ても寝てばかりでろくに学んでいなかったのに、院生になった途端、研究領域が学部のラボとは全く異なっていた上に指導も受けていなかったにも関わらず、初年度から「優秀な学生」に変化したとは思えません。
優秀だったから指導は不要だった、だから自分たちに非はない、と言いたいのでしょう。

日本再生医療学会のSTAP細胞に関する声明も読みましたが、理事長は岡野氏ですよね。
どの口でこの声明を唱えられるのかと言ってやりたい。
Commented by そまびと at 2014-09-05 07:53 x
岡野と言えば、読売が細胞シートの特集を組んでいますね。
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=104241
その面の皮の厚さなら、何枚も細胞シートを作れそう。
新聞を名乗るのなら、裏の世界も追求しろよ!読売!
Commented by ボストン at 2014-09-06 13:38 x
岡野氏や大和氏の問題は「黒幕」というより、道義的、社会的な責任の取り方の問題だと思う。

自らの研究室で、小保方晴子氏の研究スタイルを「まゆ」から孵化させ、育てそして日本の再生医療界・科学界に放ったことである。小保方氏は神戸に現れ、「科学者の楽園」を壊し、氏らのホームグラウンドである日本の再生医療界、科学界の信用をこれ以上ないほどに失墜させた。

政府と日本国民は、網膜を治療して視力を回復させるという、先ごろ成功を収めた遺伝子治療法とともに、これまで人類が手にしたことのない高橋政代氏らによる網膜再生治療法が成功した暁には、その基礎を築いた功績でともにノーベル賞委員会に推薦されたであろう笹井氏を失った。
Commented by ボストン at 2014-09-06 13:39 x
つづき
9月1日の声明発表により、文藝春秋に公表された発言から一転して、岡野氏は理事長として日本再生医療学会のSTAP細胞問題に関する姿勢を明確にし、舵を切った。

日本再生医療学会は、小保方氏の研究を学会として評価しプロモートしてきた経緯がある。
小保方氏が学位論文「三胚葉由来組織に共通した万能性体性幹細胞の探索」を早稲田大学に提出したその同じ時期に、東京で開催された第10回日本再生医療学会(2011年3月開催)で発表したほぼ同じ演題の発表論文に、その年に発表された優秀論文を懸賞するベストポスター賞を授与している。

再生医療学会の選奨・若手育成委員会は、発表論文の内容を再度精査し再評価できる環境が整ったといえる。その結果は早稲田大学の判断にも影響を与える可能性がある。
Commented by itikawa at 2014-12-29 00:44 x
STAP細胞の理化学研究所の西川グループが数年前にも関与していた別の論文捏造事件が、今、問題になっています。
詳しくは、こちらをご確認ください。
http://www.jimmysthemis.com/


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