エコノミークラス症候群 - なぜ自衛隊はテントを大量供出しないのか

c0315619_17173064.jpg熊本の震災の前震(4/14)があってから1週間が経った。その間、別件が入って作業に集中していたためにブログの更新ができなかった。テレビを見ながら思ったことを幾つか挙げてみよう。今、大きな問題になっているエコノミークラス症候群の件については、どうして自衛隊がテントを現地に供給搬送しないのだろうと不思議に感じる。このことは、エコノミークラス症候群の問題が起きる前から感じていた。避難所が人でいっぱいで入りきらない。避難所の外で、主に車中で寝起きすることを余儀なくされている被災者が無数にいる。テントを搬入、設営して、雨露をしのいでもらって、足を伸ばしてゆっくり横になることができるように手当てすればよいではないか。幸いなことに、気候は4月下旬という最も過ごしやすい季節であり、真冬や真夏のような健康上のリスクが少ない。昨夜(4/19)、ある国際協力NGOが益城町にバルーンシェルターを持ち込み、被災者に便宜を提供している様子が報ステで紹介されていた。70人を収容できる大型テントで、中の環境も快適そうな雰囲気だった。現在、被災地には2万人の自衛隊員が災害救助で派遣されている。自衛隊は自己完結型の組織で、寝食のロジスティックスはすべて自前でやり、派遣先の現地には一切の負担をかけない。

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# by yoniumuhibi | 2016-04-20 23:30 | Comments(0)

熊本の地震で被害に遭われた皆様に心よりお見舞いを申し上げます。

 
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# by yoniumuhibi | 2016-04-14 23:30 | Comments(0)

朝日の1面大見出しが暗示する補選情勢 - 京都3区の泉健太も苦戦か

c0315619_14444268.jpg二つの選挙区での衆院補選が告示された。今日(4/13)の朝日の1面トップの大見出しには、「アベノミクスの評価焦点」とある。勘の鋭い読者なら、この見出しの打ち方が、北海道5区での自公候補の優勢を伝える情報だと直感したことだろう。今日の紙面には、二つの選挙区で朝日が独自に世論調査をしたという記載はない。選挙区の有権者が、この選挙の争点としてどんな政策項目に強い関心を持っているか、その調査結果が特に付記・報告されているわけではなく、「アベノミクスの評価」が争点だという根拠はどこにも示されていない。「アベノミクスの評価」が争点だという規定は、朝日の編集部がアプリオリに与えたものである。一方、具体的に有権者が何を重視しているかについては、地元紙の北海道新聞が4/1-3に発表したデータがあり、それによると、(1)社会保障、(2)景気・雇用、(3)教育・子育てという順番になっている。社会保障政策への関心が最も高い。北海道新聞の調査からは、一概に「アベノミクスの評価」が争点だと判断することはできないだろう。今日の朝日の1面トップの見出しには朝日の作為と主張があるのであり、その意味は、安保法制が争点ではない、安保法制は争点にならないというメッセージの発信だ。

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# by yoniumuhibi | 2016-04-13 23:30 | Comments(3)

安丸良夫の『<方法>としての思想史』を読む - 17年前の東京女子大講堂

c0315619_16141553.jpg安丸良夫が逝去した。1999年だったが、東京女子大で丸山真男の政治思想史についてのシンポジウムが催され、水林彪が基調講演を行ったあと、数人がパネルディスカッションした中に安丸良夫が入っていた。ずいぶん前、フーコーの『監獄の誕生』をどこかで解説した文章があり、それを読んだのが名前を知るきっかけだった。1996年に校倉書房から出ていた『<方法>としての思想史』が本棚にあり、今回、訃報に接した機会に読み直す時間を持った。本の前半、思想史方法論についての論稿が9編並べられていて、冒頭の「はじめに」で、その全体が総括、要約され、自身の日本思想史研究が回顧されている。文章が秀逸かつ端正で、論理的で読みやすい。語彙が豊富で、表現が的確で、読書に満足と感銘を覚えることができる。日頃、言葉の便槽のような、ネットの荒廃した幼稚な文字列にばかり接しているので、異次元の知的な日本語があることを再確認させられた。ただ、その思想史方法論の中身には根本的に異議があり、それはこの本を最初に読んだときから変わっていない。一言で言えば、丸山真男に対する評価が不当だということであり、「近代主義」という型に嵌めたレッテル貼りで終わっているという点である。丸山真男の理論の普遍性が認められていない。

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# by yoniumuhibi | 2016-04-07 23:30 | Comments(0)

危機感のない左翼リベラル - 「野党共闘」の楽観論が溢れるTw空間の意味

c0315619_16515532.jpg左翼リベラル陣営の危機感のなさに呆れている。昨日(4/4)発表された読売の世論調査では、民進党の政党支持率は6%という異常な低さを記録した。自民党は37%で、6分の1である。泡沫政党と呼ぶ一歩手前だ。前回3月の調査では8%だったので2ポイント落ちた。今夏の参院選でどの政党に投票するかの設問では、自民党の39%に対して、民進党は11%しかなく、4:1の開きがある。同じくTBSの世論調査でも、民進党の支持率は7.7%で、自民党の36%の5分の1であり、前回3月の調査で民主と維新の合計が10.1%だったのと比較して2.4ポイントの下落となっている。読売とTBSの二つの世論調査とも、合流後の民進党の支持率が合流前の民主党よりも下がっている点に注目される。私は、民主と維新の合流は国民から野合批判の反発を呼び、支持率は逆に下がるだろうと予測したが、実際にそのとおりの結果になった。自民と公明とお維を合計した安倍与党の支持率は、読売で42%、TBSで40.7%であり、民進と共産と社民と生活を合計した「野党共闘」の支持率は、読売で10%、TBSで12.7%となっている。現状、安倍与党と「野党共闘」の選挙はトリプルスコアの大差がつく状況で、これが所与の事実だ。

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# by yoniumuhibi | 2016-04-05 23:30 | Comments(1)

安保法制容認に傾く世論 - 抗っても効を奏さない国民の疲労と諦念

c0315619_1749167.jpg先週(3/29)、安保法制が施行された。週末(4/3)のサンデーモーニングで取り上げるかと思ったが、話題にならず、「風をよむ」のテーマにもならなかった。今、政治の現場では民進党と共産党が手を組み、安倍与党の一強支配体制を崩そうと挑んでいる。その「野党共闘」の一致点とスローガンが安保法制廃止であり、そして、民意を問う選挙が北海道5区で3週間後に控えている。補選という局所の舞台ではあるけれど、大きな政治戦が行われていて、その争点は安保法制の是非だ。意義の大きさは誰もが了解している。4月の政治の焦点は北海道5区補選で、ここで「野党共闘」の成否が問われ、安保法制への民意が示され、7月の同日選の行方が決まる。そのことを強調してきたのは、他ならぬ岸井成格だった。その本人が仕切る週末の番組で、どうして安保法施行について報道と議論をしないのだろう。世論を喚起するジャーナリズムを試みないのだろう。不思議で仕方がない。三つのトピックスは、核セキュリティサミット、アベノミクス、ヘイトスピーチ。「風をよむ」のコーナーは、ネットの匿名の書き込みがどうのの無意味な雑談だった。番組スタッフと関口宏が、安保法施行について小さく受け止めていることが意外に感じられた。

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# by yoniumuhibi | 2016-04-04 23:30 | Comments(6)

暗雲が漂ってきた「野党共闘」 - 民進と共産、同日選の共闘で歩調合わず

c0315619_18191554.jpg本日(3/29)、安保法が施行された。今日の朝日は、1面、2面、4面、16面、17面、38面と、関連記事や社説を配していて、安保法特集の紙面に仕立てている。基調は昨年と同じく反対の立場での論陣だ。法制全体を概念的に整理した4面の図は分かりやすく、復習の教材としてありがたい。一方、成立から半年経って、少しずつ状況に変化が生じていて、安保法制に賛成の世論が増えている現実がある。日経の最新(3/25-27)の世論調査では、安保関連法を「廃止すべきだ」が36%、「廃止すべきでない」が52%となり、安保法を容認する意見が多数となる結果となった。読売の記事によると、安保法に反対の世論がなお多いが、昨年と比較して賛成と反対の差が縮まっている傾向が報告されている。現在のマスコミの議論や国民の認識では、安倍晋三は安保法制を選挙の争点にすることを避け、参院選(同日選)が終わった後に自衛隊を南スーダンの駆けつけ警護の任務に派遣するという話になっている。安保法隠しの選挙にする思惑だと考えられている。だが、私の見方は違っていて、安保法制が選挙の争点になるだろうと予測する。安保政策を争点にして勝つシナリオが仕組まれつつあるのではないか。

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# by yoniumuhibi | 2016-03-29 23:30 | Comments(1)

支持率が上がらない民進党 - 敗北必至の北海道5区補選と同日選

c0315619_17253697.jpg昨日(3/27)、民進党の結党大会があり、すぐにマスコミ各社から世論調査が発表された。共同では、民進党について「期待する」が26.1%、「期待しない」が67.1%となり、日経では、「期待する」が26%、「期待しない」が66%の結果となった。NNN(日テレ)の調査では、「期待する」が26.6%、「期待しない」が59.7%となっている。NNNの結果のみ、「期待しない」の数字が少し小さいが、基本的に2週間前のNHKの世論調査と同じ結果であり、国民の3分の2が期待していない現実が浮き彫りになっている。注目するべきは共同の政党支持率で、前回2月の調査では民主党9.3%、維新の党1.2%だったのが、今回3月の調査では、民進党8.0%と低い結果に出てしまったことである。二党が合流して新党を結成したことで、逆に支持率が下がってしまった。事前に十分に予想された醜態だ。代表は岡田克也、幹事長は枝野幸男で変わらず、綱領から原発ゼロの目標を外し、何も代わり映えしてないのに、延々と永田町族の自己宣伝である「新党結成ショー」をテレビで見せられて、国民は辟易としているのである。野合を美化する政治業界の身内話で国民の支持が集まるはずがない。世論調査には国民の拒否感と倦怠感が現れている。

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# by yoniumuhibi | 2016-03-28 23:30 | Comments(0)

相模原の中1虐待自殺事件 - どこに花を手向けて死を悼めばよいのか

c0315619_16363778.jpg相模原の中学生の虐待と自殺の事件。ベルギーの連続テロが起きなければ、昨夜(3/22)のテレビ報道でもっと大きく扱われ、社会に反響が広がったことだろう。本当なら、この問題はベルギーのテロよりも重大で、トップニュースにして関心を集めないといけない深刻な事件だと私は確信する。この事件は、昨日の午前にYahooのトピに発信されて伝わった。相模原の児相は午前中に会見を開いていて、テレビ各局がカメラの放列を構えて撮っている。報ステは、山口豊が現地に入ってレポ-トし、両親や校長など関係者を回って取材映像を編集していた。その映像は、今朝(3/23)のモーニングバードでも使われていた。これだけの取材と撮影は、予め準備しておかないと作業できず、事前に国からマスコミに連絡が入っていたことが察知される。鳥谷明が所長を務める相模原市児相の会見は、すなわち上からセットされたもので、セットした主体は厚労省児童家庭局だ。厚労省が相模原市(政令指定都市)の児童福祉主管に強力に指示し、3/23の会見を所長に開かせ、マスコミを集めて大きく報道させたのであり、国による児相への一罰百戒と世間へのキャンペーンに他ならない。

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# by yoniumuhibi | 2016-03-23 23:30 | Comments(5)

確定した同日選 - 民進党は大敗分裂、自公は参院でも3分の2、改憲へ

c0315619_1524113.jpg消費税10%引き上げを先送りする方針が、先週(3/18)の読売の記事として出て、永田町とマスコミで騒ぎとなった。リークの発信元は安倍晋三だ。安倍晋三が書かせた既成事実固めの政治であり、先送りは決定的だろう。「増税の延期は1-2年間で検討している」とあり、調整するから財務官僚に来いと新聞辞令で伝達している。現在、財務官僚は再来年度(2017年度)予算の方針を検討しているところであり、6月に出す「骨太の方針」のアウトラインを纏めている最中だ。政府の「骨太」は企業の中期計画(SLRP)であり、したがって中期的な歳入歳出の数字を見積もらないといけない。来年4月からの税率引き上げが中止になると、その概算の前提が大幅に変わり、策定作業を一から見直さなくてはいけなくなる。増税延期の幅が1年か2年かでは、霞ヶ関の予算計画が全く違ってくる。その相談をしてやるから官邸に至急来いと、菅義偉が官僚に指示を出したのだ。消費税率引き上げの延期は、現在、この国の常識として、衆院の解散総選挙とセットになっている。読売は、「首相は増税を先送りする場合、衆院を解散し、7月10日投開票の日程で『衆参同日選』に踏み切ることも視野に入れている」と書いた。

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# by yoniumuhibi | 2016-03-18 23:30 | Comments(1)

4月に解散総選挙し、7月に再び衆参同日選を打って改憲を固める

c0315619_1744774.jpg解散総選挙の可能性が、些か現実味を帯びてきたように思われてきた。これまで私は、4月解散説にも衆参同日選にも否定的な見解で、その理由は、安倍晋三の立場に立って考えたとき、現在の衆院勢力(自民292:自公327)をリセットするような無謀な冒険には出ないだろうという判断からだった。現状、自公で3分の2の議席を持っている。この数が物理的にあるからこそ、安保法制も無理やり押し通すことができた。今年は、昨年見送った残業代ゼロ法案を成立させる予定が控えている。安倍晋三にとって衆院3分の2はエースのカードで、独裁権力の最終的根源であり、簡単にこれを手放す博打はできない。衆院選で3分の2を取るのは至難の業だ。そうした現実的な観点から、早期解散と同日選の見通しには首を傾げる見方だった。だが、ここへ来て、全く新しい政治情勢が出現して、安倍晋三にとって願ってもない順風の環境が訪れている。それは、民主党が民進党という奇怪な名前に変わったハプニングであり、民主党の関係者と支持者を落胆させる「敵失」が発生した事件だ。組織を結集させてきたシンボルが、突然、事故死のように失われる政変が起きた。党内では不満と困惑が渦巻いていて、不具合な党名変更をキャリーした執行部に異議と反発が燻っている。

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# by yoniumuhibi | 2016-03-17 23:30 | Comments(2)

野合が臭う「民進党」の名称 - 「立憲民主党」が世論調査で選ばれなかった理由

c0315619_14212173.jpg民主と維新が合流する新党の名前が、新しく民進党と決まった。「立憲民主党」と「民進党」の二つが候補として提案され、週末(3/12-13)に世論調査が行われた結果、「民進党」を選んだ票数が多く、この名称に決まったと説明されている。執行部や民主党内は、「立憲民主党」が選ばれるだろうと楽観していたため、この世論調査の結果に衝撃を受けているらしい。もともと、この二つの案に絞り込まれて決戦投票になる手前、先週行われた一次選考の党名公募では、1位が「民主党」、2位が「民主立憲党」、3位が「民新党」となっていて、まさか最終の世論調査で「民進党」が選ばれるとは予想してなかったのだ。われわれ一般の見方も同じだろう。私自身は、民主党側が最初から、すなわち昨年の合流協議の時点から、新しい党名は「立憲民主党」と内々に決めていて、その着地へ持ち込む演出を形式的にやっているように見えていた。朝日の記事では、「世論調査の結果からは、政権時代の負のイメージからの刷新を求める民意が浮かび上がる」と書いていて、国民や支持者が「民主党」という名前から離れたがっている意識の表れだと解釈している。昨夜(3/14)のNEWS23の岸井成格も同じコメントだった。私は、朝日の所論は粗雑で間違っていると考える。

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# by yoniumuhibi | 2016-03-15 23:30 | Comments(5)

Nスペ「原発メルトダウン 危機の88時間」 - TBSと同じ捏造の情報工作

c0315619_1852052.jpg昨夜(3/13)、NHKスペシャルで「原発メルトダウン 危機の88時間」と題した特集番組を放送していた。先週(3/10)のNEWS23の特集報道と酷似した内容だった。どうやら、マスコミと政府とは深部で繋がっていて、5年前の事故を一つの物語にして上書きしている。歴史を製作(捏造)している。あの事故はこういうことだったという「ドキュメンタリー」を、年に一度の3.11のテレビ報道で見せ、国民の認識として定着させている。事故後、三つの事故調(国会、政府、民間)が立ち上がって調査検証をしたが、報告では真実は何も解明されなかった。事実を知る原子力村の内部関係者が、少しずつ、隠していた真相の一端を新情報として小出しにして、何やらその報道にスクープ性を演出し、この種の(視聴率目当ての)番組のマンネリズムと退屈を薄める役割を果たしている。真実を隠し、失敗を美談にスリ替え、責任者を免責する物語を仕上げて国民を教育(洗脳)している。TBSやNHKが特集で見せた中身は、とても真実を追求したジャーナリズムとは言えない。原子力村と政府による福島原発事故の「正史」の刷り込みだ。本当なら、広瀬隆や田中三彦が表に出てきて、番組のウソを一つ一つ指弾し暴露する必要がある。そうでないと、原子力村の手による偽りの物語が「真実」に化けて固まってしまう。

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# by yoniumuhibi | 2016-03-14 23:30 | Comments(4)

NEWS23の福島原発事故特集 - 記憶風化装置としてのマスコミ報道

c0315619_18354522.jpg震災から5年。昨夜(3/10)、NEWS23で福島原発事故を振り返る特集があった。2008年の時点で、東電内部において、15.7メートルの津波が施設を襲った場合の試算がされていた事実が紹介されたが、他には特に目新しい報道はなかった。この2008年の東電の内部資料の発見を言うのであれば、併せて、2006年3月に共産党の吉井英勝が国会質問に立ち、大津波の直撃で非常用電源が破壊され、炉心の冷却機能が奪われ、水素爆発が起きる危険性を指摘した事実こそを再確認しないといけない。吉井英勝の国会質問は事故後に思い出されて注目を浴びたが、あらためて神業と呼ぶべきものであり、科学技術者としての吉井英勝の知性と慧眼に脱帽させられる。事故1年前に出された広瀬隆の「原子炉時限爆弾」の予言と並んで、高く評価され、この国の歴史に刻まれるべき科学者の快挙だろう。この当時、原発の事故想定などに関心を持つ者は少なく、そして共産党の国会での持ち時間は少なかった。本来なら、こうした地味な問題ではなく、時事問題での見せ場作りに活用される機会だ。それらの条件を重ね合わせて考えると、吉井英勝のこの質問がどれほど意義深いものかを思わされる。

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# by yoniumuhibi | 2016-03-11 23:30 | Comments(4)

どういう国を作るべきか - 法人税と所得税と消費税の社会主義的モデル

c0315619_16525661.jpgどういう国を作るべきか。そのことを考える上で、国の税収別推移のグラフはヒントを与えてくれる。ネットで見つけた資料は、2013年までの数字が載っていて、すなわち税率5%の時代までであり、消費税収は10兆円ほどだが、税率を8%に上げて3年目の2016年度予算では、消費税収は17兆円となっている。所得税収とほぼ同じ規模だ。グラフを見ると、所得税収はどんどん減っていて、25年前の1991年に26.7兆円だったのが、2010年代は半分の13兆円台に落ちている。アベノミクスの恩恵で企業はバブル期を超える空前の利益を出しているが、法人税減税のために2016年度予算では法人税収は12兆円で、バブル期1989年の19兆円の3分の2しかない。財務省の法人税率の推移のグラフを見ると、基本税率が43%から23%に下がっていて、半分になっている。税収の数字が半減する道理だ。この税収別推移のグラフ図を眺めていると、日本の社会経済の矛盾というものが一目で掴めるし、どうすればよいかの解答と展望も自ずと導かれるように思われる。社会主義の原理を政策と経営に導入し、法人税収を20兆円に戻し、所得税収を20兆円に戻すことだ。消費税率を5%に戻して消費税収を10兆円台に下げ、三つの税収計を50兆円にすることである。

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# by yoniumuhibi | 2016-03-09 23:30 | Comments(6)

内部留保を労働セクターに、配当金を政府セクターに、社会主義の導入へ

c0315619_1827323.jpg保育園の待機児童問題が関心と注目を集めている。今日(3/7)発表された毎日新聞の世論調査では、内閣支持率が前月から9ポイントも一気に下がり、特に女性の支持率下落が顕著な結果として表れていた。明らかに、国会で議論になった待機児童の問題が影響している。ひょっとしたら、参院選対策の補正予算の中に、待機児童解消のための保育所整備の交付金を増額する措置を打ち出して、選挙の目玉にしてくるかもしれない。補正予算の規模は5兆円と言われている。2015年度の保育対策の予算では、保育所等整備交付金は534億円だ。2015年度の本予算もほぼ同額だろうから、補正で500億円を追加すれば倍額となる。待機児童の問題が特に深刻化しているのは大都市の一部に限定されているので、予算を倍額にして世田谷や練馬などの自治体に配ることで若干の緩和にはなるだろう。保育園の問題を考えるとき、要件として考えなくてはいけない点が二つある。一つは、保育士の給料を上げないといけないことで、国の補助を増やすことで実現しなくてはいけないことである。そのためには財源が要る。もう一つは、少子高齢化の下では行政が保育所を増やしにくいことである。緊急対応は必要だが、将来的には設備過剰になって自治体の負担になる問題がある。

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# by yoniumuhibi | 2016-03-07 23:30 | Comments(4)

トランプ旋風と日米エスタブリッシュメント - 森本あんりの論説から

c0315619_17115065.jpg昨夜(3/2)の日本のテレビは、米国のスーパーチューズデーの結果を大きく報道し、大統領選を解説する内容で埋められていた。特にトランプ旋風についての論評が多く、いろいろな論者のコメントを聞くことができた。トランプ論というのは、今年の政治空間における主要なテーマとなるだろう。意見を聞きながら、その人の立場によってずいぶん見方が違うものだなと感じさせられた。BSフジに森本あんりが出演していて、トランプ現象に対して冷笑的な考察をしていたが、私の関心や興味とはずいぶん異なっている。私の場合は、トランプを強く支持している米国の中低所得層の内側を観察し、その動機に内在的に即して意味を読み解こうとするのだが、森本あんりの場合は、これら支持者たちは単にトランプのポピュリズムに踊らされ、フィーバーを楽しんでいる衆愚にすぎないと一蹴される。森本あんりは、トランプ現象を大阪の橋下徹のポピュリズムに重ね合わせて説明していた。この分析と指摘は分かりやすく正鵠を射ていると思うけれど、どこか腑に落ちない部分が残り、受け入れるのに抵抗がある。それは、やはり立場の違いなのだろう。印象として、森本あんりの視線はエスタブリッシュメントのものであり、米国の内側(マルクス的に言えば土台)の地殻変動への意識が弱い。

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# by yoniumuhibi | 2016-03-03 23:30 | Comments(10)

トランプ現象への視座 - 低所得層が40%になった米国のデスペレート

c0315619_17325350.jpg米国の大統領選のニュースがテレビでずっと話題になっている。最初は、そのこと自体に抵抗感があり、関心を向けることができなかったが、最近はそうでなく、むしろ気楽な感じでテレビの報道に付き合うようになった。抵抗感というのは、要するに、植民地的な感覚と空気に対する拒絶と嫌忌のことで、宗主国の選挙に夢中になって、あれこれ蘊蓄を垂れて自慢したり、面白可笑しく演出して商売しているマスコミやネットの者たちに不愉快を覚えるということである。例えば、NHKがそうだし、小西克哉がそうだ。米国様の中で起きていることなら、どんな事象や流行でもありがたがって注目し、その意義を過大に過剰に見い出し、すぐに日本でも真似をしなきゃとする風潮は、特にこの15年ほど、年を追う毎に甚だしくなっている。米国絶対視のイデオロギーの蔓延。その言論と報道の傾向は、パラレルに、中国で起きていることならどんなことでも邪悪視し、頭から不当視してかかる論調とセットになっている。私はその思想性になじめず、それを正常な「価値観」だと肯定できず、世間と同調することを拒み、無理やり首を曲げて横を向くように、マスコミが誇大宣伝する「米国の事情や動向」から目を背けてきた。植民地の人間として前向きに生きるのが苦痛なのだ。

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# by yoniumuhibi | 2016-03-02 23:30 | Comments(2)

国民に期待されてない民主・維新の合流新党 - 政党の定義とは何か

c0315619_1633857.jpg民主と維新の合流について日経の世論調査が発表された。昨夜(2/28)出た記事によると、合流新党について「期待する」が25%、「期待しない」が64%になっている。参院選での投票先を尋ねた質問でも、民維新党は13%に止まり、自民党の33%とは大差が開く結果となった。先週、政治のニュースはずっとこの合流新党の動きが中心で、ブログで論評しなくてはと思いながら、マスコミの世論調査が出るまで見送ってきた。左翼リベラル系の反応が、合流に対して期待と礼賛一色だったので、反論が客観的に有効になるエビデンスを待っていたのである。マスコミに先行して、Yahoo意識調査では先週(2/24)から、民維新党を与党の対抗軸として期待するかどうか尋ねていて、現時点(2/29)で「期待しない」が75%、「期待する」が23%という回答になっている。Yahooの数字がほぼ正確な世論の反映だろうと思っていたので、日経の報道で裏付けを得たと納得を覚える。これが国民の感想だ。毎日と朝日がどのような世論調査を出すか興味深い。先週、テレ朝では古館伊知郎と立野純二が、TBSでは岸井成格が、民維合流を賛同するコメントを連発し、「自民党に対抗する選択肢」「野党の大同団結は当然」と宣伝しまくっていた。

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# by yoniumuhibi | 2016-02-29 23:30 | Comments(1)

共産党のベタ降りの背景と民主党の安保対案の非立憲 - 政策不一致と野合

c0315619_15311572.jpg昨夜(2/22)のNHKのニュースでは、共産党が1人区の候補を撤回する方針を正式に決定したことが報道されていた。このベタ降りの「野党共闘」策について、岸井成格などは両手を挙げて賛美しているが、国民の多くは決して同じ評価ではないだろう。現在、共産党は猛烈な逆風に襲われている。そのことは、京都市長選の結果で明らかだ。3年間、順調に党勢を伸ばしてきた共産党に、突然、昨年秋から強い逆風が吹き始めた。民意を急に失い始め、大事な4市長選で連続して大敗を喫する結果となった。そんな中での1人区の候補取り下げは、党の戦略としてかなりの博打である。私の辛辣な見方を言えば、「国民連合政府」という杜撰な政治の博打に出て負けたため、その穴埋めに奔って、強引に「野党共闘」という次の博打を張っている姿に映る。その勝負がどうなるかは、前の記事で予想を書いた。すべては9月19日の「国民連合政府」が発端なのであり、その党利党略に失敗したため、負債がしわ寄せで溜まり、参院選1人区でベタ降りするか、独自候補で突っ張るか、不本意な二者択一に追い込まれた。「安保法廃止」の大義名分は体裁だけかろうじて保てたが、実質的な政策合意はできておらず、有権者に責任ある選挙の共通公約になっていない。

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# by yoniumuhibi | 2016-02-23 23:30 | Comments(3)

共産党のベタ降り - 「駆けつけ警護」を容認した民主・維新の安保法対案

c0315619_1738451.jpg2/19に5野党が共同で安保法廃止法案を国会に提出し、党首会談を開いて参院選で協力する方針を確認した。この席で、志位和夫が「国民連合政府」構想を脇に置くことを正式に表明、棚上げ宣言を行い、1人区での候補者を取り下げる「思い切った対応」をコミットした。先週末、このニュースがネットとマスコミで議論になった。左翼リベラルの論調は、「ようやくここに到達した」「市民が野党共闘を訴え続けた結果だ」「市民の力でここまで来た」「これからがスタートだ」という祝賀ムード一色で、今回の「野党共闘」の意義を強調する勝利感で溢れている。だが、この政治は本当に「勝利」と呼べるものだろうか。私は今年に入ってから、共産党・市民連合の「野党共闘」の不調を論じ、左系マスコミが「熊本型」の順風を宣伝する中、共産党は1人区でベタ降りするか、突っ張って独自候補で戦うか、二者択一に追い込まれるだろうと辛口の予想を述べてきた。民主党との間で政策合意を成立させ、「熊本型」の候補擁立を全国展開するのは困難と言ってきた。予想的中で、ベタ降りの結果となった。熊本以外の1人区で共産党が応援することになる候補は、すべて民主党が擁立した公認候補か、民主と社民が推薦を決定した候補だ。市民連合は全く関与していない。

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# by yoniumuhibi | 2016-02-22 23:30 | Comments(0)

アベノミクスの出口戦略 - 円と日銀と公的年金を潰す金融TPPの末路

c0315619_19105253.jpgアベノミクスの金融緩和の出口戦略をどうするか。巨大に膨らんだマネタリーベースをどうやって圧縮し、円暴落のリスクを回避し、ハイパーインフレの危機を未然に防ぐか。一つの方策として、3年間の日銀の「異次元緩和」が辿った道を逆に戻る考え方がある。日銀当座預金に溜め込まれた200兆円超の市中の残高を、順次、国債に置き換えていくことである。国債を日銀から市中に流し、市中から日銀券を回収する。回収した日銀券を会計処理で償却する。こうすると、マネタリーベースはアベノミクス発動前の水準の150兆円に戻り、ハイパーインフレ発生の芽を原理的に摘み取ることができる。無論、このオペを可能かつ有効にするためには、マイナス金利を中止して元に戻し、国債を抱えていても市中の収益が上がる原状に復さないといけない。そうでないと市中は国債を買わない。要するに、3年前に戻すということであり、白川方明の時代の健全な日銀と日本の金融市場に戻すということだ。私はこの方向と選択がベストだと思うが、この政策を実行すると市場は確実に円高株安になる。1ドル80円をつけ、日経平均は8000円になるだろう。東証で株転がしをしているハゲタカとか、円高で収益に打撃を受ける大企業は、この政策には反対に違いない。

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# by yoniumuhibi | 2016-02-19 23:30 | Comments(2)

じゃぶじゃぶ流す水道比喩概念図のウソ - アベノミクス量的緩和のトリック

c0315619_17323840.jpg昨夜(2/16)の報ステで、銀行間金利がゼロになり、短期金融市場で資金の貸し借りが止まり、取引量が激減した状況を報道していた。借りたい金融機関はあるが、貸したい金融機関がない。貸しても金利が付かないからだ。無担保コール翌日物と呼ばれる1日間の融資の金利、これがマイナスになると、貸す方が借りる方に手数料を払わなくてはいけないという歪な形になる。今日(2/17)の朝日の2面記事に、「短期市場での運用は減らさざるを得ない」という生保関係者の発言が出ていた。普通預金口座に入れておくのだと言う。マスコミ報道では、住宅ローンが借りやすくなると言ってマイナス金利の美点を強調する説明が多いが、金融市場と金融機関に混乱を生じさせ、経営圧迫のリスクを生じさせている面が過小評価されているように思われてならない。ポイントは、やはり日本国債が安定した資産ではなくなった点だろう。国債を保有して満期まで運用すると損が出る。そのため、リスクの高い株などに回さなくてはいけない。株式市場に資金を流し込んで株価をつり上げるのがアベノミクスの手法だが、金融機関の収益の安定性というものを根こそぎ破壊してしまった感がある。金融機関の公的性格とか公的信頼性の基盤が失われてしまった。

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# by yoniumuhibi | 2016-02-17 23:30 | Comments(5)

デフレの市民権を復活させたNHK報道 - 政府のデフレ解禁のメッセージ

c0315619_1759655.jpg昨日(2/15)のNHKの7時のニュースを見ていると、10-12月のGDPがマイナスになったことがトップで伝えられていた。これまでのNHKの報道姿勢だと、株価が1000円以上値上がりして1万6000円台を回復したニュースに重点的に注目が当てられたものだ。株価下落の懸念を払拭する動きだとして、歓迎の口調で「朗報」を国民に知らしめ、アベノミクスの盤石ぶりを宣伝していた。ところが、今回はその種の大本営報道がなく、逆にGDP値における個人消費の落ち込みを強調し、日本経済の先行きの暗さを印象づけるニュースになっていた。夜7時のニュースでは、西友で販売する1着上下6000円の低価格スーツが紹介され、夜9時のNW9では、人気を集めている1皿200円の激安カレーをレポーターがワイドショー的に取材していた。驚かされたのは、その説明が積極的な意味づけだったことである。3年前にアベノミクスが始まって以来、広告塔の役目をずっと果たしてきたNHKは、とにかく市場マインドをインフレ方向に導引するべく、高いものが売れていると言い、消費が贅沢志向に変わったと言い、高いものを買えと視聴者に呼びかける報道に徹していた。安倍政権の経済政策に沿って、脱デフレにシフトした絵ばかり並べていた。

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# by yoniumuhibi | 2016-02-16 23:30 | Comments(1)

日本市場にボラティリティが集中増大する理由 - アベノミクスの構造矛盾

c0315619_15372263.jpg前回、ボラティリティというキーワードを使って、日銀のマイナス金利が円高株安を媒介したメカニズムを説明した。ボラティリティとは、金融市場での不安定性・変動性、相場の値動きの大きさを意味する言葉で、5年くらい前からよく使われるようになった術語だ。もともとの英語の意味を調べると、(1)揮発性、(2)落ち着きのない(うわついた)性質,移り気とある。ここ数年、ボラティリティとか、ポジションとか、投機の世界の用語がそのまま金融経済の理論や報道の中に入ってきて、当たり前のように解説語として使われている。そのことに強い抵抗を感じ、自分から進んで使う気が起きなかったが、今回は逆に、マイナス金利の失敗を批判的に分析する上で有効な概念として援用することができた感がする。敵である新自由主義の言葉を、新自由主義を批判する武器に転轍する試みができた。金融市場の変動性というと、われわれはそれを自然現象として観念し、アダム・スミス的な「神の見えざる手」の調節運動として了解してしまうけれど、実際には、原義の二番目の意味が本質を示しているように、血走った目で息荒く儲かる金融商品を探し、短期で大きな利ざやを稼ぐべくマネー移動させる投機家の心理や行動のことだ。

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# by yoniumuhibi | 2016-02-15 23:23 | Comments(3)

黒田東彦の誤断と失策が招いた円高と株安 - 裏目に出たマイナス金利

c0315619_1811033.jpg市場が怒濤の勢いで円高・株安の方向に流れている。東京の為替市場が休みだった昨日(2/11)、ロンドンでは一気に1ドル110円台まで進んだ。1/29に黒田東彦がマイナス金利導入を発表した直後、1/29から2/1には1ドル120円の線だったから、わずか10日の間に10円も円が急伸する異常事態となっている。これほど急激な円高の進行は久しぶりだ。円高に振れると、当然、東証の株価は下がる。マスコミの報道を聞いていると、世界経済のリスク要因が高まったため、安全資産である円に避難するマネーの流れが起き、そのために円高が起きていると抽象的な説明をしている。昨夜のNHKと報ステの報道では、イエレンが議会証言で何か言ったため、市場で円が買われたという歪曲した「解説」を加えていた。イエレンの映像を出し、円高をイエレンの所為だと決めつけている。イエレンは単に一般論を述べていただけだが、日本のマスコミ報道は言葉尻を捉えるような情報工作で、円高の原因について海外に濡れ衣を着せる報道を繰り返している。2/2からすぐに円高になり株価が下がったときも、その原因をドイツ銀行の信用不安に押しつけ、黒田東彦によるマイナス金利政策の失敗の結果だと言わなかった。

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# by yoniumuhibi | 2016-02-12 23:30 | Comments(4)

京都市長選の衝撃の民意を分析する - 共産党はしばき隊と手を切れ

c0315619_17342264.jpg2/7に投開票された京都市長選の結果は衝撃的だった。事前の予想で現職の優勢が伝えられていたため、事実上の一騎打ちの相手である共産新人が勝つ可能性はないと思っていたが、蓋を開けてみれば、ダブルスコアで共産候補が敗れる結果が出た。歴史的惨敗。この大差は意外としか言いようがない。4年前の同じ選挙のとき、構図はやはり共産vs非共産の戦いで、3万2000票の僅差で共産候補が敗れている。投票率はほぼ同じ。8年前の同じ選挙では、やはり同じ対決の構図で、共産候補は非共産候補(自・公・民・社)を521票差まで追い詰めていた。京都は共産党の聖域で、伝統的な固い支持基盤を維持し、選挙では常に無類の強さを発揮してきた。3年前の2013年の参院選でも、定数2の京都選挙区で共産は民主を蹴落として議席を獲得している。京都市長選で共産候補がダブルスコアで敗北するなど、私の常識ではおよそ理解不能な出来事の発生だ。一体何が起きたのだろう。代々木の党本部では幹部が眉間に皺を寄せて緊急会議し、困惑と動揺の中で選挙分析に没頭しているに違いなく、共産党がどのような総括を出すか、その中身が注目される。左翼リベラル全体にとって、今回の選挙結果は深刻で重大だ。

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# by yoniumuhibi | 2016-02-09 23:30 | Comments(5)

北朝鮮の「ミサイル発射」報道と政府反応の異常 - 開戦時の予行演習

c0315619_1854130.jpg昨日(2/7)、いつものようにサンデーモーニングを見ていたら、一週間の出来事の紹介が終わり、天気予報を伝える前にカメラが外に出て季節の生きものを紹介する時間に入った途端、急にニュース速報のテロップが入り、北朝鮮の「ミサイル」発射の報道に切り替わった。9時35分頃のことだ。別室の報道デスクが進行を仕切り、ソウルのTBS支局に画面が移り、韓国国防省からの第一報が伝えられ、すぐに官邸前からのレポートに変わり、安倍晋三が公邸から官邸に移動していることを伝えた。さらに、丹東のホテルの窓から、鴨緑江を挟んだ向こう側の北朝鮮領の上空に白い尾を引いて打ち上がる「ミサイル」を捉えた映像まで出た。エッ、こんなの撮ってたのと驚くのも束の間、何と、韓国の群山から黄海を背景にしたTBSの記者が現地レポートを始め、韓国海軍がここから海に落下した破片品を回収に出るのだと説明を始めた韓国の群山(クンサン)というのは全羅北道にある港湾都市で、ソウルから車で2時間半もかかる辺鄙な場所だ。こんなところにTBSの記者とカメラマンが待機していて、生中継のためにネクタイと背広姿でスタンバイしていた。前日から泊まり込んで、わずか1分間ほどの現地中継に備えていたのだ。

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# by yoniumuhibi | 2016-02-08 23:30 | Comments(1)

資本主義と社会主義 - サンダース現象に狼狽する日本の言論空間

c0315619_1954541.jpg 社会主義者を自任するサンダースが支持を集め、今回の米大統領選で旋風を巻き起こしている現実について、それを捉える日本の報道やネットの言論には、どこか屈折感があり、腫れ物に触るような態度が感じられる。この現象をどう理解し、評価し、自らの立ち位置との距離感を測定し、言葉を与えればよいか、戸惑いと逡巡があるように見受けられる。2/3の夜に報ステでコメントした立野純二の議論などは、まさにその混乱が逸脱に至った典型で、サンダースの異端性を無理に強調しようとするあまり、サンダースの政策である国民皆保険や公立大学無償化について、それを極端で過激なものだと性格づけて斬り捨てるという無茶をやっていた。政治の解説としては支離滅裂で、真意を疑う面妖な言論だと言わざるを得ない。国民皆保険の選挙公約や政策要求が、どうして、よりによって朝日の記者によって「極端」だとレッテルが貼られ、不当視され、ネガティブな表象と範疇に処理されるのだろう。立野純二が、このような失言と責められても仕方のない偏見を犯したのは、サンダースという政治対象を理性的に認識できず、イデオロギー的なバイアスに牽引された動機のまま、サンダースを説明しようとしたからだろう。

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# by yoniumuhibi | 2016-02-04 23:30 | Comments(9)

甘利明の辞任と内閣支持率の関係の一考察 - ボディブローのように効く

c0315619_17403853.jpg安倍晋三の支持率が上がり、マスコミ各社の調査で50%を超える数字が出ていることについて、一部から、大きな衝撃を受けたというような感想が出ている。私の場合は、昨年から、年明けには50%を超えると予想を述べていたので、そのとおりに事態が進行しているだけで、何も驚くには当たらない。報ステの古館伊知郎、NEWS23の岸井成格、クロ現の国谷裕子の3人が降板させられるだろうという予想も、昨年9月には論じていた。そのとおりになった。的中した。支持率の問題については、共同のグラフ資料を見て欲しい。2013年1月から3年間の支持率の推移が出ているが、このように安倍内閣の支持率はずっと50%超の水準で続いていて、例外的に2015年の6月から9月までが低い谷間なのである。この事実は、毎日のグラフ図でも確認することができる。左翼リベラルは、昨年夏からの半年間の政治経験が強く脳裏に残っていて、その政治空間での言説と思考が固定観念化しているため、安倍内閣の支持率が50%を超える状況を異常だと意識してしまう。私の見方を言えば、この支持率は元に戻っただけなのだ。原状に復したということだ。つまり、逆に言えば、昨年6月から9月まで、反安倍の勢力がよく奮闘して安倍晋三を追い詰めていたということになる。

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# by yoniumuhibi | 2016-02-02 23:30 | Comments(2)


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