11年前に共謀罪の国会答弁に立ったのは「特高官僚」の大林宏だった

c0315619_16545392.jpg19日、共謀罪法案が衆院法務委員会で可決された。共謀罪はこれまで三度国会で廃案になっているという説明がされているが、厳密には、大きな政治戦になったのは2006年4月から6月にかけての通常国会のときで、民主党が奇策で出してきた対案を官邸と自民党の国対が丸呑みしようとしたところ、党内から俄に批判が起こり、ギリギリの段階で強行採決に踏み切れず頓挫、会期時間切れで流産に至ったという顛末だった。小泉政権の末期のことで、ポスト小泉の時期であり、自民党の中は今よりもずっと派閥重鎮の力が大きく、権力の分散と均衡が明らかで、官邸が党を無視して政策を専横できる環境になかった。このとき、共謀罪の成立に最も執着して強行突破を指揮していたのは官房長官だった安倍晋三で、すなわち今回の政治は安倍晋三にとって11年前の怨念のリベンジの意味がある。当時、ポスト小泉は、小泉純一郎の指名によって安倍晋三に事実上内定していたが、根回しなしの独断専行が目につく安倍晋三の強権手法に対して、党派閥の面々が快く思わず、「あの小僧が」と軽侮して影ながら抵抗していた様子が窺われる。当時は今のような「政高党低」の独裁体制ではなかった。

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# by yoniumuhibi | 2017-05-22 23:30 | Comments(0)

「闘争」を嫌悪する思想性 - 言葉狩りして自ら武装解除する羊化左翼

c0315619_16023057.jpg新聞報道によると、自民党が「改憲推進本部」の体制を拡充し、幹事長の二階俊博も役員メンバーに加え、年内に原案を取り纏める方針を固めた。来年1月からの通常国会で改憲原案を提示し、憲法審査会にかけて発議に向けての合意をとる見通しとある。半年かけて学会婦人部を調略し、公明党を9条改正に転換させる。学会婦人部が応諾するには、たしかに半年の時間は必要だろう。都議選の後に民進党と小池新党をめぐる政変が起きる可能性が高く、その政変が憲法9条改正と絡めば、夏以降は今とは全く違った政治環境が出現することになる。私は、小池新党をテコにした野党再編が成った場合、安倍晋三は発議前に9条改正の是非を問う解散総選挙をやる思惑なのではないかと睨んでいる。現在の民進党の議員は「安倍政権の下での改憲には反対」と訴えて議席を得ている。この者たちが君子豹変して、選挙の洗礼もなしに憲法審査会で改憲発議に合意するのは有権者にとって公約違反であり、その発議は正統性に瑕疵を抱えることになる。また、安倍晋三からすれば、政界再編で民進党を潰し、新たな枠組み(自民・公明・維新・小池)での巨大安倍与党が選挙で圧勝すれば、国民投票でも圧倒的大差で勝てるという見込みが成り立つ。

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# by yoniumuhibi | 2017-05-19 23:30 | Comments(3)

夏が来れば思い出す - 自然の循環の中に生きる日本人が原点と向き合う

c0315619_16562807.jpg憲法9条改正についてのNHKの世論調査が15日夜に出た。自衛隊を明記することに、「賛成」が32%、「反対」が20%。読売とほぼ同じ結果になっている。先週のマスコミ報道では、石破茂の反対論や船田元の消極論が大きく紹介され、また、安倍晋三の「読売新聞を読め」の傲慢な発言に対してマスコミが反発していたため、その余波で賛否が拮抗する図になるかと予想したが、残念ながらそうした数字にはならなかった。朝日の世論調査も16日の朝刊で発表され、「自衛隊の存在を憲法に明記する9条改正」について、「必要がある」が41%、「必要がない」が44%。こちらの方は予想どおりとなった。読売とは質問の設計を変えるだろうし、結果も異なって出るだろうと推測していたところ、そのとおりの結果となった。本来、NHKは読売と朝日の中間の世論を反映していいし、そういう通念(正常性バイアス)でNHKの世論調査の中立性や信頼性を期待するのだけれど、今回はそうした結果にはならなかった。それ以上に、今回の世論調査で失望させられたのは、NHKも、朝日も、内閣支持率が高いまま安定を維持した事実で、「読売新聞を読め」の暴言の影響は全くと言っていいほど表れなかった。

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# by yoniumuhibi | 2017-05-17 23:30 | Comments(2)

憲法9条の基礎づけ - 平和主義の誓約と立志に代わる国家の原点なし

c0315619_16090487.jpg安倍晋三の9条改憲案について、予想したとおり読売が世論調査を出してきた。案の定、賛成が反対を上回る数字になっている。読売がこの賛否の結果になるのは当然だろう。問題は、朝日と毎日、何よりNHKの世論調査がどうなるかである。安倍晋三が提起して10日間、政界やマスコミの反応は消極的な傾向が目立った。公明党が慎重論を言い、石破茂が党の草案の中身と違うと異議を唱え、岸田文雄も不同意の姿勢を示し、大勢としては今回の動きを唐突で拙速で時期尚早と見て同調をためらう空気が支配的になっていた。読売の世論調査は、そうした躓きと澱みに対して巻き返しを図るための官邸側の一撃だろう。現在のところ、改憲に反対する側の論点は、①総理と総裁の立場を使い分ける二枚舌ではないかとか、②自民党草案と違うものをいきなり憲法審査会で審議せよとはどういうことかとか、③その改正案は日本会議が練った工作ではないかとか、そういった、言わば搦め手からの批判が中心となっている。政局的な表面上の反論だ。9条をなぜ変えてはならないのか、3項を加えて自衛隊を明記してはいけないのか、正面からの護憲側の反論が提示されておらず、国民を説得する立論がされていない。平和憲法の基礎づけという骨太の議論を試みている者がいない。

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# by yoniumuhibi | 2017-05-15 23:30 | Comments(1)

憲法9条を左から壊す裏切り者たち - 安倍晋三案と同じ中身の「新9条」

c0315619_17291339.jpg前回の記事で、野党各党の憲法9条の基本政策について整理を試みた。それを見ると、現在は「野党共闘」を組んで反安倍で連携している四野党、いわゆる「立憲野党」も、9条については立場が同じではなく、9条改正に反対しているのは共産党と社民党の二党だけという事実が了解される。有明の護憲集会で幹部が手を握り合う絵を演出した四野党は、9条改正に反対で一致結束しているわけではない。安倍晋三の今回の改憲戦略は、その齟齬と不一致を衝いて周到に打ち出してきたものである。そしてまた、民進党自由党の憲法についての基本路線に内在する形で、巧妙に方向性を合わせてきた機略でもあり、言わば「最大公約数」を狙った作戦である。最も合意を取りやすい改憲政策の選択手法だ。さらに、自衛隊を9条に明記する改憲案は、この半世紀間、この国の政治でずっと論議されてきた歴史的な争点と課題でもあり、その意味で、正面から保守政党の宿題を果たそうとする骨太の挑戦と言える。他の改憲内容ならば、例えば、高等教育の無償化などは、憲法条文に加えなくても法律で実現できるけれど、自衛権と自衛隊についてはそうはいかない。自衛隊と憲法9条(2項の武力放棄)の矛盾は、原理的で信条的な問題であり、折衷や妥協が簡単にできない問題だ。私は、改憲が具体提起されるときは、必ずこの問題が問われるだろうと確信してきた。

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# by yoniumuhibi | 2017-05-10 23:30 | Comments(5)

安倍晋三の9条改正策と「改憲翼賛会」の悪夢 - 各野党の9条論

c0315619_16432018.jpg5月3日の憲法記念日に、安倍晋三が改憲派の集会にビデオメッセージを寄せ、憲法改正の具体案を提起、条項と日程をコミットした。9条に3項を加えて自衛隊を明記し、2020年に施行すると言う。安倍晋三が本格的に改憲の政治に出て来た。同日、読売は1面トップでこの内容を大々的に報道、安倍晋三は連休前の4月26日にインタビューを収録していて、計画的にこのニュースを読売に発信させていた。憲法改正をめぐる政治戦は新たな段階に入り、護憲派は正念場を迎えたと言っていい。改憲内容の絞り込みの中身は、私が予想していたとおりで、従来から警告してきたところの本丸攻略の戦法だ。2020年の施行というのも、安倍晋三の任期から計算すれば、そこから先の日程はなく、任期中に憲法改正を実現するのが本人の悲願であり、絶対的使命だから、このタイミングで勝負に出た点は唐突とは言えない。私はずっと、5月以降は改憲の政局となり、それが都議選での小池新党ブームと連動し、さらに改憲にフォーカスした政界再編に繋がると予測を述べてきた。共謀罪の政局と改憲の論議が重なり、既存政党(野党)が右翼的に再編される危機の状況になるだろうと言ってきた。安倍晋三の今回の改憲ローンチの勝算は、政界再編(=改憲翼賛会)をプログラムに織り込んでいる点を見抜く必要がある。

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# by yoniumuhibi | 2017-05-08 23:30 | Comments(1)

今村復興相辞任の政治 - マスコミを動員しての一夜の火消しと情報工作

c0315619_18173099.jpg今村雅弘の大臣辞任の件。収拾の動きがやたら速く、マスコミ報道の流れが急だった点が奇怪な印象を残した。二階派のパーティが始まったのは午後5時頃だろうか。報道を見ると、懇親会の前に講演が二つ組まれ、そのうちの一つが今村雅弘の担当で、20分間、復興と防災の話をしている。もう一人が沖縄北方相の鶴保庸介で、おそらくこちらも20分間が割り当てられていたはずだ。領袖の二階俊博の挨拶もあっただろうから、懇親会に移ったのは午後6時すぎ。首相動静で安倍晋三の動きを追うと、午後6時31分に宴席に顔を出すべく官邸を出発、同37分にニューオータニ着、B1宴会場階の「鶴の間」ですぐに来賓挨拶し、同51分にホテルを出ている。喋った時間は5分足らずだろう。が、安倍晋三が金屏風の前に立った頃は、もうネット上には「再び失言」の一報が載って騒ぎになっていた。NHKの7時のニュースでは、午後6時すぎの撮影と思われるが、会場付近のトイレの場所で今村雅弘が記者に囲まれて陳謝する場面が流れた。今村雅弘の話を聞いた誰かが、安倍晋三に連絡を入れ、マスコミ各社の記者にも指示し、今村雅弘を囲ませたものと推察される。一報を聞いた安倍晋三が、すぐに二階俊博に電話で更迭を伝え、その足でパーティの壇上に臨んだのだろう。

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# by yoniumuhibi | 2017-04-26 23:30 | Comments(0)

うるま市長選の敗北とオール沖縄の危機 - しばき隊と一体化する琉球新報

c0315619_18133769.jpg23日にうるま市長選の投開票が行われ、自公推薦の現職候補が勝利した。選挙は自公の現職とオール沖縄が支援する新人との一騎打ちで、その結果が注目されていたが、6000票の差がついてオール沖縄の敗北となった。投票率は60.7%で4年前の前回を下回っている。1月の宮古、2月の浦添に続いて、オール沖縄はこれで3連敗となった。先々週(15日)、辺野古の沿岸部を埋め立てる護岸工事に着手する旨が政府から示され、その後、着工日が投票日を跨いだ今週に変わり、菅義偉が選挙情勢を睨んでいる様子が窺い知れた。投票の行方が分からない拮抗状態なら、勝敗関係なく17日の週に工事強行に突入する予定だったのだろうが、選挙が有利に運んでいることが確実になったため、選挙結果を辺野古についての民意として利用する政治条件を手に入れられる見通しが立ち、工事を24日の週に遅らせたのだろう。オール沖縄側が勝つと、工事強行には逆風の環境になる。朝日の記事によれば、「大量の石材などが海底に投じられ、原状回復は困難になる」とある。本土から辺野古を見ている者の目からは、今回の選挙結果はきわめて大きな意味と衝撃があると思われるが、沖縄の新聞やTWの反応は、それほど深刻な挫折や憔悴の感じがない。

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# by yoniumuhibi | 2017-04-24 23:30 | Comments(1)

共謀罪と「お上を恐れぬ不届き」の刑罰論理 - 精神的自由の侵害

c0315619_15364929.jpg昨日(19日)から衆院法務委員会で共謀罪法案が実質審議入りとなり、夜のニュース番組で取り上げられた。NHKの7時のニュースでは、予備、未遂、既遂の語をパネルに並べて図示し、刑事法上の共謀罪を概念的に整理しようとする演出はあったが、原稿を読んでいるサブキャスターの高井正智が、その中身を本当に理解しているようには到底見えなかった。説明の時間が短く、言葉が少なく、中身に立ち入った解説をしておらず、視聴者も何のことだかよく分からなかったに違いない。安倍晋三の支配下にあり、政府広報の役割を果たすしかないNHKのニュースでは、あの程度がやっとなのだろう。今回、テレビ報道が共謀罪を取り扱う機会は決して少なくないが、共謀罪を正しく解説して視聴者に届けた例がない。例えば、桑子真帆や富川悠太は、「共謀罪の構成要件を改めて、テロ等準備罪を新設する法案が」、と毎晩のように放送の切り出しで言っているが、枕詞のように喋っている言葉の意味が本当に理解できているのだろうか。具体的に「構成要件」の語の意味を、桑子真帆や富川悠太は分かっているのだろうか。共謀罪について正しく知識を届けるためには、憲法や刑法の専門家が登場して一般向けの概説をする必要がある。

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# by yoniumuhibi | 2017-04-20 23:30 | Comments(2)

王毅はDCに飛べ - 中国は9条的外交力で危機打開の主導権を握り直せ

c0315619_16300161.jpg16日のサンデーモーニングの「風をよむ」で、米朝危機の問題が特集された。このコーナーでは、銀座3丁目の松屋前歩道で「街の声」を拾って紹介する。画面に登場するのは、いつも同じような格好をした70代から80代の高齢者で、東京で年金暮らしする関口宏と同じ世代の者たちだ。番組を毎週見ている全国の視聴者のボリュームゾーンでもある。経済的にも、政治的にも、今の日本社会を支えている人たちと言っていい。自らも消費しつつ子や孫を金銭的に扶助する実力を持ち、政治に高い関心と知識を持って投票所にしっかり足を運んでいる人たち。実際に現場を歩くと分かるが、番組が特に意識して高齢者を選んでマイクを向けているのではなく、歩いている日本人の平均的サンプルがあの属性で、もっと若い年代の家族連れとか、4人以上のグループで歩いている場合は、ほとんどが海外からの観光客であり、さらにその8割が中国人である。15年ぶりに再来した米朝開戦危機について尋ねられ、彼らは「成り行きを見守るしかない」とあきらめ顔で答えていた。この映像の言葉は、関口宏の心境をそのまま代弁して表現したものだ。北朝鮮に対する諦念と断念。それが一般の国民の感想として流された。テレビの前の多くの視聴者も同感だったと思われる。

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# by yoniumuhibi | 2017-04-17 23:30 | Comments(1)

独裁者たちが主役となる世界政治 - 金正恩の肥満カリスマと「成功法則」

c0315619_18174828.jpgトランプのシリア攻撃について、米国での反応が記事(9日)になっている。あのナンシー・ペロシが、「この攻撃はアサド政権の化学兵器使用に対する順当な対応だ」と評価、ヒラリー・クリントンも、「もっと早くこの種の軍事行動をとるべきだった」と表明、民主党議員が支持を表明している。シリアに対する国際法違反の侵略戦争を歓迎している。支持率下降で窮地にあったトランプ政権は、一転して今回のシリア空爆と対ロシア政策転換で息を吹き返した。その米国内の状況の好転を見て、調子に乗ってアフガンのイスラム国地下施設にMOABを投下した。36人が死亡している。民間人の被害はないと発表されているが、きのこ雲が上がった直下の地下アジトに戦闘員の家族はいなかったのだろうか。あるいは、想像力を戦場と兵営という実相に及ばせて、そこに、イスラム国に拉致・拘束されコンフォート・ウーマンにされていた人の命はなかったのだろうか。どこかの貧しい村から連れ去られ、誰からもその所在を気に止められないまま、野蛮な新型爆弾の生贄になった、不幸な無名の人の命はなかったのだろうか。それにしても、井上達夫ではないが、米国やEUの健忘症は何だろうか。イラク戦争時の「大量破壊兵器」がウソだったことについての、この10年間の反省や悔悟は何だったのだろう。

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# by yoniumuhibi | 2017-04-15 23:30 | Comments(5)

15年ぶりに到来した米朝戦争の危機 - 予想外の韓国市民社会の安閑

c0315619_16134835.jpg空母カールビンソンが西太平洋を北上し、朝鮮半島の近海に接近している。11日に政府関係者がマスコミに流した情報では、海自の艦艇がカールビンソンの空母機動部隊に合流し、日米で「共同訓練」を実施する予定だと言う。北朝鮮を牽制する狙いだと朝日の紙面記事(12日の1面)にある。普通なら、この軍事行動は「共同訓練」と言わず「合同演習」と言う。マスコミの使う言葉、政府が流す言葉には注意が必要だ。例えば、米韓合同軍事演習という言葉はあるが、「米韓共同訓練」という言葉は検索しても引っ掛からない。演習を訓練と呼んでいるのは、戦車を特車と呼んだ例と同じ姑息と欺瞞だろう。今回の行動は、2015年の新・日米防衛ガイドラインと安保法制(戦争法)の下での、新たな段階での Joint Exercises だから、欺瞞を排する意味で「合同演習」と呼ぶことにしよう。ついでながら、「空母打撃群」という新しい用語も、古い世代の者としてすぐには馴染めないので、感覚が慣れるまでは「空母機動部隊」と呼ばせていただく。「北朝鮮を牽制する狙い」というマスコミの表現も、政府の意向に従ったもので、「北朝鮮に軍事的圧力をかける狙い」というのが正しい。敵国の領土領海の間際に集結しての軍事演習だから、当然、すぐに戦争に移行する性格と含意を持った行動なのだ。

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# by yoniumuhibi | 2017-04-13 23:30 | Comments(4)

米国によるシリア攻撃の動機と構図 - 化学兵器テロの真犯人は誰なのか

c0315619_14324302.jpg米国によるシリア攻撃について、必要十分なコメントは7日夜に報ステに生出演した井上達夫がすべて語った。簡潔で明快な正論の主張であり、付け加える論点は何もない。法的正当性の観点から鑑みて、これは明確な国際法違反の侵略戦争だ。国連安保理の決議もない。有志連合という形式さえも整えなかった。井上達夫が言ったとおり、4日に起きた化学兵器使用事件については、その犯人がアサド政権であるという確証はない。そして、今回の構図は、米国がイラク戦争を始めたときの「大量破壊兵器」の口実と全く同じではないか。あのとき、米英はサダム・フセインが「大量破壊兵器」を隠し持っていると言い張り、情報機関が捏造した「証拠」を国際社会に見せ、世界中のマスコミと人々を騙して虚構を信じこませた。井上達夫は、健忘症ではないかと言ったが、私も同感である。特に欧米のマスコミ報道を鵜呑みにして、アサド政権を犯人だと決めつけている日本の左翼(しばき隊)には猛省を促したい。イラク戦争によってどれだけの犠牲者が出たことか。サダム・フセインは冷酷で残忍な独裁者であり、恐怖政治で国内の人々を弾圧し殺害していたが、だからと言って、米国によるあの侵略戦争を正当化することは絶対にできない。フセインを打倒し排除できたからよかったという結論にはならない。

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# by yoniumuhibi | 2017-04-10 23:30 | Comments(7)

共謀罪法案に反対する - 11年前との彼我、報道の軽さと国民の右傾化

c0315619_14334427.jpg共謀罪の政治戦が本格的に始まった。6日、共謀罪法案が衆院で審議入りし、今日(7日)の朝日は、2面、4面、12面(社説)、31面に関連記事を載せている。過去3回廃案になった共謀罪だが、最も激しい攻防が演じられたのは、11年前の2006年の4月から6月にかけてであり、やはり通常国会の後半戦の時期だった。ブログを始めて3年目の頃で、共謀罪の政治を追跡して4本ほど記事を上げている。それを読み直し、当時の経緯がどうだったかを思い返している。保阪展人も回顧を書いているが、明らかに世論は反対論が多かった。テレビで詳しく報道されるほどに反対世論が盛り上がり、その危険性が国民の間によく浸透し、国会で自民党が無理に押し通すことができない状況になって行った。あのときは、民主党が修正案を出し、与党からも修正の動きが出て、最後に民主党案を丸呑みするかという寸前で自民党と政府との足並みが乱れて流産の結果に終わった。保阪展人も書いているように、当時の与党は共謀罪法案に逡巡の気配があり、今のような強硬姿勢一点張りではなかった。2006年の通常国会は、小泉劇場で自民党が圧勝した1年後であり、数の上では自公は圧倒的だった。そして、このときに共謀罪を強引に押し通そうとしたのは、政権No.2で官房長官だった安倍晋三である。

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# by yoniumuhibi | 2017-04-07 23:30 | Comments(1)

安倍晋三の支持層の岩盤 - リアルな現実の直視と真に有効な対抗策の発案を

c0315619_14431735.jpg4月2日のサンデーモーニングで、大宅映子が森友問題のコメントで次のように言っていた。「もう2か月になるのに、同じところをぐるぐる回ってばかりで、ちっとも核心に踏み込まない」。この意見に同感で、私の気分を代弁した言葉だと膝を打った。同じところをぐるぐる回ってばかりだ。時間だけが無駄に経っている。大宅映子の苛立ちはよく納得できる。普通なら、2か月も経てば、もう特捜部が動いて誰かが逮捕され、強制捜査のガサ入れの絵があっておかしくないのである。本丸である政治家に迫ることができなくても、人身御供の官僚は逮捕されて、検察が国民にエクスキューズの形を作る。憤慨する国民世論を宥めるべく、司法が形ばかりの「正義」の演出に動き、それなりに疑獄事件の始末をつけて幕引きしてきたものだ。ロッキード事件やリクルート事件や佐川急便事件を見てきたわれわれの感覚では、大宅映子と同じ不満と鬱屈となる。が、そうなるはずのものがならない。1年前に騒動した甘利明の収賄事件もそうだった。泰山鳴動してネズミ1匹もなし。司直は動かず、事件の解明はなく、容疑者は容疑者とならず、誰も何も責任をとらされないまま沙汰止みで終わった。今は昔と違うのである。安倍晋三の独裁政治の環境では、大宅映子の常識が寸毫も通用しない。

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# by yoniumuhibi | 2017-04-03 23:30 | Comments(3)

安倍晋三の支持率高止まりの理由 - 受け皿の欠如、いちだんの右傾化

c0315619_17052374.jpg森友学園の問題が、内閣支持率に影響を与えなかった。日経新聞と共同通信が26日に発表した世論調査の結果では、日経は前回より2ポイント上がった62%となり、共同は前回より3ポイント下がった52%だった。先々週末(3/18-19)、読売と日テレが行った世論調査では、内閣支持率が大幅に低下していたので、先週末(3/25-26)の世論調査でもさらに下落に拍車がかかるだろうと期待していたところ、全く逆の数字が出て落胆させられた。私を含めて、世論調査の強い風を待望していた反安倍の側の者たちは、意外な失速に大いに意気消沈したのではないか。先週(3/23)は籠池泰典の国会証人喚問があり、昭恵が100万円を渡した事実が生々しく証言され、週末にかけて昭恵を証人喚問せよという声が高まる状況になっていたため、その世論が反映して内閣支持率は下がるだろうと予想された。ところが、豈図らんや、内閣支持率の急降下はなく、安倍政権は依然として安泰の現状に落ち着いてしまい、正直、天を仰いで途方に暮れる気分にさせられる。この世論調査には不信と不満が残るけれど、結果は素直に受け入れざるを得ないだろう。残念な世論調査が出た後、安倍晋三と右翼は息を吹き返し、今週のネット空間では辻元清美が猛然と叩かれ、右翼が巻き返す展開となった。

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# by yoniumuhibi | 2017-03-31 23:30 | Comments(3)

忖度の語の一人歩き - 事件を「官僚の忖度の物語」にする言説工作と陥穽

c0315619_16092453.jpg忖度という言葉が一人歩きして、森友学園の事件の認識を誤解に導いているように思えてならない。忖度という言葉の氾濫と馴れが、この事件の実像を歪め、われわれに真実ではない偽りの像を信じこませている。安倍晋三と親安倍のマスコミは、忖度という語を巧妙に操って問題を説明していて、そのことによって安倍晋三の関与や責任から世間の目を欺くことに成功している。忖度がキーワードになって事件の通念が形成されることで、疑獄の中心にいる安倍晋三の主体的契機が隠され、不正が曖昧にされ、何やら官僚たちが自然に動いて8億円の国有地値引きが実現したような構図にされている。この事件について忖度の言葉を使うのは危険だ。忖度の語の頻用と氾濫には注意を要する。まず、間違いのないように、忖度の語の定義を確認しよう。広辞苑には「他人の心中をおしはかること。推察」とある。果たして財務省の官僚は、安倍晋三の心中を推し量り、首相の安倍晋三が森友学園の開校を急いでいるに違いないから、その意に沿うよう行政を差配すべく、国有地の定期借地を認めたり、8億円の値引きによる売却を決定したのだろうか。この間の財務官僚の意思決定について、忖度による行為として理解するのが本当に正しいのだろうか。

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# by yoniumuhibi | 2017-03-29 23:30 | Comments(4)

三宅弘の正論 - 野党は法律論で理論武装して佐川宣寿を論破せよ

c0315619_16015058.jpg25日に放送されたTBSの報道特集で、弁護士の三宅弘が登場して、森友問題についての財務省の国会答弁を批判していた。三宅弘は、政府の公文書管理委員会の委員長代理を努めている立場の人間である。それによると、国有地を8億円も値引きして売却したとなると、会計検査院の監査対象になるのは当然で、最低5年間は文書を保管しなくてはならず、もし交渉記録を故意に廃棄していたなら、刑法の公用文書等毀棄罪に該当し、故意でないとしても公文書管理法違反になると説明。公務員の過失として重大問題であり、国会での佐川宣寿の答弁を「役人の奢りと欺瞞だ」と厳しく批判した。テレビを見ながら、ようやく国民を代弁する正論が出たという感慨を抱いた。われわれが聞きたかった正論はこれだ。森友学園の問題が表面化して国会論戦になって以降、野党の追及を侫悪な詭弁と答弁拒否で退けてきたのが理財局長の佐川宣寿で、映像を見るたびに不快と憤懣を覚えさせられたが、佐川宣寿を論駁できる野党議員が出なかった。佐川宣寿が文書廃棄を正当化するところの、財務省の規定を根拠に1年未満の文書だから構わないとする論法に対して、誰も法律論で反駁を加える場面がなかった。野党だけでなくマスコミも同じで、佐川宣寿の強弁を素通りさせてしまっていた。

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# by yoniumuhibi | 2017-03-27 23:30 | Comments(5)

安倍昭恵は100万円を渡している - 晋三の指示どおりに動いた9月5日

c0315619_14381574.jpg安倍昭恵が籠池泰典に100万円を手渡したことは間違いない。23日の証人喚問で枝野幸男が尋問を行ったとき、籠池泰典はこう言っている。「講演後、昭恵夫人が車で帰られた。私が見送りから戻って5-6分後、昭恵夫人から電話をいただいてそう言われた。内閣総理大臣の主人からとなると問題も多かろうと推察した」。重要な証言だが、この「そう言われた」というのは、枝野幸男の「昭恵夫人はその場で『黙ってて』と言ったのか」という質問に対しての回答である。つまり、見送りから5-6分後に昭恵からかかってきた電話は、口止めを念押しする趣旨だったということを示唆している。塚本幼稚園を出て車に乗った昭恵は、すぐに100万円を手渡した首尾を安倍晋三に報告したのであり、間違いなく人払いをした上で渡しましたと連絡したのだろう。そのとき、晋三が昭恵に、念のため籠池泰典に口止めの電話を入れとけと指示し、昭恵は言われたとおりにしたのだ。この日の昭恵は、安倍晋三に命じられたとおり行動している。現金授受の際に人払いするよう指図したのも晋三で、手渡す際に「安倍晋三からです」とだけ言うよう指令したのも晋三だ。昭恵は、現金について「寄付です」とも何とも付言してないのであり、100万円に名目は付けていない。

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# by yoniumuhibi | 2017-03-25 23:30 | Comments(8)

しばき隊研究会とリベラル新党研究会 - 安倍晋三に負け続けた4年間

c0315619_14324960.jpgふと思ったことだが、辺見庸は、野間易通や菅野完や座間宮ガレイをどう思って見ているだろう。最近はあまり現実政治について発言をせず、たまにブログで書いても安倍政治や日米のファシズムについての批判と観想だけだが、政治の本質を洞察することでは誰よりも鋭い感性と眼力を持ったジャーナリストだから、左の方面の異様な鬼胎の動きにも興味を持って注視しているに違いない。左の世界が劣化し変質していること、奇怪で面妖なキャラクターが出現して跳梁していること、そのことの意味を辺見庸はどのような言葉で表現するだろうか。左で3人挙げたから、右でも3人挙げよう。橋下徹、桜井誠、栗秋琢磨。今、右の政治を動かしている怪物たちであり、今後さらに大きな権力と存在感を持つと思われる者たちだ。橋下徹と桜井誠が大阪府庁で喧嘩して罵倒を浴びせ合った事件は、NHKでも報道されたから、辺見庸は知っているに違いない。あの凶悪な絵が今の日本の政治の実像であり、言論空間であるネットでの日常がリアルの世界で形象化されたものだ。人格構造という点に着目して特徴を観察すれば、おそらくこの若い6人はよく類似していて共通項を持っている。暴力の化身。狂気の化身。奸智と詭弁と世才と毒性。そして、時代がそれを求めている。

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# by yoniumuhibi | 2017-03-23 23:30 | Comments(2)

しばき隊研究会のお知らせと参加のお願い - 新しい「前衛党」の出現  

c0315619_17530134.jpg昨年末、「来年は二つのことに挑戦したい」と抱負を述べた。二つのこととは、しばき隊研究会とリベラル新党研究会を立ち上げることである。23日に新しい本の『しばき隊の真実』が刊行されるが、その原稿を書きながら、単独の作業では十分な考察と検討が加えられない限界を思い知った。しばき隊について本格的な研究をする仲間を集めたい。知見を仕入れる必要があり、しばき隊を分析する上で有効な視点を見つけるべく有識者と議論を重ねたい。問題意識の一端と言うと、しばき隊と在日というテーマがある。この問題は、在日と共産党という問題に繋がり、戦後の日本政治史の深層に関わる。この問題について、一つの仮説なり構図を描くことができるだろうか。六全協のとき、在日の多くは朝鮮総連に参加し、日本共産党からは離れる動きになり、70年代以降、個人崇拝(スターリン主義)や主体思想のカルト性をめぐって朝鮮労働党と日本共産党は鋭く反発し合う関係となった。ラングーン事件や大韓航空機爆破事件の後は絶交状態となり、88年に赤旗記者が初めて韓国を訪問、98年に金大中と不破哲三が握手という流れへと続く。2002年には北朝鮮拉致事件が表面化して問題となり、共産党は国会で北朝鮮制裁に賛成する立場になった。

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# by yoniumuhibi | 2017-03-21 23:30 | Comments(1)

籠池泰典の暴露と証人喚問の政治 - 菅野完に狡猾に利用される野党

c0315619_17095126.jpg昨日16日、国会議員団の現地調査に応じた籠池泰典が、安倍晋三から100万円の寄付金を受けたと爆弾発言をした。2015年9月に安倍昭恵が塚本幼稚園で講演した際、「主人からです」と言ってカネを渡したと証言。この証言を受けて、自民党は態度を急変させ、「首相に対する侮辱だ」(竹下亘)だと激高し、来週23日に国会で証人喚問の場を持つことで民進党と合意した。一昨日、菅野完がマスコミの前で仄めかした「現職閣僚がカネを渡した」という疑惑の人物は、安倍晋三本人だった。昨日はテレビもネットもこの問題で一色となり、今日17日のテレビも余韻が続いている。森友学園の問題が噴出した後、安倍晋三の初期の答弁で、自分も妻も寄付をしたことはないと言い切った場面があったに違いなく、であれば虚偽答弁になってしまう。これに対して、菅義偉は午後の会見で、安倍晋三が昭恵を通して寄付をした事実はないが、昭恵個人が寄付したかどうかは確認中だと発表した。歯切れの悪いコメントだ。もし、昭恵が100万円の寄付をした事実がなければ、即、そのような事実はないと否定しただろう。この反応を常識で解釈すれば、安倍昭恵が寄付をした事実はあり、それをどうやって揉み消すか画策中という意味になる。

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# by yoniumuhibi | 2017-03-17 23:30 | Comments(4)

稲田朋美の進退問題となった森友学園事件 - 騒動が収束しない理由

c0315619_17164758.jpg今日(15日)の朝日と毎日の社説は、稲田朋美の虚偽答弁の問題を取り上げている。朝日は「こんな釈明は通らない」と見出しを打ち、不誠実で身勝手な弁解の態度を厳しく責めている。「記憶に基づいて答弁している」という釈明に対して、そんな言い訳は通らないと一蹴、「不明確な点があれば答弁を保留し、事実を確認したうえで答弁すべきだ」と正論を置いて反駁した。南スーダンのPKO派遣に関して、ジュバでの戦闘を「衝突」と言い換えて国会で強弁した件についてもあらためて指摘し、「現実をねじ曲げた答弁だ。本末転倒もはなはだしい」と批判している。「国防を預かる稲田氏の答弁の信頼性そのものが揺らぐ、深刻な事態である」と結論した。毎日の社説は、「虚偽答弁の責任は重い」の見出しで、「結果として答弁が虚偽であったことは間違いない。『虚偽ではなく記憶違いだった』という稲田氏の説明は著しく説得力を欠く」と指弾、「結局、ウソがばれたから認めたのではないかと見られても仕方がない。閣僚が国会答弁を軽んじるのは許されない」と断じ、稲田朋美をあくまで擁護する安倍晋三に対して、「この政権の対応も理解に苦しむ」と言っている。読売と日経は、社説に稲田朋美の問題を取り上げていない。

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# by yoniumuhibi | 2017-03-15 23:30 | Comments(2)

「震災から6年」の与良正男の暴言 - 脱原発の気運はどこで挫けたのか

c0315619_16464598.jpg震災から6年の特集を放送した12日のサンデーモーニングで、与良正男が聞き捨てならないことを言っていた。原発事故の直後に政府と東電が情報隠しに奔走した映像が流れたが、与良正男が、何を思ったのか、次のように言い放ったのだ。「あのとき、メディアは情報隠しをしていると批判されたが、そうではない。分かっていて隠したわけではない。何が起きていたか僕も分からなかったし、専門家も、日本全体が分かっていなかった」と。この自己正当化の言い訳の言葉は、事故後も何度も聞いた覚えがあるし、与良正男もどこかで発言していたかもしれない。しかし、6年後の今も、こんな身勝手な愚痴を平気で言いのける与良正男の神経はどうなっているのだろうと唖然とする。この男は幼稚だ。安倍晋三と同じで、幼稚園児のような未熟な精神性のままで還暦に達している。与良正男が無知で、そのとき何も状況を理解できなかったことは事実だろうし、わざわざ言うまでもないことだ。だが、科学的な知見を持ち、事故の内実を的確に推測できていた専門家は少なからずいた。広瀬隆がそうだし、田中三彦がそうだし、小出裕章がそうだ。与良正男の言う、専門家も分かっていなかったという主張は真っ赤なウソだ。

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# by yoniumuhibi | 2017-03-13 23:30 | Comments(3)

鴻池祥肇の暴露ハプニング - 籠池泰典を切り捨てて安倍晋三を守る一計

c0315619_14591364.jpg1日夜に鴻池祥肇の爆弾会見があり、今週後半はこの話題でマスコミとネットが騒然となっている。週末のテレビの報道番組でも、森友学園問題と鴻池祥肇の口利き事件 - 籠池泰典による贈賄申込み事件 - がトップに来るだろう。1日昼に共産党の小池晃が参院予算委で暴露した「籠池泰典による自民党議員への働きかけの面談報告書」は、鴻池祥肇事務所のものだった。鴻池祥肇が自ら共産党本部に証拠文書を持ち込んでいたのであり、小池晃の質疑とタイミングを合わせてNNN(日テレ)に同じ文書を渡し、午後7時からマスコミ各社を集めて会見を開いていた。爆弾会見が報道された直後は、鴻池祥肇の「こんにゃく投げ返し」のパフォーマンスに釣られ、「出入り禁止や」という口上に騙され、鴻池祥肇と森友学園は絶交になったかのように解釈する向きが多かったが、それは錯覚で、「こんにゃく投げ返し」の一件があった2014年4月以降も両者の関係は続き、陳情と対応は2016年3月まで長々と続いている。また、鴻池祥肇は口利きを行ってないなどという認識が一人歩きしているが、これも事実誤認で、鴻池祥肇は口利きを行っている。鴻池祥肇事務所と省庁との一連のやり取りこそが典型的な口利きだ。誤解してはいけない。

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# by yoniumuhibi | 2017-03-03 23:30 | Comments(8)

赤坂飯店のキャップ会合 - マスコミの直参工作員を集めた緊急対策会議

c0315619_16054059.jpg昨夜(2月27日)の首相動静で伝えられたところの、赤坂飯店での報道各社キャップとの会食は、森友学園事件の難局を切り抜けるために安倍晋三が緊急招集したものだ。一部に、安倍晋三がマスコミに圧力をかけるためとか、恫喝するためとか、馴れ合いとか、この会合の目的と性格について書いているツイートがいるが、それは見当外れのナイーブな発想と認識である。無知にもとづく誤解も甚だしい。集まった官邸キャップや与党キャップという者は、40代前半くらいの若い記者たちで、まさに安倍親衛隊と呼ぶに相応しい、安倍晋三の権力中枢を構成する側近の工作員たちに他ならない。安倍晋三とイデオロギーを同じくし、安倍晋三の権力維持のために奔走し、諜報活動と世論操作に暗躍して権力を実際に運営している連中だ。NW9に出て来るNHK官邸キャップの原聖樹とか、岩田明子を想起してもらいたい。安倍政権の権力機構の一部である。政権を支える側近要員という位置からすれば、萩生田光一や西村康稔や柴山昌彦とかと変わらない重要な身内の手駒だ。彼らは安倍政権のことなら何でも知っているし、秘密を共有しているし、所属する新聞社やテレビ局の上司幹部が知らない情報を知っている。特権エリートとしての権力者意識を持って動いている。

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# by yoniumuhibi | 2017-02-28 23:30 | Comments(6)

共謀罪を阻止した10年前 - 世論の半数が「テロ等準備罪」容認に愕然

c0315619_16161018.jpg平成27年度予算案は、今日(27日)衆院を通過して参院に送られた。国会論戦の主舞台は参院予算委に移る。森友学園の問題は、毎日新しい情報が飛び出して疑惑が広がり続けている。この問題の特徴は、いわゆる法的責任が関心の焦点になっていないことで、国有地払い下げに伴う、政治家の介入による利益供与という明らかな疑獄事件であるにもかかわらず、贈収賄の容疑が当事者に浮上すると誰も想定しておらず、テレビ報道でも元特捜検事とかの法律専門家が登場して解説しない。その気配が寸毫もない。注目は、安倍晋三の支持率が落ちるかどうかという点にかかっていて、世論調査の数字に影響を与えるマスコミ報道がどれだけ熱心にこの問題を扱って批判を拡大するかというところにある。世間も、マスコミ関係者も、半信半疑というか及び腰なのは、昨年の甘利明の口利き収賄事件の顛末があり、稲田朋美や高市早苗らの白紙領収書の問題があったにもかかわらず、結局、何もお咎めなしで済まされ、捜査当局が動くでもなし、国会証人喚問があるでもなし、何もないままに政治が進行した現実があるからだ。甘利明の口利き疑惑はわずか1年前のことだが、遠い昔のことのように思われる。その後の参院選は安倍晋三が大勝した。

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# by yoniumuhibi | 2017-02-27 23:30 | Comments(3)

「平等に貧しくなろう」の無策と退嬰 - なぜ介護ロボットを開発しないのか

c0315619_15353403.jpg上野千鶴子の「移民政策は無理」「平等に貧しくなろう」の発言について、前者には賛成だが、後者には反対だと私の立場を述べた。前の記事では、日本を移民社会に改造することを理想化し、米国型の多民族混合社会の夢へと狂奔するしばき隊と左翼を厳しく批判したが、今回は、後段の「平等に貧しくなろう」の問題について論じよう。上野千鶴子は中日新聞の談話でこう言っている。「大量の移民の受け入れなど不可能です。(略)移民は日本にとってツケが大き過ぎる。(略)だとしたら、日本は人口減少と衰退を引き受けるべきです。平和に衰退していく社会のモデルになればいい。一億人維持とか、国内総生産(GDP)六百兆円とかの妄想は捨てて、現実に向き合う」。日本を大量移民社会にするのは無理だから、人口減少と衰退を引き受けるべきだという結論と提言を置いている。この主張には私は全く同意できない。論理に飛躍がある。経済学の視点と思考がない。移民を受け入れて人口規模を維持しないと経済成長はできないという認識は、あまりに素人の発想にすぎ、社会を研究する学者として軽薄すぎる。反安倍の左翼側がこんな無策を言っているから、アベノミクスを唱える方に説得力が出て、国民の支持が安倍晋三に傾く方向に導いてしまうのだ。

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# by yoniumuhibi | 2017-02-21 23:30 | Comments(4)

上野千鶴子の「移民政策は無理」論 - 不当な「排外主義」のレッテル貼り

c0315619_16484601.jpg先週、上野千鶴子が建国記念の日に中日新聞に寄せた談話をめぐって、ネットの中で大きな議論が巻き起こった。上野千鶴子の主張は、大きく整理すると、(1)移民政策は日本では不可能なのでやめた方がいい、(2)日本は衰退を受け入れるしかないから平等に貧しくなろう、の二つである。二つの主張について左翼から轟々たる非難が上がり、現在でもその余韻が残っている。中日新聞に載った上野千鶴子の議論は、アカデミーの大御所様の意見として、何やら杜撰で無責任な誹りを免れないものがあると私も思うが、政策論として見たとき、重要な問題提起を発していて、今後の日本の経済政策を考える上での思考材料を提供したことは間違いない。移民の大量受け入れに舵を切るべきかどうか、そろそろ政策判断を迫られているときだという点は私も同感だ。その意味では、世論を喚起する刺激的な一石をビッグネームが投じたと言えよう。残念なことに、ネットでは話題が集中して侃々諤々されながら、議論をフォローするマスコミ報道が一つもない。朝日新聞がこの問題を紙面に取り上げないのは顰蹙だろう。結論から言えば、私は、(1)については賛成であり、(2)については反対である。

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# by yoniumuhibi | 2017-02-20 23:30 | Comments(6)

インドで考えたこと - デリーとニューデリー

c0315619_16142545.jpgインド観光中、アテンド担当のガイド氏からカーストについて説明はなかった。移動中の車窓から途切れることのない、半スラム街と路上の物売りの人々とカーストとの関係について質問して答えを聞きたかったが、それは憚られることだった。インド憲法ではカーストによる差別を禁止していて、表面上は差別のない国作りをめざしている。だが、現実にはカースト制度が生きていて、結婚や就職のときに問題となり、インドはその社会的慣習を廃止していない。ヒンズー教そのものがカーストを認めていて、ヒンズー教徒として生きることは、カースト制度を肯定し、カーストに属し、カースト社会の中に身を置いて人生を送ることを意味する。ヨガと瞑想という表象に注目すれば、積極的なライフスタイルに映り、他宗教に対して寛大で排他性や独善性がなく、自然で宗教本来の姿に見えるヒンズー教だが、それはカーストを固定・再生産する元凶の観念システムでもある。インド国内でカーストが禁忌であり、公論の対象として喋々されるべきものでないことは、3日間の旅行でそれとなく察せられた。堀田善衛はインドに3か月も滞在し、私と同じくカーストに強い関心を持っていたに違いないが、岩波新書(青)には観察と報告が記されていない。現地で得る情報がなく、迂闊な議論ができなかったからだろう。

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# by yoniumuhibi | 2017-02-17 23:30 | Comments(2)


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