敵基地攻撃能力から核武装へ - 安倍晋三の前に屈服して沈黙のマスコミ

c0315619_16473905.jpg射程900キロ超の長距離巡航ミサイルの導入を防衛省が決め、来年度予算で調査費を計上した件が報道され、マスコミで少しだけ話題になっている。これは敵基地攻撃能力の保有であり、自衛隊の専守防衛の逸脱ではないかと懸念を示す声が、ほんの少しだけ微かに聞こえる。具体的な装備の内容は、F35Aに搭載する射程900キロのミサイルで、現在の自衛隊機のミサイルの射程の5倍を超える距離になり、北朝鮮の大部分と中国の沿岸部が攻撃範囲に入ることになる。小野寺五典は、これはあくまで日本を防衛するための装備で、敵基地攻撃を目的としておらず、専守防衛に反するものではない、と言っていて、懸念を打ち消す発言をしている。報ステの後藤謙次は、議論が少なすぎるとコメントしていた。国会で議論がなく政府の説明が不十分だと後藤謙次は言いたいのだろうが、国会で議論がないのなら、どうしてマスコミがこの問題を詳しく特集して問題提起しないのだろうと、テレビの前で苛立つ気分を押さえられない。明らかに、今回の措置は敵基地攻撃能力保有の第一歩であり、改憲保守側の長年の悲願であった政治目標の達成であり、自衛隊の専守防衛という国家原則の破壊なのに、その恐ろしい政治的意味についての指摘と警鐘がない。

More
[PR]
# by yoniumuhibi | 2017-12-14 23:30 | Comments(0)

素直に喜べないノーベル賞 - 暴論の誹りを承知で敢えて違和感を言う

c0315619_17115809.jpg昨夜(12/11)の報ステでは、ノーベル平和賞の授賞式で演説したサーロー節子が大きく取り上げられ、オスロでの単独インタビューの映像が紹介された。今日の朝日には13面に講演の全文が載り、39面に会場を取材した関連記事が載っている。1面には「核兵器は必要悪ではなく絶対悪」だというサーロー節子の言葉が見出しで載り、16面の社説もこの問題を書いている。サーロー節子のスピーチはとても感動的で、そして歴史的なものであり、文科省が後で何らか教材にするかなとも思ったが、NHKがニュースで全く取り上げずに無視したことを考えると、政府の姿勢が窺え、安倍政権では無理だろうなとも悲観する。昨夜放送されたインタビューでは、核兵器廃絶がどれほど遠い理想だと言われても、そこへ一歩一歩近づくことができるのであり、現実を変えて行くことができるのだから、それを信じて一人一人が努力することが大切なのだと視聴者を励ましていた。力強い訴えであり、そして、丸山真男の「現実主義の陥穽」のロジックを思い起こさせる真理の主張で、聞く者の心に勇気と律動を与える言葉だった。サーロー節子のことはこれまで全く知らなかった。突然、登場した感がある。90年代になって突然出て来たベアテ・シロタのようだ。救世主が出現したように感じる。

More
[PR]
# by yoniumuhibi | 2017-12-12 23:30 | Comments(3)

親友を庇って官憲から守った思想犯の吉野源三郎 - 古在由重の証言

c0315619_18090008.jpg吉野源三郎が、『君たちはどう生きるか』を出す6年前、治安維持法違反で逮捕された経歴の持ち主であることについては、12月2日の朝日の天声人語でも簡単に触れていた。丸山真男は「回想」の中で次のように書いている。「吉野さんには、私の場合などとは比較に絶するような特高体験があります。吉野さんが取調べの際に、まったくのフィクションを供述用に『創作』してまで、親友に特高の手がのびるのをくいとめた、という話は(略)、私は古在(由重)さんから直接うかがって感動しました。(略)けれども、それほど毅然としていた吉野さんでさえ、はじめ陸軍少尉として軍法会議にかけられたときには、どこまで自分がこの試練に耐えられるかに深刻に悩まれたようです」(岩波文庫 P.323)。吉野源三郎は、東京帝大を卒業した後、1925年(26歳)に陸軍の近衛野砲兵連隊に一年志願兵として入隊している。一年後に除隊したが、予備役だったため、1931年(32歳)に逮捕されたとき、通常の刑事司法手続きではなく軍法会議にかけられ、1年半の間、陸軍刑務所(現在の渋谷公会堂付近)に収監された。沖縄の米兵が性的暴行事件を起こすと軍法会議にかけられて判決を受ける。憲法9条が改正され軍法会議が設置されると、こうした戦前の日常が復活し、予備役は裁判所ではなく軍事法廷で裁かれる点を留意すべきだろう。

More
[PR]
# by yoniumuhibi | 2017-12-07 23:30 | Comments(1)

池上彰や斉藤孝が『君たちはどう生きるか』の宣伝に便乗する欺瞞

c0315619_16374505.jpg12月2日の朝日の天声人語に『君たちはどう生きるか』のことが書かれている。朝日は11月3日の社説でもこの本を取り上げていた。マガジンハウスが出したマンガ本は、現在100万部の売れ行きとなっていて、この本の人気は社会現象になっている。私は前の記事で、本がブームになっている割にマスコミで話題になってないと書いたが、その認識は間違っていたようで、TBSの「王様のブランチ」(11/18)やNHKの「おはよう日本」(11/26)などのテレビ番組で紹介されていて、それが宣伝効果となってさらに販売部数を伸ばしているようだ。私がどうしてこの本のブームについてマスコミ報道の不足や無視を感じたかというと、日頃接しているテレビ番組である、NW9、クロ現、報ステ、サンデーモーニング等々に取り上げられてなかったからで、きっと官邸の監視統制の目が光っていて、報復を恐れて避けているのだろうと疑っていた。どうやらそれは邪推だったようで、いずれこれらの番組でも特集されるに違いない。だが、今のこの本のブームと出版マスコミ業界の便乗と喧伝には、私は率直なところ首を傾げてしまう。池上彰とか斉藤孝とか掘江貴文とか、この戦後民主主義の古典とは真逆の陣営に属するところの、まさに敵の思想の猛者である俗物たちが、ぞろぞろと登場して囃し立てている風景は異様で我慢できない。

More
[PR]
# by yoniumuhibi | 2017-12-05 23:30 | Comments(2)

補遺 - マルクスの「生産関係」と「交通形態」、平田清明の「交通」論

c0315619_12565865.jpgマルクスの生産関係の概念は、所有と階級の契機を含んだタテの社会関係の意味を持つ。吉野源三郎が『君たちはどう生きるか』で論じている「生産関係」は、平面的なヨコの繋がりで、商品の中に凝縮された社会的分業の総体を意味している。が、丸山真男は「回想」での解説において、これぞ「資本論入門」の極意であり、見事な説明の表現であると絶賛していて、「生産関係」の概念の異同については特に触れていない。それはなぜだろうと考え、前回のような仮説を立ててみた。その仮説にたどりつく前に想起したことは、もともとマルクスの生産関係の概念が、あの史的唯物論の公式 - 『経済学批判』の序言に示された「導きの糸」 - として完成する前には動揺と変遷を遂げており、「交通形態」という言葉が使われた時期もあったという理論史の事実だった。初期の『ドイツ・イデオロギー』では、「交通形態」という語が頻出し、そして同時に「所有形態」という語も登場する。国民文庫版の訳者である真下信一が、序文で次のように解説している。「マルクスとエンゲルスによって仕上げられた理論の若干の基礎概念をあらわすために、『ドイツ・イデオロギー』のなかでつかわれた用語は、その後彼ら自身によって、それらの新しい概念の内容をもっと精確にあらわす別の用語に取り換えられた」(P.11)。


More
[PR]
# by yoniumuhibi | 2017-11-30 23:30 | Comments(1)

『君たちはどう生きるか』における「生産関係」の問題について

c0315619_12465271.jpg『君たちはどう生きるか』の中の「生産関係」について、一点、指摘をしておきたい。この言葉は、作品全体の中できわめて重要なキーワードで、主人公が「コペル君」というニックネームを持った理由と密接に関係している。その物語の経緯については、あらためて紹介する必要もないだろう。コペル君が発見して名づけた「人間分子の関係 編み目の法則」の直観と報告が、おじさんによって概念的に整理され、それが経済学の「生産関係」であり、社会科学で一般的に使われている術語であることが説明される。丸山真男は付録の「回想」でこう書いている。「コペル君が小さい頭で、いかにも幼いコペル君にふさわしい推論を積みかさねて『法則』に到達する過程が、すこしも『大人』の立場からの投影という印象を与えず、きわめて自然に描かれているのにも感心しますが、おじさんがこの手紙を承けて、そこから一方ではコペル君をはげましつつ、他方で『人間分子の法則』の足りないところを補いながら、それを『生産関係』の説明まで持ってゆくところに読みすすんで私は思わず唸りました。これはまさしく『資本論入門』ではないか。(略)資本論の入門書は、どんなによくできていても、資本論の入門書であるかぎりにおいてどうしても資本論の構成をいわば不動の前提として、それをできるだけ平明な表現に書き直すことに落ち着きます」(P.312-313)。

More
[PR]
# by yoniumuhibi | 2017-11-28 23:30 | Comments(1)

『君たちはどう生きるか』のブーム - 若者にはこう読んでもらいたい

c0315619_14332614.jpg吉野源三郎の『君たちはどう生きるか』がマンガ化され、ベストセラーになっている。amazonの総合ランキングで1位になっていて、岩波文庫のオリジナルの方も文庫のランキングで上位に入っている。先日、宮崎駿が新しいアニメの題名を「君たちはどう生きるか」にすると発表したことも、このブームに拍車をかける一因となった。若者の間での宮崎駿の影響力は圧倒的だ。ただ、出版の世界で大きなトレンドになっているほどには、マスコミがこの状況を話題にしていない。テレビの報道番組で本が紹介される機会に接しない。やや奇妙な感じがするし、安倍晋三と菅義偉が統括支配する世界だから不思議ではないなと思い直したりもする。この古典は、日本の戦後の教育の根幹に位置する作品だ。戦後民主主義を担う精神のカーネルを養成するべく、中学生になる子どもに読ませてきた教育書で、倫理を学ぶ物語である。われわれの世代において、子どもの頃、この本は空気のようなもので、周囲には「おじさん」のような教師が少なからずいて、われわれにコペル君のような精神的成長を促していた。私もその教育過程の通過儀礼を受けた一人だけれど、当時、この本に特に大きく影響を受けたという実感はない。なぜなら、周囲の環境が、学校も、マスコミも、悉く「君たちはどう生きるか」的であり、吉野源三郎の思想を基調とし骨格とした倫理的空間だったから。

More
[PR]
# by yoniumuhibi | 2017-11-25 23:30 | Comments(3)

山口二郎による護憲派の罵倒 - 不当に貶められてきた護憲の立場

c0315619_16160794.jpg前回、山口二郎が2004年に日本政治学会で発表した基調報告の一部を紹介した。その中で、山口二郎は社民党(社会党)の護憲の主張を罵倒し、共産党については存在の価値のない政党だと斬り捨てていることが確認された。山口二郎のこの20年間の言論を見ると、護憲の立場に対する悪罵と侮辱に徹し、憲法9条を守れと唱えてきた社会党や戦後民主主義に対する軽蔑と排斥で一貫していることが分かる。一つ一つ検証して証拠を挙げよう。手元に2004年刊の岩波新書『戦後政治の崩壊』がある。その冒頭、こう書いている。「2003年秋の総選挙では(略)土井たか子が敗北の責任をとって社民党党首を退いた。(略)土井の挫折は、憲法第九条をめぐる帰依と怨念の両面の風化を意味している。『頑固に護憲』を貫いた土井は、九条に対する信仰を体現した政治家であった。戦後憲法ができて間もない五十年代、左派社会党の指導者が『青年よ、銃を取るな』と叫べば、平和を求める国民から澎湃たる支持が沸きあがった。ところが、実際に青年が銃を持って海外に出動している今、社民党は見る影もなく衰弱している。護憲というメッセージが国民に対する訴求力を失ったことは明白である」(P.ⅰ-ⅲ)。「もはや憲法は政治家がおのれの信念をかけて論ずべき崇高なテーマではなくなった」(P.ⅳ)。

More
[PR]
# by yoniumuhibi | 2017-11-22 23:30 | Comments(2)

共産党を排除した山口二郎 - 「政治改革」とは何だったのか

c0315619_17100184.jpg11月17日の朝日新聞オピニオン面に「ロシア革命100年」と題した不破哲三のインタビューが載った。その中でこんなことを言っている。「80年に一部の野党が『共産党を除く』という原則を唐突に打ち立てました。(略)共産党排除という異様な政治体制が34年続きました。それ以前はマスコミでも、ひとつの政党として自然体で見られてきました」。この事実認識は具体的にどういう中身を指しているのだろうか。もし、「34年続きました」という指摘が現在も進行中であるという意味なら、「80年」は83年ということになり、「80年」ではなく「80年代」とするのが正確だったという説明になる。もし言葉どおりに「34年続きました」の起点が1980年であるなら、その共産党排除の政治体制は2014年で終了したという捉え方になる。2015年夏に安保法制の政治戦があり、それを契機に「野党共闘」の政治が始まる経過があるので、不破哲三はその文脈で時間軸を整理しているのかもしれない。80年に共産党を排除した「一部の野党」とはどの政党を指すのだろうか。社会党だろうか。確かなことは、この時期に自民党政権に対抗する野党の共闘態勢のあり方が変わり、社共の革新統一戦線が崩壊し、社公民路線にリプレイスされたということである。不破哲三はその事実を言っているように聞こえる。

More
[PR]
# by yoniumuhibi | 2017-11-20 23:30 | Comments(4)

小選挙区制に八つ当たりして失敗の責任を転嫁する内田樹と中野晃一

c0315619_15424044.jpg14日の毎日の記事で内田樹が総選挙を総括する意見を上げている。「まず感じたのは小選挙区制という制度の不備である」と書き、小選挙区制に対する不満をぶちまけている。この主張は、投票結果が出た直後に中野晃一が言っていた。どうやら、安倍晋三が圧勝した結果に苛立っている文化人たちの間で、小選挙区制に対する批判が共通の問題意識になっているようだ。昨年、トランプが勝利した米大統領選の報道を受けて、文化人たちの間で、没落した中間層に夢を抱かせないよう上から説教を垂れようとした思想運動が起こったことを思い出す。ユニクロを着て鍋をつついて我慢せえと清貧の心構えを垂れていた。年末から正月にかけて、上野千鶴子、小熊英二、長谷部恭男、杉田敦などが、この線に沿って同じ言説をマスコミで披露した。アカデミーの世界は狭い。どこかで身内で顔を合わせて世間話をしているうちに、こういう安易で傲慢な認識と結論になったのだろう。トランプ的なポピュリズムとファシズムを阻止するためには、大衆に幻想を抱かせてはならず、中産層に復活の夢を諦めさせなくてはいけない、われわれ岩波文化人が愚かな大衆を教導して自覚を促そうと、そういう「使命感」で一致したのに違いない。今回は、安倍圧勝の総選挙を受けて小選挙区制の見直しが主題になり、年末から年始の大手紙のメインの論調になるのだろうか。

More
[PR]
# by yoniumuhibi | 2017-11-16 23:30 | Comments(2)

ロシア革命から100年 - 20世紀の資本主義国の庶民を守った防波堤

c0315619_15014624.jpgロシア革命と社会主義について、もう一つ論じておかないといけない問題がある。それは、20世紀にその存在があったから、われわれは幸福な人生を送ることができたという間接的意義だ。世界が二つに分かれた片方の内側は、どうしようもなく悲惨で暗鬱なもので、その住人に苦難と忍耐と絶望を強いるものだった。スターリンの恐怖支配と暗黒政治の犠牲者は2千万とも3千万人とも言われている。毛沢東とポルポトを足せばどれくらいの数に上るか分からない。ゴルバチョフが登場してすぐの末期ソ連を旅した経験があるけれど、そこで目撃した人々の疲労感と苦悩と憔悴の表情を忘れられない。ソ連の統制と欺瞞と貧窮に疲れ果て、社会主義を厭うて恨んでいた。あのとき、渓内譲は岩波新書の新刊の中で、ソ連が崩壊することはないだろうと楽観的な予想を書いていたが、現地を見た私は間もなく終焉が近いことを確信した。20世紀後半、そこに、私の人生の半分があり故郷がある。小学校社会科の教科書では世界地図は二つに色分けされ、青色と赤色に塗り分けられていた。社会主義の体制下で生きる人々は塗炭の苦しみを強いられ、われわれはそこから自由で、人生に希望の持てる時代を送ることができたけれど、真実を直視し意味を総括すれば、彼らの犠牲のおかげでわれわれは幸福な環境を与えられたと言い得る。

More
[PR]
# by yoniumuhibi | 2017-11-13 23:30 | Comments(3)

ロシア革命から100年 - 資本主義が続くかぎり社会主義も生き続ける

c0315619_17173669.jpg丸山真男は今から60年前、論文『「スターリン批判」における政治の論理』の中でこう言っている。「フランス革命についても、歴史学的な解釈こそ今日でっも盛んに行われているが、そうした学問的論争が直接に政治的意義を帯びた時代はとっくに過ぎ去った。フランス革命とそれにつづく干渉戦争の過程で冒された数多くの愚行や残虐をどんなに力をこめて弾劾する人々も、人権宣言の諸原則が今日文明世界の公理として通用していることを承認する(略)。ところが、ロシア革命とその諸々の連鎖反応については、残念ながら今日の世界はまだその与えた心理的ショックから回復するだけの時間的距離をもっていないようである。それは革命後四〇年というような自然的時間についていうのではない。(略)むしろ問題はロシア革命が投げかけた挑戦に対して、今日の世界が - ソヴェート同盟を中心とする社会主義世界を含めて - いまだに十分な決着を与えていないこと、従ってそこに含まれた諸々の争点が今日なお生々しい現実性を帯びてわれわれの全存在を揺るがしていることから来ている。(略)ラスキのいうロシア革命の『莫大な成果』と『莫大な代償』はいまだにひとびとの心の中に適当な平衡点を見出しえず、利害と立場と局面の衝撃とに応じて、あるいはプラス面が心理的に自乗され、あるいはマイナス面が大映しにされる」。(『現代政治の思想と行動』 旧版 P.306-307)

More
[PR]
# by yoniumuhibi | 2017-11-10 23:30 | Comments(5)

座間の大量殺人事件への視角 - 何の意見も反応もない社会学アカデミー

c0315619_14443049.jpg座間のアパ-トで殺害された23歳の被害者のことがテレビで報道されていた。小学校のときの写真と卒業文集が紹介され、飼育係で動物を可愛がっていたという。山梨で母親と兄と3人で暮らし、中学1年のときにトラブルがあり、家に引きこもりになった。何があったのか詳細は伝えられてないが、おそらくいじめだろうと想像される。薄幸な少女は12歳のときに引きこもりになり、10年間ずっと家にいて、母親が死んだ今年、事件に巻き込まれて犠牲になった。今週になって23歳の被害者の実名と写真がマスコミに公表され、経歴情報が公開されたことでネットでは驚きの声が上がっていた。警察はこんなことをしていいのかという声があった。無論、公開したのは被害者の兄の意思と決断によるものだ。幾つか年上のはずの兄は、天涯孤独の身になってしまった。この兄妹に同情する。そして、写真とプロフィールを出してくれてよかったと思う。兄が勇気を出して妹の素顔を教えてくれたことで、私の中で事件はかなり立体的な輪郭を整え始め、この事件をどう理解すべきかという視角が備わり始めた。意味を解読することができるようになった。まだ、誰もこの事件について本格的な考察を出していないが、私の直観を言えば、まさに日本の貧困の現実が本質的契機ということになる。

More
[PR]
# by yoniumuhibi | 2017-11-08 23:30 | Comments(4)

共産党はなぜ後退したのか - 敗因を分析する

c0315619_15362298.jpg今回の衆院選で最も大きく惨敗したのは共産党で、議席を21から12へとほぼ半減させる結果となった。2013年から続けてきた党勢拡大が止まり、深刻な後退の局面を迎えている。比例得票数は440万票。ネットやマスコミでは、枝野幸男の立憲民主党に風が吹き、その影響を受けて比例票を奪われたためだという見方が一般的だ。共産党の支持者からは、立憲民主党の選挙区での当選を助けるために候補者を降ろした共産党の自己犠牲は立派だという類の、何やら敗北の真因を直視することから逃避する美談工作的な自画自賛の弁も横溢している。しかし、もし選挙区での候補者を降ろすことが比例区での得票減や議席減に自動的に繋がるのであれば、そもそも共産党の「野党共闘」作戦は最初から自滅の戦略だったということになり、戦略が間違いだったという結論になるだろう。昨年の参院選では全国32の1人区で「野党共闘」を実現させたが、共産党は比例で601万票を得ている。4年前の2013年の参院選での共産党の比例票は515万票で、このときは「野党共闘」はなかった。共産党は単独で全国に候補を立てて戦っている。2016年と2013年の二つの参院選を比較して言えば、「野党共闘」のために選挙区で候補を降ろしたことが、必ずしも比例の得票減を招いた原因だとは即断できない。

More
[PR]
# by yoniumuhibi | 2017-10-31 23:30 | Comments(4)

立憲民主党を宏池会に喩える言説の盲点 - 「政治改革」の検証と総括を

c0315619_11340882.jpg衆院選の結果が出た後、立憲民主党を宏池会の表象に擬えて積極的に意味づけ言説が流行している。29日のTBSの番組で田中秀征が言っていたが、24日のプライムニュースで山口二郎もこの説を唱えて立憲民主党の意義を強調していた。山口二郎によれば、現在の自民党と立憲民主党の二つの対峙は、嘗ての自民党の清和会と宏池会・経世会の二つの間の対立として構図化できるもので、嘗ては派閥間対立であった保守派とリベラル派の対立が、外に出て政党間対立となったものだと了解すればよいとと言う。この比喩は床屋政談的な俗論の体裁をとっているが、図式として単純で分かりやすく、立憲民主党を支持する者は飛びついてしまいがちな説法である。山口二郎はこうした言説を操って、再び二大政党制を正当化する世論を再生しようと工作を試みている。昨年の田中角栄のブームとノスタルジーもそうだが、極右の安倍一強時代が続く中で、マイルドな保守であった宏池会・経世会への評価が高まる傾向が著しい。けれども、山口二郎の指摘には盲点と錯覚があることにお気づきだろうか。重要な問題が捨象されている。それは、70年代の日本には自民党の外側に社共勢力が対抗していた実態だ。自民党の二大派閥だけで政治をやっていたわけではない。

More
[PR]
# by yoniumuhibi | 2017-10-30 23:30 | Comments(3)

理念と政策の一致、筋を通すこと、数合わせ、永田町の権力ゲーム

c0315619_17023186.jpg選挙後のマスコミの世論調査が行われ、予想どおり立憲民主党が高い支持率を得ている。朝日の報道では、立憲民主党が17%、希望の党が3%となり、読売の報道では、立憲民主党が13%、希望の党が5%となった。選挙前の立憲民主党の数字が5%とか7%だったから、一気に2倍に躍進していて、国民の立憲民主党への期待の高さがあらわれている。野党第一党が支持率15%を超えたのは久しぶりのことで、民進党は長い間一桁の支持率で低迷していた。選挙の結果は自民党の圧勝で終わったが、ようやく安倍晋三と対決する野党らしい野党が出現し、枝野幸男という実力ある党首の下に一つに纏まった野党ができたことで、今後の政治に一つの光明が見いだせたような楽観的気配も漂っている。悪役となった希望の党が空中分解するのは間違いない。国民もその進行を歓迎し待望していて、前原誠司と小池百合子が破滅するドラマの顛末を年末までの娯楽の収納庫に溜め込んでいる。右も左もその感覚は一致しているから、マスコミはデフォルトで希望の党を叩いてよく、小池百合子と民進右派の面々は哀れな敗残兵役を演じざるを得ない。誰も同情しない。希望の党は世論調査の度に支持率を落とし、その分が立憲民主党の支持率に積み上がって行くだろう。

More
[PR]
# by yoniumuhibi | 2017-10-26 23:30 | Comments(4)

中途半端だった立憲民主党の選挙 - 真の勝者は連合の神津里季生か

c0315619_13065231.jpg選挙の結果が出て、マスコミが予測したとおりの各党の議席となった。あまりにも正確に一致していて、誤差がなく、意外な結果にならなかったことに退屈さを感じてしまう。躍進した立憲民主党について言うと、枝野幸男は、もっと強くリベラル色を打ち出すべきだったし、候補者を200人以上並べて戦うべきだったと思う。改憲3分の2を阻止する目標を立て、それを争点にして国民の支持を呼び込むべきだった。そうすれば、モメンタムを起こして100議席以上を獲得できただろう。実際、民進党の県議や市議や、あるいは有志が、公示前の10月第1週に長妻昭のところへ立候補の申出を殺到させていた。枝野幸男は、せっかく爆発しかけたモメンタムを自ら潰す動きに出て、「枝野原則」なる意味不明」な方針を発表し、立候補者をわずか78人に限定してしまい、最初からこじんまりとした、そして単に民進党が継続すればいいかのような動機が丸見えの、魅力のない新党の表象にして有権者の期待を萎ませた。もっと野心的に議席獲得の挑戦に出て、女性を中心としたところの清新で有能な著名人をリクルートして候補者に並べれば、立憲民主党はこの選挙でサンダース的な革命を起こすことができていたと思われる。

More
[PR]
# by yoniumuhibi | 2017-10-24 23:30 | Comments(7)

前原誠司の偽計とマヌーバー - 保守二大政党制不可能の必至性

c0315619_18184984.jpg投票後に徐々に真実が明らかになるだろうが、9月26日夜の小池百合子と前原誠司と神津里季生の密談について、私はこれまで報道された内容は真実ではないと考えている。まず、本当にその場に神津里季生がいたのかどうか、その点についても訝しんでいる。神津里季生を含んだ三者の会談だったという情報は、少し時間を置いて、半日か一日後にマスコミから流された。これは、前原誠司側が、神津里季生に言い含めて了解を取った上で、既成事実にしてマスコミに撒かせた謀略工作だったのではないか。記憶では、最初の情報は二者会談で、途中から、実は神津里季生も入った三者会談という話になり、連合が民進党の希望の党への合流をエンドースしたことが世間に明らかにされた。神津里季生が入っているか入ってないかでは、28日の両院議員総会の流れが全く変わる。連合も認めたということになれば、合流に反対する者も総会で反論を上げることは難しい。27日の夜、左派議員の会合に枝野幸男が来て、前原誠司からの決定事項をメモで渡して伝える場面があり、国会から顔面蒼白で車に乗って帰る赤松広隆の表情をカメラが捉えていた。結局、左派議員は何も抵抗できず、翌日の総会は紛糾することなく、拍手での全会一致という脱力の進行で終わってしまう。

More
[PR]
# by yoniumuhibi | 2017-10-18 23:30 | Comments(10)

「野党乱立」が敗因ではない - 前原誠司の反共パラノイアと小池百合子の強欲

c0315619_17212951.jpg昨夜(15日)、毎日新聞の世論調査が発表され、自民党が単独で300議席を超える可能性と報道された。一方、希望の党は最大で54議席にとどまり、立憲民主党は40議席台を確保と見込まれている。この調査は15日中に集計されたものだ。朝日新聞が13日中に集計して14日に発表した数字では、希望の党は56議席と予測され、最大値は66議席となっている。毎日と朝日の差はあるが、わずか2日の時差の間に希望の最大議席数の値は12議席も減る推移になってしまった。仮に、希望の党の13日時点の議席予測を56(朝日)とし、15日時点の議席予測を54(毎日)とすると、1日に1議席ずつ減っているので、22日の投票日には48議席になるという結果が想定される。一方、立憲民主党の方はどうかというと、13日時点の比例の最大値(朝日)が33で、15日時点の比例の最大値(毎日)が35となり、2日間で2議席、すなわち1日に1議席増えている勘定になる。この傾向を単純に伸ばすと、22日には立憲民主党の比例議席は42となるという推計になる。現時点(16日)で、比例については立憲民主党が希望の党に追いついた形勢が確実で、小選挙区と合わせた全体でも希望の党を最終的に上回ると予想される。 

More
[PR]
# by yoniumuhibi | 2017-10-16 23:30 | Comments(7)

五たび安倍自民党圧勝の選挙 - 「野党共闘」の戦略を根底から見直そう

c0315619_16532325.jpgマスコミ各社から選挙序盤の情勢報道が出た。朝日、毎日、読売、どれも同じで、自民党が280議席ほどを取る圧勝となり、自公で300議席を超えるだろうと予想している。希望の党への追い風が止まり、逆風が吹き始め、結果的に自民党が議席を奪う形勢となった。本来、希望の党に代わって追い風を掴まなくてはいけなかったのは立憲民主党だが、枝野幸男の新党設立の言葉が事務的で、妥協的で不可解な「枝野原則」で臨み、さらに候補者も78人という期待外れのスケールだったため、モメンタムをハプンさせることがなく、台風の目になって自民党と真っ向対決する野党第一党に躍り出る展開に繋がらなかった。マスコミの現在の情勢調査では、希望の党は60議席ほど、立憲民主党は30議席ほどの見込みになっている。立憲民主党が30議席では話にならない。国民は見ないようで見ている。どれほど左翼が立憲民主党を持ち上げ、それを「立憲野党」として美化し宣伝しても、立憲民主党が希望の党の候補が立つ選挙区に候補を立てず、相争わない姿勢を見せたことで、国民は枝野幸男が裏で前原誠司と握っているのではないかという疑念を持った。その胡乱な態度は国民には魑魅魍魎に映り、結局、判官贔屓の大衆人気が爆発する現象は起こらなかった。

More
[PR]
# by yoniumuhibi | 2017-10-12 23:30 | Comments(7)

真の争点は憲法改正 - 改憲阻止勢力が3分の1を取れない憂鬱な選挙

c0315619_15061718.jpg公示前一週間の先週、選挙情勢に変動があり、希望の党の勢いが失速、その分、立憲民主党への支持と期待が増加するという世論の流れが起きた。読売が9日に発表した世論調査でもその傾向が明らかだが、同じく9日にJX通信社が公表した東京都内の世論調査でもさらにこの傾向が顕著に現れている。それを見ると、比例ブロックの投票意向先で、一週間前(9/30-10/1)には29%あった希望の数字が18%にまで減り、立ち上がったばかりの立憲民主党が同じ18%に並ぶという健闘ぶりを示している。先々週、「排除」と「踏み絵」の問題が大きく報道されたあと、小池百合子の人気は凋落の一途を辿り、自らの不出馬と首班指名未定の不具合を衝かれ、また身内の都民F都議の造反と暴露も続き、マスコミから叩きまくられる悪性表象となった。読売の世論調査では、現時点で希望の党が13%、立憲民主党が7%となっている。ネットで囁かれているのは、ここからさらに希望の党の数字が減り、立憲民主党が増え、投票日前には両者がクロスする展開になるのではないかという予想で、選挙情勢を追跡する上で最大の注目点となっている。奇策であった前原民進の小池希望への電撃的な合流は、どうやら失敗に終わった可能性が高い。

More
[PR]
# by yoniumuhibi | 2017-10-10 23:30 | Comments(4)

枝野幸男新党の明と暗 - 立憲民主党はなぜ50人しか候補を立てないのか

c0315619_14221308.jpg10月2日に枝野幸男が立憲民主党を立ち上げ、希望の党入りを拒絶された民進党議員のための新党を作った。意を決して新党を設立した点は大いに評価できる。だが、そこから4日経った現時点でも、立候補者の数は50人で止まっていて広がりを見せていない。当然ながら、50人では全員当選しても、それに共産党の数を足しても、改憲を阻止する3分の1の155議席には届かない。枝野幸男は何を考えているのだろうかと不審に思いながら今週を過ごした。公示前の一週間である今週は、選挙で最も重要な時間である。公示日が過ぎれば、型どおりのテレビの論戦が始まって流れ、同じようなメンバーが同じような退屈な話を繰り返して時間が過ぎる。そして、公示後に出たマスコミの観測がそのまま投開票日に結果として出る。基本的に、選挙戦は公示日には勝負が決まっている。異常な解散で幕を開けた選挙戦は、選挙というより政界再編の疾風怒濤の展開が続いた。民進党代表選のバトルの延長が、衆院選という、外にエクスパンションされた権力闘争に転化した。最初、この選挙の主役は不意討ち解散を仕掛けた安倍晋三だった。その後、9月27日政変の時点で主役は小池百合子と前原誠司に変わり、翌28日に民進党の事実上の解体となる。

More
[PR]
# by yoniumuhibi | 2017-10-06 23:30 | Comments(8)

民進党が一瞬で崩壊消滅した - 小池百合子の狙いは大連立での首班指名

c0315619_15063321.jpg民進党は代表選を機に崩壊するだろうと予測を論じていたが、衆院解散を発端とした政変の中で呆気なく解党の日を迎えた。28日の両院議員総会で小池百合子の希望の党に吸収合併されることが決まり、1996年の旧民主党結党以来の、21年の歴史に幕が引かれる瞬間となった。党は形だけ存在し、参院議員はそのまま残ることになっているが、選挙後の政界再編で激動があるのは必至で、28日が解党を決めた日ととして歴史に残るだろう。選挙を前にして野党第一党が忽然と消えた。新興の保守政党に一夜で併呑された。国民を欺く謀略は長い時間をかけて仕掛けられたもので、電光石火のように見えて伏線が辿れるものではあるけれど、それにしても意外だったのは、両院議員総会が全く紛糾することなく、あっさりと全会一致で前原提案の「合流」が認められたことだ。会議は30分で終了。前夜から内容がテレビ報道で漏れ伝わっていたから、その場で反対の論陣を張る者が現れ、賛成派と反対派に分かれて怒号が飛ぶ激烈な応酬になるかと想像されたが、根回し済みの日本的なシャンシャン会議で代表一任が取り付けられた。普通であれば、誰かが挙手して代表解任の動議を提出、そこから長時間の侃々諤々になる。あるいは物理的な肉弾戦の激突が会場で演じられる。消費税やTPPのときの民主党はそうだった。

More
[PR]
# by yoniumuhibi | 2017-09-30 23:30 | Comments(10)

9.27政変で小池劇場へ - 保守(反共)と改革(ネオリベ)の野党再編

c0315619_13080264.jpgめまぐるしい速さで政治が動き、国民は置き去りにされたまま、野党再編の政変となった。昨夜(27日)の報ステとNEWS23がどう報道するか注目したが、後藤謙次も星浩も、民進党の希望の党への合流に大賛成の様子で、これで本格的な野党が誕生して安倍一強を崩すだろうと期待を滲ませた論説を垂れていた。星浩は、二大政党による政権交代をずっとエバンジェリズムして、小沢一郎の「政治改革」を後押ししてきた記者だから、嘗ての夢が再び戻ってきたという感覚なのだろう。小池百合子が民進党議員を希望の党に受け入れる条件は、安保と憲法であり、憲法改正を踏み絵にするものだが、その点については星浩は容認らしい。マスコミの政治記者は05年の小泉純一郎の郵政選挙を懐かしく思い出し、今回は小池旋風の宣伝に便乗して一儲けしようと商売の思案をめぐらしていると思われる。テレビの全局が小池百合子の側に立ち、小池劇場の演出に精力を傾注して列島を熱狂させるだろう。今回は安倍晋三が「抵抗勢力」の役回りになる。小池百合子は、一晩で民進党の地方組織と100億円の資金を手に入れた。国盗り物語のような手口だ。選挙区の候補者もろともだから三桁の候補者擁立など造作もない。民進党が希望の党に名前を変え、純然たる右翼政党に生まれ変わり、党首を小池百合子に据えたという結論になる。

More
[PR]
# by yoniumuhibi | 2017-09-28 23:30 | Comments(11)

民間外交せよ - 鳩山由紀夫、小林よしのり、蓮池透、長渕剛は平壌へ飛べ

c0315619_14401644.jpg北朝鮮問題の事態を打開するにはどうすればよいのだろうか。先週の両陛下の高麗神社訪問を見て、結局は一人一人が勇気を出して、自分ができることに挑戦することだという思いを強くした。今、日本で北朝鮮情勢を動かせない理由は、その議論が、日本は何をすべきかとか、日本政府はどうするべきかという思考に溝条化(canalize)されてしまっているからで、設問そのものに解答の意味がなくなる立論をしているからである。例えば、志位和夫の発言を見ても、日本政府はこうすべきだ、ああすべきだ、北朝鮮と対話すべきだ、米朝に対話を呼びかけるべきだと注文を出しているだけで、共産党が平壌に訪朝団を出すとか、自分の力で動くことは全く視野に入っていない。その行為は提案というより評論に等しく、単に自分の立場を世間に表明しているだけの意味にとどまっている。日本政府はこうべきだと言っても、安倍晋三が支配する日本政府(外務省)がそれをしないことは、誰もが百も承知のはずで、いくら口で言っても事態を動かす改善には繋がらないのだ。これまで見てきた中で、私に可能性の端緒を感じさせてくれた動きは、A.猪木と武貞秀士の訪朝とその報告だった。事態を動かす対話とは、まさにあの実践と営為を指すのではないか。つまり、重要なのは民間外交である。民間外交によって北朝鮮情勢を動かすことができる。

More
[PR]
# by yoniumuhibi | 2017-09-25 23:30 | Comments(4)

両陛下の高麗神社訪問のサプライズ - 東京国立博物館で「高句麗展」を

c0315619_17025542.jpg20日、両陛下が日高市にある高麗神社を訪問した。前日からその「私的旅行」を伝える報道がネットに流れ、注目を集めていたが、両陛下の勇気と行動力には本当に驚かされる。この時期に、わざわざ高句麗と縁の深い神社に足を運ぶのは、意味は一つしかなく、メッセージは一つしかない。高麗神社は7世紀後半に亡命した高句麗の王族を祀る神社で、新羅に滅ぼされた高句麗からの多くの渡来人を朝廷がこの地に移住させている。高句麗は半島の北部にあった。「葦原の 瑞穂の国は 神ながら 言挙げせぬ国」、ということで、天皇陛下(宮内庁)は、この件について「私的旅行」と言う以外に何も説明していない。説明はせず、行動で真意を悟らせ、何を考えるべきかを諭した。「秋津島 大和の国は 神からと 言挙げせぬ国」。そのすぐ後ろには「然れども」が続く。然れども、夜の報ステは5分ほどのニュースにして意味を伝えた。2001年の会見での映像を流し、天皇陛下が古代の日本と半島との交流史に強い関心と深い知識を持っていることを解説した。このニュースを編集させたのは神田秀一だろう。臣の神田秀一が、天皇陛下に代わって少しだけ意味を伝えた。無論、核心の動機はマスコミの誰も口にしていない。誰も口にしなくても、中学生以上の者なら誰でも一瞬で了解できる。

More
[PR]
# by yoniumuhibi | 2017-09-22 23:30 | Comments(3)

策士策に溺れる - 利己的な解散で惨敗したメイの二の舞を安倍晋三に

c0315619_13433258.jpg解散権の恣意的濫用そのものの今回の冒頭解散。昨日(18日)の報ステとNEWS23を見た限りでは、安倍晋三の不道理な解散に対して、世論はかなり批判的な反応を示しているように窺えた。拾われた「街の声」は、例によって両論併記の作法で賛否が紹介されていたが、反対意見を上げた市民の憤りが強烈であった点が印象に残った。庶民というのは、日常の仕事や生活の現場で、いつもこうした理不尽なゴリ押しがまかり通るのに直面していて、不利益やしわ寄せを蒙らされ、不愉快な思いに耐えながら生きている。NEWS23の映像に出た大阪の市民が、「争点なんて何もないでしょ。安倍さんが勝つか負けるか、それだけの選挙」と言う場面があり、的確に今回の政治を捉えていて、視聴者の心境をよく代弁する一言だった。一昨夜(17日)、菅義偉から口伝されたとおりの「解散の理由」を「解説」する不興を演じた後藤謙次は、政権の下僕役を忠実に任務するだけでは具合が悪いと案じたのか、急にこの解散に対して批判的な口調になり、大義がなく論外だと正論のコメントを吐いていた。人が変わったような態度の転換に呆れるが、世間の反発が相当に強いという情報を朝日新聞あたりから仕入れたのかもしれない。この解散には反対だという意見を明確に述べた。

More
[PR]
# by yoniumuhibi | 2017-09-19 23:30 | Comments(1)

北朝鮮解散 - 北朝鮮危機を出汁にして政権延命を図る卑劣な私物化選挙

c0315619_14503985.jpg3連休中日の昨日(17日)、朝日と産経が1面トップで解散総選挙の報を伝え、さらにNHKも続き、臨時国会冒頭での衆院解散が確実となった。夜、テレ朝の番組に出演していた後藤謙次が「政府高官から聞いた話」の紹介として、投開票は10月22日に決定したと断言、なぜこの時期に解散なのかという「政府高官」が披露した理由も縷々並べ、テレビを見ている永田町関係者にメッセージを伝えた。「政府高官」とは、言うまでもなく菅義偉のことである。平日の報ステでも、後藤謙次の解説というのは常に「今日、私が政府高官から聞いた話では」という口上で述べられ、菅義偉のコメントを復唱する内容となっている。「夜の官房長官談話」の時間である。官邸のプロパガンダを、後藤謙次の口を使って視聴者に刷り込んでいる。テレビの公共性表象と社会的信用を利用して政権の意思や見方を中立的性格に偽装させ、国民一般に巧妙に納得させている。後藤謙次は菅義偉の忠実な下僕だ。こうして、安倍晋三と菅義偉は公式には何も認めず、一週間を過ごしつつ、既成事実が固められ、選挙関係者は実務を進行させるのである。自治体の選管は大変な激務となるだろう。あと1か月しかない。準備作業で土日がなくなる。政治家は「常在戦場」かもしれないが、公務員はそうではない。

More
[PR]
# by yoniumuhibi | 2017-09-18 23:30 | Comments(1)

一夜にして北朝鮮問題をめぐる東アジア外交のキーマンとなった武貞秀士

c0315619_15463938.jpg一日一日と秋が時を刻んでいる。道ばたに生い茂る背の高い雑草の先端に茶色い穂が伸びている。サクラ並木の葉っぱが黄色く変色し始めている。サクラは落葉広葉樹だった。永田町の長い夏休みが終わり、秋の政治の季節が始まろうとしている。内閣支持率が元に戻り、強気になった自民党が憲法論議を再開させ、9条改憲の条文案を取り纏めて今国会の憲法審査会に提出するという動きとなった。内閣支持率が力強く回復した理由は、一にも二にも北朝鮮の核ミサイル問題によるもので、その脅威が毎日のように煽られているためだ。NHKの7時のニュースで、金正恩と北朝鮮のミサイル発射の映像が流されない日はない。毎日毎日、国民はそれを見させられ、頭を漬け込まれている。安倍晋三が「圧力強化」を言い、「国民の安全を守るため」と称して、自治体や学校で防空サイレンを鳴らして避難訓練をさせ、それをNHKのニュースで流している。その異常について誰も異論を唱えない。北朝鮮による軍事的脅威がマスコミで喧伝されると、自ずと安倍晋三の支持率が上がる仕組みになっていて、他に割り込むネタがなく、阻害要因がないため、安倍晋三の思惑どおりの世論環境となってしまった。北朝鮮は安倍晋三の支持率安定化装置だ。

More
[PR]
# by yoniumuhibi | 2017-09-13 23:30 | Comments(2)

何が護憲派で何が改憲派なのか - 定義を明確にさせようではないか

c0315619_14115528.jpg先週(4日)「安倍9条改憲NO!全国市民アクション実行委員会」が設立され、記者会見の模様が新聞報道され、8日に都内で決起集会が開かれた。テレビ報道では紹介されていない。朝日の記事を見つけたとき、菱山南帆子と佐高信の写真があり、澤地久枝と瀬戸内寂聴の名前が出ていたので、ようやくこの問題で全国運動が立ち上がったのかと安堵の気分でいた。その後、詳しい情報を探して赤旗の記事を見たところ、発起人の19名の中に香山リカがいて不審に感じた。香山リカはしばき隊の主要メンバーであり、野間易通と強い絆で結ばれた一心同体の同志で、しばき隊の広報宣伝部長のような役割を務めている。そのしばき隊は、9条2項の削除を主張していて、伊勢崎賢治や想田和弘や中島岳志と同じ「新9条」の仲間であり、自衛隊の存在を正式に憲法に位置づけることを要求している。東京新聞の佐藤圭も同じ立場で、紙面を使って「新9条」のプロパガンダに熱中しており、読者を9条改憲の容認へ誘導する動きを続けている。あらためて確認するまでもないが、「新9条」の中身は、安倍晋三が5月に提唱した改憲案と同じであり、戦力不保持を規定した2項を否定し無意味化するものである。自衛隊を軍隊と認め、個別的自衛権を条文に書き込む改憲案に他ならない。

More
[PR]
# by yoniumuhibi | 2017-09-11 23:30 | Comments(2)


カウンターとメール

最新のコメント

続)もうひとつ、カズオ・..
by NY金魚 at 11:40
サーロ節子さんの拡張高い..
by NY金魚 at 11:38
100万部とはびっくりで..
by T at 23:48
「君たちは」の醍醐味でも..
by 長坂 at 00:53
報道は中立であるべきなの..
by ワイドショーでも大切に at 14:43
(2の2) 日本の将来..
by 七平 at 02:26
(1の2) 小生は..
by 七平 at 02:25
宮崎駿が次回長編タイトル..
by NY金魚 at 07:08
ヨニウムさま、どうも始め..
by ふーくん at 17:34
論駁一刀両断、見事なり!..
by 駄夢 at 15:41

Twitter

以前の記事

2017年 12月
2017年 11月
2017年 10月
2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月

記事ランキング