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55年体制 - 60年安保の市民革命で定着させた戦後民主主義の政治体制

c0315619_16105792.jpg本屋の店頭を覗くと田中角栄の関連本が多く並んでいる。今年に入ってからずっと田中角栄ブームが続いていて、人々が田中角栄の人物と政治に郷愁を感じ、そのリーダー像に強く惹かれている空気がよく分かる。田中角栄に人気が集まっていることの意味を考えたいが、まず指摘したい点は、田中角栄を懐かしく思い、田中角栄の政治に焦がれる心理が、今の自民党の支持率を高くさせ、民進党など野党の支持率を低いところに置いているという事実だ。田中角栄という政治シンボルは、今の安倍晋三の政治やアベノミクスの政策とは原理的に対立して隔絶したものだが、しかしながら、それは過去の自民党政治の表象と繋がり、そのため、自民党は同じ自民党だから、「頼れるのは自民党」という結論に漂着するのである。田中角栄ブームという現象が否定しているものは、ネオリベの経済政策であることは間違いないけれど、それだけでなく同時に、90年代に出て来た民主党が否定されている。四半世紀やってきて何も成果を出さない、国民の暮らしに何も福利をもたらさない、民進党(民主党)が否定され、民進党を媒介したところの「二大政党による政権交代システム」という考え方が否定されている。

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by yoniumuhibi | 2016-09-30 23:30 | Comments(2)

映画『君の名は。』の魅力 - 村上春樹を思わせる物語、今の若者の心を代弁

c0315619_16573532.jpg映画『君の名は。』を見てきた。きっかけは、9月20日の報ステの中で小川彩佳が絶賛するのに接したからで、これは見た方がいいかなと感じたからだった。通常、現在上映中の映画を、あれほどテレビの報道番組が激賞することはない。予期せぬ社会現象となり、若者の間で空前のブームが起きているため、報ステが特集して紹介したのに違いなかった。そこから4日後の9月23日、興行収入が封切4週目で100億円を突破したという快挙達成の報道があり、その夜、日テレのZEROでも特集が組まれ、映画に登場する各地がファンの間で「聖地」になっている状況が伝えられた。おそらく、NHKやTBSも続くことになるだろう。興行収入のグラフの伸びだけを見れば、勢いは『アナと雪の女王』を凌駕していて、驚異的な観客動員を短期で実現している。この映画のヒットが異色で画期的なのは、テレビなどマスコミでの宣伝をしておらず、上からのプロモーションがないのに若者の観客を爆発的な勢いで集めたことだ。若者層の共鳴はSNSで口コミで広がったと言われている。リピーターが多い。この事業の成功には脱帽させられる。作品が本物だからであり、若者の心をグリップしたということだ。

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by yoniumuhibi | 2016-09-28 23:30 | Comments(1)

しばき隊リンチ事件を整理する - 李信恵謝罪文の再検証、謝罪文と被害者M

c0315619_15255606.jpg李信恵はなぜ不起訴処分になったのか。この問題は、しばき隊リンチ事件の最大の謎である。LK、李信恵、Bの3人は、2015年10月29日に同時に書類送検されている。前回の記事で確認したとおり、事件直後の2015年1月19日に加害者側弁護士から送達された示談文書では、責任の順序は、①LK、②李信恵、③Bの並びになっていて、この順番での責任の重さが当事者間で共通認識になっていたことが分かる。事件の捜査で取調べを受けた容疑者は3人で、一緒に送検されており、すなわち明らかに集団による暴行傷害事件である。示談も3人で申し入れた。示談文書によれば、李信恵は「暴力に至る契機となった罵倒や胸ぐらをつかむ等の暴行を行った」とあり、集団での暴行の端緒を開いた事実を加害者側が認め、それゆえ責任が二番目に重いという位置になっている。したがって、もしも司法機関の裁定で、この3人の中で1人だけ刑事責任を免除される者が出るとすれば、順序に従えばBが該当しなくてはならない。そういう論理的想定になる。だが大阪地検は、2016年3月1日の略式命令で、李信恵を不起訴処分にし、LKとBを有罪罰金刑とした。責任の順序が入れ替わっている。①LK、②B、③李信恵の順番に変わってしまった。どうしてこのような責任順位の変化が生じたのか。

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by yoniumuhibi | 2016-09-26 23:30 | Comments(0)

しばき隊リンチ事件を整理する - 加害者側弁護士文書と責任の順序

c0315619_18524157.jpg事件は2014年12月17日の午前1時前に始まった。北新地のワインバーでしばき隊5人が飲食している席にMが電話で呼び出され、店内に入ると同時に李信恵に一撃を受けている。この場面については、ネットに30秒間の録音が上がっていて、Bらが李信恵と被害者との間に入って取りなしている緊迫した様子が分かる。Mは言葉を発しておらず、双方の間に会話は発生していない。その後、LKがMを店外に連れ出し、1時間にわたって60発の顔面殴打を続けるのだが、その残酷な状況については、高島弁護士がICレコーダーを書き起こして再現した。録音が40分を経過したときに、Mが店外から店内に連れ込まれ、そこで李信恵による「まぁ殺されるんやったら店の中入ったらいいんちゃう」の発言が出る。この経緯は、李信恵が謝罪文で書いている「事実」とは全く異なるものだ。その後、Mは再び店外に連れ出され、LKによる執拗な顔面殴打の後半戦が始まることになる。店外での暴行にはBも加わった。1時間60発の殴打は前半と後半に分かれており、インターバルの時間に店内で李信恵の言葉が発せられている。事件現場となった北新地のワインバーは、雑居ビルの1階にあり、通路を入った奥左に店舗がある。カウンターだけの狭い小さな店だ。午前2時、李信恵がワインの写真をTwに上げている。

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by yoniumuhibi | 2016-09-21 23:30 | Comments(2)

しばき隊リンチ事件を整理する - 5月の経過を証拠資料と共に振り返る

c0315619_18001069.jpgしばき隊リンチ事件について整理を試みたい。大阪地裁で裁判が始まったが、疾風怒濤の日々だった5月から3か月も時間が経ったため、事件についての輪郭の把握がやや曖昧になっている。5月のネットでの喧騒のあと、7月に鹿砦社から一冊の本が出たが、残念ながら時系列的に事件を整理・要約した記事がなく、事件の概要を理解する上でいまひとつ不足感のある文献資料となっている。裁判の今後の進行をよく見守る見識的主体性を準備するためには、ここでもう一度、ネットに散在している事件の証拠資料を一つ一つ拾い上げ、吟味再読して頭に入れる必要があり、また、事件を時系列的にトレースして年表化する必要があると思われる。本来、その作業をして提示すべきだったのは原告側であり、裁判が始まる前に「決定版」となる資料の構成と提供を図るべきだった。誰もがそれを参照して、事件の概要を知る標準的なガイドブックとなる、決定版のドキュメントを作成するべきで、そのために必要な時間は十分にあったと思われるが、その取り組みがなかった。いつ誰が何をしてという5W1Hの経緯を連ねた簡潔な年表があり、事件に関係した人物相関図と個々のプロフィールがあり、その上で関係者から発信された証拠書類や音声テキストが参考添付されていれば、事件は分かりやすく一般に認識されるところとなっていただろう。

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by yoniumuhibi | 2016-09-19 23:30 | Comments(2)

しばき隊優勢の意外な序幕となったリンチ事件裁判 - 裁判分離の策略と攻勢

c0315619_17385795.jpgしばき隊リンチ事件の裁判が大阪地裁で始まった。どんな裁判になるか注目していたが、被告側が用意周到に戦略を練って臨んでいて、冒頭の現時点では被告側が裁判の主導権を握った情勢にある。裁判の戦いの火蓋を切るに当たって、被告側は三つの戦略戦術を同時に打ってきた。第一は、9月8日付官報に公告された高島弁護士に対する新潟弁護士会による懲戒戒告処分の衝撃であり、第二は、9月10日に公表された辛淑玉のFBコメントであり、第三に、被告であるLKの所在不明に絡んだ裁判分離の仕掛けである。客観的に評価して、作戦として非常に綿密で大胆で秀逸だ。そして狡猾である。しばき隊らしいマヌーバー。しばき隊は裁判までの時間を無駄にせず、打てる手を考えて計略をめぐらし、八方策を尽くして必勝の態勢で裁判を迎えた。この戦略ミックスの投擲と被弾によってネットの界隈は動揺を起こし、被害者である原告側の勝利を確実視していた空気の雲行きが怪しくなっている。第一の懲戒戒告の件は、今のところ内容が掴めないので論じようがないが、処分と公告のタイミングを裁判直前に合わせてきたことは偶然とは考えにくく、神原元としばき隊を支援する司法関係者の法曹界での権力の大きさをまざまざと見せつけられた格好だ。示威としてこれ以上効果の大きな爆弾はない。

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by yoniumuhibi | 2016-09-15 23:30 | Comments(0)

党派性に埋没した辛淑玉 - 総括と裁定のステートメントだった辛淑玉文書

c0315619_18435235.jpgしばき隊リンチ事件の第1回口頭弁論が大阪地裁で12日に行われ、その二日前の10日、裁判に合わせるように辛淑玉がFBで声明を発表した。その趣旨は、1年半前に自らが事件に関して書いた辛淑玉文書の所論の否定であり、辛淑玉文書を公開した私に対する非難であり、李信恵らリンチ事件加害者の擁護の強調となっている。2015年1月27日に発行した辛淑玉文書が7枚のページ数だったのに対して、今回は分量が少ない。何より中身がなく、李信恵の裁判を有利にしたいという戦術上の狙いだけが透けて見え、偏狭で内向きな党派性が丸出しになっている。前回の文書は誠実さが伝わって感動的だったが、今回のものはそれとはまさに対照的に落胆させられるもので、辛淑玉の言論人としての評価と信用を落とすものだ。残念である。最初に、私を念頭に置いて書かれたと見られる部分があり、それは悪意のある誹謗中傷なので、反論を加えておく必要があるだろう。こう書いている。「手紙がネットに流されました。それを有料のコラムで紹介した人もいると聞いて、私信をネットに流すだけでも非常識なのに、それで小銭を稼ぐという行為には耳を疑いました」。名前は上げてないが、これは私のことだ。名前を上げてないのは、その必要すらない無名の小物だからという認識と感情からだろう。つまり、侮蔑を示す意図からだ。


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by yoniumuhibi | 2016-09-13 23:30 | Comments(2)

フェイドアウトのディボース - 「駆けつけ警護」の修羅場を前の周到な破綻

c0315619_17542673.jpg「野党共闘」の破綻がどうやら現実のものになった。民進党の代表選に立候補した3人が口を揃えて共産党との連携について消極的な発言をしていて、そのことが繰り返しマスコミで大きく報道されている。「野党共闘」について3人の立場が共通しているのは、「理念や政策の一致が前提となる」という点であり、この意味を裏返せば、参院選と都知事選での共産党との選挙協力は理念・政策の一致を前提としていない野合だったという総括と反省になる。選挙が終われば、民進党がこうした主張を始めるのは自明の理だった。岡田克也が公約のとおりに改憲3分の2を阻止する結果を得ていれば、代表続投となっていただろうが、勝敗ラインを割って責任問題が浮上する以上、引責辞任せざるを得ず、そうなったときは「野党共闘」の継続が見直され、民進党のネイティブな政策路線への回帰が始まるのは当然の成り行きだった。客観的に見れば、この1年間の民進党(民主党)が本来の軌道から離れて左に寄っていたのであり、例外的な取り舵いっぱいの冒険的旋回をしていたと言える。左に寄って売り出した山尾志桜里が、ちゃっかり前原誠司の推薦人になって登壇した絵からも、そのことが確認できるだろう。

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by yoniumuhibi | 2016-09-07 23:30 | Comments(1)

予定どおり右回帰となった民進党代表選 - 「野党共闘」から離れる国民世論

c0315619_16572935.jpg民進党の代表選挙が行われている。台風の災害の他に大きなニュースがないため、マスコミは毎日取り上げて報道しているが、特に盛り上がっているような様子がない。昨年の夏から長く続いた政治の季節が終わり、人は政治に倦み疲れているように見える。政治への関心から離れ、生活と政治との間の距離感を持とうとしているように見える。眼前で行われている民進党代表選の政策論議は、私が予想したとおりの展開となり、憲法改正と「野党共闘」の見直しが争点となった。立候補した3人は異口同音に憲法改正に前向きな姿勢を示し、衆院選での共産党との協力に消極的な立場を明言している。岡田克也がこの1年間言ってきたような、安倍政権の下での憲法改正に断固反対とか、自民党が憲法草案を撤回しないかぎり憲法審査会の審議には応じられないとか、そうした、護憲にウエイトを置いた左寄りの憲法論を言う候補者がいない。明らかに岡田克也のこれまでの路線から離れ、共産党との共闘から離れ、改憲に積極的な右向きの方向に変わっている。それは、民進党(民主党)という政党のネイティブな体質と軌道への回帰と言える。

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by yoniumuhibi | 2016-09-05 23:30 | Comments(2)


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