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後藤健二の神話化と神格化の洪水となった日本のマスコミと世論

c0315619_13584313.jpg最初に、エキサイトによる記事削除の件について説明をしないといけないのだけれど、その前に、この稿は後藤健二の問題について論じる。読者の皆様から、ご心配と励ましのメールを多くいただいていて、この場をお借りして感謝と御礼を申し上げたい。一人一人に返信できなくて恐縮だが、Blogを暖かく見守り支えてくれている読者が多くいることに感激し、あらためて勇気づけられた。心配メールの中には、後藤健二への批判はやめた方がいいと親身な助言をしてくれているものもある。その気遣いの忠告が、状況判断として妥当で適切なものだということは私も理解できる。だが、それに従うことは、事件後にこの国で生じている巨大で不気味な同調圧力に屈服することを意味し、事件の真実を探究する思考(denken)を放棄することになる。ファシズムに身を委ねることだ。今、事件を契機に同調圧力という言葉が巷間喋々されている。その意味は、野党やマスコミが、事件に関して安倍晋三を批判したり政府の対策の真相を追及することが、イスラム国に味方する行為になるから手控えよという自粛の要請と傾向を指す。確かに、国会とマスコミにその徴候は看取され、特に民主党議員の腰の引けた国会質疑などが典型なのだが、必ずしもその現象は社会全体を覆っているわけではない。ネット言論の半分は安倍晋三の事件への対応に批判的で、だからこそ同調圧力という言葉が批判的に言われている。

【続き - 以下は有料です】
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by yoniumuhibi | 2015-02-04 23:30 | Comments(27)

湯川遥菜と後藤健二の命の尊厳の格差 - 差別に抵抗を感じない世論

c0315619_15363633.jpg後藤健二が殺害された動画が公開された直後、昨日(2/1)早朝、安倍晋三は官邸での会見と閣議で、「(テロリストたちに)罪を償わせる」と発言、その部分の映像を何度もテレビの報道番組で流させた。日本政府が、邦人に危害を加えた外国の犯人や組織に対して、「罪を償わせる」という復讐の意思と感情を露わにした声明を出したのは初めてのことだ。ちょうど2年前、アルジェリアでテロ事件が起き、10人の日本人が人質にされ殺害されたが、そのときの安倍晋三のコメントは「痛恨の極み」と「断固非難」に止まっている。今回の報復宣言は異例のことで、マスコミ報道は誰もこの点に注意を向けないが、われわれはこの表現に警戒が必要だろう。明らかにテロリストに対する敵意と憎悪を剥き出しにした言葉で、売られた喧嘩は買うという意思表示がされている。簡単に言えばイスラム国に対する宣戦布告の表現である。邦人がテロ集団に誘拐され殺害されたことは幾度かあるが、日本政府は嘗て一度もこのような声明は発したことはない。日本の安全保障政策の原理が憲法9条から「積極的平和主義」に変わったことを、安倍晋三はこの報復宣言で国民に知らしめている。「罪を償わせる」という政府の反応は、テロ事件が起きたときに米国や英国がよく使う表現だ。安倍晋三は言葉を英米と合わせたのであり、対策も英米とコンパチブルにするという含意が看取できる。

【エキサイトによる元記事削除により再掲】
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by yoniumuhibi | 2015-02-02 23:40 | Comments(0)


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