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「いじめ問題」に化けた小保方事件 - 西崎文子の愚論と山中伸弥の正論

c0315619_17215261.jpg小保方擁護論の怒濤の洪水に驚く。不正を不正として直視せず、不正の事実を認識せず、脱構築的なメンタリティーに流れて、軽率に擁護の論陣を張る者ばかりが群れ踊っている。これらの殆どは、小保方晴子の不正についての真相情報を自ら確認せず、改竄の中味に無知なまま、気分に任せて、主観的に擬似的な「弱者擁護」に与している連中だ。異常を嘆くしかない。マスコミ関係者は、科学の知識がなく、事件の概要を正確に説明できないため、感情論と興味本位の上滑りの進行に任せ、結局のところ、理研叩きの論調にシフトし、理研を叩くことで結果的に小保方晴子を庇護する報道になっている。「マスコミが小保方晴子をバッシングしている」などという主張は、根拠のないフィクションで、フレーズ化されたデマですらあり、実際は、マスコミは理研を叩いて小保方晴子の擁護に回っている。大衆の俗情心理に迎合している。こうして、そのマスコミの空気に乗せられて、小保方擁護派ばかりが無闇に増殖する状況になった。研究不正の問題はどこかへ消えてしまった。多数となりつつある擁護派にとっての「小保方問題」とは、すなわち、「小保方さんを理研とマスコミと世間がいじめる」問題となって、もはや構図が変質してしまっている。「研究不正」の問題ではなく、「弱い者いじめ」の問題にすり替わった。理性を欠く大衆がそこに意識を集中させ、口角泡を飛ばして議論に熱中している。今、叩かれる対象になっているのは、理研と小保方批判派だ。

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by yoniumuhibi | 2014-04-08 23:30 | Comments(19)

小保方晴子事件とソクラテス - ソフィストによる不正の相対化

c0315619_15494066.jpg小保方晴子の事件を追いながら、不意にソクラテスが思い浮かんだ。今、この問題はテレビのワイドショーで下品に弄くって遊ぶネタになり、タブロイド紙やスポーツ紙や週刊誌が大衆の興味を低劣に擽って売る醜聞になり、研究不正を糺して教訓を得る問題ではなくなっている。アカデミーのあり方を問う問題として議論されない。だが、本来はそうではなく、日本の教育の病状が問われ、科学とは何か、学術研究とは何か、研究者とは何か、それはどうあるべきかが省みられなくてはいけない重大問題なのだろう。今、与えられるべきは、文教科学の指導者の言葉なのだ。戦後の文部大臣、例えば天野貞祐などがいれば、何か言っただろうし、南原繁や矢内原忠雄がいれば、必ず何かを語ったに違いない。否、湯川秀樹や朝永振一郎が生きていれば、何も言わずに見過ごしているはずはないのだ。賢人の科学者は多くいて、指導的立場の権威や碩学も少なくないのに、ここで肝心な言葉が出て来ない。痴呆なテレビタレントと同列の俗流文化人たちが放つ、無意味な理研叩きと無責任な小保方擁護論でマスコミの論調が染まっている。アカデミーで生息する者たちの危機感の無さに呆れ、絶望させられる。科学者の理性が、世俗を説得し、倫理の大切さを覚醒させるという契機がない。小保方批判を通じて、社会と教育のあり方を問い、アカデミーに反省を促すという場面がない。

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by yoniumuhibi | 2014-04-07 23:30 | Comments(3)

文科省・理研の思惑と小保方晴子の戦略 - 「悪意」をめぐる闘争

c0315619_1437406.jpg前回の記事で、理研調査委の最終報告が、丹羽仁史について何の過失も不正への関与も認めず、責任を問うていない点に注目した。STAP細胞のプロジェクトにおいて、ラボの現場で最も小保方晴子に近く、一緒に実験をやった同僚であり、Nature論文の共著者の一人である。実験室で生データに接しているのは丹羽仁史だ。プロフィールとしては、胚性幹細胞(ES細胞)の研究を長く続けた優秀な専門家で、この分野の実験技能では国内で第一人者だと評価が高い。小保方晴子の不正が次々と発覚して世情を騒然とさせた3/12、「STAP細胞ができたという根幹は揺るがない」と理研を代表する形でマスコミに抗弁、佐々真一に、「そもそもこの人は調査される側ではないのか」と厳しく批判された経緯がある。事件を糾弾する2ch生物板では、早くから槍玉に上げられ、ES細胞を混入させたのは丹羽仁史ではないかという疑惑が向けられていた。4/1の会見での竹市雅俊の話では、それどころか、これから理研が1年かけて行う「STAP細胞の検証実験」の責任者として抜擢され、「実験成功」に向けて手腕が期待されるという顛末になっていた。今回の報告書で、笹井芳樹と若山照彦は、「データの正当性と正確性を確認しなかった」という「過失」を咎められ、「責任は重大である」と裁かれた。論文共著者でシニアの研究者という立場なら、丹羽仁史も全く同じだ。

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by yoniumuhibi | 2014-04-04 23:30 | Comments(4)

小保方晴子による反論の驚愕 - 不正への開き直りを支える二つの条件

c0315619_15542046.jpg昨日(4/1)は、午前も午後も、ずっと理研の会見の生中継を見ていた。注目の最終報告だったが、正直な感想は、徒労感だけが残ったというものである。前回、3/14の会見のときは、4時間の質疑応答に飽きなかったし、理研幹部の対応についても、それなりに頷ける部分があり、永田町や霞ヶ関の連中とは少し違うなと感じる要素があった。が、今回はそれは全くなく、時間とともに失望と疲労ばかりが重くなり、憂鬱な気分に沈み込んで行った。前回、僅かに見どころを感じたのは、調査委員長の石井俊輔とCDBセンター長の竹市雅俊だった。石井俊輔には技官のオペレーション・エクセレンスを感じて有能さを信用できたし、竹市雅俊には記者の質問に誠実に答えようとする気配が窺われ、責任ある科学者としての良識の片鱗が垣間見えた瞬間があって、今後の対応に期待を寄せる材料になっていた。今回は、竹市雅俊の態度が一変していた感が強い。前回のような、事件の責任を感じて反省している様子がまるでなく、組織防衛と自己保身に徹した醜い官僚の姿に化けていた。石井俊輔の説明も、不正疑惑に対処する論理的思考よりも政治の動機が先行していて、立場的無責任の言い訳ばかりが強調され、前回よりも格段に後退していた。中間報告から2週間、石井俊輔は何をしていたのだろう。不正行為を画像の捏造とスリカエの2点のみに限定し、文章の盗用(コピペ)を不正とせず、容認した点はとても納得できない。言語道断の手抜き審判だ。

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by yoniumuhibi | 2014-04-02 23:30 | Comments(11)


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