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渡辺喜美と吉田嘉明の8億円事件 - 証拠暴露で違法性は決定的

c0315619_16441546.jpg前回の記事を上げた直後(3/28)、DHCの吉田嘉明が、渡辺喜美から「あと5億円ほど必要」と依頼を受けたメールが暴露された。数社のマスコミ記者がDHC本社に呼ばれて本人に取材し、携帯メールの画面を撮影、その日のうちにテレビのニュースの映像として流れた。渡辺喜美が、会見やテレビ番組への生出演で疑惑を否定した翌日のことであり、素早い動きに驚かされる。言わば、事件の共犯者が、容疑を否認する主犯に対して、核心を衝く物的証拠を突きつけた形で、これで渡辺喜美の容疑はほぼ確実になったと言えるだろう。3/27の郷原信郎の所論、すなわち渡辺喜美の違法性を問うのは困難とした主張は、その法律解釈の詭弁と牽強付会の問題以前に、現時点で全く無意味なものになった。動かぬ証拠が出たからである。同じ3/28には、都内の市民団体の代表が、渡辺喜美を公選法違反と規正法違反の容疑で地検に告発した。これも素早い動きだ。この「代表」の素性については本記事の後段で触れる。3/29には、三井環が夕刊フジの記事に登場し、「立件の可能性は十分ある。逮捕もあり得る」と指摘した。郷原信郎とは全く逆の見解だが、二人の意見の対立の間には、何と言ってもメールという物的証拠があり、ここに来て郷原信郎の勇み足は明白になったと言わざるを得ない。郷原信郎は「政治とカネ」の問題の専門家なのだが、この件では結論を急ぎすぎて失敗した。

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by yoniumuhibi | 2014-03-31 23:30 | Comments(0)

郷原信郎の詭弁 - 渡辺喜美の8億円をシロにする法律解釈の唖然

c0315619_13432548.jpg渡辺喜美の8億円の資金疑惑の問題について、郷原信郎がBlogに記事を上げている。その結論はこうだ。「報道されている事実関係を前提にすると、今回の吉田氏から渡辺代表に対する巨額の選挙資金提供の事実については、政治的、道義的責任は別として、違法行為・犯罪として立件するのは相当困難だろう」。法的に違法とすることは難しく、検察が動くことはないだろうと予想を立てている。この記事を読んだ者の多くが、落胆の気分にさせられたことだろう。現時点で、法曹家の中から、この郷原信郎の見解に反論を上げたり、異なる見方を示している例はない。しかし、誰の目から見ても、今回の渡辺喜美の事件は猪瀬直樹の問題と同じであり、猪瀬直樹が当局から捜査を受けて刑事責任を追及されているのに、渡辺喜美がそれを免れるという指摘は腑に落ちない。猪瀬直樹の5000万円が違法であるなら、渡辺喜美の8億円も違法だろう。問題の構図と性格は全く同じだ。以下、郷原信郎の論理の中味を見ながら、どのような解釈で渡辺喜美の8億円を無罪だとしているのか、それを整理し確認して、その問題点を検討してみたい。郷原信郎の論法は、この渡辺喜美の8億円の資金提供が、公職選挙法に違反するか、政治資金規正法に違反するか、という図式で組み立てられている。前者にも違反せず、後者にも抵触しなければ、この行為はシロになるという説明だ。

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by yoniumuhibi | 2014-03-28 23:30 | Comments(6)

オバマの「軍事力は行使しない」の意味 - ウクライナへのメッセージ

c0315619_17131953.jpgロシアによるクリミア編入に対して、オバマが、「軍事力は行使しない」と発言したのは3/19のことだ。これは、プーチンがクリミア編入の決断を演説した翌日の出来事で、それを聞いた世界中の誰もが意外に感じ、あまりに弱腰すぎるではないかと非難の声が上がった。BSフジの報道番組でも、反町理がオバマを批判し、プーチン演説の次の日に、このような(非力の内実を晒す)形で手の内を見せてしまうのは、ロシアに対抗する外交としてあまりに下手なやり方だと愚痴をこぼす場面があった。反ロ親米の一般的立場からすれば、この反町理のオバマ批判は正論に聞こえるだろう。右翼が多数を制しているネット掲示板でも、同じ論難が飛び交っていて、プーチンの強気に対して、軍事行動の封印を自ら先に宣言したオバマの消極姿勢に、懐疑と落胆の罵声を浴びせている。だが、私から言わせれば、これはオバマの発言の真意を理解していない者の浅薄な見方だ。認識が間違っている。このオバマの発言は、ロシアに向けて発したものではなく、世界の世論を意識したものでもなく、ウクライナの新政権への本音のメッセージなのだ。自制せよという意味である。これ以上、ロシアを刺激する過激な暴走をするなと制止し、もし、その結果としてウクライナ東部へのロシアの軍事侵攻を招いても、米国は軍事的手段を講じないと、そうヤツェニュクとトゥルチノフに警告、スヴォボダ(極右ネオナチ)を牽制したのである。 

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by yoniumuhibi | 2014-03-26 23:30 | Comments(1)

小保方晴子事件に沈黙するマスコミ - 倫理不全に寛容な社会風土

c0315619_1282925.jpg不思議なことに、小保方晴子の事件についてのマスコミ報道がすっかり消えている。まさかとは思うが、安倍晋三がマスコミに手を回し、また、早稲田や理研に手を回して、口封じの戒厳令を敷いているのだろうか。小保方晴子とSTAP細胞の発見は、安倍晋三の進める「成長戦略」のプロモーション・シンボルだった。その中味は三つあって、第一に、再生医療への国家を挙げた重点投資が「成長戦略」の目玉になっていたことに関わっている。安倍晋三とマスコミが「成長戦略」を宣伝するときは、必ず再生医療が引き合いに出され、「成長戦略」を正当化し訴求する看板商品になっていた。第二に、「女性の活用」がある。1/20に産業競争力会議が出した「成長戦略進化のための今後の検討方針」では、その第一の課題項目が「女性の活躍推進」になっている。第三に、教育の分野での研究開発投資の戦略的重点化で、「特定国立研究開発法人」を設置して巨額の予算を投入し、年収1億円以上の研究者をゴロゴロ出すことが策定されていた。つまり、安倍晋三の「成長戦略」の柱であるところの、再生医療、女性、研究開発重点投資の三つのキーワードが結節したところに、「小保方晴子のSTAP細胞」の花火の打ち上げあったということになる。実際に、安倍晋三は1/11に理研を視察し、笹井芳樹から説明を受ける場面をマスコミに撮影させて宣伝報道させていた。

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by yoniumuhibi | 2014-03-25 23:30 | Comments(35)

新聞社の科学記者は小保方晴子と理研関係者に共同で取材せよ

c0315619_1435173.jpg文科省のサイトに「研究活動の不正行為への対応のガイドラインについて」というページがある。その中に、「研究活動の不正行為に関する特別委員会報告書(要旨)」が載っていて、「不正行為に対する基本姿勢」の項目には、次のように明記されている。「不正行為は、科学そのものに対する背信行為であり、研究費の多寡や出所の如何を問わず絶対に許されない。これらのことを個々の研究者はもとより、研究者コミュニティや大学・研究機関、研究費の配分機関は理解して、不正行為に対して厳しい姿勢で臨まなければならない」。このガイドラインの報告書は、2006年2月に設置された「研究活動の不正行為に関する特別委員会」によって作成され、同年8月に提出されたものだ。委員会の名簿を見ると、12人のメンバーの中に理化学研究所の吉田稔の名前がある。笑えない皮肉。和光のラボの者だが、化学遺伝学の研究者らしい。この報告書での「基本姿勢」に照らして、小保方晴子の問題をどう考えるか、どう対処すべきか、コメントを聞きたいものだ。同じくメンバーの中には、早稲田理工学術院教授の松本和子の名前がある。無機化学の専門家で、これも皮肉な話だが、もっと皮肉なのは、この松本和子が、同じ2006年6月にJST(科学技術振興機構)の科学技術研究費を不正流用した問題が発覚し、大学から退職勧告付きの1年間停職処分を下されていたことだ。松本和子については、論文のデータの捏造疑惑も取り沙汰されている。

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by yoniumuhibi | 2014-03-21 23:30 | Comments(10)

戦争の可能性が高いウクライナ情勢 - 反ロ感情の基底にあるもの

c0315619_17274698.jpg昨夜(3/19)、報ステを見ていたら、冒頭にポーランドの外相が登場し、ウクライナ問題で次のように語る場面があった。EUは28か国の連合体であるため、米国のように一人の最高指導者が迅速に意思決定して対応を措置できないのが問題なのだと。トップニュースのウクライナ情勢の最初にこの映像が出て、古館伊知郎がこの発言をフォローする形で説明が流れ、構図を読み解くキーイシューとして強調される報道になっていた。実は、今回の記事では、この視点を主題にしようと着想していたため、シコルスキと報ステに先を越されて残念な気持ちでいる。まさに、シコルスキの指摘が核心を衝いていて、それは、EUの矛盾と限界の露呈でもある。ギリシャ危機のとき、EUの自己矛盾は経済の面で明らかになった。域内で財政破綻した国を誰が救うのか。財政は各国が自前で運営していて、財源は各々の国民の税金である。それでも何とか奉加帳方式を工夫し、ドイツが責任分担の前面に出て、また、米国(IMF)が日本から4.8兆円を強制拠出させ、どうにか危機を克服することができた。通貨ユーロの保全に成功した。しかし、今度は安全保障の問題であり、金融や財政のようなテクニカルな調整では済まない。ここで必要なのは、まさしくEUの軍事指導者なのだ。主権が28か国に分散し、各国のロシアとの関係が一様でないEUは、対ロシアの安全保障政策で一つの意思と戦略を持つことができない。

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by yoniumuhibi | 2014-03-20 23:30 | Comments(2)

横溢する小保方擁護論の諸相 - 無責任と脱倫理が栄えて沈む国

c0315619_160976.jpg小保方晴子の不正問題について、擁護論や同情論がマスコミとネットの方々で渦巻いて喧しい。その一つの意見は、もう十分叩かれたからいいじゃないかという憐憫論で、社会的制裁は受けたのだから見逃してやれ、事件の巨悪は別のところにあり、そっちに目を向けろという弁護である。もう一つの立場は、コピペ(剽窃・盗用)など重要な問題ではなく、大事なのはSTAP細胞の存否と可能性であり、そちらに関心を向けろという主張である。後者の方は、もしSTAP細胞が追試で正式に再現されれば、小保方晴子の業績は決定的なものとなり、コピペなど些末な問題として相対化されるのだという形の免責論になっている。後者の中には、武田邦彦のように、コピペなど何の問題もないと言い切り、小保方晴子の行為を全面的に肯定している者もいる。そして、その武田邦彦の暴論を支持している者が少なからずいる。武田邦彦の場合は、確信犯的な小保方正当化の極論の放言であり、科学研究倫理の意義そのものを否定しようとする野心と衝動すら窺われる。論外で無責任としか言いようがなく、論評する価値もない愚論だ。武田邦彦を雇っている中部大学にも「研究者の倫理について」定めた「行動規範」があり、こう書いている。「本学の研究者は、自らの研究を遂行するにあたって、データの捏造や盗用等の研究活動の不正行為、及び研究費の不適切な使用の問題が生じないように、法令や関係規則を遵守しつつ、適正な活動を行う」。

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by yoniumuhibi | 2014-03-18 23:30 | Comments(25)

小保方晴子の不正事件が問うもの - 格差社会の分配と秩序と倫理

c0315619_15304155.jpg先週、小保方晴子の論文不正の問題ばかりを夢中になって追いかけていた。釘づけになってネットの中の情報を追いかけた。追悼と慰霊の週であったにもかかわらず、この問題に夢中になり、他のことには関心が向けられなくなっていた。何が問題なのか、どうしてこの事件がそれほど重要なのか、私なりの視角と論点を述べてみたい。最も関心があるのは、小保方晴子がどうしてこのような不正を行ったのか、その動機と心理の真相である。3/14の理研幹部の会見で、調査委員長の石井俊輔は、小保方晴子からのヒアリングの結果として、「画像の切り貼りは、やってはいけないことだという認識がなかった」と説明している。私は、早稲田(理工)の博士論文もコピペだらけだったことが明らかになった3/11に、本人はコピペ論文の不正について何とも思ってなかったのではないかとTWした。これは直観だったが、的中した感がある。小保方晴子が提出した博士論文は、人の想像を超える滅茶苦茶な代物で、単に序論をなすBackgroundの20ページを米国のサイトからコピペしていただけでなく、論文の中で最も重要な、実験結果を示す画像を、何と、コスモ・バイオ社の公開サイトからコピペしていた。さらに、博士論文の第3章の参考文献リストは、台湾の研究者が論文で発表したものがコピペされ、驚くことに、著者名でABC順に並ぶ文献リスト53件が、途中、Pのところで省略され、上から順番に38番目までがコピペされるという凄絶無比なコピペだった。

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by yoniumuhibi | 2014-03-17 23:30 | Comments(36)

震災から3年 - マスコミ報道から消えた被災地の首長たち

c0315619_16593977.jpgあれから3年の3.11。マスコミ報道を見ながら、これまでとは少し様子が違うなと奇妙に感じたことがある。それは、被災地の首長がテレビに登場しないことだ。南三陸町長の佐藤仁、気仙沼市長の菅原茂、陸前高田市長の戸羽太、それから、南相馬市長の桜井勝延、飯舘村長の菅野典雄。すっかり有名になったこれらの人々が、今年のメモリアル・ウィークにはなぜか顔を出さない。浪江町長の馬場有は、昨夜(3/11)のNHK7時のニュースに少しだけ出演したが、他の首長たちには出番がなかった。不自然に感じたのは私だけだろうか。いつものようにカメラの前に顔を出し、3年間を振り返って言葉を発し、責任者として市や町や村の近況と現状を説明し、そして、これまでの全国からの支援に感謝を述べ、今後の復興を暖かく見守って欲しいと言うものだと思っていた。彼らの報告を聞きたかった。震災以降、われわれはずっと彼らの言葉に耳を傾けてきた。関心を寄せ、応援をしながら発言を聞いてきた。そのうち、一人一人の個性に馴染み、今では自分の身内のように意識している。だから、3年目の節目の日に彼らの姿を見ないのは、とても物足りなく感じるし、何か異常な出来事だと思わざるを得ない。もっと言えば、そこに政治の影を感じる。政治の意図と背景があり、政権によるマスコミ報道の操作があり、あるべきものが排除されている作為が介在していることを疑う気分を否めない。 

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by yoniumuhibi | 2014-03-12 23:30 | Comments(7)

ケネディのNHKインタビュー - 日本へのガバナンスを衰弱させる米国

c0315619_1601534.jpg先週(3/6)、米国大使のケネディがNHKのクローズアップ現代に出演し、国谷裕子によるインタビューが放送された。番組を見たが、非常にクリティカルなやりとりがされている印象を受けた。容易ならざるものを感じたというのが率直な感想である。ところが、不思議なことに、このインタビューについての報道が少ない。まず、当夜のNHK-NW9が話題として取り上げなかった。翌日(3/7)の朝日の紙面にも記事が出ていない。日本のマスコミの報道が少ないことに驚かされる。インタビューそのものも異様な雰囲気が漂っていたが、マスコミがそれを無視していることも面妖に感じる。この奇怪さは、まさに日米関係の現在の袋小路と前後不覚を象徴しているように思われる。言葉をあてがいようがない。最初に指摘しなくてはいけないのは、明らかに、この二人が番組で演じていたのは重い外交だということだ。複雑骨折して抜き差しならない状態の日米外交を、何とか取り繕い、関係修復させる責任的営みをやっているように見えた。そういう演出をする上で、年齢が近く、リベラルで、人格もすぐれた二人のお嬢様とお姫様は、きわめて効果的な政治の絵を作り出すかに見えた。だが、政治の意図とは裏腹に、二人がそういう人柄だからこそ、まさしくそこに「ぎくしゃくした日米関係」が投影されてしまっている。二人とも微妙な立場を背負っているのだが、とりわけ国谷裕子の方は、自己欺瞞を二重三重に重ねた身なのだ。 

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by yoniumuhibi | 2014-03-10 23:30 | Comments(1)


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