易姓革命のロードマップは快調に進捗 - 8月3日の内閣改造をほぼ無力化

c0315619_14155272.jpgThe Roadmap of Critical Revolution is successfully on going. 内閣支持率の下落は順調に続き、7月23日に報道された毎日の世論調査では、マスコミがこれまで発表した中で最低値の26%を記録した。時事が29.9%を出したのが7月14日、続いてANNが17日に29.2%を出し、毎日の数字が注目されたが、前回より10ポイント減の26%という刮目の数字が叩き出されてニュースになった。日経やFNNの調査でも、前回より10ポイント下落した結果となっていて、6月中旬から始まった安倍離れが7月もさらに続き、政権運営にとって危険水域に入った状況が確実となった。一瞥するかぎり、眼前の政治の進行は、安倍晋三の退陣というゴールに向かって一つ一つの関門をクリアし、クリティカル・パスを通過している運動のように見える。本日(25日)の朝日の紙面は、昨日の加計国会が総力特集された観があり、1面、2面、3面、4面、5面、14面(社説)、35面が関連記事で埋められている。前川喜平の暴露をスクープして官邸との政治闘争を始めて以来、朝日の加計問題解明の意気込みは他を凌駕しているが、何やら、ハンターが獲物を捉えたというロックオンの感覚が伝わってくる紙面構成だ。この感覚は、安倍晋三を倒そうとする誰もの心中で同じもので、あと一歩だ、もう少しだという感慨と昂奮の中にいる。



c0315619_14160517.jpg冷静に政治の動向を観察しよう。重要で目を離してはいけないのは自民党内の動きであり、8月3日の改造人事と改憲日程をめぐる鬩ぎ合い(暗闘)の刻一刻である。今から2週間前、7月13日の産経の記事に着目すると、こう書いてある。「首相は、憲法9条に自衛隊を明記する憲法改正に向け、自民党の改憲案を秋の臨時国会中に国会に提出する考えを崩していない。このため、自民党憲法改正推進本部や党政務調査会などの布陣も大きな焦点となる」。都議選で惨敗し、各社の世論調査で第2次政権始まって以来の30%台半ばの低支持率を報じられながら、安倍晋三は反転攻勢に出るべく党の憲法改正本部の人事を変え、臨時国会への改憲案(たたき台=素案)の提出を強行しようと動いていることが窺える。布陣を変えるとは、具体的には、安倍晋三を公然と批判する論陣を張っている本部長代理の中谷元と、安倍晋三の9条改定案(自衛隊明記)に対して消極的な発言を繰り返している本部長代行の船田元を更迭するということだ。党改憲案取り纏めの要職を務める二人の首を切り、安倍晋三の腹心で憲法原理主義の右翼に切り換えて強行突破する。その候補は誰か。おそらく、7月19日夜に銀座のステーキ屋で会食したうちの二人、河村建夫と古屋圭司がそうだ。

c0315619_14161971.jpgこの夜の宴会のメンバーは、麻生太郎、高村正彦、河村建夫、古屋圭司、萩生田光一である。相談した中身は間違いなく党内政局の乗り切り策であり、憲法改正本部の人事と改憲日程の問題だっただろう。このメンバーを揃え、河村建夫と古屋圭司を入れ、その情報を「首相動静」に書かせていることは、党内に対するデモンストレーションを意味している。改憲日程の問題は、差し迫った待ったなしの政治課題で、6月26日の産経の記事では、「9月に『たたき台』を作成し、公明党などとの協議を経て11月上旬に改憲案をまとめた上で提示」とシナリオが示されている。時間がない。本部長代理の中谷元と本部長代行の船田元の首を切れるかどうか、党内の権力闘争の決着がつく瞬間は刻々と迫っていて、昨夜(24日)のNEWS23の星浩のコメントでは、党改憲案の取り纏めが先送りになる可能性が示唆されていた。先送りするということは、9条改憲を諦めるということである。一方、8月3日の内閣改造については、世間にサプライズの発信となる有力で魅力的な新閣僚の顔を並べることができるかどうかが焦点で、橋下徹と小泉進次郎の入閣が取り沙汰されていた。そうしたところ、7月19日には松井一郎が橋下徹の入閣は「0%だ」と公言、橋下徹入閣の可能性は消えた。

c0315619_14163277.jpgさらに、安倍晋三にとって支持率V字回復の頼みの綱だったはずの小泉進次郎が、同じ7月19日に初入閣の可能性について「ない」と言い、官房副長官に就任するのではないかという噂を自ら否定した。おそらく、8月3日の閣僚リストの中に名前はないだろう。打診を断ったということであり、泥船から逃げる選択をして、それを世間に示したという意味になる。将来の総理総裁をめざす小泉進次郎にとって、支持率の落ちた安倍晋三を支える役割を自分から拾うことはせず、キャリアに傷がつくリスクを避ける態度に出た。安倍晋三の側から見れば、小泉進次郎に袖にされて見限られた失態になろう。実際のところは8月3日にならないと分からないが、この小泉進次郎の入閣拒絶のニュースの意味は大きく、内閣改造に関心や期待を集めることができなくなり、特に保守層の中での安倍離れに拍車をかける影響が出た事実は否めない。一般には、先週(7/17-21)は稲田朋美のPKO日報隠蔽の問題が騒がれ、それが先週末のマスコミ世論調査に与えた最も大きな要因だったとされているが、おそらくそれ以上に安倍晋三にとって痛撃だったのは、小泉進次郎と橋下徹の入閣拒否の報道だったと思われる。8月3日の改造で支持率のV字回復を期した安倍晋三の目論見は、先週一週間の政治で挫折を余儀なくされた。

c0315619_14164436.jpg今週は、24日と25日の加計問題をめぐる国会論戦が新聞とテレビの主たる材料になり、安倍晋三の疑惑が深まる展開になり、マスコミは当然、安倍晋三を叩く論調にシフトする。支持率が30%を切った状況だから、水に落ちた犬は棒で叩けとばかり、容赦なく遠慮なく批判することができ、それは国民の意見を代弁した正しい報道姿勢という立場になる。そうした安倍叩き報道の充満が、安倍晋三の「国民の敵」としての表象を強調する効果を強め、安倍晋三の支持率を一層押し下げる圧力となる。何となく、今は、江戸城に入った蔵六が、詰めの間で扇子をあおぎながら戊辰戦争の戦況を分析・統括する心境であり、「あと何発でござる」と弾薬数を計算し、涼しい顔で戦果を楽観予想しつつ、革命戦争全体のロードマップの進捗と完遂を確信しているような、そんなエミュレーションの思考にスリップさせられるではないか。改憲日程については、早ければ一週間以内(先送り)、遅くとも一か月以内(断念)に攻防の結論が出るだろう。9条改定の改憲案を党機関で正式決定できず、臨時国会の憲法審査会に出せない事態になれば、安倍晋三の責任問題は免れない。安倍降ろしの幕となる。表では、加計問題が尾を引き、告発や醜聞の報道が相次ぎ、8月以降も新閣僚の不祥事が発覚し、支持率の下落傾向は止まらないだろう。

c0315619_15125411.jpgネットの一部で言われているところの、安倍晋三の「破れかぶれ解散」の予測は根拠のないもので、解散総選挙をするときは公明党の了承が必要だし、選挙の争点としてマスコミがオーソライズできる政策上の大義名分が必要だ。それなしに思いつきで選挙に出たときは、小池新党が間髪を置かず立ち上がって首都圏の小選挙区に候補者を並べ、公明党の支援を得て優勢となり、都議選の再現となって安倍自民党は議席激減の地獄に墜ちることになる。少なくとも、解散風を起こしてから解散するまでは2週間以上は必要で、それだけの時間があれば、小池新党は国政新党として起動することが十分可能だ。御厨貴が言っていたように、世間の観測や想像を越えて「政治家というものは何か動きをするものだ」。小池新党が候補者の擁立に間に合わなかった地方でも、東日本(北海道・東北・甲信越)の小選挙区であれば、安倍自民党の現職は、仙台市長選で見たとおり「野党共闘」にも競り負けてしまうだろう。安倍晋三への逆風のせいで、不人気の底に沈む民進党候補にすら勝てない。支持率が急落し続落している局面で選挙に出るのは狂気の沙汰であり、どれほど安倍晋三がバカでもそのような非常識な愚策に転ぶ図は考えられない。そのときは、身内だった自民党の面々と公明党が羽交い締めにして、詰め腹に追い込むだろう。

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by yoniumuhibi | 2017-07-25 23:30 | Comments(0)


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