小池百合子に共謀罪の賛否を明言させよ - 五輪主催知事の判断を問え

c0315619_15470497.jpg共謀罪について何か策はないかと考えて、亀石倫子にテレビに出まくってもらう手はどうだろうという提案を5月15日にTWで発した。すると、20日のTBS報道特集に本人が大きく登場し、翌21日のテレ朝サンステではスタジオに生出演して共謀罪を批判するという幕があった。無論、これは単なる偶然で、手柄を自慢するような話ではない。2週間ほど前、朝日の紙面が彼女から共謀罪反対のコメントを取って記事にしていた。それを確認して、そのうちテレ朝やTBSの報道番組が引っ張り出すだろうと期待していたところ、いつまで経ってもテレビの出番がないので、動きの遅さに苛立ちを感じて発言したまでのことである。共謀罪という問題は、法律論で説明を始めるとかなり難しくなるし、専門的な用語が並ぶことになる。本来、共謀罪はテレビで専門家が説明して国民に理解を促さなくてはいけない問題でありながら、テレビを安倍晋三に押さえられているため、例えば福島瑞穂や山下幸男が十分な時間を与えられてフリップで解説するという場面が作れない。嘗ては当然にあったそうした企画は、保守層や無関心層を含めた視聴者に共謀罪を公平中立に報道する試みとして、安倍晋三の支持率が50%を越える現在の環境では、テレビ局に二の足を踏ませるものだろう。



c0315619_15471803.jpgコンテンツを制作する側から見て、亀石倫子は新しく売り出せる価値あるキャラクターであり、視聴者の注目を集め、プリファレンスを獲得できる条件を持った素材だと言える。共謀罪をよく知らず興味がない者、政治に知識と関心を持たない者でも、亀石倫子の持つ別の魅力を磁力にして、視聴者を彼女の主張の納得や共感に導くことができる。あるいは、共謀罪の危険性への注意を喚起させることができる。テレビ報道の企画演出として、この提案はメイクセンスなものだ。テレビは安倍晋三の独裁権力の支配統制下にある。何かあれば、2015年のときと同じ「蛮社の獄」が再現され弾圧される。偏向だとしてBPO提訴の脅しがかけられ、人事に介入されてキャスターが降板させられる。共謀罪に反対する側は、共謀罪の報道についてテレビ側にインセンティブを与える工夫を凝らさないといけないのであり、こういう内容ならテレビが乗るだろうという絵を考え、アイディアを周到に提供しないといけない。金平茂紀や長野智子が積極的に採用するプロポーザルを考案しないといけない。そうした努力と配慮が、今回の反安倍・反共謀罪の側には若干足りないように感じる。世論を動かすためには、正攻法の押しの一手だけではだめで、効果のある戦略戦術を考える必要がある。

c0315619_15473403.jpg今、何をすればいいか。思いつきの策を言えば、小池百合子を直撃して、共謀罪に賛成かどうか、東京五輪に共謀罪は必要かどうか答えさせることである。質問と回答の映像を撮ることを提案したい。視聴者ベースで言えば、これは関心のあるところだろう。ニュースになる。話題になる。小池百合子の意見を聞きたい。答えが賛成でも反対でもよいのである。共謀罪反対派にとって、小池百合子が賛成派に回ることはリスクではないかという懸念もあるかもしれないが、リスクはわれわれより小池百合子の方が大きい。国政で賛否が分かれている問題について、一つの立場にコミットすることは、浮動票を集めてモメンタムを作ろうとする小池百合子にとって深刻なリスクだ。賛成だと言えば、都議選でリベラル・反安倍の票を失う心配がある。イメージを悪くする。都議選で共産党や市民ネットを応援する側は、小池百合子に共謀罪についてイエスかノーか態度決定させればよく、化けの皮を剥がせばよいのであり、イエスだと言えば小池百合子を選挙で叩く材料が転がり込む。もし、逆に小池百合子が共謀罪に慎重な意見を言い、安倍晋三と距離を置く姿勢を示せば、それは共謀罪成立を阻止する運動への追い風になる。どちらに転んでも、反安倍・反共謀罪の側にはプラスにしかならない。

c0315619_15474745.jpg都議選は共謀罪と関係なく、小池百合子に国政の問題でコミットする義務はないと言う声があるかもしれないが、その責任回避の論は通用しない。なぜなら、安倍晋三が、共謀罪は東京五輪を安心安全に開催するために必要なものだと強調し、東京五輪を共謀罪の口実にしているからである。東京五輪の主催者は東京都で、小池百合子はその知事である。五輪開催の責任者だ。東京五輪の警備を万全にし、競技に参加する関係者や来場者の安全を守る治安責任は彼女にある。東京五輪のテロ対策は、小池百合子の判断と決定の下で執り行われなくてはならない。その彼女が、東京五輪のテロ対策を口実にして政府が強行する共謀罪法案について、知らぬ存ぜぬを通すことはできないだろう。本当に共謀罪は東京五輪のテロ対策に必要なのか、あるいは無理に制定しなくてもいいものなのか、都知事である小池百合子は自身の見解を国民の前に明らかにする必要がある。問題が国論を二分して論争されている以上、当事者として認識を明確にして説明責任を果たさないといけない。いずれにせよ、マスコミはこの機に小池百合子に質問をぶつけて回答を迫り、逃がさないことだ。最近の小池百合子は、「決められない知事」の悪評を立てられ、自民党と保守マスコミから叩かれて支持が伸び悩む傾向にある。

c0315619_15480132.jpg豊洲移転問題にせよ、東京五輪の経費負担問題にせよ、決めると言いながら決めず、優柔不断で時間を浪費しながら先送りを続けることばかりしてきた。自らの支持が落ちる決断や判断をしたくないのだ。そういう状況が重なり、今では「決められない」とか「判断を逃げる」という定評ができ、本人はマイナスイメージを極端に恐れるようになっている。ということは、今、小池百合子に共謀罪を尋ねて答えさせるチャンスだ。逃げにくい。話を逸らしたら、また悪評を立てられる。正直に答えてコミットすることが要請される。マスコミが小池百合子を持て囃して賛美一色だった頃は、マスコミは共謀罪についての問い詰めから小池百合子を放免してやってきた。「それは国が決めることだから(関係ない)」という逃げ口上を許してきた。だが、今はマスコミと小池百合子との力関係が変わり、小池百合子に対してマスコミが媚びへつらう必要はなくなっている。小池百合子は元防衛相であり、国家の安全保障政策の要職にいた人物だ。東京五輪をテロから防ぐには何をすればいいのか、一般論のレベルでも持論を言わないといけない。その上で、政府と同じ認識で共謀罪を必須とするのか、そうではないのか、議論に参加しないといけないだろう。まして、都議選の後に小池新党を立ち上げて国政に進出するのなら尚更である。共謀罪法案が成立した後に、それへの賛否や評価を言うのは卑怯で無責任だ。

朝日の記者がカメラが回っている中で質問すればいい。応答の結論がどうであれ、テレビは必ず報道し、国民の間で話題になり、そこから共謀罪論議の一つの渦が起きるだろう。共謀罪論議に小池百合子を引っ張り込むことだ。小池百合子を共謀罪論議のプレイヤーにすることができれば、共謀罪の政局と都議選の政局を一つにすることができる。憲法9条についても同じだ。安倍晋三が9条改正の出汁に東京五輪を持ち出した以上、その政治手法の是非について五輪主催者である東京都の知事が判断を示すのは当然だろう。


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by yoniumuhibi | 2017-05-25 23:30 | Comments(1)
Commented at 2017-06-14 16:27 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。


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