赤坂飯店のキャップ会合 - マスコミの直参工作員を集めた緊急対策会議

c0315619_16054059.jpg昨夜(2月27日)の首相動静で伝えられたところの、赤坂飯店での報道各社キャップとの会食は、森友学園事件の難局を切り抜けるために安倍晋三が緊急招集したものだ。一部に、安倍晋三がマスコミに圧力をかけるためとか、恫喝するためとか、馴れ合いとか、この会合の目的と性格について書いているツイートがいるが、それは見当外れのナイーブな発想と認識である。無知にもとづく誤解も甚だしい。集まった官邸キャップや与党キャップという者は、40代前半くらいの若い記者たちで、まさに安倍親衛隊と呼ぶに相応しい、安倍晋三の権力中枢を構成する側近の工作員たちに他ならない。安倍晋三とイデオロギーを同じくし、安倍晋三の権力維持のために奔走し、諜報活動と世論操作に暗躍して権力を実際に運営している連中だ。NW9に出て来るNHK官邸キャップの原聖樹とか、岩田明子を想起してもらいたい。安倍政権の権力機構の一部である。政権を支える側近要員という位置からすれば、萩生田光一や西村康稔や柴山昌彦とかと変わらない重要な身内の手駒だ。彼らは安倍政権のことなら何でも知っているし、秘密を共有しているし、所属する新聞社やテレビ局の上司幹部が知らない情報を知っている。特権エリートとしての権力者意識を持って動いている。



c0315619_16055184.jpg彼らは安倍晋三の直参の子分であり、会社のためではなく安倍晋三のために日夜奮励しているのであって、安倍晋三がこの国を支配する年数とともに出世の階梯を歩んでいるマスコミ業界の中堅エリートだ。現在は官邸キャップ、その次は政治部デスク、それからワシントン支局長となり、政治部長になり、論説委員・編集委員・理事・取締役になる出世コース。将来の田崎史郎や後藤謙次が彼らなのであり、マスコミ業界の頂上に上り詰めるために、今、安倍晋三の配下となって精勤している。安倍晋三はあと5年やる気でいて、その後もキングメーカーに居座る思惑だから、出世競争に目を血走らせている霞ヶ関の課長クラスや報道業界のキャップ連中からすれば、安倍晋三はこの国の最高権力者として10年君臨する見通しになる。たまたま上司部下の関係を組んでいる自社の直属のサラリーマンの部長や局長ではなく、安倍晋三に彼らが忠誠を誓うのは当然の生理だろう。彼らは、安倍晋三株式会社の若手幹部候補なのだ。だから、赤坂飯店での会合の中身は、単なる慰労や懇親の飲食会ではないし、安倍晋三が各社の報道に釘を刺す旨を伝達させるための機会でもない。違う。この会合は緊急の作戦会議であり、森友学園事件の難局を切り抜けるべく対策方針を決めて腹合わせした工作員会議だ。

c0315619_16060441.jpgこの赤坂飯店の会議で、安倍晋三は、森友学園に関わる内情の全てを隠さず説明しただろう。無論、極秘である。心を許せる腹心の部下たちだから話せる。工作員であるキャップたちは、この時点で、自社の上の誰も知らない秘密を知るわけで、しかも、その秘密は食卓を囲んだ全員が共有するのだ。彼らだけの秘密事項である。情報が漏れたら首相辞任に追い込まれるありのままの事実を言い、窮地を正しく共通認識にし、その上で、どうやって破局を切り抜けるか策を提示して意思統一したのだ。そのときは、例えば、朝日や毎日やテレ朝やTBSのキャップ(草)には、中でどういう動きになっているのかを報告(密告)させただろうし、どこまでの情報が誰から伝わっているか、編集部の上がそれをどう報道しようとしているか、社内の動きをつぶさに把握しただろう。少し前に辺見庸が論じていたが、新聞記者というのは、権力の内幕を取材して知り得た情報を市民大衆に伝えるのではなく、その逆で、権力側が知りたいことを新聞記者の地位を利用して諜報し、それを権力側に注進したり密告するのである。権力側のスパイ活動をしているのだ。安倍晋三は、その場でキャップから集めた情報を元に、今度は各社のトップ(社長・会長)に働きかけ、現場に圧力をかけさせて、森友学園問題で自分が不利になる報道を抑止するのである。

c0315619_16061647.jpg実は、赤坂飯店での報道キャップの会合というのは、2015年6月にも開催されていた。安保法制の政局の前半戦、テレビの報道番組が憲法学者を押し立てて安倍政権と法案を批判、立憲主義の言説が国民を啓蒙し、安倍晋三の支持率が低落を続ける事態となったが、そのとき、巻き返しに出た安倍晋三が9月下旬までの会期大幅延長に出て、総裁選の日程まで含んだ背水の陣を布いたことがあった。その作戦を開示して腹合わせしたのが赤坂飯店でのキャップ会合である。会合の様子が週刊ポストに書かれ、その内容を中国網が紹介した記事がネット上に残っている。こうある。「『週刊現代』(最新刊)のスクープによると、安倍首相は各メディアの責任者と東京の高級中華料理店『赤坂飯店』で『オフ懇』を開いた。『オフ懇』というのは安倍首相とメディア関係者の連絡会で、メディアに対して政権を擁護・支持する報道を行うよう求める。週刊現代によると、安倍首相はワインを飲み、驚きの発言を始めたという。(略)安倍首相は集団的自衛権について、『安保法制は中国が狙いだから、やると言ったらやる』と述べた。安倍首相はメディアの前で、中国との戦争を計画していることを『堂々と』認めた。安倍首相はさらに、集団的自衛権を行使して米軍と共に、南中国海(※南シナ海)の中国を叩くと述べた」。このときの週刊現代は立ち読みした記憶がある。

c0315619_16062725.jpg中国網は、赤坂飯店に呼び集めた記者たちを「各メディアの責任者」と書いているが、実際には報道キャップという立場の中堅記者たちで、だからこそ、安倍晋三はこれほど傍若無人に振る舞えるのであり、いくら独裁者の安倍晋三でも、日枝久とか渡辺恒雄などの大物の前でこのような無礼な真似はできない。赤坂飯店での会合では、報道の現場を仕切るキャップを招集し、彼らの前で自分の本音を晒し、協力を求め、安倍軍団として戦略戦術を決定して意思統一するのである。赤坂飯店というのは、味がよく、駅から近く、私も何度も利用したことがあるが、そんなに驚くほど高額の店ではない。四川料理を出す風格のある老舗だけれど、庶民が入れないような高級料理店ではない。だから、40代半ばのキャップ連中をここに集めるのである。日枝久や渡辺恒雄と宴席を囲むなら、代官山のラジュネスとか、永田町の黒澤とか、中華料理でも溜池山王の聘珍樓となる。つまり、そういうVIPの高級店はおまえたちにはまだ早いという意味であり、偉くなったらそっちへ格上げしてやるぞという意味なのだ。まだ足軽隊長の身分なんだから、中の上の四川料理で我慢しとけというランクづけだ。四川料理は、中華料理の中でも庶民が口にする家庭料理で、北京ダックやフカヒレや燕の巣などの珍味の高級食材を使わない。

c0315619_16064102.jpgさて、それでは、昨夜(27日)、窮地の森友学園問題を切り抜けるべく、対策会議でどのような方針が出たのだろう。おそらく、3.11から6年のタイミングを存分に利用する作戦だ。毎年、この時期になるとマスコミは特集を組んで報道する。被災地はどう変わったか、復興は進んでいるか、仮設住宅の問題はどうなったか、福島第一原発の現場と事故処理はどうか、廃炉の進捗と展望はどうか、帰宅困難地域・居住制限区域の実態はどうか、中間貯蔵施設の建設はどうなっているか、等々、キャスターやレポーターが現地を歩いてカメラが被災地に入る。そちらに国民の関心を集中させる、いわゆるスピン報道全開の指示が出て、安倍晋三の行脚計画も開示されただろう。国会衆参の予算委は、首相が出席する集中審議にならないかぎりNHKの中継は入らない。野党側は、当然、森友学園事件の疑惑追及で集中審議を要求するだろうが、安倍晋三は、3.11のメモリアル・ウィークを大義名分に本人もマスコミを連れて福島やら三陸やらに出張り、予算委を欠席して時間稼ぎする魂胆なのではあるまいか。時間が経ち、森友学園の疑惑に関して進展がなければ、国民の注目はオランダ総選挙などの新しいニュースへと流れてしまう。そして、内閣支持率が横這いのままだと糾弾を諦めてしまう。今週(2/27-3/3)と来週(3/6-3/10)が勝負だ。

野党がもっと鋭く斬り込まないといけないし、マスコミの報道が不十分ならSNSを追及のプラットフォームにするべきだ。



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by yoniumuhibi | 2017-02-28 23:30 | Comments(6)
Commented by 愛知 at 2017-02-28 21:54 x
1960年頃、農地、63年、名神高速開通、70年頃~文化住宅密集と、森友学園の用地について実にわかりやすくソース付きの時系列表を交えまとめられた記事(2/28集計)を大阪の幼保関係―――よどきかく―――さんというフォロワ数の少ないTwアカウントの方が、さきほど上げておられました。大阪の府知事、市長W選、2012年12月26日の政権交代も織り込まれた表を見ていると、貴下、以前にご指摘の岸・児玉の関係が安倍・橋下と見事に重なるようです。前回今回の記事にご興味をお持ちの方に一読をお勧めいたします。呼び掛けて頂いた通り、この大疑獄こそ、プロレス野党、直参メディアにのみ委ねずSNS(市民)がプラットフォームにならなければと強く共感いたしました。いつも乍ら正鵠を射た記事のアップに深謝いたします。
Commented by さくら at 2017-02-28 23:11 x
あの上西小百合議員のツイートがなかなか真実味があってよい。
Commented by 七平 at 2017-03-01 03:55 x
​愛知さん、お勧めのサイト ”よどきかく” 訪れました。 ご紹介ありがとうございます。 地道に保育関連の地域情報を収録されている様子、政府、極左、極右の影響を受けた形跡もなく、事実を正確に掲示されているとの感想です。


同サイトで目についた ”何点で入所できそう?” のコラムから察するところですが、日本では保育所に入るにも 点取り競争があるようですね。保育所から小、中、高、大学、入社に至るまで、無限の可能性を秘めた子供は点取り虫に仕立てあげられ、夢や想像力を育てるどころか、逆にそれらを摘み取られ、本人の自覚無しにいつの間にかDRAM人間にされているように思えます。森友学園の贈賄罪面もさることながら、21世紀の日本で ”幼児洗脳教育” がまかり通る事実に驚いております。教育法人というより、宗教カルト団体とみなすのが妥当だと考えます。 
Commented by 玄明 at 2017-03-03 01:10 x
3月2日に鴻池氏の件が勃発、これで鴻池氏の方へも軸は傾くでしょう。相対的に副理事長や記念小学校についての報道/追求は薄まるわけで、場合によっては、鴻池氏の首をとって幕引き...会合のすぐ後に勃発したことから、作戦会議の結論がこんなシナリオではないかと。
Commented at 2017-03-03 11:47 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by 風邪小僧 at 2017-03-10 12:38 x
 アベ政治があと10年続く? 暗澹とした気持ちに胸ふたぎます。

 個人的な好みをぐっと押さえて言うならば、仮りにアベが権力を握りつづけたとしても、そのこと自体を絶対我慢できないとは言いません。もしも日本社会が健全で豊かになるのでしたら、何がなんでもアベに辞めてほしいわけではない。でも、そんな可能性がありますかね。
 あと10年も「いまだ道なかば」で国民が誤魔化され続けるでしょうか――。

 院政について申し上げますと、でんでん・アベと「キング・メーカー」のイメージは、どうも違和感がありすぎると感じます。
 田中角栄や竹下登の時代とは、状況が大きく変わっています。彼らが非公式の権力を保持できたのは、当時は派閥で政治が動いていたからではないでしょうか。派閥を成立させていた大きなファクターはお金で、そのお金が派閥の領袖に集中する構造がありました。
 小選挙区制や政党助成金の制度が導入された結果、その構造が崩れてしまっています。

 現に、小泉純一郎もでんでん・アベも派閥のボスではありませんね。
 郵政選挙のために横車の解散をしたり、好き勝手のやり放題だった小泉の現在をみると、キング・メーカーとはほど遠いですし。

 彼らの権力は「公認権」にあるというのが事実だと私は思います。
 党総裁を降りて、候補の生殺与奪の能力がなくなった時、どうしたらアベが「キング・メーカー」でいられるでしょうか。
 CIAからの資金を管理できるかどうか、ですか? でも、岸信介は「キング・メーカー」ではありませんでした。

 ブログ主さんの予想どおりに進むのかどうか、ちょっと疑問があると思います。


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