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しばき隊優勢の意外な序幕となったリンチ事件裁判 - 裁判分離の策略と攻勢

しばき隊優勢の意外な序幕となったリンチ事件裁判 - 裁判分離の策略と攻勢_c0315619_17385795.jpgしばき隊リンチ事件の裁判が大阪地裁で始まった。どんな裁判になるか注目していたが、被告側が用意周到に戦略を練って臨んでいて、冒頭の現時点では被告側が裁判の主導権を握った情勢にある。裁判の戦いの火蓋を切るに当たって、被告側は三つの戦略戦術を同時に打ってきた。第一は、9月8日付官報に公告された高島弁護士に対する新潟弁護士会による懲戒戒告処分の衝撃であり、第二は、9月10日に公表された辛淑玉のFBコメントであり、第三に、被告であるLKの所在不明に絡んだ裁判分離の仕掛けである。客観的に評価して、作戦として非常に綿密で大胆で秀逸だ。そして狡猾である。しばき隊らしいマヌーバー。しばき隊は裁判までの時間を無駄にせず、打てる手を考えて計略をめぐらし、八方策を尽くして必勝の態勢で裁判を迎えた。この戦略ミックスの投擲と被弾によってネットの界隈は動揺を起こし、被害者である原告側の勝利を確実視していた空気の雲行きが怪しくなっている。第一の懲戒戒告の件は、今のところ内容が掴めないので論じようがないが、処分と公告のタイミングを裁判直前に合わせてきたことは偶然とは考えにくく、神原元としばき隊を支援する司法関係者の法曹界での権力の大きさをまざまざと見せつけられた格好だ。示威としてこれ以上効果の大きな爆弾はない。



しばき隊優勢の意外な序幕となったリンチ事件裁判 - 裁判分離の策略と攻勢_c0315619_17391710.jpgクロをシロにするために、正統左翼はここまで徹底的に権謀術数を詰めるのかと舌を巻く。高島弁護士の懲戒処分を告知した後、神原元は次のような雄叫びを連発した。「私怨と妄想にとりつかれた極左の悪事は、手が込んでるだけに、右翼のそれより質が悪いね。売名と集金が動機に加わればなおのこと。文字どおり、魑魅魍魎だね、こいつら」「俺は、基本的に、正義と真実が勝利するし、勝利すべきだと思っている。正義と真実はこちらにあるよ。だから、我々は必ず勝利するし、勝利すべきだと思っている。もう謝らない方がいい。連中を甘やかし過ぎたんだ」。この狂気じみた咆哮は、被害者と高島弁護士と鹿砦社を敵として発せられたものだ。しばき隊については、私だけでなく多くの者がカルト集団の表象で警戒する場合が多いが、常軌を逸したこの弁護士の発言には、20年前のオウム真理教の悪夢が甦って戦慄を覚える。第三の、LKの失踪と裁判分離についてだが、なるほどよく考えたものだと唸らされる。原告側が送付した訴状はLKに届かず、第一回口頭弁論の前にLKは所在不明のまま、答弁書の提出もなく、代理人の弁護士も決まらず雲隠れの状態になっていた。韓国に渡ったのではないかという憶測も乱れ飛んでいて、一人で悪者となって全責任を引き受ける身となり、地下潜行の人生を送るのではないかと案じられていた。

しばき隊優勢の意外な序幕となったリンチ事件裁判 - 裁判分離の策略と攻勢_c0315619_17393246.jpg12日の第一回口頭弁論では、5人の被告もその代理人も誰も出廷せず、被告席は空っぽで、裁判長から、LKへの訴状未送達を理由に裁判を分離する提案が出されている。裁判所の側からすれば、これは自然な発想と対応かもしれない。だが、この裁判の口頭弁論が分離になるかどうかは、裁判の行方を左右する重大な意味がある。被告の側は、件の暴行傷害で責任があるのは2名のみ(LKとB)であるとして、他の3名(李、伊藤、ヨン)には責任なしという基本的な認識と立場なのだ。その鉄の観念と方針に従って、他の3名に責任なしの判決を勝ち取るのが目的で、つまり、事件は有責の2名がやったことだから、無関係で責任のない3名は弁論を分離してくれという態度なのである。被告3名の答弁書にそうした要求が盛り込まれているかどうかは不明だが、被告側にかかる戦略的意図があることは十分に察せられる。口頭弁論が物理的に分離され、クロ確定のLKだけが単独で審理される構図になれば、シロクロを争う他の3名はきわめて有利な展開になるわけで、そのことは素人でも容易に想像できる。どうやら世間を騒がせたLK失踪劇は、裁判の分離を狙った被告側の巧妙な戦術であった可能性が高い。そういう分析をTwで書いたところ、翌13日にあっさりLKの所在が確認される顛末となった。

しばき隊優勢の意外な序幕となったリンチ事件裁判 - 裁判分離の策略と攻勢_c0315619_17394941.jpg12日の法廷では、裁判長から、被告の数が多く調整に時間がかかるため簡単に次回期日を決められないとか、公開法廷ではなく電話会議で進めるのはどうかとかの打診が原告側に示され、裁判所が被告代理人の多さ(最終的に4名)を煩瑣に感じ、裁判を効率的に進める措置を講じたいという意思が告げられている。被告は5名、被告代理人は4名。したがって答弁書は4通あり、裁判官は4通読んで審理を進めなくてはならない。被告側が弁護士の数を増やし、個々に弁護士をつける作戦に出たのは、裁判の事務整理を煩雑にすることで裁判官を口頭弁論分離へと心理的に誘導する思惑があったからだろう。裁判長の反応と態度からは、神原元としばき隊の裁判分離作戦が効を奏している気配が窺われる。ここで裁判分離の魂胆を裏づける証拠として、野間易通の9月10日のTwに注目しよう。「俺も予言しよ笑 XXXXや金展克言うところの『リンチ事件』にまつわる民事裁判5つのうち、わずかでも賠償金を取れる可能性のあるのは最大2つ。残りはスラップ」とある。この中の「民事裁判5つ」の記述を見て、誰もが首を傾げるだろう。大阪地裁に提訴された訴訟は2件だからである。李信恵ら5人に対する訴訟と、野間易通に対する訴訟の2件だ。これは、有頂天の野間易通がうっかり戦略を漏らしてしまった図に他ならない。

しばき隊優勢の意外な序幕となったリンチ事件裁判 - 裁判分離の策略と攻勢_c0315619_17400455.jpg屡々目にする、野間易通らしい語るに落ちた間抜けな光景。「民事裁判5つ」の意味は、裁判の分離が前提されているのであり、リンチ事件の裁判を、①LK、②B、③ヨン(松本)、④李と伊藤、の4つに分解するという意味だ。リンチ事件裁判の解体脱構築。5人の被告には4人の弁護士がつき、4通の答弁書が出る。野間易通の言う「(賠償金を取れる)最大2つ」とは、この中の①と②を指す。リンチ事件裁判の直接の当事者でなく、司法の知識があるわけでもない野間易通が、このような託宣を垂れて嬉々としているのは、原告側の戦略を神原元からレクチャーされ、成功と勝利を確信したからだろう。カギは④であり、神原元が担当する被告李信恵の責任を退けることである。李信恵がリンチ暴行に関与・加担したとする原告の主張を論駁し、反証し、問われた不法行為責任を否定することだ。野間易通がこの軽口を迂闊に叩いたことで、LKの失踪と裁判分離が意味的に繋がり、被告側の戦略の正体が浮かび上がった。こうした奸計に原告側がどう対抗し、裁判分離を阻止するのか不明だが、しばき隊側の策略に誤導される前にわれわれが確認しなくてはいけないのは、本件民事訴訟が昨年の警察の捜査と検察の起訴に基づくもので、刑事事件に端を発した民事裁判であるという基本的な事実である。そして、LK・B・李信恵の3人が同時に書類送検された事実だ。

しばき隊優勢の意外な序幕となったリンチ事件裁判 - 裁判分離の策略と攻勢_c0315619_17404103.jpg本来、3人は一緒に警察に捜査され、容疑者として同じ刑事の取調べを受け、書類送検された加害者一味であり、刑事事件として一つなのだから、民事訴訟も3人の被告に1人の弁護士がついて法廷に臨むのが自然な態様だろう。3人が仲間割れしたわけでもない。だが、この裁判では3人が別々の弁護士をつけるという異様な形式になった。不自然であり、この態勢がしばき隊の謀略に沿ったものである裏が推察される。一方、訴状は未だ公開されてないながら、原告側の裁判の目的が、この事件がリンチ事件であることを明らかにする一点にあり、当夜の現場を仕切る位置にあった李信恵が暴行の発端を作った事実と、李信恵に事件の核心的な責任があることを明確にすることであることは論を俟たない。5月以降、辛淑玉文書の暴露やら、リンチ現場の録音テキストの公開やら、リンチ後の被害者の顔写真の開示やら、事件の真相を生々しく証明する証拠物件が次々と出て、われわれはしばき隊リンチ事件については全てを知った気分になり、李信恵の責任は明らかで、しばき隊は必ず裁判で負けるだろうと予想してきた。動かぬ証拠がある以上、しばき隊側の敗北は確実だと達観していた。だが、しばき隊は諦めていたわけではなく、裁判勝利に向けて要所要所に可能な策略をすべて打ち、組織をあげて巻き返す機会を待っていたのだ。クロをシロに覆すために。李信恵を守り抜くために。

しばき隊優勢の意外な序幕となったリンチ事件裁判 - 裁判分離の策略と攻勢_c0315619_17405888.jpgこれまで、しばき隊はクロをシロにし、シロをクロにすることに何度も成功してきた。週刊実話の記事も圧力をかけて簡単に撤回させた。しばき隊は強大な権力を持っていて、弱者に襲いかかって恫喝し恐怖させ、抵抗心を奪って萎縮させ、泣き寝入りさせることができる。暴力と謀略の駆使によって、自在にクロをシロにすることができる。幾多のトラブルを起こして訴訟案件もこなしてきたプロの暴力集団であり、その点、オウム真理教と同じである。われわれは、辛淑玉文書や音声記録や被害写真によって、リンチは実際にあり、そこに李信恵が関与したことを確信し、それが事件の真実だと認識している。だが、しばき隊にはしばき隊の論理があり、しばき隊の評価と情念があり、しばき隊にとっての事件の「真実」がある。しばき隊の情念における「真実」を根拠づけるのは、検察が李信恵を不起訴処分にしたという事実であり、暴行現場は見ていないと書いている李信恵の「謝罪文」の存在である。この二つによって李信恵はシロなのであり、クロだとする被害者Mの主張は妄想で、Mを支援する者たちは私怨にまみれた極左のクズなのだ。当該リンチ事件におけるしばき隊の「正義と真実」は、この二つのファクトの上に立脚している。そしてこのことは、事件を客観的観点から考察するわれわれにとっても、実のところ、一つの矛盾であり不思議な与件に他ならない。どうして事実とは全く無縁の、虚偽だらけの、作り話の「謝罪文」が存在するのか、それを被害者Mが受け入れたのか。

また、あれだけの完璧な証拠が揃い、府警から正しく3人同時に書類送検されているのに、地検はなぜ李信恵に不起訴処分を出したのか。そしてまた、もしも、あの「謝罪文」のとおりの事実であったなら、府警の捜査は李信恵を容疑者として認定せず、書類送検の対象には絶対にしなかっただろう。この点は大いなる謎であり、これまでのところ納得できる説明は提供されず、謎を解明する資料や証言は出されていない。だから、しばき隊は二つのファクトを「正義と真実」の根拠にできる。今、しばき隊が急に優勢に転じた裁判開始後の事態は意外で、正直なところ私も狼狽せざるを得ないが、しばき隊有利の裁判の進行を食い止め、原告有利の元の状況に戻すためには、この謎にメスを入れる新しい情報なり証言が必要だろう。

しばき隊優勢の意外な序幕となったリンチ事件裁判 - 裁判分離の策略と攻勢_c0315619_17411621.jpg

by yoniumuhibi | 2016-09-15 23:30 | Comments(0)


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