説得力がなかった「学者の会」 - 60年安保の丸山真男の演説との違い

c0315619_1523328.jpg今回の法案反対運動には、本当に言葉がなかった。憲法学者を例外として、心に残る言葉、心を動かした言葉がない。この人の、この日のこの集会でのこの言葉という、歴史に残る、後世に感動が伝えられるものが一つでもあっただろうか。SEALDsの集会には、内田樹をはじめ、錚々たる顔ぶれの大学教授たちが出揃ってマイクを握り、その様子はネット動画でアップされ、東京新聞や朝日新聞の紙面でも多く紹介されていたが、印象に残ったものが何一つない。心を揺さぶる渾身のアジテーションがない。シェイエスの「第三階級とは何か」とか、ウェーバーの「職業としての政治」とか、リンカーンやキング牧師の演説のような、中身のある格調高い弁論あるいは文章がなかった。そんなことはないと言われる方は、一つでもよいから反証のサンプルを挙げていただきたいと思う。60年安保のときは言葉があった。清水幾太郎、日高六郎、竹内好、鶴見俊輔らが活発に言葉を発し、現状分析と行動提起の言論で人を動かしたことは言うまでもないが、とりわけ、60年安保を戦後民主主義の歴史として意味づける知の遺産として、丸山真男の「選択のとき」と「復初の説」がある。日本政治学の不朽の古典になっている。「選択のとき」は、1960年5月24日に神田の教育会館で行われた学者文化人集会での講演であり、「復初の説」は、6月12日に行われた憲法研究会での講演の記録だ。



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by yoniumuhibi | 2015-10-02 23:30 | Comments(0)


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