敗北を勝利とスリカエて自己陶酔する「デモ=民主主義」の倒錯した光景

c0315619_17102413.jpg高橋哲哉の「靖国問題」の中で、「感情の錬金術」という問題が論議されたことがあった。戦死者を出した遺族の感情が、靖国の儀式による意味付与を媒介して悲しみから喜びへ、不幸から幸福に180度変わる、国家神道のイデオロギーによる観念倒錯の心理を説明した言葉だった。何やらそれと似たような精神状況が、安保法に反対した人々の間で横溢しているように見受けられる。政治戦に負けたのに勝ったと言い、崖っぷちに追い詰められたのに勝利を達成してバラ色の地平に立ったような、そういう言説がマスコミとネットを覆って踊っている。完敗を喫した側に敗北感がなく、虚脱感が寸毫もない。本来、これほど長い政治戦を戦い、エネルギーを投入し、勝てるはずの戦いを落としたのだから、もう少し挫折感や無力感がストレートに表れてよく、結果を深刻に受け止め、何が敗因なのだろう、どこで間違っていたのだろう、どうすれば勝てたのだろうと、真摯に総括と反省を始めないといけないはずが、そうした本来あるべき営みの方向感覚が絶たれている。まるで日系ブラジル人の「勝ち組」のように、敗北を認めず、屈折した共同幻想に浮かれ、敗者が勝者のように振る舞っていて、精神をハイテンションに高揚させて自画自賛の昂奮に耽っている。「勝ち組」の言論に違和感を感じて小言を垂れた江川紹子は、逆に左翼によって袋叩きの目に遭った。



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by yoniumuhibi | 2015-09-24 23:30 | Comments(7)
Commented by Numlock at 2015-09-24 20:45 x
こういうと怒られそうな気がしますが、そろそろ心ある大人の方がSealdsの学生さんたちに「日常に戻れ」という時期ではないかと思います。

デモが社会を変えるかは私は疑問ですが、彼らは安保というカテゴリーで、学生としてやるべきことはやったと思います。人数の盛り方はともかく、人も集まったしメディアにも取り上げられたわけで、そういう意味では一定の成果を得ました。

しかし、学生の本分というか彼らのこれからの将来のことも考えると、彼らをこれ以上政治的な闘争に引っ張り出すのは、ちょっといろんな意味で怖いというか、かわいそうな気がします。もっとも、こんなことを書くと支持者の方から猛烈に言われますけどね。

神輿として担がれてしまうと、もう自分の意思では降りれられない。彼らをそういう立場に追い込んでしまうとすれば、それは悲劇だと思いました。
Commented by 長坂 at 2015-09-24 22:49 x
変な組織はバックにいません。個の集まりです。「わたし」が主語の運動です。今までに無かったソフィスティケートされたデモです。デモに参加することは民主主義を体現することです。さあ皆さんご一緒に。デモ至上主義、デモ原理主義の宗教になってしまった!? 宗教だから敗北はない、あるのは希望だけ。反省はいらない、ただデモを信じるだけ。
これでは軍部(今月の「世界」の三谷太一郎氏によると、軍事の専門家による専門家支配イコール軍事専門バカによる支配)が暴走するのを止めるのなんて絶対無理。
Commented by ロシナンテ at 2015-09-25 00:12 x
非常に僣越な言葉になりますが、主様は、多少の思惑のずれは有ったにせよ、結果的にはこのような状態(敗北)を当初から予測されていたのではありませんか。
正直な所、自分もSEALDsが表立った時点でそう感じてはいました。じかにそれを実感したのが7月15日。この日を誰一人としてメルクマールと見なさなかった。
何か一つのイベント日程度にしか見ていなかった。デモに来た人等も縁日デモの様相。こちらはこの日が戦闘初日と腹をくくっていただけに、あまりの肩すかしに愕然となりました。

かなり早い時期に、SEALDsからのTwでの可決後の事を主様が強く批判されたのを記憶しています。
結果、今、江川氏へのバッシングが起きています。その対象を外してるという感覚すらないバッシング。

振り返れば、自分は、後藤・湯川の殺害からこの問題に関わっています。全ては安倍信三の「悪巧み」を阻止する為に。
結果、何一つとして、安倍を追い詰める術を先手に取られてしまい、完璧な敗北です。
そしてTWに代表されるネット言論の浮薄な事をこの半年で知らされました。

私も日常に戻ります。
これから1年後、いや半年後には戦時色が色濃く漂い始めるでしょう。それも日常。
漫画「はだしのゲン」が図書関等で閲覧禁止騒ぎになったのが2013年。あの時、今を予測できた者が果してどれ程いるのやら。

エセ左翼の首を刎ねたく感じています。
Commented by at 2015-09-25 03:17 x
強力な自民王国に住む者です。反対勢力は昔からの団体ばかりでメンバー構成員は高齢。この状況に危機感を覚え個々人で動いたのは比較的若い年齢層。しかし法案成立直前の集会に参加してみたものの、発言内容に切迫感が全くなく、まさに自画自賛の自己陶酔ばかり。吐きそうになりました。また田舎は一人で動くと、左右どちらの勢力からも色物扱い。法案通った一番の原因は安倍ではなく、愚かになりすぎた我々日本国民全員。再び責任転嫁病発症中の日本です。
Commented by 私は黙らない at 2015-09-25 06:53 x
今は、マスコミも国会前にデモに出ていた人たちも、辺野古に焦点を絞るべきだと思います。今、私たちがしなくてはいけないことは、戦争を何が何でも阻止することです。安保法制を司法にかけるという話も出ていますが、仮に憲法違反の判決が出たとして、戦争へひた走る政府を止められますか?次の選挙で政権交代すればよいとの意見も、私にはあまりに楽観的に思えます。仮に政権交代したところで、この流れ、止められますか?なぜなら、ご指摘のように、オーナーは日本政府ではないわけですから。
私には、翁長知事がこの流れに一人で立ち向かっているように思えてなりません。今は、とにかく翁長知事を孤軍奮闘させてはいけない。孤独な戦いにしてはいけない。辺野古の問題は、沖縄だけの問題じゃない。
Commented by tama at 2015-09-25 07:58 x
上の方が言われるように、安っぽい宗教性を帯びたのだと思います。難しい理屈は要りませんし、実際、学生は難しい理屈は理解していません。反対する法案の中身を聞かれると、ほとんど答えられません。「反対だから反対」「戦争反対」、それだけです。そして、その言葉に酔うためには、敗北が必要です。敗北による被害意識、受難意識が、更なる陶酔に必要です。彼らを操る人間は、そのことをよくわかっています。一方、国民も、その危うさ、不気味さに気づいています。だから、与党への賛成もはんたいも変わらない。国民は、彼らに与するほどバカではありませんから。貴殿が、彼らの深層問題をさらにえぐられることを期待します。他には誰もできないでしょうから。いわゆる文化人も、芸能人も、マスコミも、賛成にしろ反対にしろ、自分の商売への損得で動いていますから。
Commented by 半覚醒状態 at 2015-09-28 17:37 x
そうなのですか、左翼リベラルは負けを認めずSEALDsは神格化なのですね。私は精神科医なのですが、お話を拝見している限り、『負けを認めず』は現実の否認、『SEALDsの神格化』は躁的防衛。いずれも現実の惨状を直視することから来る抑鬱や不安に持ちこたえることが出来ず、新たなる現実的な何かを産み出すための内的葛藤に耐え得ない精神病的心性を共有している集団ということ。とすれば彼らは強固で現実に即した自我に基づく機能的集団ではなく、魔術的思考に陥った病的集団ということになります。メンバーは互いに互いの病理を増幅しあっていくでしょう。大切な事は現実を愚直なまでに直視し、一歩一歩進むだけしかないのに…


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