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四つの政治戦が集中した夏 - 60年安保闘争の幸運に深く感謝する夏

四つの政治戦が集中した夏 - 60年安保闘争の幸運に深く感謝する夏_c0315619_1723919.jpg安保法制の諸法案(戦争法案)が衆院で審議入りとなった。政府は今国会での成立をめざしている。今の状況から考えれば、法案が可決成立するときは強行採決で押し切った形になるだろう。それはいつだろうか。マスコミで跋扈する政局屋たちが、国会の日程を垂れて法案の行方を講釈する幕はもう少し先だが、産経の記事を読むと、6月24日までの会期を47日間延長して、8月10日が閉会という予定になっている。この記事は少し古い情報なので、今後の審議と駆け引きの中で変動はあると思われるが、お盆の前に参院本会議で可決して成立というのが安倍晋三の基本戦略だ。必要な審議時間から考えてそのタイムラインとなり、それを前提とすると、7月初旬と予想される衆院特別委での審議打ち切り採決が攻防の一つのヤマ場となる。いずれにせよ、あと2か月後には決着はついている。審議先送りになっていれば、われわれの勝利であり、可決成立になっていれば安倍晋三の勝利だ。審議先送りになった場合、私の予測だが、単純に秋の臨時国会に再提出になるのではなく、法案そのものの作り直しになり、来年の通常国会まで持ち越しになる可能性が大きい。それだけ問題点が多く、根本的に不具合で、審議をすればするほど破綻が明らかになって混乱が広がる法案だ。まともに審議できない。安倍晋三は、最初からこの法案をまともに審議するつもりがない。



四つの政治戦が集中した夏 - 60年安保闘争の幸運に深く感謝する夏_c0315619_1725014.jpg10本の法案を一つのパッケージにして、「平和安全法制整備法」などという冗談のような名前をつけたのは、おそらく防衛官僚の智恵ではなく、安倍晋三の独断だろう。本来、一つ一つの新法案や改正法案を審議し、前と何がどう変わったのか、新しい概念(存立危機事態・重要影響事態)はなぜ導入されたのか、その説明に合理性があるのか、時間をかけて丁寧に審議する必要があるし、マスコミが報道して国民の間で議論がされなくてはいけない。安倍晋三が10本の法案を1本に纏めたのは、法案の中身に立ち入って詳しく審議させないためであり、国民に考える時間を与えず、急いで可決成立させてしまうためだ。つまり、今回の二つの戦争法案は、最初から細かな審議や説明をするつもりがなく、問答無用の強行採決での決着が想定されている。法案の修正も考えていない。報ステで立野純二が喝破したように、「決めつけ」と「すり替え」と「ごまかし」で終始する作戦であり、いわゆる「平行線」で時間を潰し、民主党を憤慨させて委員会欠席に追い込むか、混乱のまま時間切れで強行採決に持ち込む思惑だ。先週(5/20)の党首討論の様子が、まさに特別委の進行を先取りしていたと思われるが、安倍晋三は野党側の質問に答えず、壊れたレコードのように「新三要件」を何度も復唱し、対論者の持ち時間を潰していた。NHKの絵(編集映像)を作ることしか考えてない。

四つの政治戦が集中した夏 - 60年安保闘争の幸運に深く感謝する夏_c0315619_173039.jpgこの法案は、論議に足るまともな中身を持っておらず、おそらく、自衛隊の将官も意味をよく理解しておらず、従来の法制度体系との異同について整合的に納得していないはずだ。存立危機事態とか、重要影響事態とか、新三要件の歯止めとか、そういう詭弁と詐術を部下に向かって真顔で説明することは無理だろう。とりあえず彼らが意味を了解できるのは、改定された日米ガイドラインの方で、ガイドラインから現場にダウンロードされる具体的な要綱や計画の方に注意を向け、そこにコミットし、自らの隊の行動を基礎づけざるを得ない。法律から切り離される。日本国の法律体系で自らを根拠づけることができない。これは、自衛隊を官邸のフリーハンドにするという意味であり、安倍晋三の私兵にするということで、完全に米軍の指揮下に入った - 第1次大戦下のインド軍のような - ロボット的な植民地軍に完成させるということだ。法案の中身については、また別の機会に論じたいが、一つだけ言えるのは、この法案をそのまま成立させたら、もう次の法律改正はなく、戦争が始まるということであり、戦争を始めるということである。確実に戦場での戦闘で自衛隊員が死に、そうなった後、英霊として合祀するべく靖国神社の国営化法案という段階に進むだろう。実際に昨日(5/26)、法案の審議入りと同時のタイミングで、元統幕長の斎藤隆が口火を切り、それをNHKの7時のニュースが報道した。

四つの政治戦が集中した夏 - 60年安保闘争の幸運に深く感謝する夏_c0315619_1731082.jpgこの夏は、重大な政治戦が目白押しの状況になっている。(1)安保法制(戦争法案)の国会審議、(2)辺野古の埋め立て工事、(3)川内原発の再稼働、(4)戦後70年談話の発表の四つがあり、それに加えて、(5)残業代ゼロや派遣法改悪の労働法制の審議がある。安倍晋三は、この五つの政局を同時期に集中させて設定していて、すべてを一気に突破する構えのようだ。強気の安倍晋三らしいし、安倍晋三の側に立って考えたとき、その戦略設計は間違っているとは言えない。合理的だ。なぜかと言うと、反対派は運動のエネルギーが分散されるからであり、一つの問題に一点集中できないという環境条件を押しつけられる。現在、川内原発の再稼働は7月下旬と言われている。戦後70年談話は、終戦の日の8月15日が発表予定である。例えば、辺野古の海への砕石とコンクリートの流し込みと同時に、衆院特別委での強行採決をやればどうなるだろう。マスコミは、安保法制(戦争法案)の方は騒ぎたてるだろうが、辺野古の方は大きく報道しないだろう。世間の関心を永田町の方に引きつけ、どさくさ紛れで辺野古の工事を強行し、全国からの反発と非難の声を殺ぐ、そういうショック戦略が考えられているのではないか。この二つを同時に突破されたら、左翼リベラルの側は、当然、その対策と挽回に回らなければならず、そうなると川内原発の再稼働を止める運動を盛り上げることが難しくなるだろう。

四つの政治戦が集中した夏 - 60年安保闘争の幸運に深く感謝する夏_c0315619_1731979.jpg戦争法案を強行採決され、辺野古の埋め立てを強行され、川内原発を再稼働されたら、その三つが重なって起きたときは、左翼リベラル勢力は呆然自失になっていて、敗北感と無力感に打ちのめされ、もう8月15日の戦後70年談話を食い止める力は残ってないだろう。安倍晋三は、戦争法案を突破し、辺野古の工事を強行し、川内原発を再稼働させて、マスコミを黙らせ、三つの政治戦の勝利者として、アウステルリッツの三帝会戦に勝利してパリに凱旋したナポレオンのように、8月15日に靖国神社に参拝して、「侵略」も「植民地支配」も「反省」も「お詫び」もない、「積極的平和主義」を謳歌する戦後70年談話を発表するに違いない。マスコミの岸井成格も、ネットの内田樹も、潰走の末に放心して絶句することだろう。2か月なんてあっと言う間に過ぎてしまう。川内原発の再稼働を止める条件は、戦争法案の国会通過を阻止し、辺野古の工事を中止させることだ。この二つの政治戦に勝利できれば、原発再稼働はできなくなり、戦後70年談話も先送りになる。畢竟、四つは一つである。来月(6月)が勝正念場だ。思い出すのは、2年前の特定秘密保護法案の政局で、11月7日から衆院で審議入りし、12月6日には参院本会議で可決成立した。スピード決着だった。審議入りしてからは、岸井成格や東京新聞などマスコミは批判の論陣を張ったが、反対運動の立ち上げが遅く、国会での野党の抵抗も脆弱だった。

四つの政治戦が集中した夏 - 60年安保闘争の幸運に深く感謝する夏_c0315619_1733032.jpg2年前と比べて、今回はテレビがひどく萎縮している。朝日が読売化している。秘密保護法案のときも、世論調査は反対が多数だった。集団的自衛権のときもそうだった。世論は反対多数なのに、安倍晋三は強引に押し切り、その後の選挙では勝利した。国民は選挙で安倍晋三にNoを突きつけなかった。左翼リベラルは、2014年の都知事選と衆院選で安倍晋三を敗北に追い込む戦略戦術を組まず、身勝手な党利党略を貫き、安倍晋三の権力を安泰にさせた。本当なら、この法案が審議入りする前に、民主・共産・小沢で協議があってよく、法案反対の国民運動が提起されてしかるべきだったのだが、期待したその場面は現出しなかった。統一戦線の結成を望む声はか細く、その斡旋に動く学者・文化人も登場しなかった。野党がどこまで、アリバイのポーズでなく、本当に可決成立を阻止する決意で臨むのか、今の時点では確信が持てない。民主と維新が、例えば労働法制の方とバーター取引に応じるとか、秋国会での冒頭採決を密約して形だけ成立を先延ばしにするとか、そういう裏切りの動きに出てわれわれを騙す展開も十分に考えられる。この2年間を客観的に正視すると、憂鬱な記憶ばかりが蘇って、今回の(四つが重なった)政治戦の行方に悲観的な気分にならざるを得ない。だが、逆もまた真で、安倍晋三が四つを一度に集中させたことは、安倍晋三が負ければ、四つが一気に吹っ飛ぶことでもある。ピンチはチャンス。

四つの政治戦が集中した夏 - 60年安保闘争の幸運に深く感謝する夏_c0315619_1734099.jpg丸山真男は、最晩年の1995年に60年安保を回顧して、「突如としてあの大爆発になった」と当時の実感を語っている。「なにしろ、国会の周辺は毎日毎日何十万という市民でしょう。いま、ああいう事態というのは、ちょっと考えられないですね。正直言って、よくあれだけ、どこからも動員されないで、自然に集まったものだと思います。社会党とか総評とか、そんなのは全体の市民から見たらほんの一部で、文字通り連日何十万という市民が国会を取り囲んだ」(第15巻 P.337)。丸山真男にとって、60年安保の市民の爆発は意外なものだった。この言葉は、一つの救いというか励ましの材料になるものだ。60年安保の反対闘争の爆発は、丸山真男にも意外であり、したがって岸信介にも意外な出来事だった。もし60年安保の闘争がなかったらと、最近はその想像をめぐらせることが多い。改憲が断行され、戦前レジームに戻り、天皇は元首に、自衛隊は国防軍になって、ニクソン・軍産複合体と謀って停戦下の朝鮮半島に介入し、台湾海峡で謀略工作をして紛争を起こし、ベトナム戦争に派兵していただろう。東アジアの中で、韓国や台湾以上に強烈な反共軍事国家となっていただろう。高度経済成長などなく、共産党は再び(三たび)非合法化されていたに違いない。日本の60年代は、実際の進行とは全く違う形になり、その後の姿も大きく変わっていた。中学校の社会科の教師が、60年安保は内乱寸前だったと言っていたことを思い出す。

市民の爆発的闘争がなければ、それこそ、非合法化された左翼によるテロ事件(武力革命闘争)が起き、日本国憲法などとっくに吹っ飛んだ過酷な社会になっていた。60年代の高度成長期に子どもだった者として、あの、梶原一騎の少年マガジンと、永井豪の少年ジャンプと、巨人のV9と、円谷プロや東宝や大映の怪獣映画の、すなわち東京五輪から大阪万博までの、かぎりなく、かぎりなく平和で希望に満ちていた懐かしい時代を思い返したとき、その幸運と感謝を今ほど強く思わないときはない。


四つの政治戦が集中した夏 - 60年安保闘争の幸運に深く感謝する夏_c0315619_17415100.jpg

by yoniumuhibi | 2015-05-27 23:30 | Comments(11)
Commented by 愛知 at 2015-05-27 20:26 x
「審議をすればするほど破綻が明らかになって混乱が広がる法案だ。」「畢竟、四つは一つである。」貴下の言をお借りすれば鋭さ畢竟の科学的分析、頭が下がるばかり。コメントの要もないのですが。本日の戦争法案審議、見ていて印象的だったのは、柳澤協二さんの記事を志位さんが引用、空自輸送機が実質的に戦闘部隊の指揮下に入ると死者がの件。安倍が見苦しく口をゆがめ。軍事音痴の私ですら瞬間的に間違った答弁をしそうだなとわかり。着陸も離陸も空港を制圧してる側の許可次第。真珠湾じゃないだろ。翻って思うに安倍は自由の何たるかを知らないのだと。それと気になったのは、何回か中谷が「(自衛官を)送り出す私ども」という発言を。立法府での審議中、不謹慎。中国在留邦人135,078人(13年・外務省)、日本在留中国人652,595人(12年・法務省)。こんな時代に戦争なんてあまりに非現実的な画策を。国会見てて思ったことは、私のような普通の市民よりも自衛官の方が戦死する確率が圧倒的に低いのではないかということ。考えてみれば今から2ヶ月で防空壕は掘れないし、土地も高い。スイスのように拙宅に武器があるわけでもなく。スイスの話は平気で嘘をつくテレビで見ただけですが。吉村昭先生から学んだ鉄血勤皇隊の再現。日本全土、軍人だけが逃げ延び、民間人が焼かれた沖縄の惨状に。戦争だと火災保険も免責。丸山真男先生ですら驚かれたとご紹介の60年安保。中心層は今、75歳から95歳くらいになられたんでしょうか。そう思うとその中心世代が今上陛下でしょうか。国会議員は国民の代表であるなら、どなたか議員辞職覚悟で、不敬罪でも御名御璽でも持ち出し審議を止めて。「四つが一気に吹き飛ぶことでもある。ピンチはチャンス。」貴下の強靭なる精神にも頭が下がります。
Commented by 私は黙らない at 2015-05-28 04:20 x
日経新聞による世論調査で、集団的自衛権の行使を可能にする関連法案の今国会成立に「賛成」が25%「反対」が55%。8割が政府の説明は不十分、「米国の戦争に巻き込まれることはない」との発言に「納得しない」も7割超。それでも、可決されるとしたら、一体、民主主義とはなんぞや。民主主義とは、国民に主権があるのではなかったっけ?国会中継を見て、母曰く、「戦争が始まっても、議員さん、自分達の息子だけは戦争にやらないんだろうなぁ。」そうだ、安保関連法案にもう一つ法律を追加しよう。「有事には徴兵制を復活し、その際、まず政府与党の国会議員の家族、次に、野党議員の家族から徴兵する。」さぁ、平和なんたら法案を決めたあなた達から、後方支援でもなんでも行ってください。責任は与党だけではありません。戦争への道を食い止められなかった野党の方々も同罪です。国民の代表として国会にのりこんでいるということは、それだけの責任を負っているということです。
Commented by 私は黙らない at 2015-05-28 06:16 x
追伸:安倍さんにはお子様がいらっしゃらないようです。ご子息がいらっしゃらない場合、ご本人に行っていただきましょう。「後方支援」でも一番危険な任務に自ら携わっていただき、自ら決めたことに責任をもって、自らの身を挺して、日本の「平和」を守っていただきましょう。安倍さん、まさか「俺は行きたくない」とは言わないですよね。
Commented by 愛知 at 2015-05-28 09:20 x
27日の戦争法案の中継を見ていた娘から連絡が。「あれじゃ、まるで今の憲法と同じ」と。どういうことか聞いてみた。意訳すると、戦地において前文―――平和を愛する諸国軍の公正と信義に信頼して、安倍私兵である自衛官の安全と生存を保持しようと決意した―――と受け取れたのだと。「銃を撃ちながら逃げるくらいなら、最初っから、そんなことしなきゃ平和でいられるのに」だから戦争法案、審議など無意味で、憲法を護っていればいいのだと。幼子抱えた若い母親のストレートな感性。口にしなかっただけで、銃後の一般市民は、自衛官よりもリスクが高いことは感じているのでしょう。慈悲と慈愛に満ちた志位さん、引き続き感銘受けられる質疑を期待します。
Commented by バク at 2015-05-28 20:00 x
裁判所に違憲立法審査権を行わせるための働きかけを行うのは無理でしょうか?
Commented by 私は黙らない at 2015-05-29 03:58 x
>裁判所に違憲立法審査権を行わせるための働きかけを行う
私も、同じこと思っていました。何とか行動せねば。。。
Commented by Columbites at 2015-05-29 09:05 x
すべての自衛官は,任官時に「日本国憲法を遵守し・・・・任務を果たすことを誓う」と宣誓します.国民の付託にこたえ公務にあたる者として当然の行為です.それに対して公職のトップにある者がいけしゃあしゃあと国の最高法規を無視し侮蔑し続けているのは許し難い大問題です.当然,国会議員も初登庁の時に,憲法冊子に手を置いて宣誓させるべきです.それができない連中は司法が裁くべきだというのはバクさんがおっしゃるとおりでしょう.
だいたい,現場の自衛官が「戦争法案」を支持しているとはとても思えませんが.
Commented by 芝ちゃん at 2015-05-29 21:24 x
今年85歳を迎える、昔は軍国少年だった老人です。
今回の「戦争法案」の審議の中で、安倍首相はしばしば【日本の存立危機の場合】を想定して、例えば中東の石油に依存をするホームズ海峡に敷設される事態を例に説明します。しかし、いったん法律が成立すれば、それだけに済まないことは自明のことですが。

その【日本の存立危機の場合】を聞いて、私は自分の少年時代、耳にタコができるほど聞いた【満州は日本の生命線】を思い出さずにはいられません。
この【満州は日本の生命線】を理由に、日本陸軍は勝手に満州事変を計画し、日本を戦争の泥沼に引きずり込んでいったのです。
その軍部の建国した傀儡「満州国」の重責に君臨していたのが、安倍晋三の祖父・岸信介であります。
Commented by 愛知 at 2015-05-30 10:18 x
4月16日の御ブログの記事で初めて知った東大政策ビジョン研究センター客員研究員、三浦瑠璃。今朝、拙宅で取っている地方紙(中日新聞)の「考える広場」にも大きなカラー写真付きでデカデカと登場。安倍は戦争に対する考え方を変えており、方向性は正しいと。ご紹介の朝日の記事にも驚かされましたが、彼女自身の最新ブログ(5/25)を見て本当に驚愕。戦争法案には賛成~徹底的な野党批判~南シナ海への派兵扇動。御ブログの賢明なる先輩読者の皆様は周知のことでしょうが、私は初めて読んでびっくり。ガチガチの反共反中極右。あらためてよく朝日が登場させたものだと呆れ。彼女の記事は先の「開戦の詔勅」と瓜二つ。戦争法案を巡る国会審議に関する記事の究極は、結びのことば「国会には、実質的な議論を期待するという以上の、重い重い責任があるのです。」まさにファシズム。朝日、中日での発言、氏自身のブログでも統合性の失調が感じられたのですが、その結びのことばをを見て、やっと腑に落ちました。貴下ご指摘の「審議すればするほど混乱する」戦争法案と彼女の精神構造は同じなんでしょうね。ファシズムを前面に押し出せばすっきりするんでしょうが、それを隠しているから(隠れてませんが)、まるで論理や法理とは、ほど遠くなるんですね。中日もどうかしてる。私の回りだと新聞が好きで、隅から隅まで読んでるという読者は結構います。読者を欺き、不幸な戦争へ誘う連中に加担すべきではない。三浦の論を読んで、NHKが早々と戦死自衛官の処遇問題を報じていたことも、やっと腑に落ちました。来週、志位さんに、ポツダム宣言に続き、東京裁判に関する安倍の認識をきっちり質して頂きたいです。
Commented by 愛知 at 2015-05-30 10:35 x
もう一言付け加えます。4月16日、御ブログでご紹介の朝日新聞記事での三浦瑠璃の発言―――日中韓国民の国民感情は良好化する―――29日発表「言論NPO」と「東アジア研究院」の発表だと逆に悪化。日本に軍事的脅威を感じるという韓国人は初めて半数を超え、58.1%との報道。国際政治学者として国際世論を読み違えているわけですね。ご自身が南シナ海への派兵を煽っているから誤りは必然ですが、ともかく学者として間違えているわけです。
Commented by バンシルー at 2015-05-30 14:20 x
止める為なら国会前に行きたいです。出来ることは何でもしたい、そんな気持ちです。
この法案がそのまま通ってしまえば、自衛隊員がまず戦地へ行かされます。隊員とご家族の心境を思うと、今国会の真剣味のない態度の首相始め与党は失礼にあたると思うし、法案自体も中身がスカスカで、命懸けで戦地へ行く方の事を考えると、それ相応の内容に仕上がっているとはとうてい思えない。
本来ならこの法案を提出した首相始め与党は、自衛隊員とその家族に直に頭を下げてお願いしなければならない程の内容と思うのですが、国会での態度はあまりに軽い。人の命を何と思っているのだろうか。

国会中継を見ていて、アベノミクス信仰で自民党を支持していた我が家族も絶句していました。今や自民党には品位も国会への神聖な思いもないようです。支持者もこの様子を見て離れていくのだろうなと感じました。

人を見るとき判断材料にしているのが、「弱者、弱い立場にある者、少数派への態度がどうであるか?」なのですが、女性議員や若手へのあの態度を見ると、首相の本質が分かります。人は悪くなさそうだと思っていただけに残念です。
立場が彼を変えてしまったのか?はよく分かりませんが、議員の方々並びに与党の方々が英断され、良心に従って、修正もしくは廃案に向けて行動して下さる事を切に切に願います。


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