戦後最低の投票率の真相 - 共産党の躍進の内実と若年層の投票行動

c0315619_15301166.jpgまず、次の二つの数字を見ていただきたい。非常に分かりやすいデータを示すことができる。2年前の衆院選での比例得票数に着目しよう。共産党は369万票、未来の党は342万票である。合計で711万票。今回の衆院選での比例得票数は、共産党が606万票、生活の党が103万票。合計で709万票だ。これほど一目瞭然で、今回の選挙の左側の真実を端的に表す証拠資料はあるまい。一言で結論すれば、今回の共産党の躍進は、小沢一郎の生活の党から離れた票が流れ込んだ結果である。私が繰り返し提起しているところの、ファシズムの政治過程に特徴的な、「異端の集中」の現象に他ならない。この2党に社民党を加えた3党の比例得票数の集計を比較してみよう。2年前は853万票、今回は840万票。全く増えていない。投票率が下がったことを加味すれば、横這いと言えるだろうが、安倍晋三の暴走を止める選挙で、この票の横這いは甚だ悲しい現実であり、無残で冷酷な限界と言っていいのではないか。基本的に、この国で左派リベラルと言えば、共産・社民・生活の政党がそれを代表し、民主の一部を含むという構図で理解される。ネットの中で左派の政治主張を唱えている者は、共産か生活か社民の支持者として分布している。今、反原連系など共産傘下左翼は、さかんにこの選挙の「勝利」を吹聴し、山口二郎なども「自民党は勝利していない」などと虚勢を張っているのだが、あまりに空しい独善の説法であり、客観認識と反省意識を著しく欠いた態度と批判せざるを得ない。



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by yoniumuhibi | 2014-12-16 23:30 | Comments(8)
Commented at 2014-12-16 18:41
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by 憲法9条にノーベル平和賞を at 2014-12-16 19:05 x
友人や知り合いに向かって、「私は共産党支持者である」と口にするのは、いまの日本の実感として、きわめて大きなストレスだ。
つまり、《憲法変更に反対=共産党》という国会の状況ができてしまえば、巷の空気もそうなるということだ。

自民党の得票は増えていない。安倍は支持されていない。と言うのなら、
「にもかかわらず、安倍自民党が圧勝した」という事実は、憲法9条を守りたい者にとって、あまりに危機的だ。
世論調査で、集団的自衛権反対が多い今でさえ、実際に投票ということになれば、結果は今回の選挙のようになる可能性があるという証明だ。

これで、少しでも空気が変われば、あっという間に憲法は変えられてしまうだろう。

ノーベル平和賞を授与される前に憲法9条を変更する。そのために、安倍はこのタイミングで解散した。なるほど説得的な見方ですね。
今までの安倍政権のおこない全てが、国民の信任を得た。となれば、改憲の発議も「民意を無視した」と言われない。
選挙結果の分析などしている暇はない。
戦後70年の節目の年の1月1日に、憲法9条を守る文化人の共同記者会見をして欲しい。ぜひ元旦におこなうべきだ。
Commented by 会社員29 at 2014-12-16 22:01 x
私は今29才で会社員をしております。同世代は一流大学を卒業したからといって、順風満帆な生活ができているものはそう多くありません。友人の話を聞いても、どこの会社の先行きも暗く、引いては自分の身の振り方も常日頃考えねば「自己責任」となる風潮に支配され、酷い条件の非正規雇用になる者もいます。

にもかかわらず、その現状をおかしいと思い政策的な部分に原因があると認識する能力が異常に欠如している者ばかりなのが本当に理解しがたいというか。彼らと話をすると神経衰弱になりそうです。資本家なら自民党支持は合理的ですが、何故戦争になったら真っ先に戦地に送られるような彼らがこんなに自民党を支持するのか。

直感するのは、躍進しているまとめサイトの存在です。明らかに自民党のネットサポーターズクラブが運営している。個人でやるにはサイトのつくりが組織化されて洗練されすぎている。これに若者世代が毎日アクセスし、日々洗脳されているのです。若者は疲れきった脳を癒すかのように、わかりやすい、中韓を悪者にし、米国および自民党をヒーローとするまとめサイトの情報を頭に流し込み、娯楽記事で辛い日常に目を背け、また働かされます。テレビが求心力を失い、ネットが求心力をつけてきましたが、ネットの方がより凶暴に偏向が行われている。まさに1984の世界です。日本が再び滅んだ後には、まとめサイトの運営等を明らかにしなければなりません。
Commented by NY金魚 at 2014-12-17 02:59 x
まったくもって、大変な事態になってしまったのに、なんとか心の平静を保とうと、屁理屈をつけて「負けてはいない!」と叫ぶ仲間たち。
TBさせていただいたエンデの著書「はてしない物語」には、<虚無>と対抗できるのは、少年の力しかない、と言っています。が、実際の日本の若者の群れが、これほどヤケクソ的に右傾化しているとは。<虚無>が若者のあいだにまで浸透したゆえの低得票率。
なにかとてつもない恐ろしいことが起こる予感で、一抹の安心感のなかに逃げ込むことだけは避けたいと思います。世に倦む日日さんの冷静な論評から、少しづつ仲間を叩き起こし、覚醒の輪を広げる。どこか修学旅行の朝を憶いだします。
Commented by かまどがま at 2014-12-17 10:30 x
会社員29歳さんのご指摘の通り、徴兵の対象である若い人たちの認識の弱さの現実があります。「右翼のイデオロギーをブロックする精神のモニター装置がなく、つまりは正しい知識(歴史・政治・社会)の前提がない」その通りで、県知事選、衆院選に関して4月から社会人になる子供とじっくり話してみて痛感しました。内地に進学している友人たちと話しても仲井真支持が多く「日本政府」として対立を明示する翁長には違和感を持っている沖縄の子供たちがいます。
教育の問題でもありますが、全ての人が安全に安心して暮らせる権利、自分たちの歴史を子供に伝えきれていない歯がゆさと反省を感じました。
Commented by 無名小市民 at 2014-12-17 13:55 x
物事を正しく捉えている記事に感服致しました。
分散された票の行方、小沢支持者の分析、若者の右傾化、全ての部分において真理を突いていると思います。

比例票を基にした考察もさることながら、特にネットの意見を反芻することなく鵜呑みにし雪だるま式に増加している右傾化20代への指摘は、同世代としてこの右傾化の流れに危機感を持つ私は強く感銘を受けました。
Commented by keitan020211 at 2014-12-17 20:19
投票率は高いのが望ましいとは私も思いますが、50%を上回っておれば有効であるというのが私の持論です。有効であるとは総得票数に占める得票率は投票をしていない人々を含む総有権者数に占める率でもある、詰り現在の民意を良し悪しはともかく粗正確に反映していると謂うことです。
 最多の勢力である自民党がその過半数の得票率を得ていない点においては自民党の勝利とは言い切れない処は確かにあるであろうとは思いますが民意を反映しない無効な選挙であるかのような評は御説の通り、疑問に感じます。一票の格差が2倍を上回っており違憲であるというのも、2倍と言う数値基準が問題なのではありません。格差の縮小が図られているかが問われるのです。
 今回の棄権者の多くは安倍政権の消極的支持者であるとは私の見方と一致します。よって投票率がメディアの言説の通りに上がっていたら自民党は三分の二の処では収まらない議席となっていたでしょう。なので私は見る人は少ないとは雖も私のブログで投票率は低くなってもよい、寧ろそれが民主党に有利になるかもしれないと匂わせるように語りました。野党は何とかしないといけないと思う人々は誰が白けていようと投票に行くものです。但し、民主党に入れようかと思ったが当日になったら忘れて投票に行かなかった人は結構多くいたのではないかとも思います。自民党だけではなく民主党も今回はかなり増えるであろうと言われていたので自分が投票しなくてもよいであろうと謂う訳です。
――とは雖も議席の増加率においては自民党は民主党に確かに負けた訳です。政権交代が目的となってはいない選挙なのでそのような上昇率の競争になるのは必然です。なので『自民党の負け』は決して否定することはできません。
Commented by 旅マン at 2014-12-20 13:00 x
この論法が通るなら、投票率が上昇するほど右バネが働くことになろう。
私は当日の出口調査のバイトをやってみたが、道理で維新がクタバラナイのか、そのわけが少なからず感じさせられた。
自民党候補者に入れた人で、そこそこ維新に入れるのが目立ちましたな。関東でこれだもんね。回答しながら『自民党の一人勝ちはヤバイから比例は維新だよ』と嬉しそうにいう中年男性とか(笑)を見るにつけ、『戦後政治データ史』の著者ならば、当然維新も『総保守』とひてカウントしよう。
マスコミは意図的(テレ朝なんか特に)に維新を野党として押しまくっている。
有権者に政策を考えろと煽り、経済政策面で正反対な民主党と維新を野合させ、白けさせたあげくは(先日の毎日社説みたいに!)やれ民主党は200も小選挙区に候補者出さなかったとか、矛盾極まるダメだし批判をやる。
まあ、別の場所で300:20の自共粗比率を指摘したら、68:20なんだと怒りの反論書き込みかます共産党シンパみたいなのもいて、なんと浮き世離れしているかとも怒ったこともあったが
(比例比較で国会の可否決がなされるとでも思っているのか?狂気の沙汰である!)この国は若者のみならず、いい大人まで病んでいる。
やれやれ、blog主が嘆く大塚さんや丸山さんの本を『まずはこれから勉強してみろ』と当たり前のようにゼミで薦められたのは…正に二十年少し前か…。
私は厳しく当時批判、反対していた政治改革法案が可決されたあれで、覚悟を決めていたが、ついにそうなりつつあると再認識しているところ。
でも、ラストのラストまで、いうべきこと、やれる限りはやりたい。
たまに見かける母子連れ、チビスケ君たちの笑顔を見るに、諦めはつかぬ。


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