終戦の日のマスコミ報道 - 「靖国参拝せず」の小細工とNHK討論会の杜撰

c0315619_16214585.jpg昨日(8/15)、終戦の日の報道は朝から何か違和感を感じた。Yahooトップのトピのところに、どこの社の記事かは覚えてないが、「安倍首相、参拝せず」と見出しが出ていて、午前中のマスコミ報道はそればかりを話題にして撒き散らしていた。NHKの正午のニュースも、夜7時のニュースも、この「事実」をこの表現で大きく報じていた(現在は見出しはネットから消えている)。なぜ、このマスコミ報道を不審に感じたというと、まず、第一に、この国の首相が終戦の日に靖国参拝をしないことなど、当たり前のことであり、参拝をする方が異常だからだ。「参拝しない」ことがニュースになる方がおかしい。そして、第二に、安倍晋三がこの日に参拝しないことは、事前にマスコミも報じていて、誰も安倍晋三の靖国参拝を予想しておらず、したがって「参拝せず」の事実は意外でも何でもない、ニュースの価値のない出来事だった。何もわざわざ大きく報じる必要はなく、トップニュース扱いで騒ぐ問題ではないのだ。むしろ、2閣僚(午後の稲田朋美を合わせて3閣僚)が参拝を決行したことの方が問題で、そこに注目の焦点を合わせなくてはいけない。NHKの報道は、まるで、この日に首相が靖国参拝することが普通で、参拝しないことの方がサプライズだと言いたいかのごとき論調だった。民放もNHKに右倣えだった。つまり、ここには意図と作為があり、官邸が予めテレビ局の政治部に根回ししていて、この日のニュース制作を周到に準備していたことが窺われる。



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by yoniumuhibi | 2014-08-16 23:30 | Comments(14)
Commented by 物理系研究員 at 2014-08-16 22:56 x
全くの同感です。
お盆休みの夜、お酒を飲んでリラックスしていましたが、
狂気の戦場 ペリリューという何気なく見た番組に引き込まれました。
ところが昨夜の討論は番組は。。

私は35歳ですが、同世代と思われる岩田温の軽い物言いに
吐き気がするほど怒りを覚えました。
8/13,14のNHKスペシャルは、ぜひ中学〜大学生に見ていただきたい
テキストであると考えます。
Commented by MK at 2014-08-17 00:07 x
完全同意いたします。終戦の日、NHK集団的自衛権討論番組。三宅民夫氏の起用は失敗です。彼は討論を仕切れず、論点をまとめられず、的確なコメントもできません。瀬谷氏は外交官とつながりが深く、外務官僚の視点での行使容認派でした。東大・加藤氏は批判精神と追求力に欠け、弱腰でした。時折差し込まれる「市民の意見」映像も容認派が割合的に多く、全体として反対派を説得するような番組構成でした。孤軍奮闘の鳥越氏は怒りのあまり時折声が震えているようにさえ感じられました。私と同じような年齢の、戦争現場を何も知らない岩田温氏が知識を振りかざし、鳥越氏のコメントを完全否定する様は見ていて非常に不愉快でした。世に倦む日日さんがおっしゃる通り、終戦の日のNHK討論番組でありながら「戦争で人が死ぬことの意味」は全く伝わってきませんでした。それどころか岡本氏の発言は、根本的に戦争を「肯定」し、情緒に訴えかけ、国民に武力での国際貢献を迫っており、外交カードとして武力を用いたい政治家の本音が表れ、平和を模索する努力は微塵も感じられませんでした。戦後69年。戦争で死んだ人々は、今年の終戦の日を、どんな思いで見つめたのでしょうか。
Commented by mori at 2014-08-17 03:15 x
メンツから失望して冒頭しか見なかった自分には意見を述べる資格はありませんが、歴史を学ぶ者として一言。加藤陽子氏があの場に出るということは、歴史学の立場から言うべきことがあってしかるべきなのです。歴史学が、単に過去の歴史を掘り起こし歴史像を彫琢することだけにしか機能を持たないなら、あの番組のオファーは蹴るべきです。出るのならば過去の歴史から学ぶべきことを丁寧に議論すべきで、そうすれば自然と誠実な反戦論になるはずなのです。彼女が終始へらへらとしていたのなら、「いま・ここ」の危機感が彼女に欠けているのでしょうし、また、反戦意識も批判力も無いということです。「過去の戦争」を歴史化して、悪く言えば「弄繰り回す」ことしかしてこなかったのか、と残念でなりません。戦争への問題意識は現代日本(あるいは世界)の現状に照り返されなければ、歴史学の存在意義が無くなってしまいます。
Commented by NY金魚 at 2014-08-17 07:46 x
世に倦むツイッターの推薦で、Nスペ「狂気の戦場 ペリリュー」をネットで二度も観ました。残虐ということばが空虚に聞えるほど、眼と耳の両方を覆いたくなるような映像の連続。米軍海兵隊員撮影の当時のカラーフィルムが映し出す血の色が、はじまったら決して終りのない、意味のない、殺しあい、殺されあいの
連続を象徴しています。この映像は消されていますが、現在 https://www.youtube.com/watch?v=9tcDtc5XnLI から10分ごとのYouTube コピー版で観ることができます。
一方、おなじペリリュー戦の物語、フジTV「玉砕はみとめない、命ある限り戦え」という、わけのわからないタイトルのドラマは、美化してはいけないもの、美化できないものを美化しようとする作為を感じます。この二つのとらえ方の差が、反戦を希求する思想と、靖国に通う右翼や安倍との分かれ目になっているのではないでしょうか。続…
Commented by NY金魚 at 2014-08-17 07:48 x
…続・ 終戦記念日にあわせてたくさんの「戦争番組」を観ることができますが、その戦争を知らない世代が勝手に創りあげた戦争物語には、さまざまな矛盾を感じます。
むのたけじ氏の毎日での最近のことば:「戦争はなくならないものと思っている人がいる。だが、 人類700万年の歴史の中で戦争が始まったのは、農耕が始まり、富が蓄積し著大な権力が生まれ始めた5000年前あたりから。24時間に当てはめると、 23時55分すぎです。だから、人間生活に本来戦争は必要なものではないはず。みんなで決意すれば戦争は必ずやめられる。戦争をして得られる利益は何一つないのです」。
Commented by 長坂 at 2014-08-17 14:05 x
年齢的に回りの大人は戦争体験者、沢山の戦争の話を聞き、本を読んで育ち、ここ20年は戦争犯罪、責任について自分なりに勉強(!?)して来たつもりなのですが、最近の戦争の取り上げられ方に違和感が。確かにどれもが壮絶、戦争がいけないのは十分わかります。あの戦争は、軍部が暴走、勝手に起こした。自分たちは被害者も然り。ただ母達(85)の年代、それ以上の人達は未だシナ人チョーセン人と侮蔑に満ちた事を平気で言います。介護現場の人も言っていました。戦争に反対した人なんてほんの一部でしょう。日中戦争は対岸の火事。むしろウエルカムだったのでは。戦争責任は軍人だけじゃないですよね。(文章纏まらず、すみません。)
Commented by 延子 at 2014-08-17 16:48 x
 長坂さまのご意見に首肯できるような気がします。小学校(当時は国民学校)3年で敗戦国民となりましたが、校長は楠木正成の信奉者で、狂ったように楠公精神を叩き込み、「大東亜指導国民としての責任を体得し…」などという「少国民の誓い」なるものを暗誦させられました。生まれて初めて長というポストに就いた隣組長は、嬉々として理不尽なことを要求し、鬼畜米英と叫んでいました。
 長じて就職した職場でも、ABCD包囲網だの、満州は生命線だの、と言っている先輩に物申したら、蒼白になって罵倒されたし、喜んで戦争に加担した人はたくさんいたと思います。
 なぜそうなったのか。家永三郎氏は、教育と報道だとおっしゃっていましたが、軍国主義教育を受けていないはずのいまの若者の中にも安倍晋三に疑問を持たない人がいるのはなぜなのでしょう。
Commented by tombo1960 at 2014-08-17 20:33 x
 「あの戦争はいけなかった」といった時、その「戦争」で何を想定しているかが、人によって違う。「太平洋戦争」だけを頭に浮かべている人もいれば「満州事変以降」を思い浮かべている人もおり、「日清戦争以降」を考えている人もいる。特に太平洋戦争だけを「あの戦争」として考えている人は、全てとは言わないけれど、戦争の加害責任には思いが及びにくい。被害者意識のみが一人歩きする。そしていつか「残虐行為は他の国もやっていたじゃないか」と主張し始める。
 他国が行っていたことは我々もやって良かったのだ、責められるいわれはないという非倫理的言説が恥じらいもなくまかり通る社会では、「戦争体験の継承」がそもそも成り立たない。こういう人びとの論理によれば、われわれが非人道的な行為をしなくなる条件は、世界中の国が全てそういう行為をやめた後であるということになる。
 今日のサンデーモーニングでは、アウシュビッツが解放された1月27日がドイツの「メモリアル・デー」として記念式典が開かれていることが紹介されいていた。
Commented by tombo1960 at 2014-08-17 20:52
今、学校現場で軍国主義教育や戦前を美化した教育を行っているところは、一部の特殊な学校や教員を除いては、ほとんどないと思う。しかし日本がどのように戦争を始め、戦争中何かあり、日本はそこにどのような責任があるかを時間をかけてしっかりと考える授業ができている学校・教員も、非常に少ない。恥ずかしながら自分も含めて。
そして書店で野積みされている本を、週刊誌を見ればよい。電車の中で否が応でも眼に入る吊り広告を見ればよい。ワイドショーでしたり顔でしゃべるタレント、コメンテーター、学者(といっていいかどうかわからないが)達を見ればよい。それらが人びとを「教育」する。学校で「軍国主義教育」を行わなくても人は右傾化するのだ。
Commented by 梅子 at 2014-08-17 21:26 x
延子さまへ
今朝安冨歩東京大学教授のインタビューを読んであれこれ納得することがありました。(詳しくは個人のブログでしたので、検索されてください)安冨教授は大変エキセントリックなところのある方ですが、ご意見ではなかなか正鵠を射ているところがあります。また元々経済学の方ですので、そういう方面からの分析もなるほどと思うところがあります。
ごく一部をあげます。元々は長いインタビューです。
(以下引用)
一方、すべての立場から排除された人には、「日本人である」という「立場」を与えることで、パイを与えずして支持を獲得しています。(略)そんな人たちにとって唯一残された立場が「日本国籍」です。安倍さんが連呼する「強い日本を取り戻す」によって、彼らは自分たちの「日本人」という立場 が強いものになると感じ、惹かれるのでしょう。中国との対立を煽ることで、その立場の感覚はリアルなものになっています。もし徴兵制が始まれば、それこそ 本物の立場が得られるわけです。
(引用終わり)
これに対抗するにはどうすべきか・・・と思うのですが。
Commented by あつい at 2014-08-18 23:51 x
管理人さんの言う通りで、出演者の中で、辛うじて反対派と言えるのは鳥越俊太郎のみ。

後の女性2人は反対派の振りをした賛成派。
要するに政府の犬。

という事で実際には賛成派5人に、反対派の鳥越1人という図式だった。

余りに酷い番組。
福島の原発事故以降、大手メディアの醜態は最悪過ぎる。

Commented by 旅マン at 2014-08-19 15:39 x
二つのNスペは見ていない。再放送があったら見るが、鳥越さんが出たのは見た。
で、多分、事前の打ち合わせで、blog主が訝るような映像演出になったのだとは思う。
しかし、鳥越さんがが日本が万一、中国などの何処かに侵略された時は自衛隊が戦わないといけないと述べたり、石油輸送船のために自衛隊がバトルせざるをえないと断言した時の、岡本のしてやったり顔には怒りが爆発してしまった。その筋の宗教家でもない限り、鳥越さんみたいな言い方になるだろう。頭が確かなら!
今、極右どもがやりまくる壊憲行為を個別的自衛権などとチャンポンにして、護憲サイドが軍門に下ったぞと喧伝すること、これがこの番組の狙いだったのだ。
前日二回の番組に公平感化を示したい籾井の差し金にちがいない(怒)!
Commented by 桜坂 at 2014-08-19 19:27 x
Nスペ「狂気の戦場 ペリリュー」、番宣で知り見ようと思っていて見そびれましたが、ネットで見て、再放送を録画しました。
いつか、子供達と一緒に見ようと思っています。

安倍総理の靖国参拝せずも含め、終戦記念日周辺の様々な特集番組や表にでてくる情報を受け止めつつ、戦争を知らない世代(昭和32年生まれ)の私の子供たちがこれから先を生きる時代に、えも言われぬ不安を抱いています。

8月9日に行われた長崎平和祈念式典で、被ばく者代表の城台(じょうだい)美弥子さんが話された内容がとても心に深く残りました。
戦争の事、原爆の事、大震災の原発事故の事、第九条のこと、それら全てを網羅したお話しで、パトスを感じました。
ネット上でその全文、そして映像も探せます。

ネット上では、城台さんのお話しになった内容に対し
「イベントなんだから政治的な内容を話すのは慎むべき」という意見も出ています。
平和祈念式典が単なるイベントと・・・・。

メディアもそうですがメディアだけでなく、人の価値観の多様性は、生物の多様性とは全く逆で、不気味な嗜好性を帯びつつあると思います。
怖いです。



Commented by 旅マン at 2014-08-19 19:34 x
このblogで特に批判されている大越氏の番組について、昨日の毎日新聞夕刊で、その偏向報道ぶりが生々しく紹介されていたことを記しておく。
かの集団的自衛権報道で、なんと89:1という驚異的な比率でもって、政府与党サイドの言い分を垂れ流していたという記事。
政府に批判的な声はたったの1分20秒足らずで、政府与党サイドはなんと二時間に迫る充実の報道ぶりだったという。
官房長官に睨まれたと噂される女性キャスターのアレに至っては一度も取り上げなかったともある。
これが籾井たちのみなす、公平中立なんだろう。
しかし、ここまで紹介してなぜ、極右と書かないのか?他に言いようがないだろ?


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