「暴力の応酬」って言うな! - 世界人権宣言とガザの屠殺の不条理

c0315619_16313610.jpg世界人権宣言には次のように書かれている。「第3条、すべて人は、生命、自由及び身体の安全に対する権利を有する。第5条、何人も、拷問又は残虐な、非人道的な若しくは屈辱的な取扱若しくは刑罰を受けることはない。第6条、すべて人は、いかなる場所においても、法の下において、人として認められる権利を有する。第7条、すべての人は、法の下において平等であり、また、いかなる差別もなしに法の平等な保護を受ける権利を有する」。いつも思うのは、どうして世界の中で、パレスチナに住む人々だけが、この高尚な宣言の例外に置かれているかということだ。1948年の第3回国連総会で採択され、「すべての人民とすべての国とが達成すべき共通の基準」として、いわば世界の憲法として尊重され遵守されているはずのこの人権宣言の適用と効力から、どうしてパレスチナだけが除外されるのかということだ。そしてまさに、この私の素朴な疑問への痛烈な回答と言うべきか、第2条にはこうも念入りに書いている。「(すべて人は)、個人の属する国又は地域が独立国であると、信託統治地域であると、非自治地域であると、又は他の何らかの主権制限の下にあるとを問わず、その国又は地域の政治上、管轄上又は国際上の地位に基づくいかなる差別もしてはならない」。何という壮大なスケールのブラックジョークだろうか。安保理でガザ問題を討議するときは、これらの条文を太字でパネルにしたものを、あの丸テーブルの中央に置くべきだ。



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by yoniumuhibi | 2014-07-16 23:30 | Comments(6)
Commented by 長坂 at 2014-07-17 01:31 x
いつもの事ですが、ここは日本の良心。本当に救われます。
Operation Protective Edgeとは?アメリカがイラクを侵略した時の"Shock and Awe"の様な、白人の俺様が圧倒的な軍事力で無差別攻撃し、徹底的に破壊し尽くしてアラブ人を恐怖のどん底に突き落とす、戦慄の作戦なんですね。こんなイスラエルと防衛(?)分野での協力強化を約束してしまった日本。イスラエル寄りの報道をしないと、官邸から恫喝、土下座泣いてお詫びになるのでしょう。
イギリスでは、パレスチナの歴史を無視した偏向放送をしたBBCに抗議して、各地で大規模デモが起こっているそうです。
やらせのアイアンドームもよくわかりました。あの女性の淀みなく話す米語、やっぱりね、でした。
村上春樹さん、卵の出番です。ガザを助けて。
Commented by 桜坂 at 2014-07-17 06:47 x
1980年9月に始まったイ・イ戦争(湾岸戦争)がTVで放送されるのを見ながら「私達はいったい何を見てるんだ・・・」と、表現できない感覚、感情になったのを今でも鮮明に覚えています。
あの時なんというか・・・人としてのまっとうな感覚に強い麻酔薬を打たれている様な、何とも言えない不可思議で不気味な感覚になりました。
お笑い番組や企業のCMと一緒に並べられた戦争・殺戮。
感情のどこか中枢部に麻酔科麻薬を撃ち込まれ、神経衰弱、思考マヒ、思考停止に無理やり持っていかれるような。

戦場カメラマンと呼ばれる命がけのジャーナリスト達の1枚の写真が、戦争の悲惨さ、残酷さを訴えた時代がかつてはあり、人の心を突き動かすジャーナリズムがありました。それは今でも脈々と続いているとは思いますが
「突き動かされる側」に麻痺が起こっている気がしています。

絶望的な気持ちになりますが、大きなことはできなくてもそれでも、名もなき一人の人間としてせめて自分の子供達だけでもどんな理由があっても「戦争はいけない」といい続けたいと思い、子供達には「お母さんは家庭内九条の会」と呼ばれています。

ブログ主の言葉にはいつも、心を強くさせていただきます。
Commented by 中野  at 2014-07-29 11:12 x
2009年と何が違うってさ、一言で言ってあの頃はアメリカのオバマ政権に対する期待があったって。今はもう、当事者能力うしなってるでしょ。ちょっと信じられないくらいだな。少し前まで中東和平に「奔走していた」はずなのに、まともな仲介もできない
Commented by ヒムカ at 2014-07-29 21:51 x
世界中に横溢している暴力と破壊と

世界の諸闘争は、もはやコミュニケーション不能になっていて、今日では、共通の「敵」が認識できなくなってしまった。

こちらの記事は、世を倦む日日さんの逆襲である。
もはや、世界の人々に沁み込んでしまった基盤的な錯覚というものの「打ち砕く力」を必死で探しておられる。
ブログ主さんの、>「理研のゴミ箱で死骸となったネズミたちに憐憫する。」のに、>「爆殺され焼殺され、処刑され屠殺されてゆくのを、当然の政治情景だと正当視して看過している。」ことへの抗議から慟哭する声が聞こえてくる。

そうして思い起こしたのは、「言語の―もっと厳密にいえば、言語による主体構築の―基盤に存在する事柄を破壊」してゆく以外にないと言ったアルチュセールの言葉である。(マルクス主義を批判的に継承していった。)

毎日毎日、イスラエルは、空爆で非武装のパレスチナ人を大量殺戮しているのだ。(私は、録画して国際ニュースを観るのが日課になっているが、その映像を見るならば裏側も見えてくる。)

アメリカという帝国に従う世界のネットワーク的権力は、イスラエルの残忍な占領政策をアメリカの横暴を正面から批判しない。
Commented by ヒムカ at 2014-07-29 22:00 x
「帝国」のアメリカは領土を欲しない、新植民地主義である。核兵器と、貨幣と情報という支配の手綱を握っているが、民主主義的な政治氏は体制を称揚しながら蛇のうねりのように世界を跨いでいる。

「帝国」のアメリカの金魚の糞のような日本もいう。>「ガザを実効支配する過激派ハマスが無謀にもイスラエルをミサイル攻撃した代償なのだ」(ブログからの引用)と堂々と言い募るのだ。「軍産複合体」はアメリカ経済の中枢なのだから、よくよく考えると、誰が嗤っているか!が分かるというものなのに。

爆撃で焼かれ着の身着のままで逃げ惑うガザの無辜の人々の悲しみは、私たちと無関係なのだろうか?
「世界システム」から見たとき…巨大な捻じりの下で苦しんでいる日本人にも重なるものがあるように思う。

働いても働いても、努力しても報われないという「富の偏在」「格差社会」の縛りは人間の抵抗力を無力化している。

Commented by ヒムカ at 2014-07-29 22:08 x
「明らかに歴史がある」のである。

歴史を誰にでも理解されるように凝縮して書くとは困難な仕事ですが、世を倦む日日さんの精力的な筆力に感銘をうけます。

中東、アフリカばかりではありません。南米、東南アジアなどの第三世界の貧困は、16世紀の植民地化の歴史にさかのぼらなくては見ても見えないものです。
あのコロンブスの大航海を皮切りに、ヨーロッパ諸国は、露骨な力の支配によって、先住民を虐殺し、資源を収奪し、奴隷化し、かつ拉致して奴隷貿易して暴利を貪ったのです。

第二次世界大戦後、ヨーロッパの旧帝国主義が衰退して冷戦になると、アメリカは目論見どおりに旧帝国主義の上に聳え立つ統括的支配体制を敷いたのです。爆撃や経済制裁による破壊は正義のためだといい、「われわれ」の力で万事をすっきり解決してみせるというアメリカのダブル・スタンダードなど驚くに値しません。
実は、アメリカは2000年ITバブル崩壊後、産業は空洞化し、経常赤字は天井知らずに増大し、今では世界最大の貿易赤字国なのだから、中東支配、東アジア支配は死活問題なのです。まんまと誤魔化されないためには、やはり「知」が要りますね。


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