安倍晋三と外務官僚のアクロバティックス - 6月末に訪朝発表か

c0315619_16123093.jpg一部に、日朝の「拉致再調査」合意はやらせだったという発言が出ている。5/3のTBSの報道特集で、今回の合意内容がストックホルムでの交渉前に全て事前に決まっていたという説明がされ、それを聞いての反応だ。しかし、この外交を「やらせ」の言葉遣いで表現するのが適当かどうかは、首を捻らざるを得ない。基本的に、国と国との重要な外交交渉は、事前に事務方の協議で合意事項が詰められ、会談時は最後の(発表文の)調整がされるだけだ。特に首脳会談の場合は、会議は単に形式だけのイベント(マスコミ撮影会)にすぎない。例えば、韓国との従軍慰安婦問題の交渉も、現時点で事務レベルの「合意」の中味は固まっていて、後は安倍晋三が裁可するだけの段階になっている。今回、政府の発表やNHKの報道が、いかにも現地で中味を埋める作業をしたように言い、また、安倍晋三が重大な決断を下したように宣伝するものだから、その宣伝を真実だと素朴に信じ込んでいたのならば、TBSの報道を聞いて、「やらせだったのか」と驚き憤る感想も出るかもしれない。が、それはあまりに外交というものに無知な素人の反応というものだ。実際は、ストックホルムの実務者協議は、やらせでも何でもなく、厳しい交渉が行われていた。厳しい交渉とは、北朝鮮が要求する総連本部ビルの安堵について、どう決着させるかの鬩ぎ合いである。ストックホルムの3日間は、その問題に費やされたのだ。



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by yoniumuhibi | 2014-06-02 23:30 | Comments(3)
Commented by 千田直樹 at 2014-06-02 21:51 x
安倍はヘタレだ。政権を投げ出してしまうだけのことはある。調子がいいのは追い風の時だけだ。
なぜこんな腰砕けの弱虫を「右翼が」担ぐのか、不思議で仕方がない。どちらかと言えば、ヤンキーが最も嫌うタイプの人間ではないのか。
「調査を開始する時点で」制裁を「解除する」など、弱腰としかいいようがない。人質を取り返そうという時に、身代金を先に渡すというやり方を、「右翼が」なぜ支持するのか。
そもそも、安倍や右翼の思想からすれば、国のメンツ、国体を守るためなら、国民は命を投げ出すべきではないのか。
竹島や尖閣に他国の船舶が接近しただけで大騒ぎする思想からすれば、日本国民を拉致した北朝鮮への制裁措置など、絶対に解除してはならないはずだ。日本の国土に犯罪国家の拠点(総連ビル)など認めてはならないし、在日の特権などすべて撤廃すべきだったはずだ。それを「在日朝鮮人の地位に関する問題については、日朝平壌宣言にのっとって誠実に協議する」という今回の合意を許してしまう安倍はヘタレではないのか。
真の右翼の諸君。お育ちのいいこんなボンボンにナメられて、君たちはなぜ平気なのか。
Commented by Komachi at 2014-06-04 16:20 x
非常に正しい見方だと思いますよ。タカ派らしからぬ「超・融和外交」への大転換なのに、拉致だけに気を取られて、その本質を見抜いてる人が少ない。「国交正常化」「平壌宣言」という言葉が再浮上したことの意味。それ以外にも、今回の合意文書は非常に重大な含意が多く読み取れます。

国際社会が北朝鮮で手詰まりになってるという環境をうまく付いたということなのでしょう。皮肉なのは安倍が時間差でタカとハトの「一人二役」を演じているということですが、確かに民主党政権なら世論など別の反応になっていたかもしれない。まあ、民主政権は朝鮮学校無償化停止とかまったく不必要なところで右翼に迎合したりと最悪でしたが。
Commented by 木曜日 at 2014-06-04 18:37 x
武力でねじ伏せて解決することはできないということです。
今回の日朝合意は、国家間の問題は外交交渉で解決(解消?)するしかないのだという証拠です。安倍さんがそれを認めた。彼をほめている右翼の人たちもそれを認めた。そういうことですね。
「日本側は、過去の植民地支配によって、朝鮮の人々に多大の損害と苦痛を与えたという歴史の事実を謙虚に受け止め、痛切な反省と心からのお詫びの気持ちを表明した」。
当然、韓国(南朝鮮)や中国に対しても同様に「お詫びの気持ち」を持っているということになります。
自衛隊を軍隊にして、力ずくで拉致被害者を奪還するのが、安倍さんのやり方なんだと誤解していました。
それにしても、北朝鮮のように「話が通じない国」があるからこそ、軍隊が必要だというのが、再軍備賛成派の基本的なロジックだったはずです。しかし、あの北朝鮮とさえ話し合いが可能なら、戦争というオプションは、国家にとって、さほど重要ではない。
憲法解釈を変える必要性、まして、憲法そのものを変える必要性はないんじゃありませんか。


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