一本化派と反一本化派の死闘 - 誰が勝者で誰が敗者なのか

c0315619_18162576.jpg都知事選の開票結果が出た直後から、宇都宮健児の支持者たちによる「一本化は間違いだった」とする轟音が喧しい。彼らの言い分によれば、2位につけたのは宇都宮健児であり、それに及ばなかった細川護煕は元々「勝てる候補」ではなく、したがって、細川護煕を「勝てる候補」として担ぎ、宇都宮健児に降りろと迫った一本化論は誤りで、一本化論者の誤りが証明された結果なのだと言い上げる。2/9夜から2/10にかけて、宇都宮健児を支持した者たちのTWには、このように勝利の興奮と高揚に溢れたものが圧倒的に多く、落選して敗北した悔しさを滲ませるものは皆無に近かった。宇都宮健児の選挙は、徹頭徹尾、2位につけることを目標にした選挙で、敵は舛添要一ではなく細川護煕だった。自らの出馬の正当性と、一本化を拒否した政治的正当性を証明するための選挙だった。その総括を出し、自らの正当性を誇示するためには、細川護煕を上回る得票の結果を出さなくてはならない。その意味では、彼らは確かに勝利したと言えるのだろう。彼らの立場に内在すれば、達成感はよく頷ける。だが、少し冷静に考えれば、この結果が、決して宇都宮陣営の勝利ではないことに気づく。都民が知事にしたのは舛添要一である。自民が推薦して応援した候補だ。宇都宮陣営が、細川護煕を非難する際に有効な武器として使った戦略特区についても、舛添要一は当然ながら安倍晋三の意向どおり導入を進める。



続きの内容をレジまぐ版の方に詳しく公開しました。コメントはこちらにお願いします。ログイン画面はこちらです。


c0315619_18371255.jpg

[PR]
by yoniumuhibi | 2014-02-12 23:30 | Comments(12)
Commented by tombo at 2014-02-12 21:09 x
 私も概ね貴blogの主張に賛成であり、二人のうち降りるべきは宇都宮氏だと思いました。今の日本の政治状況から考える限り、純粋左派の候補では勝てないのであり、中道右派との共闘以外にはあり得ないと思いました。私自身は宇都宮氏の主張により共感を感じるのではあるけれど、とにかくここは安倍を破る必要があるのだと考えていました。
 しかし細川氏の演説を見て、その言葉のあまりの弱々しさ、頼りなさに萎えました。「これではまず勝てまい」と思い、絶望しました。結局宇都宮氏の主張がいかに正当性を持っていてもその立ち位置からして今の日本では勝ち目がなく、細川氏の立ち位置がいかに戦術的合理性を持っていてもあの政治言語の弱さではこれも勝ち目がなく、たとえどちらかに一本化していても私は桝添に敗れたと思います。そして反安倍陣営の間には深い亀裂と憎悪が残りました。とても不幸な選挙でした。
Commented by パン屋のオヤジ at 2014-02-12 21:29 x
しかし、だ。選挙演説において、かつて価値観の転換、パラダイム・シフトという言葉を使った候補者がいただろうか、。

私自身がこの言葉を初めて耳にしたのは、もう30年くらい前だ。フィリチョフ・カプラという当時流行した、いわゆるニューエイジサイエンスの旗手の言葉だ。

要するにカプラは、現代文明の右肩上がりでは早晩行き詰まる価値観に警鐘をならし、そうではないオルタナティブな生き方を提唱したのだ。

その文明の行き着いた先が、原爆であり、原発だった。前者は瞬時に世界を破壊し、後者はじわじわと社会を破壊する。

その破滅的なパラダイムから脱せよと、細川護煕は声を大にして、大都会の寒空に向かって、吠えたのだ。進む道はそっちではない、こちらだと。

だが結局、その声は都民の耳に届かなかった。その道の果てに、どのような破局が待っているのか想像もできない親父たちは、今宵も新橋のガード下で酒をあおる。
Commented by kotatuneko at 2014-02-12 22:07 x
これまでは政策に賛同して共産党に投票することが多かったのですが、今回の選挙で失望しました。今後、共産党に対しては、彼らの本当の狙いがどこにあるのか、冷静に判断していかないとならないのだとわかりました。主さんの情報と分析には納得させられ、とても勉強になっております。ありがとうございます。

ただ、私は細川さんは素晴らしい候補者だったと思います。誠実さ、正直さという点で政治家に期待が持てない昨今、朴訥で正直そうな細川は逆に新鮮でした。小泉さんの演説が達者だけど胡散臭さが抜けない中、細川さんの不器用な誠実さ感は、凹凸良いコンビだったと思う。

主さん推薦の土井香苗さんは才色兼備だけれど、女性受けする、「男前」感に欠ける。男前とは男っぽさじゃなくて、肝っ玉母ちゃん、もしくは正義感の強いおとっちゃんみたいな、素朴な強さと温かみが感じられること。そのためには、サバサバした滑舌が最重要で、土井香苗さんのネバついた話し方はダメです。また彼女はN23で、都知事選での最重要項目を、「保育所問題」と言っていましたしね(原発ワンイシューを批判するニュアンスで)。その点、細川佳代子さんは稀にみる男前な美人でした。
Commented by pp at 2014-02-12 22:45 x
 私も小泉氏が何かを仕掛けるなら、それに乗るべきだと考えていました。まあ一本化か票を集中するかはともかく、小泉氏を活かす方向を模索するのがベストであろうと。

 やはり、小泉氏を軸とした政界再編と言いますか、そういう願望というか、ある種の賭けに近い意識でした。

 今回、脱原発を願う多くの文化人の方々が細川氏の支持に回ったのも、小泉氏によるテコの原理に期待したからこその行動ではなかったのかと思うのです。正直、宇都宮都政で政界再編というシナリオはないですからね。

 ただ、宇都宮氏の支持者の方々の小泉アレルギーと言いますか、これは私の予想以上でした。小異を捨てるというのは実践ではなかなか難しい。どうしても恨みつらみが勝ってしまいます。
Commented by kaikai at 2014-02-13 00:20 x
共産党を中心とする左派にはがっかりした。一本化を求める方々への誹謗中傷に始まり、選挙後の言い草までを含めて、まさかこれほど酷いとは思わなかった。
今回の知事選でよくわかった。彼らはこの国の平和を守ろうなどとは思っていないのである。市民の味方などではないのである。始末の悪いことには、そのことに自分たちで気づいていない。彼らは正しさのためになら戦争だってするだろう。つまり、根っこは極右と同じなのである。
周囲から批判されればされるほど、頑になり、内部が団結し、凶暴になる様は、まさに安倍政権の日本の今と瓜二つである。
そして最大の問題は、極右と極左に取り込まれている若者が少なくないということだ。
Commented by tokyoletter at 2014-02-13 00:34 x
ニュースの発信源がいつもマスコミか本人という形では、マスコミの意図が、そのまま政治をつくるという状況は変わらないと思います。問題点もありますが、政治家が直接個人ブロガーに情報を渡し、ブロガーがそれを受け入れる、というやり方も検討したらどうかと思いました。

落合恵子氏の件、デマだのなんだと印象操作されていますが、彼女がはっきり否定したのは、自分は立候補にハイというところまでいった、という部分だけですね。このブログが発信源になったので、今でも叩かれているということだと思います。いつ、またこのブログが発信源になるか分からない。だからデマを流すところと、印象づけて自分たちの羊が逃げていかないように、キャンペーンをはる。

kotatuneko様: 細川佳代子氏 たしかに!好感もてます。早くきづいていれば。
Commented by ゆたか at 2014-02-13 03:42 x
見事な総括と思います。

とくに同感したのは次の分析。

>多くの市民が選んだのが、宇都宮健児を降ろして細川護煕に一本化する方法である。理由は二つある。一つは、マスコミの下馬評で細川・小泉の人気が高く、勝ち目があると見込まれたからである。もう一つは、政策と政見のスタンスが細川護煕の方が中道寄りで、左翼が担ぐ宇都宮健児よりも無党派の保守票を取れると考えられたからである

宇都宮さんは、「元首相連合に勝った。達成感がある」
志位さんは、「大健闘だ」
と、それぞれ述べたようです。

今開かれているオリンピックでたとえて言えば、「せいぜい銅メダルだろう」と言われていた選手と家族が、望外の銀メダルをとれて欣喜雀躍しているみたいなありさま。

安倍政権への大反攻の契機としての都知事選では、金メダルでの当選しか意味がなかったのに。

二者の言で判ったことは次の二つです。
1 現政権が戦後最悪のよこしまな政権であることが分かっていない事。
2 分かっていて今回のような選択ができるなら、彼らが有権者国民の利益でなく己のそれを優先する亡者である事。

こんな候補や党なら、無いほうがましでしょう。
Commented by かまどがま at 2014-02-13 11:14 x
「一本化」という言葉のみが先行し、その言葉の真の目的であるファシズム安倍への一撃が見えなくされた。見えなくしたのは日共であることは明確です。
それでも、選挙当日の大雪と前日までの分析で、懸命な細川支持者と無党派層が苦渋の選択で少しでも勝てる可能性の方に入れることを祈るような気持ちで見ていました・・・

石原都政を支えた都民と日共に多くを期待するのが無理というものだったのです、ツケを地方へ押し付ける政治構造の縮図が都政そのもの、原発OK、基地必要、どうか東京湾を埋め立ててそこでやって下さい。
Commented at 2014-02-13 11:26 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by やより at 2014-02-15 09:21 x
kaikai様の意見にはうなづけます。
一本化云々は、候補者の質やタイミングで叶わぬこともあるかもしれない。
だが、いずれにしても、本来、宇都宮氏が「脱原発」を高々と旗印に掲げたのであるならば、このたびの選挙結果で、原子力推進派に敗北して公約を実現できなかったことが、本来、最も重大にして悔しいはずだろう。
また、もし同氏が、有権者に責任を持つ精神を有しているなら、いったんは心底からの落胆を感じるだろうし、それに基づいた深刻な反省を述べるべき時であったろう。
ところが、その時に、“私の本命の競争相手は、無党派市民が推した元首相連合でした。それに勝って、二番手(落選候補のトップ入り?)が出来たことが、この上なく嬉しい”...と言わんばかりのコメント...。
敢えてメディアに向けたパフォーマンスで、まるで当選勝利した候補が見せるような満面の笑顔をみせながら、共産党の幹部と握手している姿。
ある意味、素直に本音を吐露したのだろう。だが、これほど愚劣で党利党略に囚われた思考方法は無いといえる。
この思考のフレームワークは、鎌田慧氏がいみじくも指摘したように、コミンテルン時代から受け継いでいる度し難いDNAだ。
Commented by 後藤 at 2014-02-17 19:58 x
ご意見ごもっともだと思います。しかい、今の時代左翼だ、共産党だと言っている場合ではないと思います。中道右派、中道左派、左翼なんて言葉、一般市民にはあまり関係ない。一般市民の中でも、自民党支持も居れば共産党支持もいる。その人の政見等を聞いて投票するのが基本と思います。ここは、大同団結してイタリアの様な「オリーブの木?」の様なものを創りましょう。文化人等は先頭に立ってそれを先導して下さい。今は、危ない「安倍ちゃん」を倒す事が先決です。民主主義の未来の為にも頑張りましょう。
Commented by やより at 2014-02-18 11:56 x
左翼とは?、左派とは?を徹底的に議論し、整理していくべきときです。最近共産党の周囲は自ら、「いまどき共産党が云々なんて言ってるときではない」などという発言をします。巧妙なレトリックです。これは共産党が、市民運動に介入し、完全に乗っ取るまでの過渡期で多用する言辞です。

何かを改革しようとする広範な市民運動が発生した場合、かならず共産党という党派は急接近し、かならず市民の「公開と透明性を保障しようという、ゆるやかなネットワーク」に対して、さしずめ「暴れん坊将軍」様の高慢ちきな姿勢で殴り込みをかけ、お得意(お得異?か)のプロパガンダで、自党の党利党略のための仕掛け(時には謀略)を展開します。これは他の事例でも公知の事実です。


カウンターとメール

最新のコメント

冷静に考えて今回の証人喚..
by キヌケン at 16:43
地球の裏から日本のニ..
by 七平  at 10:03
こんにちは。今の世の中の..
by r_tta at 15:29
辺見さんの「こころの時代..
by 長坂 at 10:47
籠池泰典のロンダリングを..
by 愛知 at 03:35
頓馬な稲田朋美の百人斬り..
by 和田啓二 at 15:37
「邦人保護のため、海自艦..
by 愛知 at 02:53
現天皇は ”愛国心は..
by 七平 at 05:37
福島原発事故を当時担当し..
by 愛知 at 03:30
鹿児島の知事も方針転換し..
by 須田 at 22:20

Twitter

以前の記事

2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月

記事ランキング