両陛下の高麗神社訪問のサプライズ - 東京国立博物館で「高句麗展」を

c0315619_17025542.jpg20日、両陛下が日高市にある高麗神社を訪問した。前日からその「私的旅行」を伝える報道がネットに流れ、注目を集めていたが、両陛下の勇気と行動力には本当に驚かされる。この時期に、わざわざ高句麗と縁の深い神社に足を運ぶのは、意味は一つしかなく、メッセージは一つしかない。高麗神社は7世紀後半に亡命した高句麗の王族を祀る神社で、新羅に滅ぼされた高句麗からの多くの渡来人を朝廷がこの地に移住させている。高句麗は半島の北部にあった。「葦原の 瑞穂の国は 神ながら 言挙げせぬ国」、ということで、天皇陛下(宮内庁)は、この件について「私的旅行」と言う以外に何も説明していない。説明はせず、行動で真意を悟らせ、何を考えるべきかを諭した。「秋津島 大和の国は 神からと 言挙げせぬ国」。そのすぐ後ろには「然れども」が続く。然れども、夜の報ステは5分ほどのニュースにして意味を伝えた。2001年の会見での映像を流し、天皇陛下が古代の日本と半島との交流史に強い関心と深い知識を持っていることを解説した。このニュースを編集させたのは神田秀一だろう。臣の神田秀一が、天皇陛下に代わって少しだけ意味を伝えた。無論、核心の動機はマスコミの誰も口にしていない。誰も口にしなくても、中学生以上の者なら誰でも一瞬で了解できる。

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# by yoniumuhibi | 2017-09-22 23:30 | Comments(2)

策士策に溺れる - 利己的な解散で惨敗したメイの二の舞を安倍晋三に

c0315619_13433258.jpg解散権の恣意的濫用そのものの今回の冒頭解散。昨日(18日)の報ステとNEWS23を見た限りでは、安倍晋三の不道理な解散に対して、世論はかなり批判的な反応を示しているように窺えた。拾われた「街の声」は、例によって両論併記の作法で賛否が紹介されていたが、反対意見を上げた市民の憤りが強烈であった点が印象に残った。庶民というのは、日常の仕事や生活の現場で、いつもこうした理不尽なゴリ押しがまかり通るのに直面していて、不利益やしわ寄せを蒙らされ、不愉快な思いに耐えながら生きている。NEWS23の映像に出た大阪の市民が、「争点なんて何もないでしょ。安倍さんが勝つか負けるか、それだけの選挙」と言う場面があり、的確に今回の政治を捉えていて、視聴者の心境をよく代弁する一言だった。一昨夜(17日)、菅義偉から口伝されたとおりの「解散の理由」を「解説」する不興を演じた後藤謙次は、政権の下僕役を忠実に任務するだけでは具合が悪いと案じたのか、急にこの解散に対して批判的な口調になり、大義がなく論外だと正論のコメントを吐いていた。人が変わったような態度の転換に呆れるが、世間の反発が相当に強いという情報を朝日新聞あたりから仕入れたのかもしれない。この解散には反対だという意見を明確に述べた。

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# by yoniumuhibi | 2017-09-19 23:30 | Comments(1)

北朝鮮解散 - 北朝鮮危機を出汁にして政権延命を図る卑劣な私物化選挙

c0315619_14503985.jpg3連休中日の昨日(17日)、朝日と産経が1面トップで解散総選挙の報を伝え、さらにNHKも続き、臨時国会冒頭での衆院解散が確実となった。夜、テレ朝の番組に出演していた後藤謙次が「政府高官から聞いた話」の紹介として、投開票は10月22日に決定したと断言、なぜこの時期に解散なのかという「政府高官」が披露した理由も縷々並べ、テレビを見ている永田町関係者にメッセージを伝えた。「政府高官」とは、言うまでもなく菅義偉のことである。平日の報ステでも、後藤謙次の解説というのは常に「今日、私が政府高官から聞いた話では」という口上で述べられ、菅義偉のコメントを復唱する内容となっている。「夜の官房長官談話」の時間である。官邸のプロパガンダを、後藤謙次の口を使って視聴者に刷り込んでいる。テレビの公共性表象と社会的信用を利用して政権の意思や見方を中立的性格に偽装させ、国民一般に巧妙に納得させている。後藤謙次は菅義偉の忠実な下僕だ。こうして、安倍晋三と菅義偉は公式には何も認めず、一週間を過ごしつつ、既成事実が固められ、選挙関係者は実務を進行させるのである。自治体の選管は大変な激務となるだろう。あと1か月しかない。準備作業で土日がなくなる。政治家は「常在戦場」かもしれないが、公務員はそうではない。

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# by yoniumuhibi | 2017-09-18 23:30 | Comments(1)

一夜にして北朝鮮問題をめぐる東アジア外交のキーマンとなった武貞秀士

c0315619_15463938.jpg一日一日と秋が時を刻んでいる。道ばたに生い茂る背の高い雑草の先端に茶色い穂が伸びている。サクラ並木の葉っぱが黄色く変色し始めている。サクラは落葉広葉樹だった。永田町の長い夏休みが終わり、秋の政治の季節が始まろうとしている。内閣支持率が元に戻り、強気になった自民党が憲法論議を再開させ、9条改憲の条文案を取り纏めて今国会の憲法審査会に提出するという動きとなった。内閣支持率が力強く回復した理由は、一にも二にも北朝鮮の核ミサイル問題によるもので、その脅威が毎日のように煽られているためだ。NHKの7時のニュースで、金正恩と北朝鮮のミサイル発射の映像が流されない日はない。毎日毎日、国民はそれを見させられ、頭を漬け込まれている。安倍晋三が「圧力強化」を言い、「国民の安全を守るため」と称して、自治体や学校で防空サイレンを鳴らして避難訓練をさせ、それをNHKのニュースで流している。その異常について誰も異論を唱えない。北朝鮮による軍事的脅威がマスコミで喧伝されると、自ずと安倍晋三の支持率が上がる仕組みになっていて、他に割り込むネタがなく、阻害要因がないため、安倍晋三の思惑どおりの世論環境となってしまった。北朝鮮は安倍晋三の支持率安定化装置だ。

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# by yoniumuhibi | 2017-09-13 23:30 | Comments(2)

何が護憲派で何が改憲派なのか - 定義を明確にさせようではないか

c0315619_14115528.jpg先週(4日)「安倍9条改憲NO!全国市民アクション実行委員会」が設立され、記者会見の模様が新聞報道され、8日に都内で決起集会が開かれた。テレビ報道では紹介されていない。朝日の記事を見つけたとき、菱山南帆子と佐高信の写真があり、澤地久枝と瀬戸内寂聴の名前が出ていたので、ようやくこの問題で全国運動が立ち上がったのかと安堵の気分でいた。その後、詳しい情報を探して赤旗の記事を見たところ、発起人の19名の中に香山リカがいて不審に感じた。香山リカはしばき隊の主要メンバーであり、野間易通と強い絆で結ばれた一心同体の同志で、しばき隊の広報宣伝部長のような役割を務めている。そのしばき隊は、9条2項の削除を主張していて、伊勢崎賢治や想田和弘や中島岳志と同じ「新9条」の仲間であり、自衛隊の存在を正式に憲法に位置づけることを要求している。東京新聞の佐藤圭も同じ立場で、紙面を使って「新9条」のプロパガンダに熱中しており、読者を9条改憲の容認へ誘導する動きを続けている。あらためて確認するまでもないが、「新9条」の中身は、安倍晋三が5月に提唱した改憲案と同じであり、戦力不保持を規定した2項を否定し無意味化するものである。自衛隊を軍隊と認め、個別的自衛権を条文に書き込む改憲案に他ならない。

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# by yoniumuhibi | 2017-09-11 23:30 | Comments(2)

民進党代表選の結果の意味と「野党共闘」の黄昏 - 孤立化する共産党

c0315619_16040993.jpg昨日(6日)、民進党の新代表となった前原誠司が電力総連の大会に出席し、野党4党の合意の見直しを役員会に指示したことを明らかにした。野党四党の合意とは、6月に4党の党首会談で決めた、(1)「憲法9条の改悪に反対する」方針の確認と、(2)衆院選に向けて候補者調整を進めるという選挙協力の二つである。「野党共闘」を白紙化するということは、前原誠司が強く主張してきた持論であり、今回の代表選の最大の争点だった。結果は、議員票も、地方票も、党員サポーター票も、前原誠司の圧勝で終わり、民進党の「民意」が明確に示されたと言える。「野党共闘」、すなわち共産党との共闘の継続を訴えた枝野幸男は完敗した。この事態に左翼方面からは批判が上がっているが、これは前原誠司の公約であり、「野党共闘」をリセットしなければ公約違反になる。共産党との関係の清算を訴えて、それで大きな支持を集め、前原誠司は代表選を制した。もし、この公約を打ち出さなければ、枝野幸男に負けていただろう。左翼やしばき隊が考えなくてはいけないのは、民進党のネイティブが何かという本質的な問題であり、この2年間の「野党共闘」がテンポラリーで偶然的な政治形態であったということだ。2年前からしつこく論じてきたが、「野党共闘」は長続きするものではなかった。

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# by yoniumuhibi | 2017-09-07 23:30 | Comments(2)

北朝鮮のミサイル発射 - 意外に冷静な解説をしたNHKの伊藤良司

c0315619_16211082.jpg北朝鮮によるミサイル発射問題について、昨日(29日)夜の報ステで後藤謙次が意外なコメントを述べていた。今回のミサイル発射について、安倍晋三は未明の時点で情報を得ていて、事態の進行を事前に承知していたと真相を語ったのである。その上で、ミサイルの動きを完全に把握していながら、なぜ東日本全域に及ぶ12都県の広範囲にまでJアラートを配信したのか、その必要があったのか疑問だと批判していた。ネットでは、安倍晋三が公邸に宿泊したのは、ミサイル発射の時刻を知っていたからではないかと疑念が上がっていたが、どうやら安倍晋三だけでなく菅義偉も泊まり込んでいたらしく、その事実も漏れ伝わっていた。官邸が建て替えられた02年に、敷地内奥の隅に官房長官公邸も新設され緊急時に使われている。28日夜、安倍晋三と菅義偉は、公邸で自民党幹部 - 副総裁、幹事長、総務会長、政調会長 - を集めて会食しているが、この党政府首脳会議そのものが、何やらカムフラージュの催しだった感があり、未明以前の段階から北朝鮮の行動を掴んでいた可能性も疑われる。報ステで後藤謙次が堂々と「未明」の件をバラしたことについては、根拠と確証があり、会見で菅義偉が記者の質問に答える形でその経緯を認めていた。

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# by yoniumuhibi | 2017-08-30 23:30 | Comments(7)

シャーロッツビル事件への一視角 - 米国のアイデンティティ・クラッシュ

c0315619_15594116.jpg昨日(27日)、サンデーモーニングの「風をよむ」で、米国の白人至上主義と人種差別がテーマになっていた。また、夜のBS朝日の「いま世界は」でもこの問題が取り上げられ、ゲストが登場して意味や背景を朗々と説明していた。この番組は、先週(20日)も同じ問題を取り上げていて、2週連続で特集を組んでいる。8月12日にバージニア州シャーロッツビルで事件が起きた後、日本でもこの問題に注目と関心が集まって、報道番組で何度も議論されるところとなっている。いわゆる夏枯れの時期で、国内の政治に動きがないため、マスコミがこの問題に焦点を当てているという事情もあるし、とにかく米国の中がこの問題で騒然としているため、属国のマスコミとしては否が応でもその空気に合わせ、日本人の意識を米国人の関心に合わせる操作をしないといけないという任務もあるだろう。米国で起きていることは、日本国内で起きていること以上に大事な出来事なのだ。報ステを見ていると、東京で大雨が降って通勤客が混乱という「事件」が、当夜のトップニュースになって延々中継されることが屡々ある。東京以外の地域は雨の被害も何もないのに、東京の雨だけが全国ニュースとなってキャスターが大騒ぎする。四国や北海道で大雨になって交通機関が止まっても、それがトップニュースになることはない。

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# by yoniumuhibi | 2017-08-28 23:30 | Comments(4)

伊勢崎賢治を「護憲派」と呼ぶ欺瞞と錯誤 - カーネルは取り替えられない

c0315619_15024799.jpg一昨日(24日)、プライムニュースに伊勢崎賢治が出演して、持論であるところの9条改定論を咆哮していた。現在の国連PKOに自衛隊を出せば、必ず現地で武装勢力と戦闘をせざるを得ず、相手の兵士や民間人を銃殺する事態に遭遇する。ところが、日本の自衛隊の場合は、国内では軍隊ではないので軍法会議の制度がなく、殺傷の責任が自衛官個人に負わされてしまう。だから、9条を改定して2項を削除し、自衛隊を正式な軍隊にせよという主張である。この言い草はどこかで聞いた覚えがあり、2015年6月に安保法制の関連諸法案が国会に上程され、衆院で質疑が始まったとき、野党側のトップバッターとして立った細野豪志が同じ内容を言っていた。当時、てっきり、国民の強い反対世論と憲法学者の圧倒的な反対論を背に受け、政府を糾弾する論陣を張るだろうと期待してテレビの前に座った私は、この法案じゃまだ不備があるから、自衛隊員が民間人を射殺できるよう法的保障を万全にしろと要求した細野豪志に唖然としたものだ。無論、この細野豪志の主張に賛同する世論はなく、マスコミ報道を含めて、駆けつけ警護そのものに反対する声が多数となって現在に至っている。プライムニュースでも、たまりかねた秋元優里が「それだったら無理に自衛隊を出さなきゃいいじゃないですか」と伊勢崎賢治に抗弁する場面があった。

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# by yoniumuhibi | 2017-08-26 23:30 | Comments(1)

柳沢協二の正論 - 果てしなく永遠に続く「日米同盟強化」の念仏と盲従

c0315619_17411808.jpg昨日(22日)の朝日のオピニオン面に柳沢協二が登場し、北朝鮮情勢と日米安保について語っている。柳沢協二らしい理性的な防衛政策論が語られ、特に今年5月に実施された米艦防護の任務についてその危険性を強調、あらためて2年前に成立した安保法制を渾身の批判をしていた。発言を抜粋しよう。「安保法制の中でも、特に物騒なことになりそうなのだと思ったのが米艦防護(略)です。米艦防護の先には、日本が戦争の当事国になる可能性が存在しています」。「米国に批判されないようにすることと、国民が安全であることとどちらが大事なのでしょうか。米国から要請があったとき『できない』と言うのも政治家の役目です。そうやって日本は専守防衛に徹し、戦争の当事国にならずにすんだのです。これからは選択肢が増えたと主張するならば、日本が戦場になることも選択肢に入ったということ。その覚悟があるのかと言いたいですね」。「日本は米国と一緒にいれば安全だというのは、もはや間違った固定観念だと思うのです。そこで安心しきっていることが一番の平和ぼけです」。「私たちは何を守りたいのか、もう一度考えるべきです。日本が安全でいることなのか。それとも、米国による秩序の維持なのか」。

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# by yoniumuhibi | 2017-08-23 23:30 | Comments(1)

『東京ブラックホール』と帰ってきたNHK - ダワーの方法視角と説得力

c0315619_15583569.jpg昨日(20日)の夜、NHKスペシャルで『戦後ゼロ年 東京ブラックホール』が放送された。最初、特に興味を持たずに見始めたが、ナレーションの声が伊東敏恵だったため、これは期待できるかなと思ったら、想像以上に中身の濃い歴史ドキュメンタリーが詰まっていて、見終えて充実感と満足感が残った。今、伊東敏恵はNHKの良心を代表するシンボルだ。古き良きNHKを思い起こさせる正統派で、国民のNHKへの信頼を繋ぎ止める役割の前面に立っている。伊東敏恵もきっとこの番組と仕事に納得し、成功に安堵していることだろう。見始めてすぐに感じたのは、これはジョン・ダワーの世界そのものじゃないかという驚きだった。番組の中でダワーが登場して解説を述べる一幕があり、その直観が間違いないことを確信させられ、昂奮を覚えた。安倍晋三が政権を握り、手下で右翼の籾井勝人がNHK会長となって統制支配が始まって以来、ダワーは排除されNHKの画面から消えていた。番組は、明らかに『敗北を抱きしめて』の方法視角で全体が構成されている。そして、2001年に出版された本にはない諸要素が新たに発掘され編集されている。例えば、2000年代後半に公開された戦後日本に関するCIA文書が示す真実がそうで、より説得力のある歴史番組に仕上がっていた。

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# by yoniumuhibi | 2017-08-21 23:30 | Comments(4)

共産党との共闘の撤回を明言した前原誠司 - 沈黙して追従する共産党

c0315619_15120862.jpg昨日(19日)、プライムニュースに生出演した前原誠司が、共産党との関係について「根本的な外交・安全保障、税の中心である消費税に関し、まったく意見の合わないところと選挙協力という話にはならない」と言い、「野党共闘」を見直す姿勢を明らかにした。また、16日のに配信されたネット記事でも、共産党との基本政策の違いを強調し、共産党との選挙協力は難しいと発言している。7日の代表選出馬会見でも、「政策理念が一致しない政党と協力すること、連立を組むことは野合でしかない」と述べ、民進党の現執行部が進める「野党共闘」に否定的な見解を述べていた。前原誠司が新代表になった場合は、共産党との共闘がリセットされるのは確実で、次の衆院選で小選挙区に統一候補を立てることはしないだろう。2年間続けてきた「野党共闘」路線はピリオドが打たれる。17日の時事が報じた代表選の情勢によると、議員票は前原誠司が大きくリードして6割を固め、衆参全議員166人の100人を取るかもしれないという党内の声が伝えられている。枝野幸男の方は、代表選のポイントの3分の2を占める党員・サポーター票が頼りだが、ここまでのマスコミ報道を見るかぎり、前原誠司が優勢に選挙戦を進めている印象は否めない。

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# by yoniumuhibi | 2017-08-19 23:30 | Comments(2)

丸山真男の「二十四年目に語る被曝体験」 - 記憶の封印と意識の遮蔽

c0315619_15414242.jpg丸山真男の『二十四年目に語る被曝体験』。所収されている『丸山真男話文集1』(みすず)に、次のようなインタビューの記録がある。中国新聞記者の林立雄が、「広島の意味をお聞かせください」と質問を向けたのに対して、丸山真男がこう答える。「いやいや、(笑)そううまく整理されていないですよ。つまり、戦争の惨禍の一ページではないということですよね。二十四年前の。単なる戦争の一ページだったら、今日に至っても新たに原爆症患者が、なお生まれつつあるということ(略)を、一体、どう説明するか。それは(略)いわば、毎日原爆が落ちているんじゃないか。だから、広島は毎日起こりつつある現実で、毎日々々新しくわれわれに問題を突きつけている、と。単なる体験なんかじゃないと思います。(略)僕だって分かんないですよね。(略)僕の肝臓だって分からないですよ。(略)結核になったときにも、よく知っている人は『原爆が関係あるんじゃないの』なんて言います。分からないですよね。白血球なんかは、今でも少ないです」(P.484-485)。やはり、病気は原爆の影響ではないか、広島で放射性物質を取り込んだ内部被曝が原因ではないかと、本人も疑っていたことが窺える。だが、因果関係を自ら医学的に追跡することも、医師の診断や知見を得ることも積極的にはやっていなかった。

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# by yoniumuhibi | 2017-08-17 23:30 | Comments(0)

丸山真男の「二十四年目に語る被爆体験」

c0315619_16212539.jpg8月7日の夜、NHK-BSで「原爆救護~被爆した兵士の歳月~」の番組の再放送を見る機会があった。広島に原爆が投下された直後、陸軍船舶司令部が統括する「暁部隊」に所属する少年特攻兵が駆り出され、市内爆心地に入って負傷者の救護や遺体処理の活動をする。16歳から17歳の少年だった彼らは、任務に当たった中で大量の放射性物質を吸い込んで被曝、急性放射性障害を起こし、復員して戻った後も後遺症による体調不良が続き、やがてがんを発症して苦しみ続けることになった。戦後、彼らは差別を受けることを恐れて口を閉ざし、また、負い目を感じて被害者たることを主張せず、多くが被爆者手帳を取得しないまま「隠れた被爆者」として人生を送っていた。番組は昨年7月放送され、ATP賞のグランプリを獲得している。初めて見た私は、すぐに丸山真男の被爆体験のことが頭に浮かんだ。丸山真男は自身の被爆体験について1969年に中国新聞のインタビューを受けて語り、8月5日と6日に紙面記事として掲載、その内容が1998年7月の「丸山眞男手帖」第6号に出た。死から2年後のことであり、私が「市民のための」HPを編集制作しているときである。生前に出版された丸山真男集全16巻には所収されておらず、現在は「話文集」の第1巻で読むことができる。

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# by yoniumuhibi | 2017-08-14 23:30 | Comments(0)

内閣改造と蓮舫降ろしの政治 - 安倍退陣のロードマップはスローなテンポに

c0315619_16075050.jpg注目の内閣改造が3日に行われ、マスコミ各社からの世論調査が出揃った。先陣を切って4日に発表した毎日新聞では、前回より9ポイント上がって35%。同じく4日に出た共同通信の数字では、前回より8.6ポイント上がって44.4%。5日に出された読売新聞では6ポイント上がって42%、6日の朝日新聞では2ポイント上昇して33%の結果となった。NNNでは3.7ポイント上がって35.6%、JNNでは3.6ポイント下がって39.7%となっている。反転上昇と呼べるものもあれば、横這いと呼ぶのが適当なものもあり、各社の数字がまちまちで傾向を捉えにくいが、基本的に前回7月に底に落ちていた状況から回復し、支持率下落に歯止めをかけたと言えるだろう。安倍晋三の側から見れば、内閣改造は一定の成功を収めた。この図は、慣性の法則が支持率下落を継続させることを期待した私からすれば、残念で落胆させられる反動である。安倍退陣へのロードマップのドライブにブレーキがかかってしまった。8月中にマスコミ全社が20%台を打ち、9月に10%台に突入する破滅となり、総裁選前倒しの声が上がる政局に速やかに移行させたかった。橋下徹と小泉進次郎の入閣が阻止され、サプライズが封じられた改造で、9ポイントも支持率が回復するという変動は意外だ。

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# by yoniumuhibi | 2017-08-07 23:30 | Comments(3)

理念は広告代理店のコピーにあらず - 理念のない政党が受け皿になれるか

c0315619_15220737.jpg「共通の原理・政策をもち、一定の理念実現のために、政治権力への参与を目的に結ばれた団体」。政党の意味について、広辞苑ではこのように説明されている(第二版P.1228)。これが政党の本義である。これまで何度も執拗に言い続けてきたことだが、民進党(民主党)はこの定義を逸脱していて本来の政党とは呼べない。政党は、結成した出発点から共通の理念を持っていなくてはならず、理念を実現するために同志が結社したのが政党である。理念とは、「ある物事についての、こうあるべきだという根本の考え」であり、政党の理念とは、国家や社会がどうあるべきか、理想とする社会はどのような像かを言葉で表現したものだろう。通常、それは綱領の冒頭で示され、政党の基本政策や路線を規定するところとなる。あるべき社会がどういう姿かは、社会の成員によって考え方は様々であり、全員が同じ理想や思想信条で一致することはなく、したがって、政党は常に複数成立することになる。政党が英語でパーティと呼ばれるのは、部分の意思や利害を代表しているという意味に他ならない。部分であるが故に、当然ながら部分の中は一枚岩である。共産党や公明党はそうした政党の定義に現実の態様が合致していて、自民党も基本的にそうだが、そのため、わが党の理念は何ぞやを党内で熱く論議するということはない。自分探しはしない。

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# by yoniumuhibi | 2017-07-31 23:30 | Comments(5)

蓮舫降ろしとリセット主義の政党生理 - 代表選で分裂・解体する民進党

c0315619_17095715.jpg蓮舫が代表を電撃辞任した。わずか2日前、マスコミの前で続投を表明、衆院に鞍替えして東京の小選挙区から出馬すると意気込みを強調したばかりだった。折も折、稲田朋美がPKO日報問題で辞任を余儀なくされ、安倍政権が窮地に追い詰められ、これから国会で追撃に出ようという矢先に、国民の期待を腰砕けさせる残念な出来事が発生した。国民にとっては迷惑きわまりない民進党の失態だ。ちょうど1か月前、都議選投票日の3日前、私はこういうツイートを発した。「民進党は党内政局になるだろう。まず、野田佳彦が幹事長の私が責任とって辞めますと言う(代表はそのままでお願いと)。すると誰かが、幹事長が責任とって代表はそのままかよと文句を言い出す。すると誰かが、じゃあ代表選やろうよと言い出す。すると、みんなが賛成と言う」。結局、このとおりの展開になった。民進党(民主党)については、20年以上観察を続けているので、予測については若干の自信を持っている。必ずこうなる。普通であれば、蓮舫が辞意を漏らすことがないように、周囲が全力でカバーするものだし、党内の政敵や悪意あるマスコミからプロテクトするものだ。特に、今は安倍政権が瓦解間際で、民進党にとって千載一遇のチャンスのときなのだから尚更。

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# by yoniumuhibi | 2017-07-28 23:30 | Comments(1)

7回も派手に加計孝太郎とゴルフ・飲食をした意味 - 首相動静の示威機能

c0315619_16540493.jpg7月24日と25日、加計問題をめぐって衆参の予算委で集中審議が行われた。そのニュースを見ながら、「安倍を監獄へ」と書いたプラカードを思い出した。なぜか写真が東洋経済の記事で使われているが、実際に見たのは、24日の昼、国会議員会館前の総がかりのデモに参加したときである。総がかりの集会は主催者発表400人の小さな規模で、衆院第二議員会館前の歩道で催され、自治労連とか全教とか医労連とかの幟がパラパラと立ち並んでいた。大事な決戦の日というのに、あまりの人数の集まりの悪さに意気消沈させられたが、その総がかりの集会の奥の参院議員会館前に、総がかりの10分の1ほどの小さな塊が細々と集会をやっていて、すなわち共産党よりさらに左に位置する某団体の抗議行動だった。彼らのプラカードに「安倍を監獄へ」と書いていた。考えてみれば、加計問題は大きな疑獄事件である。安倍晋三が総理の権限を使って行政を歪め、私的な関係にある事業者に特別な便宜を提供したものだ。国民負担となる公金の額は、176億円とも240億円とも見積もられている。安倍晋三が加計孝太郎に利益を供与したのは、ずっと世話になってきた恩恵への見返りもあるだろうが、今回の濡れ手に泡の今治獣医学部の件でも、相当のキックバックがあったであろうことは想像に難くない。

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# by yoniumuhibi | 2017-07-26 23:30 | Comments(4)

易姓革命のロードマップは快調に進捗 - 8月3日の内閣改造をほぼ無力化

c0315619_14155272.jpgThe Roadmap of Critical Revolution is successfully on going. 内閣支持率の下落は順調に続き、7月23日に報道された毎日の世論調査では、マスコミがこれまで発表した中で最低値の26%を記録した。時事が29.9%を出したのが7月14日、続いてANNが17日に29.2%を出し、毎日の数字が注目されたが、前回より10ポイント減の26%という刮目の数字が叩き出されてニュースになった。日経やFNNの調査でも、前回より10ポイント下落した結果となっていて、6月中旬から始まった安倍離れが7月もさらに続き、政権運営にとって危険水域に入った状況が確実となった。一瞥するかぎり、眼前の政治の進行は、安倍晋三の退陣というゴールに向かって一つ一つの関門をクリアし、クリティカル・パスを通過している運動のように見える。本日(25日)の朝日の紙面は、昨日の加計国会が総力特集された観があり、1面、2面、3面、4面、5面、14面(社説)、35面が関連記事で埋められている。前川喜平の暴露をスクープして官邸との政治闘争を始めて以来、朝日の加計問題解明の意気込みは他を凌駕しているが、何やら、ハンターが獲物を捉えたというロックオンの感覚が伝わってくる紙面構成だ。この感覚は、安倍晋三を倒そうとする誰もの心中で同じもので、あと一歩だ、もう少しだという感慨と昂奮の中にいる。

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# by yoniumuhibi | 2017-07-25 23:30 | Comments(0)

炎暑の中の内閣支持率30%割れ - RDD電話世論調査の心理と動態

c0315619_07592197.jpg先週末(7月14日)、時事通信の世論調査が出て、安倍晋三の支持率が29.9%になったことが報道された。マスコミの世論調査で30%を割るのは初めての出来事であり、3連休を前にしてネット界隈はこの快挙に騒然となった。面接方式で集計を出している時事で、前月から15.2ポイントも急落するのは衝撃であり、この極端な下落幅は予想外だった。さらに17日にはANNが世論調査を発表、時事をさらに下回る29.2%という最低値のレコードを更新、3連休を安倍晋三の支持率低下祭りにして締めた。ANNの世論調査は15日と16日に行った最新のもので、すなわち支持率下降のトレンドが慣性の法則のままに進行していることが分かる。今月まだ世論調査を発表してないのは毎日と日経の新聞2社で、6月の時点ですでに36%という最も低い値を出していた毎日は、時事に続いて30%の線を切る結果が予想される。世論調査報道が世論を作る。現在のわれわれの政治意識はマスコミの世論調査の発表と即自無媒介に結合していて、各社が出す数字を追いかけて感情を起伏させ、将来に見える主観的な希望の光を明るくしたり暗くしたりの生活を送っている。目標はとにかく早く安倍晋三を退陣させることで、そのゴールへ向けて猛暑日の中で日本の政治が続く。

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# by yoniumuhibi | 2017-07-18 23:30 | Comments(2)

8月7日発表の世論調査でV字回復の演出を狙う安倍晋三

c0315619_16042296.jpg10日にNHKの世論調査も出た。通常、NHKの世論調査は月の半ばに出るもので、今回も17日か18日に発表されると考えていたが、朝日や読売と同じタイミングでの報道となった。内閣支持率は35%。前回より13ポイント下落している。読売の数字とほとんど同じだ。NHKがどうして世論調査の発表を早めて10日にしたのか。それは、次回の発表を8月7日にするためだ。内閣改造が8月3日に行われる。安倍晋三が改造時期の前倒しを焦りながら、7月下旬にせず8月3日に決定したのは、8月7日にマスコミの世論調査を発表させるためであり、目論むところのV字回復を演出するためである。目玉の小泉進次郎などを入閣させて精一杯の人気取りをやり、支持率下落が底を打って40%に戻すV字回復を誇示するべく、その策謀に沿った日程を組んだのだ。安倍晋三の頭の中には、鈴木菜穗子がグラフを示しつつ、前回から大きくV字回復しましたと原稿を読み上げる絵が想定されているのだろう。だから、今回の下落幅は大きくていいのだ。1か月後のV字回復を派手に演出できる布石になるから、目一杯下げとけとNHKと読売に指示したのかもしれない。われわれからすれば、そうなったら終わりで、最悪の図である。

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# by yoniumuhibi | 2017-07-12 23:30 | Comments(4)

内閣支持率がさらに暴落 - 保守マスコミは石破政権への交代を視野か

c0315619_14440771.jpg待望していた都議選後のマスコミ各社の世論調査が発表された。注目の内閣支持率は、NNN(日テレ)が前回比7.9ポイント減の31.9%、読売新聞が前回比13ポイント下落の36%、朝日新聞が前回比5ポイント下落の33%となっている。35%の線を切る数字を期待していたので、ほぼ期待どおりの結果が出揃ったと言える。安倍晋三の御用新聞の読売の下落幅がきわめて大きく、5年前の第2次安倍内閣発足以降の最低水準を記録した。読売が出した不支持率は52%で、これは朝日の47%よりも高い。安倍政権はあっと言う間に国民に不人気の政権となった。読売のデータに着目すると、今年2月に66%の支持率を達成していのが、5か月の間に30ポイント下落している。特に女性の「安倍離れ」が顕著で、5月には57%もあったのが、わずか2か月で28%にまで急落している。読売の世論調査にはこの国の保守層の政治意識があらわれる。どうして安倍晋三に50%越の高い支持率を4年以上も与えていたのか、私の主観に即せば不思議で仕方がないが、この風景に言葉をあてがうならば、易姓革命のハプンとしか言いようがない。ネットの中では、安倍晋三を支持する岩盤右翼たちが狼狽している。以前の左翼がそう呻いていたように、マスコミの調査は虚偽だと喚き始めた。

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# by yoniumuhibi | 2017-07-10 23:30 | Comments(2)

山口那津男の改憲制止論とそれを隠蔽するNHKのフェイクニュース

c0315619_17065259.jpg革命とは、単なる政治権力の移動にとどまらず、これまでの社会の常識や観念が根底から崩れて新しく置き換わるような、人々の世界観の変動を伴うものだと丸山真男が『現代政治の思想と行動』の中で論じていた。辞書をひもとくと、革命の語の意味について、(1)「天命が革(あらた)まること。前の王朝が覆って別の王朝がかわって統治者となること」という中国の易姓革命と、(2)「被支配階級が、支配階級を倒して政治権力を握り、国家や社会の組織を根本的に変えること」というマルクス的な説明の二つが整理されている。手元の1954年刊の平凡社の政治学事典を確認すると、後者の概念だけが詳しく記述されていた(P.156-159)。政治学における革命の語の言説と用例は、もっぱら後者の範疇で語られていて、中国の易姓革命の意味は排除されている。この点、Revolution を革命と翻訳して定着させた幕末・明治の知識人は、少なからず語感の適合性や安定性に不具合を覚えたことだろう。そしてまた、われわれの観念の中に、中国の易姓革命なんぞは学問的に意義の低いもので、これを真面目に政治学の理論の部材に使って現実政治を分析する道具にするなど問題外だという、アジア蔑視の価値観があることも間違いない。

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# by yoniumuhibi | 2017-07-07 23:30 | Comments(5)

民意が爆発した易姓革命の夜 - 「受け皿」があったからこそ自民党は惨敗

c0315619_15011466.jpg2日の都議選。都民の審判が下って自民党の歴史的惨敗となった。誰も事前に予想できなかった自民23議席という結果となった。ネットの一部に自民25議席という予想が出ていたが、誰も23議席などという極限値まで到達するとは思わず、民意の破壊力の凄まじさを痛感させられた瞬間となった。NHKの開票速報が始まったとき、自民党の獲得議席予測が13議席から39議席と表示され、思わず何かの間違いではないかと目を疑ったが、NHKの出口調査は正確だった。午後9時を過ぎても自民党の当選確実が1議席も出ず、9時半頃まで0議席の状態が続き、民意の激変が想像を超える大きさであったことが明確になった。自民党がこれほど大敗する選挙を見るのは初めてのことだ。2009年の政権交代があった衆院選でも、これほど極端で劇的な開票状況と投票結果ではなかった。結局、自民党は現有57を半減以下の23にまで地滑り的に減らした。中選挙区制の選挙でもここまで第一党が惨敗して没落する図があることを知らされ昂奮を覚える。易姓革命が起こり、それを都民が具体的な政治にして示したとしか言いようがない。多くの都民はこの結果に満足し、自らの政治的主体性に自信を持ったことだろう。一票で政治を変えた。

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# by yoniumuhibi | 2017-07-05 23:30 | Comments(5)

稲田朋美の「自衛隊としてお願い」発言を違法行為だと断定しないマスコミ

c0315619_15325827.jpg稲田朋美が都議選の応援演説で、「自衛隊としても(自民党候補に投票を)お願いしたい」と発言した件、それを批判するマスコミの言論が生ぬるくて苛立ちを覚える。昨夜の報ステの後藤謙次も、NEWS23の星浩も、正面から真剣に批判する論調ではなかった。「単なる失言のレベルではない」と富川悠太は口にしたが、レベルがどう違うのか、今回の舌禍の意味がどれほど重いのか論点が十分に提示されることはなかった。報ステとNEWS23の番組スタッフは、①憲法15条の「全体の奉仕者」、②国家公務員法102条と自衛隊法61条の「政治的行為の制限」、③公職選挙法136条の「公務員の地位を利用した選挙運動の禁止」について箇条書きし、法律論の要点を簡単に整理していたが、二つの番組のキャスターとも、それを使って踏み込んだ本質論を展開することがなく、単なる閣僚の軽はずみな失態として流し、都議選への影響がどうのという政局小咄のルーティンで纏めていた。官邸が2年前の「蛮社の獄」の後に据えた御用キャスターの後藤謙次と星浩では、結局のところ軽薄で空疎な政界漫談にしかならず、問題の深刻さが視聴者に伝わらず、正しい政治認識が社会に提供されない。

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# by yoniumuhibi | 2017-06-29 23:30 | Comments(5)

都民Fと自民が拮抗となった世論調査 - 都議選での自民惨敗は決定的

c0315619_16431957.jpgマスコミ各社から都議選の世論調査報道が出た。有権者に投票先の政党を尋ねた項目では、各社とも同じような結果が出ていて、都民Fと自民が拮抗している。数字を並べると、朝日が、都民25%:自民25%、毎日が、都民27%:自民26%、読売が、都民26%:自民23%、日経(共同)が、都民26%:自民25%。どれも同じだ。各社で傾向に差がないことから、投票一週間前の情勢として正確なものと考えられる。二党が接戦で競っている状況について、都民Fが意外に伸びてないとか、自民が逆風の中で健闘しているという見方がネットで出ている。だが、自民の今回の25%という数字は、4年前の前回、NHKの出口調査で確認された自民39%という数字の3分の2でしかない。2013年の都議選では、自民党は圧勝して59議席を獲得している。その比率で単純に計算すると、今回の予想議席は38議席に減ることになる。都民Fの数字は自民とほぼ同じだが、そこに公明票が加算され、7ある1人区の6を取ると想定されているので、44議席ほどが投票一週間前の見込みと踏んでいいだろう。一週間の間に情勢が変化し、常識的に補正をかければ、態度未決定の無党派票が都民Fの方に流れて上積みされる。

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# by yoniumuhibi | 2017-06-27 23:30 | Comments(1)

暴行を受けた元秘書の証言 - 豊田真由子事務所での経験は収容所だった

c0315619_13374339.jpg週刊新潮(6月29日号)を買ってきて、豊田真由子の記事を読んだ。元秘書に対する暴行は、5月19日、20日、21日と3日間にわたって断続的に行われていて、20日に車内で行われた場面がICレコーダーに録音されている。被害者は5月23日に病院で診察を受け、診断書を発行してもらった。書面には「顔面打撲傷」「左背部打撲傷」「左上腕挫傷」と所見が記されており、本日(23日)のTBSのビビットで現物の映像が出ていた。昨日(22日)の同番組では、この問題でマスコミの窓口となって取材に対応し、事件収拾の責任者となっているところの地元事務所の「元事務局長」なる者が登場していたが、記者の質問に答えて、4日前の時点で被害者の顔にあざが残っている事実を認めていた。1か月前の傷害があざとして残っていることからも、後部座席からの豊田真由子の殴打が想像以上に激しく、重傷の被害だったことが窺える。元秘書は6月18日に事務所を辞め、すぐに告発の動きに出ていて、豊田真由子と「元事務局長」は、この一週間、新潮の記事掲載を阻止するため仲介と説得に奔走していた。今日のビビットの映像では、元秘書本人が声色を編集処理せずに取材に応じて証言していたが、冷静な態度と口調が印象的だった。

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# by yoniumuhibi | 2017-06-23 23:30 | Comments(5)

「易姓革命」を待機する気配 - 保守論壇の地殻変動と霞ヶ関の抵抗

c0315619_15131246.jpg間もなく都議選の告示がある。23日に告示されると、7月2日の投開票まで9日間しかない。あっと言う間に結果が出る。事実上、選挙戦は終盤だ。投票から2週間を切った重要な時期に、内閣支持率の急落を告げる報道がマスコミ各社から一斉に出された。安倍晋三にとっては態勢を立て直す時間がない。支持率急落の情勢の余韻が続くまま、選挙期間の刻一刻が過ぎて投票日を迎える。今回の都議選は全国が注目する大型の選挙になっている。争点は豊洲市場の移転問題ではなく、自民党が勝つか都民Fが勝つかという問題で、安倍政権に対する賛否が問われ、小池新党への期待の程度が問われる選挙になっている。東京都の都政プロパーの問題ではなく、国政の関心で都民の一票が投じられ、その民意を全国の有権者が注視するという構図になった。最新の予想を見てみると、サンデー毎日(三浦博史)が、自民48、都民41、公明23、共産12、民進1という数字を出している。自民は現有から9議席減。現代ビジネス(鈴木眞志)の予測では、都民46、自民37、公明21、共産15、民進4で、自民は20議席減。もう一つ、夕刊フジ(鈴木哲夫)の予測だと、都民46、自民42、公明21、共産13、民進1で、自民は15議席減。

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# by yoniumuhibi | 2017-06-21 23:30 | Comments(4)

内閣支持率下落と今後の政局の条件 - 都議選を反安倍モメンタムの渦にせよ

c0315619_14431829.jpg昨日(18日)、マスコミ各社から一斉に世論調査が発表され、内閣支持率の急落が次々と報告された。最初に共同が前回より10.5ポイント下がって44.9%と数字を上げ、次に毎日が10ポイント下落の36%と続き、さらに日経が7ポイント下落の49%と報道。夜になって朝日が6ポイント減の41%、読売が12ポイント減の49%と出揃った。これほどマスコミが期日を合わせて世論調査を並べるのは久しぶりだ。予め調整した上での一斉報道と思われる。そこに意味がある。とはいえ、各社が急落を報じた支持率は、折れ線グラフをたどれば昨年春の水準であり、例えば、読売が図表で示している推移を確認しても、安保法が強行採決された2年前の最低値までは下がっていない。集団的自衛権行使の閣議決定がされた3年前の水準と同じで、急落したカーブの程度も類似していることが分かる。あのとき、新宿駅南口で衝撃の焼身自殺未遂事件があり、世論は沸騰して支持率は急降下したが、喉元過ぎれば熱さ忘れる国民性の故か、すぐにリバウンドして元に戻っている。安保法のときも同様で、1年後の参院選で安倍晋三は圧勝して3分の2を固めた。したがって私は、金子勝のように「潮目が変わった」と無邪気に断定する楽観的気分にはなれない。

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# by yoniumuhibi | 2017-06-19 23:30 | Comments(4)

保守派を取り込めなかった共謀罪反対運動 - 世論を攻略できぬまま敗北

c0315619_15024178.jpg共謀罪法案が、徹夜国会の末に今日(15日)の朝に成立した。昨夜(14日)、報ステに生出演した田原総一朗が共謀罪について持論を述べる場面があり、開口一番、これは岸信介が成立を目論見ながら断念に追い込まれた警職法であり、安倍晋三は岸信介の怨念を晴らすべく憲法改正の前に共謀罪(=警職法)を仕掛けてきたのだと謎解きをしてみせた。共謀罪を解読する政治思想史的な洞察として、なるほどと腑に落ちる。他のコメントは耄碌爺の与太話に終始したが、この指摘と認識は本質的で正鵠を射ていると思う。もっと早くこの視点がマスコミで論議されるべきだった。1958年10月、逆コースを突っ走る岸信介が、警察官の警告・制止・立入りの権限を強化し、令状なしの身体検査や保護を名目とする留置を可能とするところの警察官職務執行法改正案を突然国会に上程。これに護憲団体などが猛然と反発して警職法改悪反対の共闘会議を結成して対抗、それが巨大な国民運動に発展し、10月から11月にかけて5波にわたる統一行動が実施され、11月5日には400万人がスト・職場大会・街頭抗議行動に参加、遂に成立断念に追い込むという出来事があった。この反対運動の経験と成功が、2年後の60年安保闘争の爆発に繋がり、岸信介は退陣に追い込まれている。

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# by yoniumuhibi | 2017-06-15 23:30 | Comments(0)


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